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第4章 ゼンパンの素質とウィークリーガチャ
第150話 原初の森へ
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「本当に原初の森に行くのね。大丈夫かしら?」
ラッキーとリルはフロンダールでマリアと合流し、リスボンでシルフィードと合流した。目的は原初の森にいるフェンリルに会う事だ。ガイアの王妃が呪いを受けた時、フェンリルの助言により、霊峰オーディールに入る事ができた。その時、原初の森に来い。と言われたので今回会いに行く事にしていた。
もちろんリルを母親に会わすのも目的の一つだ。
『原初の森の事なら俺にまかせるんだぞー。』
「リルが俺にまかせろって。」
「リルちゃんは原初に森にいたんですもんね。リルちゃん。道案内お願いしますね。」
『まかせるんだぞー。』
「リルはまかせろって言うけどやっぱりちょっと緊張するな。Cランク以下は生きて帰れないって言われる所だもんな。」
「たしかにそうね。実力的にはBランクくらいはあるでしょうけど、それでもAランクには届いてないものね。Aランクですら森の奧には行けないって言われてるものね。」
「リルの母ちゃんがいるのはやっぱり森の奧なのか?」
『そうだぞー。でも森に入ったら母ちゃん呼ぶから、きっと迎えに来ると思うんだぞ。』
「それなら安心だな。霊峰オーディールでもそうだったけど、アークドラゴン様がいれば魔物は一切襲って来なかったし。」
リスボンの町を出発したラッキー達は原初の森へと向かった。
そして・・・
「ここが原初の森・・・」
「私も中に入るのは初めてね。ここまでなら何度かお父様に連れられてきたことがあるわ。私の領はここの魔物が出てきたら定期的に狩って被害が出ない様にしてるから。」
「そう考えるとリスボンってけっこう冒険者のレベル高いんだな。」
「ええ。ここの魔物が町を襲ったら危ないもの。定期的に狩って行かないと氾濫するでしょ。」
『母ちゃん。帰ってきたぞ。俺が帰ってきたぞー。』
リルが呼びかけると・・・
『おかえり坊や。待ってたよ。ラッキー達もよく来たね。』
「聞こえるわ。フェンリル様の声が聞こえるわ。」
「私もです。」
(そう言えばアークドラゴン様の声も聞こえたって言ってたな。リルの声は相変わらず俺しか聞こえないけど、アークドラゴン様やフェンリル様の声はシルフィー達も聞こえるんだな。これは単純にリルのレベルとかが足りてないのかな?それとも俺のテイムの熟練度か?いやそれならフェンリル様の声が聞こえるのはおかしいか。その辺はフェンリル様に聞いてみるか。)
「初めましてですね。フェンリル様。俺がラッキーです。こっちがシルフィードとマリアです。ガイア国の件はありがとうございました。フェンリル様のおかげで無事にガイア国の王妃様を助ける事ができました。」
『坊やが世話になってるからね。それぐらいはお安い御用さ。それよりここじゃなんだから奥に行こうか。3人ぐらいならアタシが乗せていけるからみんな乗りな。』
『おう。俺が一番乗りなんだぞー。』
リルはそう言って、フェンリルの背中へと飛び乗った。
「いいんですか?」
『かまわないよ。それにラッキー達だけで移動させたら森の魔物にやられちまうだろ。アタシに乗ってればそんな事ないしね。』
「わかりました。」
そう言って、ラッキー、シルフィード、マリアの3人はフェンリルの背中に乗った。
『しっかりと掴まっておくんだよ。振り落とされたら魔物の餌になっちまうよ。』
『さあ着いたよ。』
フェンリルに連れてこられたのは洞穴だった。有名映画の山犬に育てられた姫が住んでいた場所と言えば想像はつくだろう。
『ラッキー達はこれからの予定はあるのかい?』
「はい。一応フランダル魔法国に行ってみようと思ってます。俺の転移魔法や火魔法、シルフィーの風魔法に土魔法、マリアの治癒魔法と光魔法の事をもっと深く知ろうと思いまして。それに魔法国では素質を持っていない属性も使う事ができると聞きました。その辺も興味があるので。」
『なるほどね。その予定は急ぎなのかい?』
「いえ、急ぎという訳ではありません。アークドラゴン様からフェンリル様からも鍛えてもらえると聞いていますので、ここで少し鍛錬できればと思っています。」
『今後の為にもラッキー達はもっと強くなっておいた方がいいだろうね。そうだね。1カ月。ここで修業をするのはどうだい?』
「是非お願いします。俺より強い人はこの世界にいっぱいいます。俺がゼンパンなんていう素質を手に入れた事で、俺の周りの人にも危険が迫ってる事を知りました。なので、俺は今よりもっと強くなりたい。」
『さすがだね。そういう人間は好きだよ。ラッキーは転移魔法があるから何かあってもすぐに駆け付けられる。だが、駆け付ける事ができても解決できなければ意味がないからね。』
