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第4章 ゼンパンの素質とウィークリーガチャ
第153話 原初の森の危険な魔物達
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『森の魔物達は手強かったかい?』
原初の森の浅い所でビッグゴブリンを中心に狩りをしたラッキー達は、日が暮れてきたので、フェンリルの住処に戻ってきていた。
「そうですね。ウルフの集団に囲まれた時はちょっと焦りましたがゴブリンとの戦いは大分慣れました。」
『ウルフ達は集団で襲うのを得意としてるからなー。まあその辺はラッキー達の最初の課題だね。ゴブリンとウルフは原初の森でも一番多い魔物だからねー。倒せないと森を進む事もできないからその点は安心したよ。』
「フェンリル様。この森の魔物ってみんなあんなに大きいんですか?」
『そうさね~。ここは魔力濃度が高いからね。それを取り込んでるからここの魔物達は普通より大きいし強いのさ。あんた達も魔法を使ったならわかっただろ?普段より威力が高かったはずさ。』
「たしかに。言われてみれば魔法の威力が高かった気がします。」
『そうだろ?ここで生活するだけで、ラッキー達も魔力が増えるだろうさ。まあ大きくはならないがね。』
「そういえば、俺って気配察知の素質を持ってるんですけど、ここじゃ全く役に立ちませんでした。あれってここの魔力濃度が高いからですか?」
『そうだね。だけど使えない訳じゃないさ。ラッキーの場合は単純に熟練度不足だね。それが使えれば森の探索はかなり楽になる。早めに使えるようにするんだね。』
(なるほど。単純に俺の実力不足か。たしかに霊峰でドラゴンと戦った時とか気配察知は全く使わなかったもんな。素質があるのは助かるけど使いこなさないと意味ないな。他の素質も色々使っておかないとな。何があるかわからないんだ。なんでもできるようになっておかないと。)
「そうなんですね。使えないと思って、それからは全く意識してませんでした。気をつけます。」
『ああ。この森で注意した方が良い魔物は3体いる。どれもラッキーが気配察知が使えたら対処できるだろうから頑張りな。』
「気をつける魔物3体ってどんな魔物なんですか?」
『ゴールデンボア、ブラッドウルフ、ロングハンドモンキーだね。そいつらには気をつけな。出会ったらラッキーの転移魔法で逃れるんが賢明だね。』
「そんなに強いんですか?」
『そうさね。ゴールデンボアは強い。金色の大きな猪だね。魔法が効かないから今のラッキー達には厳しいね。ゴールデンボアの子供なら倒せるだろうが、倒すと親が出てくる。金色の猪を見かけたら手を出さない事だね。逃げる前に殺されるよ。まあアイツは基本深い所にいるから大丈夫だとは思うけど。』
(聞いててよかった。猪の魔物なら今日戦ったけど金色か・・・聞いてなかったらレアだと思って普通に戦ってたかも。)
『ブラッドウルフは、弱った獲物を狙う魔物さ。今日ラッキー達が見たウルフ達は灰色だっただろ?ブラッドウルフはそれの色が黒いヤツさ。確実に倒せると思ったら仲間を呼んで仕留めるまで襲ってくる。狙われたらすぐに逃げるんだね。』
(金の猪に、黒いウルフね。)
『最後はロングハンドモンキー。コイツは木の上から石とか木の実を投げてくる。力が強いからこれがけっこう厄介さ。臆病な性格だから普段は隠れてる。上を注意しておかないと気づいたら木の上から一斉に攻撃される事もあるから下ばかりじゃなくて上にも注意する事だね。』
(たしかにあれだけ木が密集してたら木の上からの攻撃もあり得るか。浅い所にはいないのか?今日は見なかったよな。ロングハンドモンキーか・・・それにブラッドウルフ・・・ゴブリン達やウルフ達と戦いながらも周りは警戒が必要って事だな。)
「わかった。ありがとう。その3体には気を付けるよ。」
『本当は夜もここじゃなくて、ラッキー達で夜営してもらった方が良い経験にはなるんだけど、そこはまあ夜は本当に危ないからね。まずは原初の森に慣れる所からだね。』
・
・
・
それからラッキー達は、朝から原初の森に移動しては、ひたすら奥を目指しながら遭遇する魔物を倒す日々を送った。
ビッグゴブリン、ビッグスライム、ビッグオーク、ビッグスパーダ―、ビッグウルフ、ビッグマンティス、ビッグビー、ビッグタイガー、ビッグアント、あらいる魔物を倒していきラッキー達はサバイバル術と経験値を増やしていく。
フェンリルの助言通り、金色の猪は見かけるとすぐに転移魔法で逃げた。ラッキーの気配察知が徐々に通用するようになってからは、ロングハンドモンキーは逃げずに倒せるようになった。
常に周りを警戒し、行動する癖が身に付いた事でブラッドウルフはラッキー達に近づかなくなった。
そして・・・
「1週間でレベル33か。けっこう上がったな。」
原初の森に来てから1週間経ち、ラッキー達のレベルは33に上がった。今日は1週間に一度のガチャの日だ。みんなで相談し、1週間に一度ガチャ日を決めてその日にまとめてガチャスキルを使用する事にしていた。
デイリーガチャスキルが丁度7日分貯まった事と、Cランクの10連モンスターガチャスキルが3回貯まっていた。
