109 / 178
第3章 ゼンパンの素質とプレミアムガチャスキル
第109話 サラマンダ連合国へ
しおりを挟む
サラマンダ連合国へ行くまでの1カ月は充実した日を過ごしていた。
まず一番が宿をとる必要がなかった点だ。ラッキーは元々公爵家の嫡男だ。追放されたとは言え、しっかりと王国武道会で結果を残し、公爵家へと復帰していた。一日の始まりは公爵家全員とシルフィードとマリア、リルの食事から始まる。宿代も食事代も一切かからない生活だ。とても充実していた。
食事が終わると行動パターンは2通りになる。クッキーやスイートと買い物に行くか、シルフィード、マリア、リルと冒険者活動をするかだ。ラッキーの体調が完全に元に戻るまではクッキーとスイートがかなり心配していたので、頻繁に買い物に出かけていた。
体調が元に戻ってからは、冒険者活動を再開した。
リルがオークをねだるのでオークを狩りに行き、
ゴブリンが集落を作って困ってると言われれば集落を殲滅に行き、
リルがオークをねだるのでオークを狩りに行き、
魔物に襲われてる冒険者を助けたり、
リルがオークをねだるのでオークを狩りに行きとCランクの冒険者として精力的に依頼をこなした。
ギルドの依頼をこなす事を目的に活動していたので、モンスターガチャスキルはそれほど貯まらずこの1カ月、使っても素材は出なかった。もちろんデイリーガチャスキルからも素質は出なかった。
ちなみにデイリーガチャスキルは朝ご飯の時に使うようになった。素質が出る事なく、毎日毎日パンが出る事に、ラッキーは日に日に申し訳ない気持ちになっていったが、スイートを始め家族達はラッキーがスキルを使ってパンを出すとおいしそうに食べていた。
それは、ラッキーにとって癒しの時間となっていた。レベルが上がった訳でもなく、素質が増えた訳でもなかったが、この1カ月の冒険者活動はラッキーはとても楽しんでいた。もちろん良い事もあった。
転移魔法の移動距離が伸びたのだ。この1カ月転移魔法の練習はサボらず行った。さすがに町から町への移動とまではいかないが、距離は1キロ先までなら転移できるようになった。王国武道会の時は100m先までしか移動できなかったが、この1カ月間で距離は10倍に伸びていた。
ラッキーは、何かあった時にすぐに戻ってこれるように、サラマンダ連合国に行くまでに町から町への転移魔法ができるようになりたかったが、実際はそれほど都合よくはいかなかった。
・
・
・
そして・・・
「ようやくキャロラインに着いたわね。」
「ああ。1週間は長旅だったな。陛下の護衛とか正直気を張り続けないといけないから疲れたよ。」
「でもさすが王族の護衛ですね。」
「ああ。俺達は本当にただついてきただけみたいな感じだったもんな。」
「まあそれもそうでしょ。王族の護衛なんだから。私達のようなCランクだけじゃ危ないわ。現に盗賊にも襲われたし。」
「そうだな。あれはやばかったな。」
「と言っても私達は何もしてませんけどね。」
ラッキー達は国境を越えて、無事にサラマンダ連合国へたどり着いた。そして、四国会議が行われるキャロラインの町に。今回サラマンダ連合国へ向かうメンバーは豪華の一言だった。
王族からは国王、第一王女の2人。貴族からは外務相とストライク公爵。そして王族の使用人に王族専用の騎士、に貴族の使用人だ。その護衛にBランク冒険者が3パーティとラッキー含めたCランク冒険者が2パーティだ。
王族や貴族、使用人達は馬車に乗って移動するので、馬車は合計5台もあった。Bランクの冒険者が前と後ろと真ん中を護衛し、Cランク冒険者がその間を護衛する形だ。王族が乗る馬車なので、馬車もとても豪華だった。遠目から見ても偉い人が乗っているというのがわかる仕様だ。
道中は盗賊が一度襲ってきたのと、魔物が何度が襲ってきた。だが、ラッキー達Cランク冒険者の役割は王族と貴族を守る事。盗賊と魔物はBランクの冒険者達と騎士達が一瞬で倒していた。なのでラッキー達は何もせずただただ、馬車と一緒に歩いているだけでサラマンダ連合国へと辿り着いていた。
まあ、第一王女のプリンとは、ラッキー、シルフィード、マリアともに顔見知りなので、何度か馬車に同席して話をする事もあったが・・・
「ラッキー?町についたらどうするの?」
「とりあえず、陛下と王女、外務相と父上とは同じ宿に泊まる事になると思う。護衛という形だけど俺達も四国会議には参加しないといけないからな。」
「なんか急に緊張してきたわ。他国からも王族とか来るのよね?は~。私うまくしゃべるかしら?」
「シルフィーでも緊張とかするんだね?」
「そりゃもちろんするわよ。マリアは大丈夫なの?」
「えっ・・・まあ私も緊張していますよ。でも・・・ラッキー様が一緒ですから。」
「うらやましいわね。私もそういう風に考えられたらいいんだけど・・・」
「そこまで他国の王族と話す事はないだろ。陛下が俺達を紹介して後は他国の俺達みたいな素質持ちと話すぐらいだろ?」
「それはそうだけど・・・」
シルフィーの心配をよそに、ラッキー達はキャロラインの町の宿へと入って行った。長旅だったので、その日はゆっくり休む事にしたのだった。
