153 / 178
第4章 ゼンパンの素質とウィークリーガチャ
第153話 原初の森の危険な魔物達
しおりを挟む
『森の魔物達は手強かったかい?』
原初の森の浅い所でビッグゴブリンを中心に狩りをしたラッキー達は、日が暮れてきたので、フェンリルの住処に戻ってきていた。
「そうですね。ウルフの集団に囲まれた時はちょっと焦りましたがゴブリンとの戦いは大分慣れました。」
『ウルフ達は集団で襲うのを得意としてるからなー。まあその辺はラッキー達の最初の課題だね。ゴブリンとウルフは原初の森でも一番多い魔物だからねー。倒せないと森を進む事もできないからその点は安心したよ。』
「フェンリル様。この森の魔物ってみんなあんなに大きいんですか?」
『そうさね~。ここは魔力濃度が高いからね。それを取り込んでるからここの魔物達は普通より大きいし強いのさ。あんた達も魔法を使ったならわかっただろ?普段より威力が高かったはずさ。』
「たしかに。言われてみれば魔法の威力が高かった気がします。」
『そうだろ?ここで生活するだけで、ラッキー達も魔力が増えるだろうさ。まあ大きくはならないがね。』
「そういえば、俺って気配察知の素質を持ってるんですけど、ここじゃ全く役に立ちませんでした。あれってここの魔力濃度が高いからですか?」
『そうだね。だけど使えない訳じゃないさ。ラッキーの場合は単純に熟練度不足だね。それが使えれば森の探索はかなり楽になる。早めに使えるようにするんだね。』
(なるほど。単純に俺の実力不足か。たしかに霊峰でドラゴンと戦った時とか気配察知は全く使わなかったもんな。素質があるのは助かるけど使いこなさないと意味ないな。他の素質も色々使っておかないとな。何があるかわからないんだ。なんでもできるようになっておかないと。)
「そうなんですね。使えないと思って、それからは全く意識してませんでした。気をつけます。」
『ああ。この森で注意した方が良い魔物は3体いる。どれもラッキーが気配察知が使えたら対処できるだろうから頑張りな。』
「気をつける魔物3体ってどんな魔物なんですか?」
『ゴールデンボア、ブラッドウルフ、ロングハンドモンキーだね。そいつらには気をつけな。出会ったらラッキーの転移魔法で逃れるんが賢明だね。』
「そんなに強いんですか?」
『そうさね。ゴールデンボアは強い。金色の大きな猪だね。魔法が効かないから今のラッキー達には厳しいね。ゴールデンボアの子供なら倒せるだろうが、倒すと親が出てくる。金色の猪を見かけたら手を出さない事だね。逃げる前に殺されるよ。まあアイツは基本深い所にいるから大丈夫だとは思うけど。』
(聞いててよかった。猪の魔物なら今日戦ったけど金色か・・・聞いてなかったらレアだと思って普通に戦ってたかも。)
『ブラッドウルフは、弱った獲物を狙う魔物さ。今日ラッキー達が見たウルフ達は灰色だっただろ?ブラッドウルフはそれの色が黒いヤツさ。確実に倒せると思ったら仲間を呼んで仕留めるまで襲ってくる。狙われたらすぐに逃げるんだね。』
(金の猪に、黒いウルフね。)
『最後はロングハンドモンキー。コイツは木の上から石とか木の実を投げてくる。力が強いからこれがけっこう厄介さ。臆病な性格だから普段は隠れてる。上を注意しておかないと気づいたら木の上から一斉に攻撃される事もあるから下ばかりじゃなくて上にも注意する事だね。』
(たしかにあれだけ木が密集してたら木の上からの攻撃もあり得るか。浅い所にはいないのか?今日は見なかったよな。ロングハンドモンキーか・・・それにブラッドウルフ・・・ゴブリン達やウルフ達と戦いながらも周りは警戒が必要って事だな。)
「わかった。ありがとう。その3体には気を付けるよ。」
『本当は夜もここじゃなくて、ラッキー達で夜営してもらった方が良い経験にはなるんだけど、そこはまあ夜は本当に危ないからね。まずは原初の森に慣れる所からだね。』
・
・
・
それからラッキー達は、朝から原初の森に移動しては、ひたすら奥を目指しながら遭遇する魔物を倒す日々を送った。
ビッグゴブリン、ビッグスライム、ビッグオーク、ビッグスパーダ―、ビッグウルフ、ビッグマンティス、ビッグビー、ビッグタイガー、ビッグアント、あらいる魔物を倒していきラッキー達はサバイバル術と経験値を増やしていく。
フェンリルの助言通り、金色の猪は見かけるとすぐに転移魔法で逃げた。ラッキーの気配察知が徐々に通用するようになってからは、ロングハンドモンキーは逃げずに倒せるようになった。
常に周りを警戒し、行動する癖が身に付いた事でブラッドウルフはラッキー達に近づかなくなった。
そして・・・
「1週間でレベル33か。けっこう上がったな。」
原初の森に来てから1週間経ち、ラッキー達のレベルは33に上がった。今日は1週間に一度のガチャの日だ。みんなで相談し、1週間に一度ガチャ日を決めてその日にまとめてガチャスキルを使用する事にしていた。
デイリーガチャスキルが丁度7日分貯まった事と、Cランクの10連モンスターガチャスキルが3回貯まっていた。
それはつまり、原初の森で300体の魔物を倒した事を意味していた。
「久々のガチャスキルはワクワクするわね。今回も素質が手に入るといいわね。」
「ああ。デイリーガチャスキルからも新しい素質が欲しい所だ。」
『コロッケパン頼むんだぞー』
『ようやくかい。アタシもラッキーのガチャスキルは直接見たかったんだよ。』
みんながラッキーに注目する。そしてラッキーは10連モンスターガチャスキルを使用するのだった。
