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第2章 ゼンパンの素質とシークレットガチャスキル
第105話 閉会式を見ていた神界では・・・
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「何・・・あれ!?」
ミラとマイが見ている武道会場では、メルトだった者がラッキーコロス、ラッキーコロスといいながら闘技場で暴れていた。
「ラッキーさん・・・」
(どう言う事?メルトが赤い種を食べたら魔物に変わった。あの赤い種は何?そんなアイテム聞いた事もないわ。もしかしてモートンが何かした?たしかにモートンも不正だ。不正だ。って騒いでいたけど・・・)
マイは、ラッキーがメルトに勝った事でモートンに、賭けはミラの勝ちだから今後はミラに近づかないで。と伝えていた。
マイはモートンがミラに好意を持っている事を知っていたからだ。変な虫がミラに付かないように、姉としてミラを守っていた。
「姉さん。どうしよ?」
「どうしたの?」
「ジュン・・・」
ミラとマイはジュンに闘技場で起こっている事を伝えた。
「そうね・・・多分だけどその剣聖君が飲んだのは英雄の種ね。」
「英雄の種?でもあれって色は黒でしょ?」
「そうね。マイの言うように普通は黒よ。だけどマイ達の話を聞いて、今の暴れ具合を見るとそれしか考えられないわ。赤い色をしてたのは、それが魔物化した原因だと思うわ。」
ミラ達が見つめる下界では、魔物と化したメルトと参加者達が激闘を繰り広げていた。
ラッキーの攻撃は、メルトに傷をつける事もできず、ザッカス、ライアンの攻撃もメルトには通じていなかった。
「ラッキーさん危ない!」
ミラの見つめる先では、メルトに吹き飛ばされたラッキーがメルトの追撃を受けようとしていた。
だが、ラッキーは転移魔法を使ってメルトの攻撃を躱していた。
「よかった・・・」
「このままじゃ危ないわね・・・英雄の種なら1時間耐えれば自滅するだろうけど・・・本来の英雄の種と違ってるからどうなるかわからないわね。」
「ラッキーの転移魔法も回数に制限があるんだろ?」
「1日10回しか使えない・・・」
ミラ達の見つめる先では、ラッキーが国王や負傷している人をラッキーが転移魔法で安全な場所に移動していた。
戦況は一向に良くならない。いやかなり悪くなっているように見えた。
「ラッキーさんも英雄の種を持ってる。それを使えば・・・。」
「!?そうよ。忘れてたわ。ラッキーも英雄の種を持ってるじゃない。それを使ったらこの状況を切り抜けられるわ。」
「でもどうやって伝えるんだ?私達からラッキーに伝える事なんかできないぞ。」
「ラッキーさん・・・」
(創造神様お願いします。ミラを、ミラが素質を与えたラッキーを助けてあげてください。)
マイは祈った。
そして・・・
その願いが通じたのか、マイが素質を与えたマリアが英雄の種の存在に気が付いた。それを聞いたラッキーはマジックバッグから黒い種を取り出し飲み込んだ。
すると・・・いつもやっているガチャスキルのような白い光がラッキーを包んでいた。
そこからは形成逆転だった。ラッキーがメルトに攻撃し、ドンドン傷を付けていく。ラッキーも制限時間が1時間という事を知っているので、無駄な時間は一切使わない。転移魔法も使いながらメルトを追い詰めていった。
「やったわ。これなら大丈夫そうね。」
「ああ。やはり英雄の種は反則だな。ステータス10倍なんてヤバすぎるだろ。」
「ラッキーさん・・・」
ミラ達の見つめる先では、叫びながら倒れるメルトの姿があった。メルトが倒れると同時にザッカス、ライアンと戦っていた者が全員でメルトに止めを刺した。その様子を見て安心したのか、ラッキーもその場に倒れ込んだ。
「ラッキーさんが・・・」
「きっと反動が出たのね。」
「そうだろうね。英雄の種はステータスを10倍にする代わりに終わった後にすごい反動が来る。命に別状はないだろうがしばらくは絶対安静だろう。」
「ほらマリア達がラッキーを介抱してくれているわ。」
「うん・・・」
「それにしても魔物化する種か・・・興味深いな。」
「あんなのが下界に溢れたら世界がめちゃくちゃになるわ。」
「そうだな。私の方でも調べてみよう。」
「ええ。お願いするわ。」
そう言ってジュンはミラとマイの元を去って行った。
「どうなる事かと思ったけど、ラッキーのお陰でみんな助かってたわね。」
「うん。」
「さあこれからが大変よ。」
「どうして?」
「ラッキーは王族を助けて、武道会の優勝者のザッカスやライアンが叶わなかった魔物を倒したのよ。まあ観客はほとんど避難してたから大勢には見られてないけど、主要な人にはラッキーの力が知れわたったはずよ。」
「それは良い事?」
「どうだろう?色々な事に巻き込まれる可能性は高いわね。良い意味でも悪い意味でも。まあ今までと違ってラッキーの行動は注目を浴びるようになるわ。」
「そっか。」
「安心しなさい。どうなってもラッキーはラッキーよ。きっと変わらないわ。」
「うん。」
(気になるのはストライク公爵家ね。メルトも一応公爵家の人間。問題を起こしたのも、解決したのも公爵家って所でちょっといざこざがあるかも。まああの公爵ならうまくやるとは思うけど。それに・・・モートンの事も気になるわ。それとなく探らないと。)
ラッキーのおかげで王国武道会は無事に終わった。だが赤い種を渡した人は誰だったのか?なぜメルトは魔物になったのか。解決しない問題を抱える下界を静かに見守るミラとマイだった。
☆☆☆☆☆
いつも読んでいただきありがとうございます。
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『勇者に魔王を倒させろ!?チートはないけどリスク&リターンでやってやるぜ!』https://sususu123.net/category/brave/
今はストックを貯めています。是非是非~。
評価もよろしくお願いします。すごいやる気が出るので!!
