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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル
第35話 シルフィード改めシルフィーと・・・
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「それでラッキー?なんで素質は剣術だけって言ったの?」
リスボン辺境伯とシルフィードを助けたお礼の話をした後、シルフィードの部屋に入ったラッキーはシルフィードから衝撃の事実を聞いた。
それは・・・シルフィードの素質が森の魔導士というもので、森の魔導士は風魔法、土魔法、人物鑑定の素質があるという事だった。
ラッキーはリスボン辺境伯との話で、ゼンパンの素質を授かってから、いつも間にか剣術の素質が表れていた。と説明していた。
だが実際はゼンパンに剣術、気配察知に料理に踊りに掃除と6つも素質を持っていた。その事がシルフィードにバレてラッキーはどう話したらよいかわからず無言でシルフィードを見つめる。
「・・・。」
「別に答えたくないなら構わないわよ。」
「えっ!?」
「単純に興味があったから聞いただけだもの。隠しておきたい理由があると思ったからお父様がいる前では言わなかったでしょ。」
「たしかに。」
「だから無理には聞かないわよ?」
「シルフィード・・・。」
「あと私のことはシルフィーって呼んでくれて構わないわよ。だって、と、と、友達でしょ。」
(鑑定なんか持ってたらやっぱり興味あるよな。どうしようか。リスボン辺境伯の前で言わなかったって事はここだけの秘密になりそうだし、シルフィードなら話してみても大丈夫か。)
「わかったよ。シルフィー。それで俺の素質の事なんだけど・・・」
ラッキーはゼンパンの素質の事をシルフィーに話した。一日一回デイリーガチャスキルが使える事。魔物を倒せば、モンスターガチャスキルが使える事。確率でパンではなく素質やアイテムが手に入る事。そして、今までに5つの素質がスキルから出た事を。
ラッキーの話を聞いたシルフィーは、
「すごいじゃない!?それって今後も素質が増えていくって事よね?」
「うん。めったにでないけどね。素質がどんどん増えていくのは隠した方がいいと思ったから隠してたんだ。」
「いいえ。謝らなくていいわ。素質を隠すのは当然よ。私だって、ラッキーの素質が多い事には気づいたけど自分の素質の事を話すかどうか迷ったもの。」
この世界では、天職の儀を迎えると、神より素質を授かることがある。素質を得た人間はステータスの上昇はもちろんの事、素質によってスキルが使えるようになるので、その後の人生に大きく影響する。
そして、素質はあまりおおっぴらに公表しないのが常識だ。
例えば、シルフィーの持つ人物鑑定のスキルだが、シルフィーが人物鑑定のスキルを持ってると周りに伝わった場合、シルフィーの周りには人が集まらなくなるだろう。そればかりか、特定の人の素質を調べる為に利用される可能性もある。
冒険者などの仕事をしていく上で素質を公表する必要性がある場合もあるが、そういうのはだいたい20歳を超えてからする場合が多い。天職の儀を終えたばかりの15歳の少年、少女はその為、基本的には家族以外には素質を教えないのが常識だった。
「そうなんだ。教えてくれてありがとう。」
「かまわないわ。友達でしょ。」
「うん。」
「それよりもラッキーの事が心配だわ。私みたいに人物鑑定の素質を持った人がいたらラッキーが異常な事がバレちゃうわ。どうにかしないと!」
(たしかにシルフィーのいう通りだ。今までは気をつけなきゃと思ってたけど、俺が言わなくても素質がバレる可能性があるんならどうにかしないとな。運よく隠ぺいの素質が手に入ればいいんだけど・・・)
「そうだね・・・。でもどうすればいいか全然見当もつかないよ。」
「そんなことないわ。魔道具屋にいけば隠ぺいの魔道具が売ってると思うわ。かなり高いとは思うけど・・・。」
「そうか!魔道具があったね。お金なら多分大丈夫だよ。リスボン辺境伯からシルフィーを助けたお礼にもらえるし。それがあれば・・・。」
「そうね。じゃあお父様からお金をもらったら早速見に行きましょう。私もついて行ってあげるわ。」
(ついてきてくれるのは助かるな。それに・・・。シルフィーは魔法使いで今はソロで魔物を討伐してる。もしかしたら・・・。)
「ありがとう。助かるよ。それでシルフィーがもしよかったらなんだけど、その後、一緒に森に魔物の討伐に行かない?」
「えっ!?いいの?」
「うん。シルフィーって素質3つ持ちの魔法使いなんでしょ。で、一人で魔物を倒してるって言ってたじゃん。俺もだいたい一人で魔物討伐の依頼受けてるし、どうかな?って。って言っても俺もまだFランクだから駆け出しもいいとこだけどな。」
「行く行く!!。私だって冒険者ランクはFだから気にしないわ。それにラッキーは剣を使うから前衛でしょ。ならバランスも良いわ。」
「だよね。俺も一人じゃ限界かもって思ってたから仲間がほしいな。って思ってたんだよ。でも俺の素質って特殊だからどうしようかと思って。」
「なるほどね。たしかにラッキーの場合、気軽にパーティなんか組めないわね。」
「そうなんだよ。だからシルフィーが仲間になってくれてすごく助かったよ。」
「私も一人じゃダンジョンは難しいと思ってたから丁度よかったわ。」
「ダンジョン?」
「ええ。知らない?リスボンの街の近くにあるダンジョン?」
「知ってるよ。でもEランクからじゃないと入れないんだろ?」
「ええそうよ。だから今は魔物討伐依頼をひたすらこなしてランクを上げるの。そしてEランクに上がったらダンジョン攻略よ!」
ダンジョン攻略にやる気をだしているシルフィー。なぜそんなにダンジョンが気になるのかラッキーは聞いてみた。
すると・・・。
話を聞いて、ラッキーはシルフィーと協力してダンジョン攻略を目指すことを決めたのだった。
リスボン辺境伯とシルフィードを助けたお礼の話をした後、シルフィードの部屋に入ったラッキーはシルフィードから衝撃の事実を聞いた。
それは・・・シルフィードの素質が森の魔導士というもので、森の魔導士は風魔法、土魔法、人物鑑定の素質があるという事だった。
ラッキーはリスボン辺境伯との話で、ゼンパンの素質を授かってから、いつも間にか剣術の素質が表れていた。と説明していた。
だが実際はゼンパンに剣術、気配察知に料理に踊りに掃除と6つも素質を持っていた。その事がシルフィードにバレてラッキーはどう話したらよいかわからず無言でシルフィードを見つめる。
「・・・。」
「別に答えたくないなら構わないわよ。」
「えっ!?」
「単純に興味があったから聞いただけだもの。隠しておきたい理由があると思ったからお父様がいる前では言わなかったでしょ。」
「たしかに。」
「だから無理には聞かないわよ?」
「シルフィード・・・。」
「あと私のことはシルフィーって呼んでくれて構わないわよ。だって、と、と、友達でしょ。」
(鑑定なんか持ってたらやっぱり興味あるよな。どうしようか。リスボン辺境伯の前で言わなかったって事はここだけの秘密になりそうだし、シルフィードなら話してみても大丈夫か。)
「わかったよ。シルフィー。それで俺の素質の事なんだけど・・・」
ラッキーはゼンパンの素質の事をシルフィーに話した。一日一回デイリーガチャスキルが使える事。魔物を倒せば、モンスターガチャスキルが使える事。確率でパンではなく素質やアイテムが手に入る事。そして、今までに5つの素質がスキルから出た事を。
ラッキーの話を聞いたシルフィーは、
「すごいじゃない!?それって今後も素質が増えていくって事よね?」
