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第3章 ゼンパンの素質とプレミアムガチャスキル
第107話 国王陛下との謁見
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ラッキーとロートの2人は王城へと向かっていた。もちろん徒歩ではなく公爵家の馬車に乗ってだ。
「父上。公爵家には罰則とかはなかったのですか?メルトは養子とはいえ、ストライク家の人間だったでしょう。」
「そうだな。お前には話しておいた方がいいか。クッキーやスイートには問題なかったとしか伝えてないからな。」
「やはり問題が・・・。」
(メルトが公爵家の人間だという事はあそこにいた大勢が知っている。そして、メルトが魔物になった事も観客を襲った事も大きく知れ渡っている。ストライク家は他の貴族からの良い的になったはずだ。)
「貴族派の連中は大騒ぎだ。主に儂を叩く声でな。だが最終的には被害があった者達への賠償で片はついた。まあお前のお陰だ。」
「俺の?」
「ああ。メルトがあれだけの事をやったが、死亡者はゼロだった。お前が転移魔法で貴族や陛下を助けたのも大きい。もちろんお前がメルトを倒したのもな。王国騎士団長でも倒せなかったんだ。ラッキーが居なければあそこはかなり悲惨な事になっていただろう。最終的にはラッキーの功績と相殺という形になった。」
(あの時は無我夢中だった。でも結果的に死者がゼロなのもよかった。多分あの時、陛下を助けたのが、一番ポイント高いんだろうな。運がよかったよ。それでも俺がいなければメルトが魔物になる事もなかっただろうし、一概の俺のお陰って言われても困るな。俺が原因でもあるわけだし・・・)
そうしていると、王城につき、待つこともなく謁見の間へと進んだ二人は国王の前で膝をついた。
「面を上げよ。」
ラッキーとロートは顔を上げる。
「ラッキーよ。久しいな。もう体調は良いのか?」
「はい。お陰様ですっかり良くなりました。」
「ロートも色々と大変だと思うが、しばらくは頑張ってくれ。」
「はっ。」
「ここでは詳しい話はできん。会議室に来てくれ。」
国王との謁見が終わり、ラッキーとロートは謁見の間を離れた。用意されて待つ事少し、メイドに案内されて入った部屋にはすでに国王が座っていた。その隣には王国武道会で優勝した王国騎士団団長のザッカスもいた。
ラッキーとロートが2人が席に着くと、国王とザッカスがお互いに頷いて、ザッカスが話し始めた。
「ラッキー。この度はあの魔物を倒してくれて感謝する。ラッキーが英雄の種を使ってくれなければ俺も陛下も生きてはいなかっただろう。」
「頭を上げてください。俺は無我夢中でできる事がしただけですから。それに、メルトがあそこに来たのだって俺が原因な訳ですし。」
「それでもだ。俺がいながら陛下を守れなかった。俺もまだまだ力不足を痛感したよ。」
「ここでは詳しい話はできん。会議室に来てくれ。」
国王との謁見が終わり、ラッキーとロートは謁見の間を離れた。用意されて待つ事少し、メイドに案内されて入った部屋にはすでに国王が座っていた。その隣には王国武道会で優勝した王国騎士団団長のザッカスもいた。
ラッキーとロートが2人が席に着くと、国王とザッカスがお互いに頷いて、ザッカスが話し始めた。
「ラッキー。この度はあの魔物を倒してくれて感謝する。ラッキーが英雄の種を使ってくれなければ俺も陛下も生きてはいなかっただろう。」
「頭を上げてください。俺は無我夢中でできる事がしただけですから。それに、メルトがあそこに来たのだって俺が原因な訳ですし。」
「それでもだ。俺がいながら陛下を守れなかった。俺もまだまだ力不足を痛感したよ。」
「それで陛下?話はメルトの件ですか?」
「それもあるが、まあその件から伝えよう。ザッカス。」
「はっ。あの後、魔物となったメルトは王城で調べたがどうして魔物になったのかはわかっていない。わかっているのはあの時飲み込んだ種は英雄の種だという事だ。」
「やはりアレは英雄の種・・・でもなんであんな事に・・・」
「その辺はあまりわかっていない。残念ながらな。現在その辺は調査中だ。」
「そうですか。わかりました。」
「後はお主の事だラッキー。素質の事、転移魔法の事は軽くはロートより聞いておるがにわかには信じれん。転移魔法が使える事は目の前で見ているからわかるが、素質の事などさっぱりだ。お主から説明してくれんか?」
「はい。」
