ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

文字の大きさ
上 下
132 / 178
第3章 ゼンパンの素質とプレミアムガチャスキル

第132話 ゴブリンブラザーズ

しおりを挟む
19階層に降りたラッキー達は、残りの時間はここでレベリングする事を決めて19階層に出るゴブリンブラザーズを探していた。

「思ったんだけどゴブリンブラザーズって毎回2体出てくるのよね?でも1体分の経験値しかくれないってすごい損じゃない?」

「たしかに・・・」

「そう言う人はけっこういますね。だけど考え方にもよるんですよ。2体倒して19階層相当の経験値を得られるから同じ事だって言う方もいます。」

(なるほどな。って事は2体倒したら骸骨騎士よりも経験値は多いって事か。それにマフィンの話なら多分1体ずつは骸骨騎士よりも弱いって事だよな?強い敵が2体で1体分の経験値しかもらえないなら損だけど、うまく調整されてるから問題ないって感じか。)

「それなら問題ないのか・・・。だけど2体いる時点で危ないんじゃないか?」

「この階は攻略法が知れわたってますからそれ程でもないですよ。もちろんレベルが低かったり攻略法通りに倒さないと苦戦しますけどね。」

「攻略法があるのね。それって何なの?魔法を使うゴブリンを先に倒す。みたいな簡単な事じゃないわよね?」

「「えっ!?」」

「どうしたの?」

「え~っと、はい、シルフィーの言う通りここの攻略法はゴブリンウォーリアーは無視してゴブリンマジシャンを先に倒すのが攻略法なんです・・・」

「シルフィー。よくわかったね。」

「魔法使いを先に倒すのは戦いの基本でしょ。そんな事誰だって考えつくわよ。だって戦士を相手してるときに魔法で攻撃されたら避けられないじゃない。」

「なるほどな。じゃあタルト達もそうやって倒してたの?」

「うん。ゴブリンウォーリアーもゴブリンマジシャンもそれほど動きが早くないんだ。僕とマフィンで左右からゴブリンマジシャンを攻撃して、先にゴブリンマジシャンを倒してたよ。ゴブリンウォーリアーは骸骨騎士よりも弱いから。ゴブリンマジシャンを先に倒しさえすれば問題なかったよ。」

「じゃあ俺達もそうするか。ここも3パーティに分かれる形でいいか?」

「そうね。その方が効率は良いから仕方ないわね。でも始めは全員で行動でいいかしら。ちゃんと動けるか試してみないと不安だわ。」

「もちろんだ。全員で移動しながら交代でゴブリンブラザーズを倒してみて、行けるならパーティを分けようか。」

そうしてラッキー達はゴブリンブラザーズを倒して行った。攻略法通りにゴブリンマジシャンを先に倒す事で、安全に狩りを行う事ができた。

魔法を使う意外は普通のゴブリンと同じ性能のゴブリンマジシャンに対し、立ち止まって防御するのではなく、避けるか耐えながら向かう事でゴブリンマジシャンは容易に倒す事ができた。ゴブリンブラザーズからは通常ドロップで鋼鉄の盾、レアドロップで魔法の杖を手に入れる事ができる。

ラッキーはマリアと二人で合計3本の魔法の杖を手に入れた。そして、待ち合わせ場所に行くと、シルフィードが魔法の杖を掲げて、タルトとマフィンに見せていた。

「シルフィー!それって魔法の杖じゃん。レアドロップを引いたの?」

「そうなのよ。聞いてよラッキー。私とリルでやったのよ。すごいでしょ!」

(俺が魔法の杖を3本手に入れた事は言わない方がいいかな・・・いや隠す必要ないか。俺が何個もレアドロップを手に入れたと思ってるだろうし。普通に話した方が良いな。)

「すごいじゃん。俺も3本手に入れたけどこれってどんな効果があるんだろ?火の杖は火魔法が出たけど魔法の杖は何ができるんだ?」

「3本も・・・さすがラッキーね。でもまあ魔法の杖ね。私も試したみたけど、魔力をとばせるみたいなの。」

「魔力をとばす?」

「ええ。要は無属性魔法ね。」

「それって価値あるのか?火の杖の方が便利そうだけど。」

「使い分けね。火属性が弱点の魔物だったら火の杖を使う方がいいけど、火属性が効かない魔物だったら魔法の杖の方がいいって訳。それに魔法の杖は弱点属性がないからどんな魔物にも効果があるしね。」

(なるほど。魔法の杖はどんな魔物にも使えるって事か。ならかなり価値が高いな。ゴブリンマジシャンさえ先に倒せばこの階層でレベル上げするのもいいかもしれないな。)

昨日と違い、スカイドラゴンと戦う余力は残していたのでそのまま20階層に向かったラッキー達。20階層についてボス部屋に入ると、長~いドラゴンが空を飛んでいた。

ドラゴンを見つけるとリルが駆け出した。

『俺にまかせるんだぞー』

スカイドラゴンに向かっていくリル。ドラゴンの真下まで駆けていき、スカイドラゴンに向かって跳躍した。リルは真正面から得意の前足でリトルドラゴンに攻撃を仕掛ける。

巨大なオークすら瞬殺するリルにとって、空の有利を活かせないドラゴンなど敵でもなんでもなかった。

リルの攻撃を受けて、スカイドラゴンは一瞬で姿を消した。そして、ドロップアイテムを残す事もなかった。

(あれ?この光景昨日も見たぞ・・・。多分リルは早く上級オーク肉を食べたかったんだろうな・・・スカイドラゴンには悪いけどご愁傷様です。俺も早く上級オーク肉食べたいから急いで安全地帯に移動しよう。モンスターガチャスキル?昨日のパンがあるし、デイリーガチャスキルだけ使って、モンスターガチャスキルは明日でいいっしょ。肉、肉。)

スカイドラゴンを一瞬で倒したラッキー達は、すぐに安全地帯に移動し、待ちわびた上級オーク肉を堪能するのだった。
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!

七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」  リーリエは喜んだ。 「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」  もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。

だから聖女はいなくなった

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」 レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。 彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。 だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。 キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。 ※7万字程度の中編です。

処理中です...