ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

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第2章 ゼンパンの素質とシークレットガチャスキル

第80話 レアドロップハンター

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15階層でダークトレント狩りを行い、10階層の安全地帯に戻ってきたラッキー達は明日からもサフィーネ達と狩りを行う事を約束したので、ラッキーの素質の事を伝えるか伝えないか話し合っていた。

「俺としてはサフィーネさんは信用できると思うし、素質の事話しても良いと思う。」

「そうね。今日一日一緒に活動したけど、信用できる人だとは思うわ。でもどこまで伝えるの?ガチャスキルの事も話すの?」

「そうだな~。」

「ラッキー様。とりあえず素質のお陰で運がよくなった事だけ伝えれば良いのではないですか?今の所サフィーネさん達が不思議に思ってるのはレアドロップが複数出た事だと思いますので、とりあえずその件だけ伝えてみれば?」

「たしかにそうね。運が良くなる素質とだけ伝えておいて、詳しく聞かれたら秘密って言えば問題ないわ。」

「わかった。じゃあその方向で行こうか。」

「でもよかったの?サフィーネと一緒で?人数がに増えると経験値も分散されちゃうし、効率が悪くなるわよ?」

「大丈夫だよ。レベル上げも大事だけどそれは後でもできる。サフィーネ達の戦闘は勉強になるしここで一緒に行動するのはきっと役に立つはずさ。それに、戻ったらサフィーネとリルクルとは模擬戦する約束もしたしね。」


翌日からラッキー達はサフィーネ達『黄昏の誓い』とともにダンジョン探索を行なった。

基本は15階層でダールトレント狩りだ。だがサフィーネ達と合同で行ってると言う事で、パーティーメンバーを入れ替えながら狩りを行った。

ラッキー達とサフィーネ達が全員で進むと、倒せる数が少なくなるので、パーティーを分けて一定時間狩りをして合流。そして又パーティーを分けて狩りをする。を繰り返した。

ラッキーは、サフィーネと組んだ時には近接戦闘の方法を、リルクルと組んだ時は魔物のヘイトの稼ぎ方などの立ち回り方を、シャインと組んだ時は魔法使いとの連携方法を学んだ。

その結果・・・

マジックキャンディ20個
スペシャルキャンディ10個
ナイフ15個
敏捷の腕輪7個
帰還玉8個

の大きな成果が出たのだった。サフィーネ達が敏捷の腕輪を欲しがったので12階層でスケルトン狩りも行っていた。

ラッキー以外はこの結果に大興奮だった。ラッキーは、ドロップアイテムよりもサフィーネ達と過ごして学んだ事の方が大きかったので、そこまでの喜びはなかった。

そして・・・

「明日地上に戻るんだったよな?」

「ああ。準備してた食料も少なくなってきたからな。それに、ラッキーのおかげで今回は十分に成果を上げれたからな。」

(食料か・・・。たしかに減ってはいるが俺の場合、モンスターガチャスキルのおかげでパンだけならありすぎるぐらいだから困ってはないんだけど・・・)

ラッキーはこの五日間で10連モンスターガチャスキルを5回とデイリーガチャスキルを5回使っていた。もちろん出たのはほとんどパンだ。アイテムと素質も出たが目新しいモノは何も出なかった。


ラッキー達は10階層の安全地帯で食事をしながら明日の事を話していた。

「ラッキーさんのおかげで敏捷の腕輪も全員分手に入りましたしね。本当にもらってよかったんですか?」

「もちろんだよ。みんなで手に入れたんだから。」

「さすがレアドロップハンターだね。」

「レアドロップハンター?」

「そうだよー。だってラッキー君が倒した敵からはレアドロップしか手に入らないじゃん。」

「面白い事言うわねシャイン。でも的を得てるわ。」

「でしょー。ラッキー君といたらレアドロップ手に入れ放題だし、これからも私達と一緒に行かない?」

「シャインさん・・・。」

「シャイン!ラッキー達だって都合があるだろ!」

「そうだな。サフィーネ達との冒険はすごい楽しかったし、学ぶ事も多くて充実してた。これから先一緒にって言うのは無理だから、機会があれば又一緒に冒険に行くって言うのはどうだ?」

「そうね。わかったわ。じゃあ明日は最終日だし気合いいれましょ。サフィーネ明日はどの階層にするか決めてるの?」

「いやまだ決めてない。」

「ならさぁ、17階層に行ってみない?」

「17階層か・・・。」

「シャインさん。17階層ってハズレ階層じゃないんですか?」

ラッキー達はアクアのダンジョンに挑戦するにあたり、各階層に出現する魔物やドロップアイテムついて調べていた。そこで調べた内容だと17階層は魔物からの経験値も少なくドロップアイテムも落とさないハズレ階層だと明記してあった。なので、マリアはその事をシャインに尋ねた。

「ああ。たしかにギルドの資料ではそう書いてあるし、その情報は間違ってない。」

「えっ?なら行く意味ないんじゃないのか?」

「ラッキー君がいるともしかしてっと思ってね。レアドロップハンターならもしかしてかなりおいしい階層になるかもしれないんだよねー。」

「シャイン。あの噂を信じてるの?」

「火の無い所に煙はたたない。っていうでしょ。危険も無いんだし。いいかなって。」

「そうだな・・・。うまく行けばラッキー達の目的にもつながるかもしれないな・・・。よし!明日は17階層に行ってみよう。」

「サフィーネ。どういう事だ?全く理解できないんだが??」

「まあ明日のお楽しみだ。レアドロップハンター様。期待しているぞ。」

そう言ってダンジョン探索最終日に向けて打合せは進むのだった。
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