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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル
第56話 200回目のデイリーガチャスキル
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『おめでとうございます。本日で丁度連続200回目になります。特別に今日は素質が出る確率が3倍になります。』
ラッキーとシルフィーは、現在リスボーンダンジョンの17階層にいた。10階層でミノタウロスを倒した後、ラッキー達は日々ダンジョンを攻略していた。
ドロップアイテムが全部持って帰る事が出来ないので、10階層で1泊し、11階層から先は少しずつ攻略を進めていた。
直近の目標は20階層突破だが、それまでに、マジックバッグの更新の為のお金稼ぎと、レベルアップの為に、日々魔物討伐に精を出していた。
10階層での夜営にドキドキしていたラッキーだが、思っていた事が起こる事はなかった。ラッキーの運の高さでも、ラッキースケベは発生しなかった。
今日もいつものように、10階層からスタートし、新しい階層の17階層で魔物を狩っていた。
17階層に出てくる魔物はリザードマン。リスボーンに出る魔物の中で1番の強敵と言われる魔物だ。通常はCランクやDランクに分類される魔物だが、リスボーンでは、レベルが低いからなのかEランクに分類されていた。
剣と盾を持ち、こちらの攻撃を防ぎながら攻撃してくるので、魔法1発で瞬殺する事はできない。
だが1体であればそれ程脅威はない。1番の強敵と言われる所以は3体、4体と現れた時に連携してくるからだ。
ラッキーは気配察知の素質があるので、魔物がどれほどいるのかはなんとなくわかる。それを使って17階層のリザードマンを倒しまくっていた。
ちなみにリザードマンの通常ドロップは鉄の剣で、レアドロップは鉄の盾だ。マジックバッグの容量もあるので大量に持って帰る事はできないが装備品は高く売れるので、持てるだけ狩ろうと、ラッキー達はリザードマンを借りまくる。
そして、何十体かのリザードマンを倒して、今日は帰ろうと日課のデイリーガチャスキルを使おうとすると、200回目のアナウンスが流れたのだ。
「シルフィー!ちょっと待って!デイリーガチャスキルが200回目になったんだ。」
「200回目?何かあるの?」
ラッキーはシルフィーに確率が3倍になる事を伝えた。
「すごいじゃない!!早速使ってみましょ。あっでもここじゃリザードマンが襲ってくるかもしれないから地上に戻ってからがいいわね。」
ラッキーとシルフィーは帰還玉を使って地上に戻った。そして、その足でデイリーガチャスキルを使う為、誰もいない場所に向かった。
「さあ早くデイリーガチャスキルを使いましょ。前から思ってたんだけど、ラッキーってスキルを使う前にどの素質がほしいのかちゃんとお祈りしてる?モンスターガチャスキルでも変な素質が出てたしその辺何も考えてないんじゃないの?」
「それは・・・」
「やっぱり!!それじゃあ神様だってどの素質を授けたらいいかわからないわよ。ラッキーはほしい素質ってないの?」
「ほしい素質・・・。そうだな。生活魔法じゃなくてシルフィーみたいに魔法を使ってみたい。火魔法なんかいいな。なんかカッコいいし。」
「いいじゃない。それよそれ。神様に火魔法下さい!てお願いしてからデイリーガチャスキルを引くのよ!」
ラッキーはシルフィーの言う通りにする事にした。
(たしかにシルフィーの言う事ももっともだ。現に俺は神様に会ってるし。よし!神様!火魔法の素質をください。火魔法の素質をください。)
ラッキーはデイリーガチャスキルを使用した。
現れたのは白い光だった・・・
「あ~。白い光だわ。またハズレね。ラッキー。ちゃんとお祈りしたの?」
「白い光だからってハズレとは限らないよ。」
ラッキーは光が収まるのを待った。光が収まるとそこには・・・
見たことある。いや何度も見た食パンが転がっていた。
「食パン・・・。神様に祈ったのに・・・。」
「まあ今更祈ったって遅いって事かもね。まあ今から毎回魔法を下さいってお祈りすれば素質もきっと出るわよ。」
「200回で確率3倍だったのに・・・。神様にお祈りしたのに・・・。」
「もう!落ち込むなんてラッキーらしくないわよ。ほら。ギルドに素材を売りに行きましょ。念願のマジックバッグだってそろそろ買える頃でしょ。」
「はっ!?そうだ。リザードマンのドロップアイテムを売れば新しいマジックバッグが買えるんだった。よし!シルフィー!急いでギルドに行こう。売却したら魔道具屋だ。早くいかないと閉まっちゃうじゃん。急げ!」
「もう!ラッキーったら。まあでもその明るさがラッキーの取り柄よね。待ってよーー。」
200回目のメモリアルだったが、デイリーガチャスキルからは素質が出なかった。確率3倍と言っても、普段0.3%の確率が0.9になったぐらいなので、当然といえば当然かもしれない。