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マイはモートンがミラに好意を持っている事を知っていたからだ。変な虫がミラに付かないように、姉としてミラを守っていた。
「姉さん。どうしよ?」
「どうしたの?」
「ジュン・・・」
ミラとマイはジュンに闘技場で起こっている事を伝えた。
「そうね・・・多分だけどその剣聖君が飲んだのは英雄の種ね。」
「英雄の種?でもあれって色は黒でしょ?」
「そうね。マイの言うように普通は黒よ。だけどマイ達の話を聞いて、今の暴れ具合を見るとそれしか考えられないわ。赤い色をしてたのは、それが魔物化した原因だと思うわ。」
ミラ達が見つめる下界では、魔物と化したメルトと参加者達が激闘を繰り広げていた。
ラッキーの攻撃は、メルトに傷をつける事もできず、ザッカス、ライアンの攻撃もメルトには通じていなかった。
「ラッキーさん危ない!」
ミラの見つめる先では、メルトに吹き飛ばされたラッキーがメルトの追撃を受けようとしていた。
だが、ラッキーは転移魔法を使ってメルトの攻撃を躱していた。
「よかった・・・」
「このままじゃ危ないわね・・・英雄の種なら1時間耐えれば自滅するだろうけど・・・本来の英雄の種と違ってるからどうなるかわからないわね。」
「ラッキーの転移魔法も回数に制限があるんだろ?」
「1日10回しか使えない・・・」
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「!?そうよ。忘れてたわ。ラッキーも英雄の種を持ってるじゃない。それを使ったらこの状況を切り抜けられるわ。」
「でもどうやって伝えるんだ?私達からラッキーに伝える事なんかできないぞ。」
「ラッキーさん・・・」
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マイは祈った。
そして・・・
その願いが通じたのか、マイが素質を与えたマリアが英雄の種の存在に気が付いた。それを聞いたラッキーはマジックバッグから黒い種を取り出し飲み込んだ。
すると・・・いつもやっているガチャスキルのような白い光がラッキーを包んでいた。
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「やったわ。これなら大丈夫そうね。」
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「ラッキーさん・・・」
ミラ達の見つめる先では、叫びながら倒れるメルトの姿があった。メルトが倒れると同時にザッカス、ライアンと戦っていた者が全員でメルトに止めを刺した。その様子を見て安心したのか、ラッキーもその場に倒れ込んだ。
「ラッキーさんが・・・」
「きっと反動が出たのね。」
「そうだろうね。英雄の種はステータスを10倍にする代わりに終わった後にすごい反動が来る。命に別状はないだろうがしばらくは絶対安静だろう。」
「ほらマリア達がラッキーを介抱してくれているわ。」
「うん・・・」
「それにしても魔物化する種か・・・興味深いな。」
「あんなのが下界に溢れたら世界がめちゃくちゃになるわ。」
「そうだな。私の方でも調べてみよう。」
「ええ。お願いするわ。」
そう言ってジュンはミラとマイの元を去って行った。
「どうなる事かと思ったけど、ラッキーのお陰でみんな助かってたわね。」
「うん。」
「さあこれからが大変よ。」
「どうして?」
「ラッキーは王族を助けて、武道会の優勝者のザッカスやライアンが叶わなかった魔物を倒したのよ。まあ観客はほとんど避難してたから大勢には見られてないけど、主要な人にはラッキーの力が知れわたったはずよ。」
「それは良い事?」
「どうだろう?色々な事に巻き込まれる可能性は高いわね。良い意味でも悪い意味でも。まあ今までと違ってラッキーの行動は注目を浴びるようになるわ。」
「そっか。」
「安心しなさい。どうなってもラッキーはラッキーよ。きっと変わらないわ。」
「うん。」
(気になるのはストライク公爵家ね。メルトも一応公爵家の人間。問題を起こしたのも、解決したのも公爵家って所でちょっといざこざがあるかも。まああの公爵ならうまくやるとは思うけど。それに・・・モートンの事も気になるわ。それとなく探らないと。)
ラッキーのおかげで王国武道会は無事に終わった。だが赤い種を渡した人は誰だったのか?なぜメルトは魔物になったのか。解決しない問題を抱える下界を静かに見守るミラとマイだった。
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