まず一番が宿をとる必要がなかった点だ。ラッキーは元々公爵家の嫡男だ。追放されたとは言え、しっかりと王国武道会で結果を残し、公爵家へと復帰していた。一日の始まりは公爵家全員とシルフィードとマリア、リルの食事から始まる。宿代も食事代も一切かからない生活だ。とても充実していた。
食事が終わると行動パターンは2通りになる。クッキーやスイートと買い物に行くか、シルフィード、マリア、リルと冒険者活動をするかだ。ラッキーの体調が完全に元に戻るまではクッキーとスイートがかなり心配していたので、頻繁に買い物に出かけていた。
体調が元に戻ってからは、冒険者活動を再開した。
リルがオークをねだるのでオークを狩りに行き、
ゴブリンが集落を作って困ってると言われれば集落を殲滅に行き、
リルがオークをねだるのでオークを狩りに行き、
魔物に襲われてる冒険者を助けたり、
リルがオークをねだるのでオークを狩りに行きとCランクの冒険者として精力的に依頼をこなした。
ギルドの依頼をこなす事を目的に活動していたので、モンスターガチャスキルはそれほど貯まらずこの1カ月、使っても素材は出なかった。もちろんデイリーガチャスキルからも素質は出なかった。
ちなみにデイリーガチャスキルは朝ご飯の時に使うようになった。素質が出る事なく、毎日毎日パンが出る事に、ラッキーは日に日に申し訳ない気持ちになっていったが、スイートを始め家族達はラッキーがスキルを使ってパンを出すとおいしそうに食べていた。
それは、ラッキーにとって癒しの時間となっていた。レベルが上がった訳でもなく、素質が増えた訳でもなかったが、この1カ月の冒険者活動はラッキーはとても楽しんでいた。もちろん良い事もあった。
転移魔法の移動距離が伸びたのだ。この1カ月転移魔法の練習はサボらず行った。さすがに町から町への移動とまではいかないが、距離は1キロ先までなら転移できるようになった。王国武道会の時は100m先までしか移動できなかったが、この1カ月間で距離は10倍に伸びていた。
ラッキーは、何かあった時にすぐに戻ってこれるように、サラマンダ連合国に行くまでに町から町への転移魔法ができるようになりたかったが、実際はそれほど都合よくはいかなかった。
・
・
・
そして・・・
「ようやくキャロラインに着いたわね。」
「ああ。1週間は長旅だったな。陛下の護衛とか正直気を張り続けないといけないから疲れたよ。」
「でもさすが王族の護衛ですね。」
「ああ。俺達は本当にただついてきただけみたいな感じだったもんな。」
「まあそれもそうでしょ。王族の護衛なんだから。私達のようなCランクだけじゃ危ないわ。現に盗賊にも襲われたし。」
「そうだな。あれはやばかったな。」
「と言っても私達は何もしてませんけどね。」
ラッキー達は国境を越えて、無事にサラマンダ連合国へたどり着いた。そして、四国会議が行われるキャロラインの町に。今回サラマンダ連合国へ向かうメンバーは豪華の一言だった。
王族からは国王、第一王女の2人。貴族からは外務相とストライク公爵。そして王族の使用人に王族専用の騎士、に貴族の使用人だ。その護衛にBランク冒険者が3パーティとラッキー含めたCランク冒険者が2パーティだ。
王族や貴族、使用人達は馬車に乗って移動するので、馬車は合計5台もあった。Bランクの冒険者が前と後ろと真ん中を護衛し、Cランク冒険者がその間を護衛する形だ。王族が乗る馬車なので、馬車もとても豪華だった。遠目から見ても偉い人が乗っているというのがわかる仕様だ。
道中は盗賊が一度襲ってきたのと、魔物が何度が襲ってきた。だが、ラッキー達Cランク冒険者の役割は王族と貴族を守る事。盗賊と魔物はBランクの冒険者達と騎士達が一瞬で倒していた。なのでラッキー達は何もせずただただ、馬車と一緒に歩いているだけでサラマンダ連合国へと辿り着いていた。
まあ、第一王女のプリンとは、ラッキー、シルフィード、マリアともに顔見知りなので、何度か馬車に同席して話をする事もあったが・・・
「ラッキー?町についたらどうするの?」
「とりあえず、陛下と王女、外務相と父上とは同じ宿に泊まる事になると思う。護衛という形だけど俺達も四国会議には参加しないといけないからな。」
「なんか急に緊張してきたわ。他国からも王族とか来るのよね?は~。私うまくしゃべるかしら?」
「シルフィーでも緊張とかするんだね?」
「そりゃもちろんするわよ。マリアは大丈夫なの?」
「えっ・・・まあ私も緊張していますよ。でも・・・ラッキー様が一緒ですから。」
「うらやましいわね。私もそういう風に考えられたらいいんだけど・・・」
「そこまで他国の王族と話す事はないだろ。陛下が俺達を紹介して後は他国の俺達みたいな素質持ちと話すぐらいだろ?」
「それはそうだけど・・・」
シルフィーの心配をよそに、ラッキー達はキャロラインの町の宿へと入って行った。長旅だったので、その日はゆっくり休む事にしたのだった。
6
お気に入りに追加
1,271
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?


投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる