64 / 178
第2章 ゼンパンの素質とシークレットガチャスキル
第64話 シルフィーとの再会。そして・・・
しおりを挟む
リルを抱きかかえてギルドに入ると・・・
「やっときたわねラッキー。待ちくたびれたわ。」
「シルフィー。」
ギルドにいたのは、リスボーンダンジョンを攻略してから、家の後処理で一時冒険者活動を休止していたシルフィーだった。
「ようやく家の事が片付いたのよ。もう私を縛るモノはなくなったわ。お父様も自由にしていいって言ってくれたわ。」
「よかったね。おいリル!起きろ。シルフィーが帰ってきたぞ。」
『ん~。気持ちよく寝てたんだぞ。どうしたんだラッキー』
「シルフィーが帰ってきたんだ。ほら!!」
ラッキーは抱きかかえているリルをそのまま両手で掴み、シルフィーの前に突き出した。
『シルフィーだ。久しぶりだな。』
「なんて言ってるか相変わらずわからないけど、リルも久しぶりね。ようやく後処理が終わったから、これからは又、前みたいに一緒に冒険できるわ。」
『ホントかー!。俺もシルフィーと一緒に冒険がしたいぞ。』
「リルもシルフィーと一緒に冒険できてうれしいって。」
「本当!?リル!これからもよろしくね。」
『おう。よろしくなんだぞー。』
そういってシルフィーはリルの頭を撫でた。頭を撫でられたリルは気持ちよさそうにしていた。
「それで?シルフィーはその事を伝える為にギルドで待ってたの?」
「それもあるけど、今後の事でちょっとラッキーに相談があってね。今から時間はあるかしら?」
「ああ。今日の狩りは終わったから時間はあるけど・・・。」
「なら丁度よかったわ。あっちで話しましょ。」
ラッキーとシルフィーとリルはギルド併設の酒場で話をする事にした。ラッキーとシルフィーは果実水を、リル用にミルクを注文して席に着いた。
「それで、相談ってどうしたんだ?」
「うん。今後の事なんだけどね。ラッキーはこれからしたい事とかあるの?冒険者ランクはDランクに上がったじゃない?」
「そうだな。特にこれと言って考えてないな。俺の場合は力を付けて冒険者でやっていけるようにする事が当初の目標で、今はそれなりにやっていけてるからな。まあ後は、王都にいる父親とかを見返してやりたいっていうぐらいかな。」
「そっか・・・。なら相談なんだけど王都に行ってみない?」
「王都に?どうしたんだ?急に?」
「実はね、王都にいる私の友人がちょっと困ってるみたいなの。今は自分の領に戻ってるみたいだから正確には王都じゃなくて、その友人のいる所に行きたいんだけどね。ラッキーってこの街から出たりするのってどうなんだろうって思ってね。」
「王都か・・・。」
(たしかに王都には苦い思い出があるのはたしかだ。だけど実際これから先王都に一生行かないのか?と言われればそんな事はない。あの時は無力だったけど今はDランクの冒険者にもなれた。王都に行ったって問題ないよな。自由なんだし。だけど、まだ、父さんを見返してやる程強い訳じゃないからその辺はちょっと心配だけど・・・。)
「ちなみにどこにいくつもりなんだ?」
「フロンダール領よ。」
「フロンダール!?」
「ええ。ちょうどここから王都に向かうと真ん中ぐらいにある街よ。知ってるでしょ?」
「ああ。よく知ってるよ・・・。」
(まじか・・・フロンダールって事はシルフィーの友人って言うのは、マリアの事か。マリアが困ってる?俺が公爵家から追放された事で婚約は解消されてるはずだ。新しい婚約者が決まらないとか?いやマリアは聖女の素質を持ってるはずだ。激レアな素質だしそれはないだろう。なら教会関係か?)