それはつまり、原初の森で300体の魔物を倒した事を意味していた。
「久々のガチャスキルはワクワクするわね。今回も素質が手に入るといいわね。」
「ああ。デイリーガチャスキルからも新しい素質が欲しい所だ。」
『コロッケパン頼むんだぞー』
『ようやくかい。アタシもラッキーのガチャスキルは直接見たかったんだよ。』
みんながラッキーに注目する。そしてラッキーは10連モンスターガチャスキルを使用するのだった。
原初の森の浅い所でビッグゴブリンを中心に狩りをしたラッキー達は、日が暮れてきたので、フェンリルの住処に戻ってきていた。
「そうですね。ウルフの集団に囲まれた時はちょっと焦りましたがゴブリンとの戦いは大分慣れました。」
『ウルフ達は集団で襲うのを得意としてるからなー。まあその辺はラッキー達の最初の課題だね。ゴブリンとウルフは原初の森でも一番多い魔物だからねー。倒せないと森を進む事もできないからその点は安心したよ。』
「フェンリル様。この森の魔物ってみんなあんなに大きいんですか?」
『そうさね~。ここは魔力濃度が高いからね。それを取り込んでるからここの魔物達は普通より大きいし強いのさ。あんた達も魔法を使ったならわかっただろ?普段より威力が高かったはずさ。』
「たしかに。言われてみれば魔法の威力が高かった気がします。」
『そうだろ?ここで生活するだけで、ラッキー達も魔力が増えるだろうさ。まあ大きくはならないがね。』
「そういえば、俺って気配察知の素質を持ってるんですけど、ここじゃ全く役に立ちませんでした。あれってここの魔力濃度が高いからですか?」
『そうだね。だけど使えない訳じゃないさ。ラッキーの場合は単純に熟練度不足だね。それが使えれば森の探索はかなり楽になる。早めに使えるようにするんだね。』
(なるほど。単純に俺の実力不足か。たしかに霊峰でドラゴンと戦った時とか気配察知は全く使わなかったもんな。素質があるのは助かるけど使いこなさないと意味ないな。他の素質も色々使っておかないとな。何があるかわからないんだ。なんでもできるようになっておかないと。)
「そうなんですね。使えないと思って、それからは全く意識してませんでした。気をつけます。」
『ああ。この森で注意した方が良い魔物は3体いる。どれもラッキーが気配察知が使えたら対処できるだろうから頑張りな。』
「気をつける魔物3体ってどんな魔物なんですか?」
『ゴールデンボア、ブラッドウルフ、ロングハンドモンキーだね。そいつらには気をつけな。出会ったらラッキーの転移魔法で逃れるんが賢明だね。』
「そんなに強いんですか?」
『そうさね。ゴールデンボアは強い。金色の大きな猪だね。魔法が効かないから今のラッキー達には厳しいね。ゴールデンボアの子供なら倒せるだろうが、倒すと親が出てくる。金色の猪を見かけたら手を出さない事だね。逃げる前に殺されるよ。まあアイツは基本深い所にいるから大丈夫だとは思うけど。』
(聞いててよかった。猪の魔物なら今日戦ったけど金色か・・・聞いてなかったらレアだと思って普通に戦ってたかも。)
『ブラッドウルフは、弱った獲物を狙う魔物さ。今日ラッキー達が見たウルフ達は灰色だっただろ?ブラッドウルフはそれの色が黒いヤツさ。確実に倒せると思ったら仲間を呼んで仕留めるまで襲ってくる。狙われたらすぐに逃げるんだね。』
(金の猪に、黒いウルフね。)
『最後はロングハンドモンキー。コイツは木の上から石とか木の実を投げてくる。力が強いからこれがけっこう厄介さ。臆病な性格だから普段は隠れてる。上を注意しておかないと気づいたら木の上から一斉に攻撃される事もあるから下ばかりじゃなくて上にも注意する事だね。』
(たしかにあれだけ木が密集してたら木の上からの攻撃もあり得るか。浅い所にはいないのか?今日は見なかったよな。ロングハンドモンキーか・・・それにブラッドウルフ・・・ゴブリン達やウルフ達と戦いながらも周りは警戒が必要って事だな。)
「わかった。ありがとう。その3体には気を付けるよ。」
『本当は夜もここじゃなくて、ラッキー達で夜営してもらった方が良い経験にはなるんだけど、そこはまあ夜は本当に危ないからね。まずは原初の森に慣れる所からだね。』
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それからラッキー達は、朝から原初の森に移動しては、ひたすら奥を目指しながら遭遇する魔物を倒す日々を送った。
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フェンリルの助言通り、金色の猪は見かけるとすぐに転移魔法で逃げた。ラッキーの気配察知が徐々に通用するようになってからは、ロングハンドモンキーは逃げずに倒せるようになった。
常に周りを警戒し、行動する癖が身に付いた事でブラッドウルフはラッキー達に近づかなくなった。
そして・・・
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「ああ。デイリーガチャスキルからも新しい素質が欲しい所だ。」
『コロッケパン頼むんだぞー』
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