「はい。フェンリル様のおっしゃる通りです。俺は転移魔法のお陰で一瞬で移動できるようになりました。今はまだシルフィーやマリア、リルとか仲間以外には隠してますが、きっと使う機会は訪れると思います。」
『そうだね。転移魔法の事はまだ隠しておいた方がいいだろう。いずれ世間に知られる時は来るさ。今はしっかりと力を付けるんだね。じゃあ早速修行を始めようか。』
「「「お願いします。」」」
そうして、ラッキー達はフェンリル指導の元、原初の森での鍛錬を開始するのだった。
ラッキーとリルはフロンダールでマリアと合流し、リスボンでシルフィードと合流した。目的は原初の森にいるフェンリルに会う事だ。ガイアの王妃が呪いを受けた時、フェンリルの助言により、霊峰オーディールに入る事ができた。その時、原初の森に来い。と言われたので今回会いに行く事にしていた。
もちろんリルを母親に会わすのも目的の一つだ。
『原初の森の事なら俺にまかせるんだぞー。』
「リルが俺にまかせろって。」
「リルちゃんは原初に森にいたんですもんね。リルちゃん。道案内お願いしますね。」
『まかせるんだぞー。』
「リルはまかせろって言うけどやっぱりちょっと緊張するな。Cランク以下は生きて帰れないって言われる所だもんな。」
「たしかにそうね。実力的にはBランクくらいはあるでしょうけど、それでもAランクには届いてないものね。Aランクですら森の奧には行けないって言われてるものね。」
「リルの母ちゃんがいるのはやっぱり森の奧なのか?」
『そうだぞー。でも森に入ったら母ちゃん呼ぶから、きっと迎えに来ると思うんだぞ。』
「それなら安心だな。霊峰オーディールでもそうだったけど、アークドラゴン様がいれば魔物は一切襲って来なかったし。」
リスボンの町を出発したラッキー達は原初の森へと向かった。
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「ここが原初の森・・・」
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「そう考えるとリスボンってけっこう冒険者のレベル高いんだな。」
「ええ。ここの魔物が町を襲ったら危ないもの。定期的に狩って行かないと氾濫するでしょ。」
『母ちゃん。帰ってきたぞ。俺が帰ってきたぞー。』
リルが呼びかけると・・・
『おかえり坊や。待ってたよ。ラッキー達もよく来たね。』
「聞こえるわ。フェンリル様の声が聞こえるわ。」
「私もです。」
(そう言えばアークドラゴン様の声も聞こえたって言ってたな。リルの声は相変わらず俺しか聞こえないけど、アークドラゴン様やフェンリル様の声はシルフィー達も聞こえるんだな。これは単純にリルのレベルとかが足りてないのかな?それとも俺のテイムの熟練度か?いやそれならフェンリル様の声が聞こえるのはおかしいか。その辺はフェンリル様に聞いてみるか。)
「初めましてですね。フェンリル様。俺がラッキーです。こっちがシルフィードとマリアです。ガイア国の件はありがとうございました。フェンリル様のおかげで無事にガイア国の王妃様を助ける事ができました。」
『坊やが世話になってるからね。それぐらいはお安い御用さ。それよりここじゃなんだから奥に行こうか。3人ぐらいならアタシが乗せていけるからみんな乗りな。』
『おう。俺が一番乗りなんだぞー。』
リルはそう言って、フェンリルの背中へと飛び乗った。
「いいんですか?」
『かまわないよ。それにラッキー達だけで移動させたら森の魔物にやられちまうだろ。アタシに乗ってればそんな事ないしね。』
「わかりました。」
そう言って、ラッキー、シルフィード、マリアの3人はフェンリルの背中に乗った。
『しっかりと掴まっておくんだよ。振り落とされたら魔物の餌になっちまうよ。』
『さあ着いたよ。』
フェンリルに連れてこられたのは洞穴だった。有名映画の山犬に育てられた姫が住んでいた場所と言えば想像はつくだろう。
『ラッキー達はこれからの予定はあるのかい?』
「はい。一応フランダル魔法国に行ってみようと思ってます。俺の転移魔法や火魔法、シルフィーの風魔法に土魔法、マリアの治癒魔法と光魔法の事をもっと深く知ろうと思いまして。それに魔法国では素質を持っていない属性も使う事ができると聞きました。その辺も興味があるので。」
『なるほどね。その予定は急ぎなのかい?』
「いえ、急ぎという訳ではありません。アークドラゴン様からフェンリル様からも鍛えてもらえると聞いていますので、ここで少し鍛錬できればと思っています。」
『今後の為にもラッキー達はもっと強くなっておいた方がいいだろうね。そうだね。1カ月。ここで修業をするのはどうだい?』
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