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第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第288話 セントラルのこれから
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無事にノースとサウスの手からセントラルを奪還したクリフ達は、城の中で、今後の事について話し合っていた。
「大将!こちらから攻めましょう。待っていたらアイツら又攻めてきますよ。」
「フォント。少しは落ちつけ。攻めてる間にここが攻められたらどうする?ユイ様を残して城を出る事なんかできない事はお前もわかるだろ?」
「ですがこのままでは・・・」
「フォントの言いたい事はわかってる。その為の会議だ。いつもは俺、フォルカス、フォントで決めていたが、今回はユイ様とクリフ殿も参加しているのだ。今後のセントラルの為、魔国の為には慎重にならねばなるまい。」
「フォルダーさん。まずはノース、サウスの魔族が攻めてきたときの事を教えてくれますか?」
(敵を知り己を知れば百戦危うからずって言うもんな。セントラルを挟んでノースとサウスが手を組んでいる。これは普通に考えておかしい。どうやって手を組んだ?どうやって同時に襲撃してきた?だれか裏で糸を引く存在がいてもおかしくないよな。)
「攻めてきた時の事・・・と言われてもな。気づけばノースとサウスの奴らに囲まれていた。としか。」
「何かおかしな事はありませんでしたか?」
「そうだな~。フォルカス。お前はどうだ?」
「そうですね・・・あっそういえば親父殿。ノースの大将とサウスの大将と一緒にあやしい女がいませんでしたか?」
「あやしい女?」
「ローブで身を隠してたんですが、魔人族ではなかったです。ちらっとしか見ていませんが肌の色も白かったですし、眼の色も赤くなく黒かったです。その時は気にもならなかったんですが、今思えば魔族以外の者があの場所にいるのは不自然です。」
(魔族じゃないローブに身を隠した女か・・・邪神関係か?それしか考えられないな。そいつがノースとサウスを唆したって感じか?なら次はどうでる?魔王は死んでいない。セントラルは奪還された。再び襲ってくるか?それとも・・・)
「フォルカスの見た怪しい人がきっと裏で手を引いているんでしょう。でなければ、いきなり襲ってくるなんて考えられません。」
「そうだな。それでこれからどうする?」
「ユイはどうしたいんだ?それによって俺が今後力を貸すかどうかが変わってる来る。前も言ったが俺は勇者だ。魔王が、魔国が人族と敵対するなら戦わないといけない。だが・・・敵対ではなく、共存を目指すなら人族として俺は協力する。」
「クリフさん。ユイ達は人族と共存する道を選ぶ!!フォルダー、フォルカス、フォントいいよね。」
「ユイ様が決めた事に異論はありません。」
「「もちろんです。」」
(それでこそ俺が来た意味があるってもんだよね。まあここで敵対なんて出る訳ないのはわかってたけど、一応主人公として聞くよね。ならこれからの行動は共存に対してノースとサウスにどうするのか突きつける感じかな。賛成するか?反対するか?みたいな。反対するなら容赦しないぞって感じだよな。あっ、賛成するメリットも提示しないと。ここで精霊が役に立つかな。やばいやばいやる事が一気に増えたぞ。誰か呼ぶか?いやいやまだ計画段階だ。まずはユイ達に納得してもらわないと。)
「それでいいんだなユイ?」
「はい。ユイは争いは嫌いです。平和に皆と過ごしたい!!」
(創造神様。俺はどうやらユイは殺せないみたいです。だけど魔国と敵対しないようにしっかりと魔国という国を成り立たせて見せますよ。)
「わかった。じゃあその方向で俺も協力していく。まず俺の話を聞いてほしい。まずはこれを理解しない事には全く前に進まない。魔国と他国の違いだ。魔国は圧倒的に他の国と比べて文明が遅れてる。簡単に言うと他国の方が優れてる。」
「そんな訳あるか!!我が国が他国に劣ってる訳ないだろ!!」
(まあ最初はそうなるよね。でも自分達の立ち位置を知らないと発展なんて絶対無理だ。魔国の連中は井の中の蛙なんだよな~。まあユイが共存するって言ったんだ。俺も協力するって言ったからには力づくでも理解させないとな。ただ・・・まあ実際は気づかないふりして認めたくないって感じだろうけど。)
「はいフォント君だまって!じゃあユイ。ユイが俺の屋敷で食べた料理は魔国で食べる事ができると思うか?」
「思わない。この国であんな手の込んだ料理はできない。」
「クリフ殿・・・私は知っていたよ。我が国が他国より劣っていると・・・ただ、認めたくなかった。」
「親父殿・・・」
「そう。フォルカスさんの言う通りだ。実はほとんどの魔族が他国が優れてる事を知っている。それを認めたくないだけなんだ。現に他国を侵略したい理由は他国がうらやましいからだ。おいしい料理。快適な住居に、華やかな服、武器に防具。自分たちが持ってないものを他国は持ってるからな。」
「それは・・・」
「今まではそれを奪う。という事だけを国を挙げてやっていた。だが奪うという行為は争いを生む。現にセントラル城だって魔国の理屈で照らし合わせればただ、奪われただけだ。違うか?」
「それは・・・」
「自分達は奪っているけど、奪わないでください。なんてそんな都合の良い事があり得ると思うか?ユイが他国との共存を表明した。そしてお前達がユイの言葉についていくなら、全員これから『奪う』事をやめろ!これがまずは最低条件だ。」
(まずはここからだろ。でないと信頼関係もくそもないからな。時間はかかるだろうし、反発するヤツも多いだろう。まあそんなヤツは拳で教えて行くのがテンプレっしょ。)
クリフから告げられた言葉に魔国の重鎮達は唖然とするのだった。
「大将!こちらから攻めましょう。待っていたらアイツら又攻めてきますよ。」
「フォント。少しは落ちつけ。攻めてる間にここが攻められたらどうする?ユイ様を残して城を出る事なんかできない事はお前もわかるだろ?」
「ですがこのままでは・・・」
「フォントの言いたい事はわかってる。その為の会議だ。いつもは俺、フォルカス、フォントで決めていたが、今回はユイ様とクリフ殿も参加しているのだ。今後のセントラルの為、魔国の為には慎重にならねばなるまい。」
「フォルダーさん。まずはノース、サウスの魔族が攻めてきたときの事を教えてくれますか?」
(敵を知り己を知れば百戦危うからずって言うもんな。セントラルを挟んでノースとサウスが手を組んでいる。これは普通に考えておかしい。どうやって手を組んだ?どうやって同時に襲撃してきた?だれか裏で糸を引く存在がいてもおかしくないよな。)
「攻めてきた時の事・・・と言われてもな。気づけばノースとサウスの奴らに囲まれていた。としか。」
「何かおかしな事はありませんでしたか?」
「そうだな~。フォルカス。お前はどうだ?」
「そうですね・・・あっそういえば親父殿。ノースの大将とサウスの大将と一緒にあやしい女がいませんでしたか?」
「あやしい女?」
「ローブで身を隠してたんですが、魔人族ではなかったです。ちらっとしか見ていませんが肌の色も白かったですし、眼の色も赤くなく黒かったです。その時は気にもならなかったんですが、今思えば魔族以外の者があの場所にいるのは不自然です。」
(魔族じゃないローブに身を隠した女か・・・邪神関係か?それしか考えられないな。そいつがノースとサウスを唆したって感じか?なら次はどうでる?魔王は死んでいない。セントラルは奪還された。再び襲ってくるか?それとも・・・)
「フォルカスの見た怪しい人がきっと裏で手を引いているんでしょう。でなければ、いきなり襲ってくるなんて考えられません。」
「そうだな。それでこれからどうする?」
「ユイはどうしたいんだ?それによって俺が今後力を貸すかどうかが変わってる来る。前も言ったが俺は勇者だ。魔王が、魔国が人族と敵対するなら戦わないといけない。だが・・・敵対ではなく、共存を目指すなら人族として俺は協力する。」
「クリフさん。ユイ達は人族と共存する道を選ぶ!!フォルダー、フォルカス、フォントいいよね。」
「ユイ様が決めた事に異論はありません。」
「「もちろんです。」」
(それでこそ俺が来た意味があるってもんだよね。まあここで敵対なんて出る訳ないのはわかってたけど、一応主人公として聞くよね。ならこれからの行動は共存に対してノースとサウスにどうするのか突きつける感じかな。賛成するか?反対するか?みたいな。反対するなら容赦しないぞって感じだよな。あっ、賛成するメリットも提示しないと。ここで精霊が役に立つかな。やばいやばいやる事が一気に増えたぞ。誰か呼ぶか?いやいやまだ計画段階だ。まずはユイ達に納得してもらわないと。)
「それでいいんだなユイ?」
「はい。ユイは争いは嫌いです。平和に皆と過ごしたい!!」
(創造神様。俺はどうやらユイは殺せないみたいです。だけど魔国と敵対しないようにしっかりと魔国という国を成り立たせて見せますよ。)
「わかった。じゃあその方向で俺も協力していく。まず俺の話を聞いてほしい。まずはこれを理解しない事には全く前に進まない。魔国と他国の違いだ。魔国は圧倒的に他の国と比べて文明が遅れてる。簡単に言うと他国の方が優れてる。」
「そんな訳あるか!!我が国が他国に劣ってる訳ないだろ!!」
(まあ最初はそうなるよね。でも自分達の立ち位置を知らないと発展なんて絶対無理だ。魔国の連中は井の中の蛙なんだよな~。まあユイが共存するって言ったんだ。俺も協力するって言ったからには力づくでも理解させないとな。ただ・・・まあ実際は気づかないふりして認めたくないって感じだろうけど。)
「はいフォント君だまって!じゃあユイ。ユイが俺の屋敷で食べた料理は魔国で食べる事ができると思うか?」
「思わない。この国であんな手の込んだ料理はできない。」
「クリフ殿・・・私は知っていたよ。我が国が他国より劣っていると・・・ただ、認めたくなかった。」
「親父殿・・・」
「そう。フォルカスさんの言う通りだ。実はほとんどの魔族が他国が優れてる事を知っている。それを認めたくないだけなんだ。現に他国を侵略したい理由は他国がうらやましいからだ。おいしい料理。快適な住居に、華やかな服、武器に防具。自分たちが持ってないものを他国は持ってるからな。」
「それは・・・」
「今まではそれを奪う。という事だけを国を挙げてやっていた。だが奪うという行為は争いを生む。現にセントラル城だって魔国の理屈で照らし合わせればただ、奪われただけだ。違うか?」
「それは・・・」
「自分達は奪っているけど、奪わないでください。なんてそんな都合の良い事があり得ると思うか?ユイが他国との共存を表明した。そしてお前達がユイの言葉についていくなら、全員これから『奪う』事をやめろ!これがまずは最低条件だ。」
(まずはここからだろ。でないと信頼関係もくそもないからな。時間はかかるだろうし、反発するヤツも多いだろう。まあそんなヤツは拳で教えて行くのがテンプレっしょ。)
クリフから告げられた言葉に魔国の重鎮達は唖然とするのだった。
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