まだ15歳のラッキーにとって、これから10年で3600回もデイリーガチャスキルを使う事を考えればまだまだ200回は少ないだろう。
ラッキーとシルフィーはデイリーガチャスキルよりも目先のマジックバッグを手に入れる為、ギルドへと急いで向かうのだった。
ラッキーとシルフィーは、現在リスボーンダンジョンの17階層にいた。10階層でミノタウロスを倒した後、ラッキー達は日々ダンジョンを攻略していた。
ドロップアイテムが全部持って帰る事が出来ないので、10階層で1泊し、11階層から先は少しずつ攻略を進めていた。
直近の目標は20階層突破だが、それまでに、マジックバッグの更新の為のお金稼ぎと、レベルアップの為に、日々魔物討伐に精を出していた。
10階層での夜営にドキドキしていたラッキーだが、思っていた事が起こる事はなかった。ラッキーの運の高さでも、ラッキースケベは発生しなかった。
今日もいつものように、10階層からスタートし、新しい階層の17階層で魔物を狩っていた。
17階層に出てくる魔物はリザードマン。リスボーンに出る魔物の中で1番の強敵と言われる魔物だ。通常はCランクやDランクに分類される魔物だが、リスボーンでは、レベルが低いからなのかEランクに分類されていた。
剣と盾を持ち、こちらの攻撃を防ぎながら攻撃してくるので、魔法1発で瞬殺する事はできない。
だが1体であればそれ程脅威はない。1番の強敵と言われる所以は3体、4体と現れた時に連携してくるからだ。
ラッキーは気配察知の素質があるので、魔物がどれほどいるのかはなんとなくわかる。それを使って17階層のリザードマンを倒しまくっていた。
ちなみにリザードマンの通常ドロップは鉄の剣で、レアドロップは鉄の盾だ。マジックバッグの容量もあるので大量に持って帰る事はできないが装備品は高く売れるので、持てるだけ狩ろうと、ラッキー達はリザードマンを借りまくる。
そして、何十体かのリザードマンを倒して、今日は帰ろうと日課のデイリーガチャスキルを使おうとすると、200回目のアナウンスが流れたのだ。
「シルフィー!ちょっと待って!デイリーガチャスキルが200回目になったんだ。」
「200回目?何かあるの?」
ラッキーはシルフィーに確率が3倍になる事を伝えた。
「すごいじゃない!!早速使ってみましょ。あっでもここじゃリザードマンが襲ってくるかもしれないから地上に戻ってからがいいわね。」
ラッキーとシルフィーは帰還玉を使って地上に戻った。そして、その足でデイリーガチャスキルを使う為、誰もいない場所に向かった。
「さあ早くデイリーガチャスキルを使いましょ。前から思ってたんだけど、ラッキーってスキルを使う前にどの素質がほしいのかちゃんとお祈りしてる?モンスターガチャスキルでも変な素質が出てたしその辺何も考えてないんじゃないの?」
「それは・・・」
「やっぱり!!それじゃあ神様だってどの素質を授けたらいいかわからないわよ。ラッキーはほしい素質ってないの?」
「ほしい素質・・・。そうだな。生活魔法じゃなくてシルフィーみたいに魔法を使ってみたい。火魔法なんかいいな。なんかカッコいいし。」
「いいじゃない。それよそれ。神様に火魔法下さい!てお願いしてからデイリーガチャスキルを引くのよ!」
ラッキーはシルフィーの言う通りにする事にした。
(たしかにシルフィーの言う事ももっともだ。現に俺は神様に会ってるし。よし!神様!火魔法の素質をください。火魔法の素質をください。)
ラッキーはデイリーガチャスキルを使用した。
現れたのは白い光だった・・・
「あ~。白い光だわ。またハズレね。ラッキー。ちゃんとお祈りしたの?」
「白い光だからってハズレとは限らないよ。」
ラッキーは光が収まるのを待った。光が収まるとそこには・・・
見たことある。いや何度も見た食パンが転がっていた。
「食パン・・・。神様に祈ったのに・・・。」
「まあ今更祈ったって遅いって事かもね。まあ今から毎回魔法を下さいってお祈りすれば素質もきっと出るわよ。」
「200回で確率3倍だったのに・・・。神様にお祈りしたのに・・・。」
「もう!落ち込むなんてラッキーらしくないわよ。ほら。ギルドに素材を売りに行きましょ。念願のマジックバッグだってそろそろ買える頃でしょ。」
「はっ!?そうだ。リザードマンのドロップアイテムを売れば新しいマジックバッグが買えるんだった。よし!シルフィー!急いでギルドに行こう。売却したら魔道具屋だ。早くいかないと閉まっちゃうじゃん。急げ!」
「もう!ラッキーったら。まあでもその明るさがラッキーの取り柄よね。待ってよーー。」
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まだ15歳のラッキーにとって、これから10年で3600回もデイリーガチャスキルを使う事を考えればまだまだ200回は少ないだろう。
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