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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル
第19話 一方、ラッキーを見守る神界では・・・
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「ラッキーさん。又ダンジョンの資料を見てる・・・」
講習があった翌日から、ラッキーは朝からギルドに通い、午前中は剣術の訓練、昼休みは剣術を受けた冒険者仲間と食事をしながら交流。午後は解体部屋で解体の練習をし、それが終わると資料室で勉強をしていた。
もちろんデイリーガチャスキルの結果は二日ともパンだ。
ピザパンにジャムパンだった。
素質の資料や魔物の資料のほかに、ダンジョンの資料があり、ラッキーは2日間ダンジョンの資料を興味深く見ていた。
この世界にはダンジョンがある。ダンジョンは不思議な空間でできており、中に魔物が出るが、倒すと消えてしまう。そして、一定の確率でアイテムを落とす。更にダンジョンでは宝箱が出現する。
宝箱からは武器や防具、アイテムなどがランダムで入っており、冒険者にとって一攫千金が狙えるのでとても人気の場所だ。
「まあダンジョンって人気だからね。宝箱とか出るし。魔物の後処理しなくていいし、ドロップアイテムですしね。」
「ラッキーさん。ダンジョンに行くのかな?」
「いずれ行くでしょうけど、今はまだいけないわよ。たしかにあの辺境の地にはダンジョンがあるわ。しかも初級のね。だけど、Fランクじゃ許可が出ないから入れないわ。Eランクにならないとダンジョンへは行けないからね。」
ダンジョンはすぐに戻ってこれない為、Eランク以上の冒険者しか中に入る事はできない。もちろん、ダンジョンにも危険度がある。
初級ダンジョン・・・Eランク以上
普通ダンジョン・・・Dランク以上
上級ダンジョン・・・Cランク以上
災厄ダンジョン・・・Bランク以上
もちろん、入る許可が出るだけだ。攻略する為にはプラス1ランクはないと厳しい。
「そっか・・・。でもラッキーさんならすぐにEランクになるよね?剣術の訓練すごくがんばってるし。」
「そうね。講習を受けてから3日間。まあ武器がないから依頼を受けれないっていうのはあるけど、毎日ちゃんとギルドで剣術がんばってるわね。まあまだまだ初心者だけど、日に日に使い方がうまくなっていってるのは私でもわかるわね。」
「うん。」
「それでもEランクになったからと言って、ダンジョンには行けないと思うわ。」
「どうして?」
「ソロじゃどうしても無理があるわ。まあ浅い階層、それこそ1階層から3階層ぐらいまでなら大丈夫だけど。考えてもみなさい。ダンジョンにいくって事はきっとダンジョンを攻略するって事よね?」
「うん。」
「ダンジョンは初心者用の20階層から、災厄級になると100階層にもなるわ。何日ダンジョンに籠るのかわからないけど、日帰りは無理ね。そうなると色々荷物を持って行く必要もあるし、寝ている間に襲われるかもしれないから見張りも必要。ようは3人~5人ぐらいのパーティじゃないと現実的に難しいって事。」
「でもラッキーさん剣術の講習で他の冒険者の人と仲良くしてるよ?」
「そうね。ミラの言うように、同じ講習を受けてるんだから周りの駆け出しの冒険者でしょうし、その中からパーティを組む可能性がないわけじゃないと思うわ。でも実際はすんなりとパーティを決めれないと思うわ。」
「どうして?」
「ラッキーの素質が特殊だからよ。」
「どういう事?」
「ラッキーの素質のゼンパンはどんな素質も手に入れる事ができるミラの最上級の素質よ。今は剣術の素質もあるから、剣術の素質がある。って事で、パーティを組めるかもしれない。でも今後、ラッキーが新たな素質を手に入れていくときっとパーティのバランスは崩れるわ。パーティって言うのは家族みたいなモノよ。本当に信頼できる人とじゃないと逆にラッキーが危ないわ。」
「そっか・・・。」
「安心しなさい。ラッキーはその辺もわかってると思うわ。だから今は1人でできる事を淡々とがんばっていってるんだと思うわ。」
「うん。いい人をパーティが組めるといいな・・・」
(私の素質を授けたマリアならラッキーと関係もいいし、良いパーティメンバーになると思うんだけど、まだマリアだって王都で聖女の勉強中。ラッキーが辺境にいる事も知らないだろうし、出会うのはまだまだ先かな。)
「とりあえず、ラッキーがダンジョンに行くためには、ランクをEランクに上げる事と、ソロで行くなら最低でもマジックバックを手に入れる事ね。」
「マジックバックがあればたくさん荷物を入れられる。」
「小さい容量のヤツなら今のラッキーならその内買えるでしょ。そうすればスモールラビットを両手に持って帰る必要もなくなるしね。」
「うん。転移系の素質が出てくれたらうれしいな。」
「たしかにラッキーなら空間魔法の素質を手に入れる可能性もあるわね。よくよく考えたらラッキーなら自分で何でもできるようになるかもしれないわね。」
「うん。ラッキーさんはすごくなる!」
「ええ。なんといってもミラの素質を持ってるんだもの。それは当然よね。」
(あと二つぐらい素質を手に入れたら、王都に戻ってもやっていけそうね。ラッキーが何を望むのかはわからないけど、あの剣聖ならラッキーが公爵家に戻る事も可能だわ。今はラッキーの頑張りを見守るしかないか。)
