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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル
第46話 ラッキーを見守る神界では
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「やっとダンジョン行けた」
「ええ。ようやくね。森の魔物にも特に苦戦してなかったし、ダンジョンも大丈夫だと思うわ。」
「うん。」
「それにしてもラッキーの運はやっぱりドロップ率に影響があったわね。確率10%しかドロップしないのに5個中4個もドロップするなんて・・・。」
「ラッキーさんはすごい。」
「100%じゃなくて、5個中4個っていうのがまた絶妙ね。きっと運の数値を上げれば確率が上がるんでしょうね。レベルアップで運の数値は上がってなかったからアイテムを使って上げていくんでしょうけど・・・。」
「ダンジョンだったらステータスの種があるよ?」
「そうね。どの魔物からでもドロップするけど、レアドロップより更に確率が低いわ。ラッキーでもかなり苦労するでしょうね。」
「ラッキーさんなら大丈夫。」
いつものようにミラとマイがラッキーを見ながら話していると、
「ここにいたんだね。」
と1人の女性がミラとマイの前に現れた。
「ジュン!?」
「ジュン姉さん。」
「マイもミラも久しぶりね。」
ミラとマイの前に現れたのは、マイの妹で、ミラの姉のジュンだった。ジュンはシルフィーに素質を授けた人物で普段は森に引きこもっていた。
「珍しいわね。いつも森に篭ってるのに。」
「僕だってずっと森の中にいる訳じゃないからね。」
「ジュン姉さん。久しぶり。」
「それで?どうしたの?」
「あら?姉妹に会うのに理由がいるの?」
「あなたは用がないと会いにこないでしょ。」
「そういえば・・・そうだね。まあ特にこれと言って用事がある訳じゃないんだ。僕が授けた素質の持ち主が、ミラが素質を授けた子と一緒に行動してるって父さんから聞いてね。興味が湧いたから様子をみにきたんだ。」
「ラッキーさんとシルフィードさんは今ダンジョンにいる。」
「もうダンジョンに入ってるのかい?ついこの間素質を授けたばかりだろう?」
「ミラの素質は超激レアよ。それにジュンだってあの子には最上級の素質を与えたでしょ?」
「たしかにあの子には最上級の素質を与えたわ。あの子ならダンジョンも問題ないと思う。だけどミラが素質を与えた子は大丈夫なのか?下界ではかなり不遇されてると聞いたが?」
「ラッキーさんなら大丈夫。」
「ミラの言う通りよ。ミラの素質はやっぱりすごかったわ。今ではシルフィーよりも強いもの」
「それ程なのか・・・。それは興味があるな。」
ミラとマイはジュンにラッキーの事と、ついでにシルフィーの今までを説明した。
「なるほどな。ゼンパンの素質は未だに全容がよくわかってない素質だ。超激レアとは聞いていたがそれほどとはな。」
「ラッキーさんはすごい。」
「ミラのおかげよ。」
「それにしてもフライパンとパンツが出たのは興味深いな。私の方でも過去の文献を見れば何かわかるかもしれない。少し調べてみよう。」
「それは助かるわ。」
「うん。お願い。」
「だがデイリーガチャスキルからはまだ素質が出てないんだな?」
「そうね。多分もうすぐ200回ぐらいにはなると思うけどまだでていないわ。」
「今日で177回目。」
「いくらラッキーが強運を持っていても0.3%はなかなか難しいって事か。まあでもまだ15歳で天職の儀を終えたばかりなのを考えると高望みしすぎか・・・」
「たしかにジュンの言う通りね。天職の儀からまだ半年ぐらいしかたってないのに、新たに手に入れた素質が8個もあるもの。規格外。バランスブレイカーとはよく言ったものね。」
「まだまだラッキーさんは強くなる。」
「ミラの言う通りね。これからも素質は出続けるだろうし、ラッキーは今後素質の取捨選択で苦労するかもしれないわね。」
「それはそうだろうな。普通は天職の儀で得た素質を一生かけて磨くものだからな。贅沢な悩みの気もするが・・・」
「そうね。贅沢な悩みだわ。」
「ここまでくるとラッキーを取り込もうとする者も出てくるんじゃないか?いやあいつらなら十中八九手に入れようとするだろう。」
「あいつら?」
「ミラは気にしなくていいわ。そうね。ジュンの言うようにアイツらにラッキーの事がバレたら必ず手に入れようとするでしょうね。でも、今の所、ラッキーの秘密を知ってるのはシルフィードだけよ。だけど今後ラッキーの力は世間に知れ渡るでしょうね。」
「なら今の所は大丈夫か。今の内に力を付けておくべきだな。どのような者がきても退けれる力が・・・。わかった。私もできる事は手伝うとしよう。」
「それは助かるわ。私も何ができるかわからないけど、王都には私が素質を授けたマリアがいるわ。できればラッキーのパーティに入ってほしいけど・・・。今の所はどうなるかわからないわね。」
「うむ。信頼できる仲間を増やすのも一つの手か・・・。」
「ええ。今の所信用できるのはそれぐらいね。」
「そうか・・・。」
「むやみに仲間を増やすのも危ないわ。慎重に進めないとね。」
そうして、ダンジョンを攻略するラッキーとシルフィーを暖かい目で今日も見守るミラとマイとジュンであった。
「ええ。ようやくね。森の魔物にも特に苦戦してなかったし、ダンジョンも大丈夫だと思うわ。」
「うん。」
「それにしてもラッキーの運はやっぱりドロップ率に影響があったわね。確率10%しかドロップしないのに5個中4個もドロップするなんて・・・。」
「ラッキーさんはすごい。」
「100%じゃなくて、5個中4個っていうのがまた絶妙ね。きっと運の数値を上げれば確率が上がるんでしょうね。レベルアップで運の数値は上がってなかったからアイテムを使って上げていくんでしょうけど・・・。」
「ダンジョンだったらステータスの種があるよ?」
「そうね。どの魔物からでもドロップするけど、レアドロップより更に確率が低いわ。ラッキーでもかなり苦労するでしょうね。」
「ラッキーさんなら大丈夫。」
いつものようにミラとマイがラッキーを見ながら話していると、
「ここにいたんだね。」
と1人の女性がミラとマイの前に現れた。
「ジュン!?」
「ジュン姉さん。」
「マイもミラも久しぶりね。」
ミラとマイの前に現れたのは、マイの妹で、ミラの姉のジュンだった。ジュンはシルフィーに素質を授けた人物で普段は森に引きこもっていた。
「珍しいわね。いつも森に篭ってるのに。」
「僕だってずっと森の中にいる訳じゃないからね。」
「ジュン姉さん。久しぶり。」
「それで?どうしたの?」
「あら?姉妹に会うのに理由がいるの?」
「あなたは用がないと会いにこないでしょ。」
「そういえば・・・そうだね。まあ特にこれと言って用事がある訳じゃないんだ。僕が授けた素質の持ち主が、ミラが素質を授けた子と一緒に行動してるって父さんから聞いてね。興味が湧いたから様子をみにきたんだ。」
「ラッキーさんとシルフィードさんは今ダンジョンにいる。」
「もうダンジョンに入ってるのかい?ついこの間素質を授けたばかりだろう?」
「ミラの素質は超激レアよ。それにジュンだってあの子には最上級の素質を与えたでしょ?」
「たしかにあの子には最上級の素質を与えたわ。あの子ならダンジョンも問題ないと思う。だけどミラが素質を与えた子は大丈夫なのか?下界ではかなり不遇されてると聞いたが?」
「ラッキーさんなら大丈夫。」
「ミラの言う通りよ。ミラの素質はやっぱりすごかったわ。今ではシルフィーよりも強いもの」
「それ程なのか・・・。それは興味があるな。」
ミラとマイはジュンにラッキーの事と、ついでにシルフィーの今までを説明した。
「なるほどな。ゼンパンの素質は未だに全容がよくわかってない素質だ。超激レアとは聞いていたがそれほどとはな。」
「ラッキーさんはすごい。」
「ミラのおかげよ。」
「それにしてもフライパンとパンツが出たのは興味深いな。私の方でも過去の文献を見れば何かわかるかもしれない。少し調べてみよう。」
「それは助かるわ。」
「うん。お願い。」
「だがデイリーガチャスキルからはまだ素質が出てないんだな?」
「そうね。多分もうすぐ200回ぐらいにはなると思うけどまだでていないわ。」
「今日で177回目。」
「いくらラッキーが強運を持っていても0.3%はなかなか難しいって事か。まあでもまだ15歳で天職の儀を終えたばかりなのを考えると高望みしすぎか・・・」
「たしかにジュンの言う通りね。天職の儀からまだ半年ぐらいしかたってないのに、新たに手に入れた素質が8個もあるもの。規格外。バランスブレイカーとはよく言ったものね。」
「まだまだラッキーさんは強くなる。」
「ミラの言う通りね。これからも素質は出続けるだろうし、ラッキーは今後素質の取捨選択で苦労するかもしれないわね。」
「それはそうだろうな。普通は天職の儀で得た素質を一生かけて磨くものだからな。贅沢な悩みの気もするが・・・」
「そうね。贅沢な悩みだわ。」
「ここまでくるとラッキーを取り込もうとする者も出てくるんじゃないか?いやあいつらなら十中八九手に入れようとするだろう。」
「あいつら?」
「ミラは気にしなくていいわ。そうね。ジュンの言うようにアイツらにラッキーの事がバレたら必ず手に入れようとするでしょうね。でも、今の所、ラッキーの秘密を知ってるのはシルフィードだけよ。だけど今後ラッキーの力は世間に知れ渡るでしょうね。」
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「むやみに仲間を増やすのも危ないわ。慎重に進めないとね。」
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