原初の森の浅い所でビッグゴブリンを中心に狩りをしたラッキー達は、日が暮れてきたので、フェンリルの住処に戻ってきていた。
「そうですね。ウルフの集団に囲まれた時はちょっと焦りましたがゴブリンとの戦いは大分慣れました。」
『ウルフ達は集団で襲うのを得意としてるからなー。まあその辺はラッキー達の最初の課題だね。ゴブリンとウルフは原初の森でも一番多い魔物だからねー。倒せないと森を進む事もできないからその点は安心したよ。』
「フェンリル様。この森の魔物ってみんなあんなに大きいんですか?」
『そうさね~。ここは魔力濃度が高いからね。それを取り込んでるからここの魔物達は普通より大きいし強いのさ。あんた達も魔法を使ったならわかっただろ?普段より威力が高かったはずさ。』
「たしかに。言われてみれば魔法の威力が高かった気がします。」
『そうだろ?ここで生活するだけで、ラッキー達も魔力が増えるだろうさ。まあ大きくはならないがね。』
「そういえば、俺って気配察知の素質を持ってるんですけど、ここじゃ全く役に立ちませんでした。あれってここの魔力濃度が高いからですか?」
『そうだね。だけど使えない訳じゃないさ。ラッキーの場合は単純に熟練度不足だね。それが使えれば森の探索はかなり楽になる。早めに使えるようにするんだね。』
(なるほど。単純に俺の実力不足か。たしかに霊峰でドラゴンと戦った時とか気配察知は全く使わなかったもんな。素質があるのは助かるけど使いこなさないと意味ないな。他の素質も色々使っておかないとな。何があるかわからないんだ。なんでもできるようになっておかないと。)
「そうなんですね。使えないと思って、それからは全く意識してませんでした。気をつけます。」
『ああ。この森で注意した方が良い魔物は3体いる。どれもラッキーが気配察知が使えたら対処できるだろうから頑張りな。』
「気をつける魔物3体ってどんな魔物なんですか?」
『ゴールデンボア、ブラッドウルフ、ロングハンドモンキーだね。そいつらには気をつけな。出会ったらラッキーの転移魔法で逃れるんが賢明だね。』
「そんなに強いんですか?」
『そうさね。ゴールデンボアは強い。金色の大きな猪だね。魔法が効かないから今のラッキー達には厳しいね。ゴールデンボアの子供なら倒せるだろうが、倒すと親が出てくる。金色の猪を見かけたら手を出さない事だね。逃げる前に殺されるよ。まあアイツは基本深い所にいるから大丈夫だとは思うけど。』
(聞いててよかった。猪の魔物なら今日戦ったけど金色か・・・聞いてなかったらレアだと思って普通に戦ってたかも。)
『ブラッドウルフは、弱った獲物を狙う魔物さ。今日ラッキー達が見たウルフ達は灰色だっただろ?ブラッドウルフはそれの色が黒いヤツさ。確実に倒せると思ったら仲間を呼んで仕留めるまで襲ってくる。狙われたらすぐに逃げるんだね。』
(金の猪に、黒いウルフね。)
『最後はロングハンドモンキー。コイツは木の上から石とか木の実を投げてくる。力が強いからこれがけっこう厄介さ。臆病な性格だから普段は隠れてる。上を注意しておかないと気づいたら木の上から一斉に攻撃される事もあるから下ばかりじゃなくて上にも注意する事だね。』
(たしかにあれだけ木が密集してたら木の上からの攻撃もあり得るか。浅い所にはいないのか?今日は見なかったよな。ロングハンドモンキーか・・・それにブラッドウルフ・・・ゴブリン達やウルフ達と戦いながらも周りは警戒が必要って事だな。)
「わかった。ありがとう。その3体には気を付けるよ。」
『本当は夜もここじゃなくて、ラッキー達で夜営してもらった方が良い経験にはなるんだけど、そこはまあ夜は本当に危ないからね。まずは原初の森に慣れる所からだね。』
・
・
・
それからラッキー達は、朝から原初の森に移動しては、ひたすら奥を目指しながら遭遇する魔物を倒す日々を送った。
ビッグゴブリン、ビッグスライム、ビッグオーク、ビッグスパーダ―、ビッグウルフ、ビッグマンティス、ビッグビー、ビッグタイガー、ビッグアント、あらいる魔物を倒していきラッキー達はサバイバル術と経験値を増やしていく。
フェンリルの助言通り、金色の猪は見かけるとすぐに転移魔法で逃げた。ラッキーの気配察知が徐々に通用するようになってからは、ロングハンドモンキーは逃げずに倒せるようになった。
常に周りを警戒し、行動する癖が身に付いた事でブラッドウルフはラッキー達に近づかなくなった。
そして・・・
「1週間でレベル33か。けっこう上がったな。」
原初の森に来てから1週間経ち、ラッキー達のレベルは33に上がった。今日は1週間に一度のガチャの日だ。みんなで相談し、1週間に一度ガチャ日を決めてその日にまとめてガチャスキルを使用する事にしていた。
デイリーガチャスキルが丁度7日分貯まった事と、Cランクの10連モンスターガチャスキルが3回貯まっていた。
それはつまり、原初の森で300体の魔物を倒した事を意味していた。
「久々のガチャスキルはワクワクするわね。今回も素質が手に入るといいわね。」
「ああ。デイリーガチャスキルからも新しい素質が欲しい所だ。」
『コロッケパン頼むんだぞー』
『ようやくかい。アタシもラッキーのガチャスキルは直接見たかったんだよ。』
みんながラッキーに注目する。そしてラッキーは10連モンスターガチャスキルを使用するのだった。
3
お気に入りに追加
1,271
あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる