ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

文字の大きさ
上 下
156 / 178
第4章 ゼンパンの素質とウィークリーガチャ

第156話 いざフランダル魔法国へ

しおりを挟む
「フェンリル様お世話になりました。」

ゴールデンボアを倒したラッキー達は原初の森での修行を終え、主のフェンリルに別れの挨拶をしていた。

『ああ。1ヶ月だけだったけど見違えるようだよ。だけど安心しちゃいけないよ。この世界にはまだまだアンタ達より強いモノはたくさんいるんだからね。』

『母ちゃん。俺がついてるから大丈夫なんだぞー。』

「坊やもたまには顔出しておくれよ。ラッキーの転移魔法を使えばすぐに来れるんだから。」

『わかったんだぞー。ゴールデンボアみたいな美味しいモノを見つけたら持って来るんだぞー。』

『期待してるよ。それにアタシは坊やが気に入ってたコロッケパンも好きだからそれも頼んだよ。』

(フェンリルはコロッケパンが好きなんだな。まあパンなら腐るほど出るから問題ないか。)

「はい。まかせて下さい。」

『それはそうと、ラッキー達はこれからフランダル魔法国に行くのかい?』

「そうですね。アルカディア王国、サラマンダ連合国、ガイア国と行きましたから次はフランダル魔法国ですね。俺には転移魔法があるから一度行っておけば次からは転移魔法が使えるので。それに魔法の最先端を知りたいですから。」

『前にも言ったがラッキーは特別な素質を持っている。何かしら苦難があるかも知れない。気をつけるんだよ。』

「はい。俺もこの素質に出会ったからにはやれる事を精一杯やるつもりです。どんな事が起きても、俺が。いや俺達なら乗り越えられるはずです。」

「ラッキー。」
「ラッキー様。」
『俺もいるぞー。』

『そうだね。アタシはここで見守らせてもらうよ。壁にぶち当たったなら又ここにきな。まだまだ今のアンタ達じゃ手に負えない魔物がここにはいるからね。良い修行になるはずさ。』

(やっぱりか。さすがにゴールデンボアが最上級っておかしいよな?って思ってたんだよ。更に奥にはもっとやばいヤツがいるんだな。)

『それとフランダル魔法国に行くならフェニクスにも会ってくるといいよ。』

「フェニクス?」

『ああ。フランダル魔法国にいる神獣さ。フェニックスって言う不死鳥さ。ちょっと気難しいヤツだけど、今のラッキー達なら多分大丈夫さ。』

(神獣か・・・。アルカディアのフェンリル。ガイアのアークドラゴン。フランダルのフェニックス。もしかしてサラマンダ連合国にも神獣がいる?神獣と出会って俺達は、急成長している。フェニックスにも是非会ってみたいな。)

「わかりました。フランダル魔法国に行ったらフェニックス様を尋ねて見ます。」

それぞれが別れのあいさつをし、ラッキー達は王都アルカディアへと戻って行った。

『ラッキー。気をつけるんだよ。ミラ様のためにも・・・』

ラッキー達は王都アルカディアのストライク公爵家へと戻り、フランダル魔法国へ行く準備と修行の疲れを癒す為、1週間の休息を取る事にした。

父や王様への報告、母や妹との触れ合い、シルフィーやマリアとのデート、リルとの狩りなど内容が濃かったので、休息期間はすぐに過ぎ去っていった。

「それじゃ行こうか。」

「ええ。なんか馬車の度も久しぶりね。」

「そうだな。最近は船とか転移で移動してたもんな。」

『ラッキー。この前狩ったオークはちゃんと持ったかー?』

「大丈夫だよ。オークにパンに、必要なものさちゃんと持ってるよ。」

「ふふふ。リルちゃんにはオーク肉とコロッケパンがあれば大丈夫ね。」

「フランダル魔法国へは大体2週間ぐらいで着く。今回は貴族としてじゃなく冒険者として行くんだ。乗合馬車や馬車がなければ道中歩く可能性もあるぞ。」

そう、今回フランダル魔法国へは、アルカディア代表として行くのではなかった。

サラマンダー連合国、ガイア国ともに、アルカディア王国の代表として、他国へと向かったが今回は違った。

ようは、自由に行動できると言う事だ。

「まあ自由に行動できるのはいいわね。美味しい食べ物に素敵な景色。せっかくだし旅を楽しみましょ。」

「そうだな。楽しむのも大事だよな。」

「ストリンガーさんとドルチェさんに会うのも久しぶりね。元気にしてるかな?」

「そうだな。まずはあいつらに会って色々教えてもらおう。ただ、道中魔物や盗賊なんかも出るかもしれないから油断はしないようにな。」

ラッキー達は、アルカディア王都を出発し、フランダル魔法国へと向かうのだった。





一方その頃、目的地であるフランダル魔法国では・・・

「女王陛下。どうしますか?」

「そうですね。フランダル魔法国の学園長と話をしてみます。あの方は大賢者と呼ばれています。何か知っているかもしれません。」

「わかりました。」

兵士が去った後、

「ふぅ~。どういう事でしょうか。急に魔法が使えなくなるなんて・・・。他国からの新略の可能性も考えなければいけませんね。」

フランダル魔法国は魔法を中心とした国である。国民のほとんどが魔法を使え、魔法が正解に根付いていた。

そんな中、女王の元に届いた報は、国民の中に、いきなり魔法が使えなくなった。と言う内容だった。

その声はまだ少数ではあったが、今後増えて行くと大きな問題になると思い、女王は早々に対策を考えていたのだった。

そんな問題が起きている事など知らないラッキー達は、最新の魔法を学ぶ為、順調に旅を進め、フランダル魔法国へと入国するのだった。
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

どうも、死んだはずの悪役令嬢です。

西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。 皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。 アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。 「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」 こっそり呟いた瞬間、 《願いを聞き届けてあげるよ!》 何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。 「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」 義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。 今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで… ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。 はたしてアシュレイは元に戻れるのか? 剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。 ざまあが書きたかった。それだけです。

処理中です...