そうしてラッキーはゼンパンの素質の事、ステータスの事を国王に話した。
「まさか・・・そのような素質だったとは・・・」
「ラッキーよ。すまなかった。私がしっかりしていれば、お主が追放される事も苦労する事もなかったかもしれん。」
「儂もだ。ラッキーの事を信じてやれなかった。すまなかった。」
国王とロートの2人は席を立ち、ラッキーに頭を下げた。
「!?やめてください。頭を上げてください。陛下も父上も!。」
「だが・・・」
「俺はもうなんとも思っていませんから。そりゃ追放された時はショックでしたけど、仲間に恵まれたし、冒険者もけっこうおもしろかったので、全然苦痛だと思わなかったですから。」
「うむ。そう言ってくれると助かる。」
ラッキーが2人の謝罪を受け取り、スキルについての話をある程度した所で、
「ラッキー。お主をここに呼んだのはお願いがあったからなんだ。実は・・・」
と、国王は話始めるのだった。
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「やはり問題が・・・。」
(メルトが公爵家の人間だという事はあそこにいた大勢が知っている。そして、メルトが魔物になった事も観客を襲った事も大きく知れ渡っている。ストライク家は他の貴族からの良い的になったはずだ。)
「貴族派の連中は大騒ぎだ。主に儂を叩く声でな。だが最終的には被害があった者達への賠償で片はついた。まあお前のお陰だ。」
「俺の?」
「ああ。メルトがあれだけの事をやったが、死亡者はゼロだった。お前が転移魔法で貴族や陛下を助けたのも大きい。もちろんお前がメルトを倒したのもな。王国騎士団長でも倒せなかったんだ。ラッキーが居なければあそこはかなり悲惨な事になっていただろう。最終的にはラッキーの功績と相殺という形になった。」
(あの時は無我夢中だった。でも結果的に死者がゼロなのもよかった。多分あの時、陛下を助けたのが、一番ポイント高いんだろうな。運がよかったよ。それでも俺がいなければメルトが魔物になる事もなかっただろうし、一概の俺のお陰って言われても困るな。俺が原因でもあるわけだし・・・)
そうしていると、王城につき、待つこともなく謁見の間へと進んだ二人は国王の前で膝をついた。
「面を上げよ。」
ラッキーとロートは顔を上げる。
「ラッキーよ。久しいな。もう体調は良いのか?」
「はい。お陰様ですっかり良くなりました。」
「ロートも色々と大変だと思うが、しばらくは頑張ってくれ。」
「はっ。」
「ここでは詳しい話はできん。会議室に来てくれ。」
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「それでもだ。俺がいながら陛下を守れなかった。俺もまだまだ力不足を痛感したよ。」
「それで陛下?話はメルトの件ですか?」
「それもあるが、まあその件から伝えよう。ザッカス。」
「はっ。あの後、魔物となったメルトは王城で調べたがどうして魔物になったのかはわかっていない。わかっているのはあの時飲み込んだ種は英雄の種だという事だ。」
「やはりアレは英雄の種・・・でもなんであんな事に・・・」
「その辺はあまりわかっていない。残念ながらな。現在その辺は調査中だ。」
「そうですか。わかりました。」
「後はお主の事だラッキー。素質の事、転移魔法の事は軽くはロートより聞いておるがにわかには信じれん。転移魔法が使える事は目の前で見ているからわかるが、素質の事などさっぱりだ。お主から説明してくれんか?」
「はい。」
そうしてラッキーはゼンパンの素質の事、ステータスの事を国王に話した。
「まさか・・・そのような素質だったとは・・・」
「ラッキーよ。すまなかった。私がしっかりしていれば、お主が追放される事も苦労する事もなかったかもしれん。」
「儂もだ。ラッキーの事を信じてやれなかった。すまなかった。」
国王とロートの2人は席を立ち、ラッキーに頭を下げた。
「!?やめてください。頭を上げてください。陛下も父上も!。」
「だが・・・」
「俺はもうなんとも思っていませんから。そりゃ追放された時はショックでしたけど、仲間に恵まれたし、冒険者もけっこうおもしろかったので、全然苦痛だと思わなかったですから。」
「うむ。そう言ってくれると助かる。」
ラッキーが2人の謝罪を受け取り、スキルについての話をある程度した所で、
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