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第2章 ゼンパンの素質とシークレットガチャスキル
第64話 シルフィーとの再会。そして・・・
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リルを抱きかかえてギルドに入ると・・・
「やっときたわねラッキー。待ちくたびれたわ。」
「シルフィー。」
ギルドにいたのは、リスボーンダンジョンを攻略してから、家の後処理で一時冒険者活動を休止していたシルフィーだった。
「ようやく家の事が片付いたのよ。もう私を縛るモノはなくなったわ。お父様も自由にしていいって言ってくれたわ。」
「よかったね。おいリル!起きろ。シルフィーが帰ってきたぞ。」
『ん~。気持ちよく寝てたんだぞ。どうしたんだラッキー』
「シルフィーが帰ってきたんだ。ほら!!」
ラッキーは抱きかかえているリルをそのまま両手で掴み、シルフィーの前に突き出した。
『シルフィーだ。久しぶりだな。』
「なんて言ってるか相変わらずわからないけど、リルも久しぶりね。ようやく後処理が終わったから、これからは又、前みたいに一緒に冒険できるわ。」
『ホントかー!。俺もシルフィーと一緒に冒険がしたいぞ。』
「リルもシルフィーと一緒に冒険できてうれしいって。」
「本当!?リル!これからもよろしくね。」
『おう。よろしくなんだぞー。』
そういってシルフィーはリルの頭を撫でた。頭を撫でられたリルは気持ちよさそうにしていた。
「それで?シルフィーはその事を伝える為にギルドで待ってたの?」
「それもあるけど、今後の事でちょっとラッキーに相談があってね。今から時間はあるかしら?」
「ああ。今日の狩りは終わったから時間はあるけど・・・。」
「なら丁度よかったわ。あっちで話しましょ。」
ラッキーとシルフィーとリルはギルド併設の酒場で話をする事にした。ラッキーとシルフィーは果実水を、リル用にミルクを注文して席に着いた。
「それで、相談ってどうしたんだ?」
「うん。今後の事なんだけどね。ラッキーはこれからしたい事とかあるの?冒険者ランクはDランクに上がったじゃない?」
「そうだな。特にこれと言って考えてないな。俺の場合は力を付けて冒険者でやっていけるようにする事が当初の目標で、今はそれなりにやっていけてるからな。まあ後は、王都にいる父親とかを見返してやりたいっていうぐらいかな。」
「そっか・・・。なら相談なんだけど王都に行ってみない?」
「王都に?どうしたんだ?急に?」
「実はね、王都にいる私の友人がちょっと困ってるみたいなの。今は自分の領に戻ってるみたいだから正確には王都じゃなくて、その友人のいる所に行きたいんだけどね。ラッキーってこの街から出たりするのってどうなんだろうって思ってね。」
「王都か・・・。」
(たしかに王都には苦い思い出があるのはたしかだ。だけど実際これから先王都に一生行かないのか?と言われればそんな事はない。あの時は無力だったけど今はDランクの冒険者にもなれた。王都に行ったって問題ないよな。自由なんだし。だけど、まだ、父さんを見返してやる程強い訳じゃないからその辺はちょっと心配だけど・・・。)
「ちなみにどこにいくつもりなんだ?」
「フロンダール領よ。」
「フロンダール!?」
「ええ。ちょうどここから王都に向かうと真ん中ぐらいにある街よ。知ってるでしょ?」
「ああ。よく知ってるよ・・・。」
(まじか・・・フロンダールって事はシルフィーの友人って言うのは、マリアの事か。マリアが困ってる?俺が公爵家から追放された事で婚約は解消されてるはずだ。新しい婚約者が決まらないとか?いやマリアは聖女の素質を持ってるはずだ。激レアな素質だしそれはないだろう。なら教会関係か?)