「うん。めったにでないけどね。素質がどんどん増えていくのは隠した方がいいと思ったから隠してたんだ。」
「いいえ。謝らなくていいわ。素質を隠すのは当然よ。私だって、ラッキーの素質が多い事には気づいたけど自分の素質の事を話すかどうか迷ったもの。」
この世界では、天職の儀を迎えると、神より素質を授かることがある。素質を得た人間はステータスの上昇はもちろんの事、素質によってスキルが使えるようになるので、その後の人生に大きく影響する。
そして、素質はあまりおおっぴらに公表しないのが常識だ。
例えば、シルフィーの持つ人物鑑定のスキルだが、シルフィーが人物鑑定のスキルを持ってると周りに伝わった場合、シルフィーの周りには人が集まらなくなるだろう。そればかりか、特定の人の素質を調べる為に利用される可能性もある。
冒険者などの仕事をしていく上で素質を公表する必要性がある場合もあるが、そういうのはだいたい20歳を超えてからする場合が多い。天職の儀を終えたばかりの15歳の少年、少女はその為、基本的には家族以外には素質を教えないのが常識だった。
「そうなんだ。教えてくれてありがとう。」
「かまわないわ。友達でしょ。」
「うん。」
「それよりもラッキーの事が心配だわ。私みたいに人物鑑定の素質を持った人がいたらラッキーが異常な事がバレちゃうわ。どうにかしないと!」
(たしかにシルフィーのいう通りだ。今までは気をつけなきゃと思ってたけど、俺が言わなくても素質がバレる可能性があるんならどうにかしないとな。運よく隠ぺいの素質が手に入ればいいんだけど・・・)
「そうだね・・・。でもどうすればいいか全然見当もつかないよ。」
「そんなことないわ。魔道具屋にいけば隠ぺいの魔道具が売ってると思うわ。かなり高いとは思うけど・・・。」
「そうか!魔道具があったね。お金なら多分大丈夫だよ。リスボン辺境伯からシルフィーを助けたお礼にもらえるし。それがあれば・・・。」
「そうね。じゃあお父様からお金をもらったら早速見に行きましょう。私もついて行ってあげるわ。」
(ついてきてくれるのは助かるな。それに・・・。シルフィーは魔法使いで今はソロで魔物を討伐してる。もしかしたら・・・。)
「ありがとう。助かるよ。それでシルフィーがもしよかったらなんだけど、その後、一緒に森に魔物の討伐に行かない?」
「えっ!?いいの?」
「うん。シルフィーって素質3つ持ちの魔法使いなんでしょ。で、一人で魔物を倒してるって言ってたじゃん。俺もだいたい一人で魔物討伐の依頼受けてるし、どうかな?って。って言っても俺もまだFランクだから駆け出しもいいとこだけどな。」
「行く行く!!。私だって冒険者ランクはFだから気にしないわ。それにラッキーは剣を使うから前衛でしょ。ならバランスも良いわ。」
「だよね。俺も一人じゃ限界かもって思ってたから仲間がほしいな。って思ってたんだよ。でも俺の素質って特殊だからどうしようかと思って。」
「なるほどね。たしかにラッキーの場合、気軽にパーティなんか組めないわね。」
「そうなんだよ。だからシルフィーが仲間になってくれてすごく助かったよ。」
「私も一人じゃダンジョンは難しいと思ってたから丁度よかったわ。」
「ダンジョン?」
「ええ。知らない?リスボンの街の近くにあるダンジョン?」
「知ってるよ。でもEランクからじゃないと入れないんだろ?」
「ええそうよ。だから今は魔物討伐依頼をひたすらこなしてランクを上げるの。そしてEランクに上がったらダンジョン攻略よ!」
ダンジョン攻略にやる気をだしているシルフィー。なぜそんなにダンジョンが気になるのかラッキーは聞いてみた。
すると・・・。
話を聞いて、ラッキーはシルフィーと協力してダンジョン攻略を目指すことを決めたのだった。
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