「それでね。ラッキーが構わないならリスボンを出てフロンダールに行かないかしら?」
(そうだな。マリアとは追放されてから会ってないし、俺の事を心配してくれていた数少ない友人だ。会って話をしてみたいし困ってるなら助けてあげたい。)
「もちろんかまわないよ。他の街にも興味があったからね。それで、フロンダールの友人ってもしかしてマリア・フロンダールかな?」
「知ってるの?」
「・・・俺の元婚約者だった人だよ。それに数少ない友人だった。」
「そういえばマリアの婚約者は公爵家の人間って言ってたわね。そう・・・ラッキーがそうだったんだ。」
「うん。でも公爵家を追放されたから婚約は解消されてるだろうけどね。」
「そうね。マリアの事だから解消されても婚約者には困らないだろうけど・・・。」
「シルフィーはマリアがなんで困ってるか聞いてないの?」
「そうなのよ。内容を教えてくれないから気になっちゃって。しかも王都じゃなくて自分の領で療養してるって言うし心配で。」
「それは心配だな。急いで向かわなきゃ。俺もマリアには随分助けられたんだ。俺も心配だしすぐに向かおうよ。」
「ありがとうラッキー。じゃあ決まりね。この街を離れる訳だし、挨拶とか準備もあるだろうから、準備が出来次第向かいましょ。」
「うん。どうせなら護衛依頼なんかがあるといいね。その辺もナンシーさんに聞いて見ようか。」
「そうね。」
『俺もいくぞー』
「もちろんリルも一緒だ。」
こうして、ラッキー、シルフィー、リルはリスボンを離れる事を決めて、友人であるマリアの元へ向かうのだった。
「やっときたわねラッキー。待ちくたびれたわ。」
「シルフィー。」
ギルドにいたのは、リスボーンダンジョンを攻略してから、家の後処理で一時冒険者活動を休止していたシルフィーだった。
「ようやく家の事が片付いたのよ。もう私を縛るモノはなくなったわ。お父様も自由にしていいって言ってくれたわ。」
「よかったね。おいリル!起きろ。シルフィーが帰ってきたぞ。」
『ん~。気持ちよく寝てたんだぞ。どうしたんだラッキー』
「シルフィーが帰ってきたんだ。ほら!!」
ラッキーは抱きかかえているリルをそのまま両手で掴み、シルフィーの前に突き出した。
『シルフィーだ。久しぶりだな。』
「なんて言ってるか相変わらずわからないけど、リルも久しぶりね。ようやく後処理が終わったから、これからは又、前みたいに一緒に冒険できるわ。」
『ホントかー!。俺もシルフィーと一緒に冒険がしたいぞ。』
「リルもシルフィーと一緒に冒険できてうれしいって。」
「本当!?リル!これからもよろしくね。」
『おう。よろしくなんだぞー。』
そういってシルフィーはリルの頭を撫でた。頭を撫でられたリルは気持ちよさそうにしていた。
「それで?シルフィーはその事を伝える為にギルドで待ってたの?」
「それもあるけど、今後の事でちょっとラッキーに相談があってね。今から時間はあるかしら?」
「ああ。今日の狩りは終わったから時間はあるけど・・・。」
「なら丁度よかったわ。あっちで話しましょ。」
ラッキーとシルフィーとリルはギルド併設の酒場で話をする事にした。ラッキーとシルフィーは果実水を、リル用にミルクを注文して席に着いた。
「それで、相談ってどうしたんだ?」
「うん。今後の事なんだけどね。ラッキーはこれからしたい事とかあるの?冒険者ランクはDランクに上がったじゃない?」
「そうだな。特にこれと言って考えてないな。俺の場合は力を付けて冒険者でやっていけるようにする事が当初の目標で、今はそれなりにやっていけてるからな。まあ後は、王都にいる父親とかを見返してやりたいっていうぐらいかな。」
「そっか・・・。なら相談なんだけど王都に行ってみない?」
「王都に?どうしたんだ?急に?」
「実はね、王都にいる私の友人がちょっと困ってるみたいなの。今は自分の領に戻ってるみたいだから正確には王都じゃなくて、その友人のいる所に行きたいんだけどね。ラッキーってこの街から出たりするのってどうなんだろうって思ってね。」
「王都か・・・。」
(たしかに王都には苦い思い出があるのはたしかだ。だけど実際これから先王都に一生行かないのか?と言われればそんな事はない。あの時は無力だったけど今はDランクの冒険者にもなれた。王都に行ったって問題ないよな。自由なんだし。だけど、まだ、父さんを見返してやる程強い訳じゃないからその辺はちょっと心配だけど・・・。)
「ちなみにどこにいくつもりなんだ?」
「フロンダール領よ。」
「フロンダール!?」
「ええ。ちょうどここから王都に向かうと真ん中ぐらいにある街よ。知ってるでしょ?」
「ああ。よく知ってるよ・・・。」
(まじか・・・フロンダールって事はシルフィーの友人って言うのは、マリアの事か。マリアが困ってる?俺が公爵家から追放された事で婚約は解消されてるはずだ。新しい婚約者が決まらないとか?いやマリアは聖女の素質を持ってるはずだ。激レアな素質だしそれはないだろう。なら教会関係か?)
「それでね。ラッキーが構わないならリスボンを出てフロンダールに行かないかしら?」
(そうだな。マリアとは追放されてから会ってないし、俺の事を心配してくれていた数少ない友人だ。会って話をしてみたいし困ってるなら助けてあげたい。)
「もちろんかまわないよ。他の街にも興味があったからね。それで、フロンダールの友人ってもしかしてマリア・フロンダールかな?」
「知ってるの?」
「・・・俺の元婚約者だった人だよ。それに数少ない友人だった。」
「そういえばマリアの婚約者は公爵家の人間って言ってたわね。そう・・・ラッキーがそうだったんだ。」
「うん。でも公爵家を追放されたから婚約は解消されてるだろうけどね。」
「そうね。マリアの事だから解消されても婚約者には困らないだろうけど・・・。」
「シルフィーはマリアがなんで困ってるか聞いてないの?」
「そうなのよ。内容を教えてくれないから気になっちゃって。しかも王都じゃなくて自分の領で療養してるって言うし心配で。」
「それは心配だな。急いで向かわなきゃ。俺もマリアには随分助けられたんだ。俺も心配だしすぐに向かおうよ。」
「ありがとうラッキー。じゃあ決まりね。この街を離れる訳だし、挨拶とか準備もあるだろうから、準備が出来次第向かいましょ。」
「うん。どうせなら護衛依頼なんかがあるといいね。その辺もナンシーさんに聞いて見ようか。」
「そうね。」
『俺もいくぞー』
「もちろんリルも一緒だ。」
こうして、ラッキー、シルフィー、リルはリスボンを離れる事を決めて、友人であるマリアの元へ向かうのだった。
4
お気に入りに追加
1,271
あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。

あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる