ガチャからは99.7%パンが出るけど、世界で一番の素質を持ってるので今日もがんばります

ベルピー

文字の大きさ
上 下
18 / 178
第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル

第18話 ギルドの講習を受けてみよう!解体編

しおりを挟む
剣術の講習を終えたラッキーは、食事をするため、ギルド併設の酒場に向かった。

「まだいるかな~。」

ラッキーは剣術の講習を受けたメンバーで食事をしようと誘われていた。ラッキーはライアン教官から呼び止められて追加の講習を受けていたので、ラッキーは参加できなかった。

追加講習が終わったので、まだ酒場にいるかも。と思いラッキーは酒場に足を運んでいたのだ。

ラッキーは酒場内をくまなく見渡した。

だが、一緒に講習を受けたメンバーは1人も残っていなかった。

「やっぱりもういないか・・・。しょうがないか。1時間も追加講習受けてたもんな・・・」

楽しみにしていた他の冒険者との交流ができなかったラッキーはいつものようにデイリースキルガチャでお昼をとることにした。

「まあしょうがないか。午後からは解体の講習だしこっちも他の冒険者がいるだろ・・・。なかよくなれたらいいな~。」

そういって今日のガチャスキルを使った。出てきたのは・・・
安定の食パンだった。

「今日は食パンか・・・。はずれだな。てか食パン率高いな!?パンの種類ってけっこうあると思うけど、3回に1回は食パンが出てる気がする・・・」

ラッキーはパンを食べて、午後からの講習である解体の講習を受ける為に、解体部屋に向かった。

そこにはいつも解体を受付くれているエプロンに包丁を持った人しかいなかった。

「お~。お前は最近毎日魔物を持ってくる小僧じゃねぇか。解体の講習を受けるヤツがいるってきいてたがお前がそうか?」

「はい。自分で解体できれば必要な所だけ持ってこれますし、素材の売却金額も上がると思いまして・・・」

「そう考えれるヤツはなかなかいねぇ。小僧はよくわかってるな。よし!早速解体の講習を始めるか。」

「えっ・・・俺一人ですか?」

「ああ。今日は小僧1人だ。って言っても解体の講習はあまり人気がある方じゃねぇから講習自体あまり開催されないがな。」

「まじか・・・」

(せっかく参加する冒険者と仲良くなろう作戦がいきなり破綻した・・・。それにしても解体講習って不人気なんだ。なんでだろ?狩りと同時に解体ができた方がメリットが大きいと思うんだけど・・・)

「よし。それじゃあ始めようか。この辺じゃ。小僧が持ってくるスモールラビットが一番多いからそれで実践するか。あっ。小僧、名前は?」

「ラッキーです。よろしくお願いします。」

「おう俺は解体専門のドガンだ。よろしくな。」

ドガン指導の元、スモールラビットを用いての解体講習が始まった。ショートナイフを鍛冶屋にメンテナンスの為、預けていたのでギルドでナイフを借りた。

そして、ドガンの指導通りにスモールラビットを解体する事1時間。見た目は悪いが1人で魔物を解体する事ができた。

「まあ初めてならそんなもんだろ。後は回数をこなしたらうまくなる。ラッキーのその解体技術じゃ。せっかく解体しても高くは買い取ってくれないぞ。しかも時間もけっこうかかっただろ?」

「はい。こんなに難しいとは思いませんでした。」

「はは。だろうな。この解体講習が不人気の理由の一つだ。自分達で解体するにしても何体も無駄にしながら覚えて行かないといけないのと、時間がかかる。なら狩った魔物はそのまま持ってきて解体に時間を取られるならその分多く狩ればいい。って考えの人間が多いからな。」

「なるほど。確かにそういわれれば、そんな気がします。」

「まあ冒険者が全員自分で解体しちまうと、俺の仕事がなくなるから、持ってきてくれるのは俺に取っちゃ有難いんだがな。」

(なるほどそういう理由か。たしかに解体に時間を取られたら魔物を狩る時間がなくなる。俺としては多くの魔物を倒した方がモンスターガチャスキルが使える分、解体よりも剣術の技術を磨く方がメリットが多いのか・・・。)

「そうですよね。」

「ああ。だが、解体は覚えて損はねぇ。近くで狩りをして素材をこっちに持ってこれるスモールラビットなら問題ないが、森には巨大なオークやダンジョンなんかにいけばそれこそドラゴンなんかもいる。それをそのまま持ってくる事はできないだろ?」

「たしかに。」

「そうなりゃ解体技術を持ってるか持ってないかで売却金額は大きく変わる。何事も知っておいて損はないってことだ。」

「勉強になります。ありがとうございます。」

「良いって事よ。ラッキーよ。自分で狩った魔物を自分で解体するのはまだおススメしない。ここには解体する魔物はたくさんいるんだ。練習したかったらいつでも解体場に来な。」

「本当ですか!?助かります。」

(なら問題ないか。魔物を狩ってここに持ち込んで、その後、解体の練習をさせてもらえば技術もあがるな。そういえば解体の素質なんていうのもあるのだろうか??)

「ああ。解体はこなした分だけうまくなる。駆け出しの頃にしっかりと学んでおけば絶対得になる。後から学ぶやつなんかほとんどいないしな。」

(やる事がたくさんできたな。魔物を狩ってモンスターガチャスキルを使う。剣術の鍛錬、解体の練習、デイリーガチャスキル・・・。時間が足りないな。)

解体の講習が終わったラッキーは、時間がまだあったので、資料室で素質や魔物の勉強をして、その日は家に帰った。

「よし!!明日からも頑張るぞ。やる事はたくさん!だけどどれも俺を成長させるために必要な事だ。大変だけどやるしかない。あっでもあと二日は武器がないからギルドで剣術の訓練と解体の練習に精を出すか。」

今日もデイリーガチャスキルから素材は出なかったが、ラッキーはいつか出る素質を夢みて、明日からも頑張る事を決めるのだった。
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」  リーリエは喜んだ。 「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」  もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

処理中です...