ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

文字の大きさ
上 下
95 / 178
第2章 ゼンパンの素質とシークレットガチャスキル

第95話 王国武道会の・・・予選開始!!

しおりを挟む
ラッキーは王国武道会の開催場所に来ていた。

「さすが3年に一度の武道大会。参加者が多いな・・・。たしか500名以上参加してるって話だったよな。」

ラッキーは参加する鎧を着た騎士、黒いローブに三角帽子に杖を持った魔術師や上半身裸で筋肉ムキムキの男性を見ながら受付へと向かった。

「大会参加のラッキーです。」

「はい。参加者の方ですね。え~とラッキー、ラッキー・・・。はい。ありました。では受付番号333番です。大会の出場は初めてですか?」

「はい。」

「では説明致します。番号を呼ばれたら闘技場に向かってください。今日は予選のみ行われます。予選は約50名によるバトルロワイヤルです。場外に出るか気絶したら負けになります。最後の3人になったら終了です。残った方は本選のトーナメントに出場できます。」

「わかりました。ありがとうございます。」

受付から333番と書かれたバッチを受け取り、大会の説明を受けたラッキーは、シルフィー達に自分の番号を伝え、参加者の控室に向かった。控室は東西南北にそれぞれ2つずつあり、ラッキーはその内の一つに入り、自分の出番を待った。

控室で他の出場者を観察するラッキー。

(剣士が多いか?それに男性が多いな。は~。初めてだから緊張するな。素振りでもして気を紛らわせたいけど・・・そういう訳にはいかないよな。知り合いも居ないし・・・。)

ラッキーは、じっと自分の出番を待つ。

(バトルロワイヤルだから最後まで残っていれば勝ちだ。狙われないように立ち回れば大丈夫。場外になりそうでも俺なら転移を使えば場外負けはない。魔法を喰らいながらでも転移魔法が使えるように練習はしてきた。大丈夫だ。自分を信じろ!)

『続いて301番から350番までの方、闘技場へ移動をお願いします。』

「よし!行くか。」

ラッキーは333番のバッチを握り、闘技場へ移動した。

闘技場には、301番から350番のバッチを付けた人がドンドン集まってきた。

ラッキーは闘技場に着くと、観客席を見渡した。

(おっ!シルフィー達発見。それと・・・父上や母上は来てないか・・・それに観客席は全然埋まってないな。まあ当然か。本番は明後日からだもんな。)

大会が本格的に始まるのは明後日からだ。その前段階の予選大会は参加者の身内や、品定めにくる参加者がほとんどの為、観客席は半分にも満たなかった。

参加者が全員闘技場内に姿を現したタイミングで、アナウンスが流れた。

『それでは只今から予選第六試合を行います。まずはルールを説明します。武器類やアイテムの仕様はなんでもOKです。気絶したり、場外に出ると失格となります。又降参した相手への攻撃や観客席への攻撃は反則行為となり、その時点で失格となります。もちろん相手を殺してしまった場合も同様に失格です。』

『それでは試合開始です!』

試合開始のアナウンスとともに、ラッキーは闘技場内を見渡し、空いてる所に転移した。

(とりあえず人が少ない所に移動して様子を見るか。)

ラッキーの目の前には魔法を放つ魔術士、剣で近くの参加者に切りかかる鎧の騎士。自慢の肉体から鋭いけりを放つ肉体美のマッチョマンなど所々で戦闘が起きていた。

もちろんラッキーも油断していない。事前の作戦で積極的に攻撃するよりも、相手からの攻撃を躱しつつカウンターで対応した方が良いという事になり、ラッキーは人の少ない所、少ない所へたえず移動しながら自分が他の冒険者の的にならないように立ち止まっていた。

周りから反撃がない事を確信すると、ラッキーは近くにいるものに剣で切りかかる。だが深追いはしない。剣で切りかかるとすぐに距離を取る。接近戦に夢中になると後方からの魔法攻撃を避けれないからだ。

ラッキーの戦闘をシルフィー、マリア、リルは観客席から見ていた。

「今の所ラッキーはうまく立ち回ってるわね。」

「はい。参加者もドンドン減って行ってます。」

『俺も戦いたかったんだぞー。』

「はいはい。リルちゃんもラッキー様を応援しましょうね。」

シルフィーとマリアは、リルが何を言っているかわからないので、リルもラッキーの事を応援してると思い、マリアの膝の上で観戦してるリルをなでなでした。

ラッキーを残して、闘技場内には10人程になっていた。

「これでだいぶ戦いやすくなったな。戦闘している時に他の人から狙われないようにしないと。」

ラッキーは残っている参加を見渡す。そして・・・

残った参加者が全員ラッキーを見ている事に気付く。

(だよな~・・・周りからみたら俺ってこの中じゃ一番若いし、ねらい目に見えるよな。さて・・・どうするか・・・。)

じりじりと近づいてくる参加者達。狙いが定まらない様にラッキーは素早く動く。しかし、ラッキーに対するは9名の参加者達。ラッキーがどれだけ動いても全員を振り切る事はできない。

ラッキーは闘技場の端に追いやられる。他の冒険者もラッキー以外を牽制しながら徐々にラッキーとの距離を詰めた。

その時・・・

ラッキーは軽く笑みを浮かべ、闘技場の反対側に転移し、素早く冒険者達の背後に近づき剣を横なぎに一閃した。

ラッキーの剣は複数を巻き込み、攻撃を受けた参加者は場外に弾き飛ばされた。

(よし!作戦通り行った。後は距離を取ってっと)

残った参加者は混乱だ。密集した中でお互いを攻撃し合い、終わって見るとラッキー含め3人が闘技場に残っていたのだった。
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

どうも、死んだはずの悪役令嬢です。

西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。 皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。 アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。 「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」 こっそり呟いた瞬間、 《願いを聞き届けてあげるよ!》 何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。 「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」 義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。 今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで… ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。 はたしてアシュレイは元に戻れるのか? 剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。 ざまあが書きたかった。それだけです。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

処理中です...