ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

文字の大きさ
上 下
120 / 178
第3章 ゼンパンの素質とプレミアムガチャスキル

第120話 いざガイア国へ

しおりを挟む
「何してるんだシルフィー?」

「オーディールについて調べてるのよ。折角ガイア国に行くんだものオーディールダンジョンにも挑戦したいじゃない?」

「なるほどな。オーディールってまだ攻略されてないんだったよな?」

「ええ。さすがに攻略できるとは思ってないけど行ける所までは行ってみたいわ。」

(たしかに折角他国に行くんだ。色んな所に行ってみるのもいいな。サラマンダ連合国は四国会議の護衛も兼ねてたからキャロラインから出る事も出来なかったしな。それにダンジョンなら俺のモンスターガチャスキルも貯まるから一石二鳥だしな。)

「ガイア国ってオーディール以外にも有名な所ってあるのか?俺、あんまり他国の事は知らないんだよな?」

「一番有名なのがオーディールね。後はあそこは島だから海鮮系は有名なんじゃないかしら?」

「海鮮か・・・パンに会うかな?そう言えばガイアへは船で行くんだったな。船は初めてだから楽しみだな。沈まないか心配だけど、父上は安全だって言ってたし大丈夫だよな・・・」

『ラッキー俺はドラゴンの肉を食べたいんだぞー。マリアにガイアの魔物調べて貰ったらオーディールにはドラゴンがいるみたいなんだぞー』

「マリア。リルが言ってたけどオーディールってドラゴンが出るのか?」

「ええ。まあドラゴンって言っても結界の中の話よ。色んな色のドラゴンがいるみたいですよ。」

(マジか~。ドラゴンなんて倒せるの本で読んだ勇者ぐらいだろ・・・そんな所に行かせようとしてたのかセレス王女は・・・リルがいなきゃきっと死んでたな。てかドラゴンの肉って・・・)

「リル。アークドラゴンってドラゴンだろ?それなのにドラゴンの肉なんか食べたら怒られるんじゃないか?まあそもそも俺達じゃあドラゴンと戦ってもやられるだけだと思うけど・・・」

『そんな事ないんだぞー。アークおばちゃんはお土産によく肉をくれてたんだぞー。なんの肉かはわからなかったけどきっとあれ、ドラゴンの肉なんだぞー。』

(いいのかそれ?共食いじゃん・・・)

「ラッキー様。結界の外にはワイバーンがいるみたいですよ。」

「ワイバーンか・・・それなら今の俺達でもなんとかなるのか?」

「もちろんよラッキー。ちなみにワイバーンを倒す実力がなかったらオーディールのダンジョンに挑戦する事もできないみたいだわ。」

(なるほど。たしかに未攻略のダンジョンなんだからある程度の実力がないと入れないか。アルカディアにあるダンジョンだって冒険者ランクで入れるダンジョンを区別してるぐらいだし・・・)

「なるほどね。冒険者ランクがBとかA以上ないと入れないって制限はないんだね。」

「直接行ってみないと実際の所はわからないけど、今回は大丈夫でしょ。別に攻略するわけでもないし、セレス王女に頼めば入る事ぐらいはできるわよ。実力が足りないようなら浅い階層だけにしたらいいしね。」

「たしかに。シルフィーの言う通りだな。」

アルカディアに戻ってきて王都近場のダンジョンに行こうと思っていたラッキーだったが、王城に呼ばれたり、スイートに捕まったり、リルとオークを狩りに行ったりとダンジョンに行く時間が取れなかった。

アルカディアに戻ってきてから使ったラッキーのスキルは、毎日のデイリーガチャスキルと、モンスターガチャスキルが2回だけだった。もちろん素質は出ていない。出るのは当然のようにパンだ。アンパン、食パン、カレーパン、ジャム・・・といった感じだった。

(オーディールがどんな所かわからないけど、俺達はCランクにはなったけど、中級ダンジョンすら攻略してないんだ。オーディールは地獄級ダンジョンのはず。アルカディアではAランク以上でないと入れないダンジョンだ。ガイア国の決まりがどうなってるかはわからないけど、あまり変わりはしないだろう。低階層でも入る事ができれば得られるモノはきっと多いはず。セレス王女に頭を下げてでも入る価値はあるな。)





アルカディアでの日々は瞬く間に過ぎ去り、ガイア国へと出発する日なった。ガイア国へは、首都アルカディアから港町ヨットムを経由し、ヨットムから船でガイア国へと向かう。ヨットムまでが3日、船旅は2週間の長旅だ。

今回、ガイア国へは王様からの指名依頼という形になっていた。内容はアルカディア王からガイア国の国王への手紙を渡すというモノだ。その為、移動する船もそれなりのモノを用意してもらっていた。

ラッキーはマジックバッグに食料や日用品など旅に必要なモノに忘れものがないかを確認し、アルカディアを出発した。今回の旅はラッキー、シルフィード、マリアの3人だ。いや、リルもいれると3人と1匹だ。

ロートやクッキー、スイートからかなり心配されたが、Cランク冒険者という事と、危なくなったら転移魔法で逃げると何度も伝え納得してもらっていた。一応、ガイア国で1カ月程過ごし、アルカディアに戻ってくる計画になっていた。

呪いを受けた王妃を助ける為、ラッキー達は希望と、少しの不安を胸に、ガイア国へと旅立つのだった。
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

処理中です...