「それでね。ラッキーが構わないならリスボンを出てフロンダールに行かないかしら?」
(そうだな。マリアとは追放されてから会ってないし、俺の事を心配してくれていた数少ない友人だ。会って話をしてみたいし困ってるなら助けてあげたい。)
「もちろんかまわないよ。他の街にも興味があったからね。それで、フロンダールの友人ってもしかしてマリア・フロンダールかな?」
「知ってるの?」
「・・・俺の元婚約者だった人だよ。それに数少ない友人だった。」
「そういえばマリアの婚約者は公爵家の人間って言ってたわね。そう・・・ラッキーがそうだったんだ。」
「うん。でも公爵家を追放されたから婚約は解消されてるだろうけどね。」
「そうね。マリアの事だから解消されても婚約者には困らないだろうけど・・・。」
「シルフィーはマリアがなんで困ってるか聞いてないの?」
「そうなのよ。内容を教えてくれないから気になっちゃって。しかも王都じゃなくて自分の領で療養してるって言うし心配で。」
「それは心配だな。急いで向かわなきゃ。俺もマリアには随分助けられたんだ。俺も心配だしすぐに向かおうよ。」
「ありがとうラッキー。じゃあ決まりね。この街を離れる訳だし、挨拶とか準備もあるだろうから、準備が出来次第向かいましょ。」
「うん。どうせなら護衛依頼なんかがあるといいね。その辺もナンシーさんに聞いて見ようか。」
「そうね。」
『俺もいくぞー』
「もちろんリルも一緒だ。」
こうして、ラッキー、シルフィー、リルはリスボンを離れる事を決めて、友人であるマリアの元へ向かうのだった。
「やっときたわねラッキー。待ちくたびれたわ。」
「シルフィー。」
ギルドにいたのは、リスボーンダンジョンを攻略してから、家の後処理で一時冒険者活動を休止していたシルフィーだった。
「ようやく家の事が片付いたのよ。もう私を縛るモノはなくなったわ。お父様も自由にしていいって言ってくれたわ。」
「よかったね。おいリル!起きろ。シルフィーが帰ってきたぞ。」
『ん~。気持ちよく寝てたんだぞ。どうしたんだラッキー』
「シルフィーが帰ってきたんだ。ほら!!」
ラッキーは抱きかかえているリルをそのまま両手で掴み、シルフィーの前に突き出した。
『シルフィーだ。久しぶりだな。』
「なんて言ってるか相変わらずわからないけど、リルも久しぶりね。ようやく後処理が終わったから、これからは又、前みたいに一緒に冒険できるわ。」
『ホントかー!。俺もシルフィーと一緒に冒険がしたいぞ。』
「リルもシルフィーと一緒に冒険できてうれしいって。」
「本当!?リル!これからもよろしくね。」
『おう。よろしくなんだぞー。』
そういってシルフィーはリルの頭を撫でた。頭を撫でられたリルは気持ちよさそうにしていた。
「それで?シルフィーはその事を伝える為にギルドで待ってたの?」
「それもあるけど、今後の事でちょっとラッキーに相談があってね。今から時間はあるかしら?」
「ああ。今日の狩りは終わったから時間はあるけど・・・。」
「なら丁度よかったわ。あっちで話しましょ。」
ラッキーとシルフィーとリルはギルド併設の酒場で話をする事にした。ラッキーとシルフィーは果実水を、リル用にミルクを注文して席に着いた。
「それで、相談ってどうしたんだ?」
「うん。今後の事なんだけどね。ラッキーはこれからしたい事とかあるの?冒険者ランクはDランクに上がったじゃない?」
「そうだな。特にこれと言って考えてないな。俺の場合は力を付けて冒険者でやっていけるようにする事が当初の目標で、今はそれなりにやっていけてるからな。まあ後は、王都にいる父親とかを見返してやりたいっていうぐらいかな。」
「そっか・・・。なら相談なんだけど王都に行ってみない?」
「王都に?どうしたんだ?急に?」
「実はね、王都にいる私の友人がちょっと困ってるみたいなの。今は自分の領に戻ってるみたいだから正確には王都じゃなくて、その友人のいる所に行きたいんだけどね。ラッキーってこの街から出たりするのってどうなんだろうって思ってね。」
「王都か・・・。」
(たしかに王都には苦い思い出があるのはたしかだ。だけど実際これから先王都に一生行かないのか?と言われればそんな事はない。あの時は無力だったけど今はDランクの冒険者にもなれた。王都に行ったって問題ないよな。自由なんだし。だけど、まだ、父さんを見返してやる程強い訳じゃないからその辺はちょっと心配だけど・・・。)
「ちなみにどこにいくつもりなんだ?」
「フロンダール領よ。」
「フロンダール!?」
「ええ。ちょうどここから王都に向かうと真ん中ぐらいにある街よ。知ってるでしょ?」
「ああ。よく知ってるよ・・・。」
(まじか・・・フロンダールって事はシルフィーの友人って言うのは、マリアの事か。マリアが困ってる?俺が公爵家から追放された事で婚約は解消されてるはずだ。新しい婚約者が決まらないとか?いやマリアは聖女の素質を持ってるはずだ。激レアな素質だしそれはないだろう。なら教会関係か?)
「それでね。ラッキーが構わないならリスボンを出てフロンダールに行かないかしら?」
(そうだな。マリアとは追放されてから会ってないし、俺の事を心配してくれていた数少ない友人だ。会って話をしてみたいし困ってるなら助けてあげたい。)
「もちろんかまわないよ。他の街にも興味があったからね。それで、フロンダールの友人ってもしかしてマリア・フロンダールかな?」
「知ってるの?」
「・・・俺の元婚約者だった人だよ。それに数少ない友人だった。」
「そういえばマリアの婚約者は公爵家の人間って言ってたわね。そう・・・ラッキーがそうだったんだ。」
「うん。でも公爵家を追放されたから婚約は解消されてるだろうけどね。」
「そうね。マリアの事だから解消されても婚約者には困らないだろうけど・・・。」
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「そうなのよ。内容を教えてくれないから気になっちゃって。しかも王都じゃなくて自分の領で療養してるって言うし心配で。」
「それは心配だな。急いで向かわなきゃ。俺もマリアには随分助けられたんだ。俺も心配だしすぐに向かおうよ。」
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『俺もいくぞー』
「もちろんリルも一緒だ。」
こうして、ラッキー、シルフィー、リルはリスボンを離れる事を決めて、友人であるマリアの元へ向かうのだった。
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