ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

文字の大きさ
上 下
57 / 178
第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル

第57話 200回目のスキルを見ていた神界は・・・

しおりを挟む
「あ~。今回もダメだったわね。」

「うん・・・残念。」

ミラとマイはいつものようにラッキーを見ていた。丁度、200回目のデイリーガチャスキルから食パンが出た所だった。

「それにしてもシルフィーがいてよかったわね。やっぱり何度も外れが出るとラッキーだって精神的に参る時だってあるものね。一人だったらどうなってたかわからないわ。」

「うん。よかった。」

「あと、神様へのお祈りは確かに効果的よね。創造神のムー様が見てれば、デイリーガチャスキルから素質を出す事なんて簡単だと思うし。」

「ラッキーさんがスキルを使う時、私はいつも祈ってる・・・よ。」

「そうなの?じゃあ私も祈るわ。たしかラッキーは魔法の素質を欲しがってたわね。」

「うん。」

「わかったわ。でもシルフィーが神頼みしたくなる気持ちもわかるけどね。最近のラッキーって運が良いのか悪いのかわからないもの。」

「うん・・・・使えない素質ばかり手に入れてる・・・」

ラッキーは、初めて10連モンスターガチャスキルと使ってから今日まで10連モンスターガチャスキルを4回使用していた。どれもFランクとEランクが混ざっており、使ったスキルはFランクの10連モンスターガチャスキルだ。

そして、どの10連モンスターガチャスキルでも素質を引き当てていた。ラッキーの中では、10連モンスターガチャスキルを使えば、必ず素質を手に入れる事ができる。という認識だった。

実際のところ、10連モンスターガチャスキルは10回目必ず素質かアイテムが手に入る。という物なので、毎回素質が手に入ってるのは単純に運がよかったからだ。

ただ、4回の10連モンスターガチャスキルで手に入れた素質は・・・

穴掘りの素質、靴磨きの素質、早食いの素質、早起きの素質の4つだった。どの素質も冒険に役立つとは思えなかった。

「穴掘りはまあうまく使えば罠に使ったりできるかもしれないけど、他の素質は正直微妙としかいいようがないわよね。10連モンスターガチャスキルは必ず素質が手に入るって訳じゃないから素質が手に入った分、運が良いとは思うけど・・・」

「でも・・・一度手に入れた素質は次からはステータスになるから。」

「ミラの言うとおりね。まあFランク、Eランクのモンスターガチャスキルだし、手に入れる素質もあまりレア度の高くない素質なんでしょうね。」

「うん。でもラッキーさんすごいよ。3日に1個は素質を手に入れている。」

「そうね。そういわれるとすごいわね。単純計算で後100日続ければ30個以上の素質を手に入れる事になるもの。それを考えたら手に入れる素質全てが使えるとは限らないか。」

「うん。」

「多分ラッキーもモンスターガチャスキルからは素質がよく出る分、良いものがなかなか出ない。逆にデイリーガチャスキルからはなかなか素質が出ない分、出た時には良い素質が現れる。って思ってるでしょうね。」

「うん。どんな素質が出るか楽しみ。」

「そうね。ただ、あまり期待はできないわ。デイリーガチャスキルから出る素質はすべての素質よ。その中にはたしかにレア度の高い素質もあるけど、レア度の低い素質だってたくさんあるわ。」

「わかってる。」

(ミラには言ってないけど、ラッキーの代わりに公爵家の嫡男になったメルトが婚約者の話を強引に進めようとしてるのよね。私にとっては、マリアも素質を授けた子だし、メルトみたいなクソ野郎から早く助けてあげたいのよね。ラッキーには早くもっともっと強くなってもらわないと。強くなれば王都でメルトからマリアを奪っても文句を言われないわ。マリアとシルフィードは友人だからマリアの状況はシルフィーも知ってると思うし。)

「まあレベルも上がってるし、高望みしすぎなのかもしれないわね。普通の冒険者と比べるとラッキーの成長速度って異常なんだから。」

「うん。だから姉さん。安心して。マリアさんはラッキーさんが救ってくれる。」

「ミラ!?あなた・・・知ってたの?」

「うん。私はずっと下界を見てるから・・・。」

「そっか・・・。うん。ラッキーなら何とかしてくれるわよね。」

「うん。メルトは最悪。マリアさんにふさわしくない。」

「メルトの事も何かしってるの?」

「手当たり次第にメイドに手を出してる・・・」

「そこまでなの!?・・・そうね。ラッキーには早くダンジョンを攻略して、王都に行ってもらわないとね。私の方からマリアには手紙でシルフィードに助けを求めるように言っておくわ。」

「大丈夫?」

「もちろんよ。私の貢献から言ったら神託を出すぐらいわけないわ。」

「ならよかった。」

「そうね。ラッキーにはダンジョンを攻略してもらう為にも、役に立つ素質を手に入れてもらわないといけないし、一緒にムー様にお祈りしましょうか?」

「うん。」

(ムー様、ラッキーに良い素質をお願いします。)

(ムー様、ラッキーさんに魔法の素質を授けてください。)

ミラとマイは自身も神の身でありながら、上位の神へと神頼みをするのだった。

そして、マジックバッグを手に入れてテンションの高いラッキーをにこやかな目で見守るのだった。
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。 ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。 ※短いお話です。 ※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!

七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?

だから聖女はいなくなった

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」 レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。 彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。 だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。 キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。 ※7万字程度の中編です。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

処理中です...