「ラッキーさん。がんばって」
今日もミラとマイはラッキーの事を、神界から見守るのだった。
講習があった翌日から、ラッキーは朝からギルドに通い、午前中は剣術の訓練、昼休みは剣術を受けた冒険者仲間と食事をしながら交流。午後は解体部屋で解体の練習をし、それが終わると資料室で勉強をしていた。
もちろんデイリーガチャスキルの結果は二日ともパンだ。
ピザパンにジャムパンだった。
素質の資料や魔物の資料のほかに、ダンジョンの資料があり、ラッキーは2日間ダンジョンの資料を興味深く見ていた。
この世界にはダンジョンがある。ダンジョンは不思議な空間でできており、中に魔物が出るが、倒すと消えてしまう。そして、一定の確率でアイテムを落とす。更にダンジョンでは宝箱が出現する。
宝箱からは武器や防具、アイテムなどがランダムで入っており、冒険者にとって一攫千金が狙えるのでとても人気の場所だ。
「まあダンジョンって人気だからね。宝箱とか出るし。魔物の後処理しなくていいし、ドロップアイテムですしね。」
「ラッキーさん。ダンジョンに行くのかな?」
「いずれ行くでしょうけど、今はまだいけないわよ。たしかにあの辺境の地にはダンジョンがあるわ。しかも初級のね。だけど、Fランクじゃ許可が出ないから入れないわ。Eランクにならないとダンジョンへは行けないからね。」
ダンジョンはすぐに戻ってこれない為、Eランク以上の冒険者しか中に入る事はできない。もちろん、ダンジョンにも危険度がある。
初級ダンジョン・・・Eランク以上
普通ダンジョン・・・Dランク以上
上級ダンジョン・・・Cランク以上
災厄ダンジョン・・・Bランク以上
もちろん、入る許可が出るだけだ。攻略する為にはプラス1ランクはないと厳しい。
「そっか・・・。でもラッキーさんならすぐにEランクになるよね?剣術の訓練すごくがんばってるし。」
「そうね。講習を受けてから3日間。まあ武器がないから依頼を受けれないっていうのはあるけど、毎日ちゃんとギルドで剣術がんばってるわね。まあまだまだ初心者だけど、日に日に使い方がうまくなっていってるのは私でもわかるわね。」
「うん。」
「それでもEランクになったからと言って、ダンジョンには行けないと思うわ。」
「どうして?」
「ソロじゃどうしても無理があるわ。まあ浅い階層、それこそ1階層から3階層ぐらいまでなら大丈夫だけど。考えてもみなさい。ダンジョンにいくって事はきっとダンジョンを攻略するって事よね?」
「うん。」
「ダンジョンは初心者用の20階層から、災厄級になると100階層にもなるわ。何日ダンジョンに籠るのかわからないけど、日帰りは無理ね。そうなると色々荷物を持って行く必要もあるし、寝ている間に襲われるかもしれないから見張りも必要。ようは3人~5人ぐらいのパーティじゃないと現実的に難しいって事。」
「でもラッキーさん剣術の講習で他の冒険者の人と仲良くしてるよ?」
「そうね。ミラの言うように、同じ講習を受けてるんだから周りの駆け出しの冒険者でしょうし、その中からパーティを組む可能性がないわけじゃないと思うわ。でも実際はすんなりとパーティを決めれないと思うわ。」
「どうして?」
「ラッキーの素質が特殊だからよ。」
「どういう事?」
「ラッキーの素質のゼンパンはどんな素質も手に入れる事ができるミラの最上級の素質よ。今は剣術の素質もあるから、剣術の素質がある。って事で、パーティを組めるかもしれない。でも今後、ラッキーが新たな素質を手に入れていくときっとパーティのバランスは崩れるわ。パーティって言うのは家族みたいなモノよ。本当に信頼できる人とじゃないと逆にラッキーが危ないわ。」
「そっか・・・。」
「安心しなさい。ラッキーはその辺もわかってると思うわ。だから今は1人でできる事を淡々とがんばっていってるんだと思うわ。」
「うん。いい人をパーティが組めるといいな・・・」
(私の素質を授けたマリアならラッキーと関係もいいし、良いパーティメンバーになると思うんだけど、まだマリアだって王都で聖女の勉強中。ラッキーが辺境にいる事も知らないだろうし、出会うのはまだまだ先かな。)
「とりあえず、ラッキーがダンジョンに行くためには、ランクをEランクに上げる事と、ソロで行くなら最低でもマジックバックを手に入れる事ね。」
「マジックバックがあればたくさん荷物を入れられる。」
「小さい容量のヤツなら今のラッキーならその内買えるでしょ。そうすればスモールラビットを両手に持って帰る必要もなくなるしね。」
「うん。転移系の素質が出てくれたらうれしいな。」
「たしかにラッキーなら空間魔法の素質を手に入れる可能性もあるわね。よくよく考えたらラッキーなら自分で何でもできるようになるかもしれないわね。」
「うん。ラッキーさんはすごくなる!」
「ええ。なんといってもミラの素質を持ってるんだもの。それは当然よね。」
(あと二つぐらい素質を手に入れたら、王都に戻ってもやっていけそうね。ラッキーが何を望むのかはわからないけど、あの剣聖ならラッキーが公爵家に戻る事も可能だわ。今はラッキーの頑張りを見守るしかないか。)
「ラッキーさん。がんばって」
今日もミラとマイはラッキーの事を、神界から見守るのだった。
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