131 / 248
第8章 クリフ一家と領地改革!?
第253話 ダークエルフとの遭遇
しおりを挟む
「この先は通行止めだ!」
サラサとともに世界樹の木の中を進むクリフは、世界樹の実のあるフロアまで来ていた。フロアを上がるとすぐに、声を掛けられた。声を掛けた男は、肌の色が褐色だ。一目でダークエルフだとすぐにわかった。
「どういう事?」
「このフロアは我々ダークランドの者が占拠した。エルフの者はこれ以上通す訳にはいかない。」
(フロア全て占拠か・・・どれぐらい広いかはわからないけど、このフロアへの道ってエルフ側とダークエルフ側があるんだよな?それを考えるとここまで来るって事は相当なんだな。まあ俺には関係ないけど。)
「まあまあサラサ。ここは俺にまかせてよ。」
クリフは魔法を使って、目の前のダークエルフを眠らせた。
「何したの?」
「ん?ちょっと眠ってもらっただけだ。」
「そんなさらっと・・・」
「いや、ここで邪魔されたら世界樹の実について調べれないじゃん。運よく他にダークエルフは見えないし、ここで眠っててもらえば、とりあえず世界樹の実の事がわかるだろ。それに世界樹の実ってあの黄色い実だろ?目の前に見えるのに帰るとかありえないだろ?」
「それはそうだけど・・・」
「大丈夫だって。他のダークエルフに見つかったって今日の所は穏便に対応するつもりだから。まずは世界樹の恵みが減った原因を調べよう。それがわかればダークエルフから襲われる事だってなくなるかもしれないんだし。」
「・・・そうね。わかったわ。」
「うんうん。それで?世界樹の実はあの木の上にいっぱい成ってる実で間違いないのか?けっこうな数あると思うけど?これで実りが減ってるのか?」
「あれはまだ熟してないわ。世界樹の実はね熟すと木から落ちるの。このフロアに転がってる実は熟してるから持ち帰れるわ。それで外に落ちた実は腐っていくの。まあ腐るのは地面に落ちてからだから運よく落ちてくる実をキャッチできれば外にいても世界樹の実を手に入れる事ができるわ。」
「落ちてる実って・・・全く落ちてないんだけど・・・。それにここは落ちてもくさらないのか?」
「ええ。ここでは世界樹の実は腐らないわ。私達は定期的にこのフロアに来て、落ちている世界樹の実を拾ってるの。さっきのダークエルフだってそうよ。きっと自分達の分が確保できなかったからこっちまできたのね。」
「今木に成ってる世界樹の実は取れないのか?」
「あれは取っても食べれないわ。それに熟す前にとっちゃうとその時点で腐っちゃうの。」
(世界樹から実が落ちるのを待たないといけないって事か。直接取ろうとすると腐って使い物にならない。どうする風魔法で木を揺らして落としたらそれは熟した実って事にならないかな?サラサに聞いてその辺試してみるか。)
「世界樹の実りが減ってるっていうのは落ちてくる世界樹の実が減ってるって事なのか?」
「ええ。クリフも見てわかると思うけど、世界樹の実自体はかなりあるのよ。だけど、熟した実をなかなか落とさなくなったから実りが減ってるの。」
(普通に考えて、実が熟さないっていうのは木の栄養が足りないって事だけど、世界樹の場合ってどうなんだろ?普通の木なら太陽の光とか水とかだよな??う~ん植物の知識とか俺って全く持ってないぞ。観葉植物ですら枯らした事あるし。)
「なら落ちている実を探そうか。他のエルフのこのフロアにいるのか?」
「どうなんでしょう?入口にダークエルフがいたから今日は来てないのかもしれないわね。」
「そうか。他のダークエルフに見つかるかもしれないから姿を隠しておくか?いやまあ大丈夫か。気配がすればわかるし。」
「そうなの?」
「ああ。とりあえず落ちてる実を探そうぜ。」
クリフとサラサは世界樹の実を求めてフロア内を歩きだした。
「それにしても全然落ちてないな。定期的にってどれぐらいの頻度でここには来るんだ?」
「一週間に一回ぐらいかな?それで最近は10個ぐらい持って帰るかな。」
(1週間に10個か。1年間で約500個だから1年に一人1個の計算か・・・1年間で1個・・・少ないのか?)
「それは少ないの?」
「少ないわよ。前は一回で50個ぐらい取れたのよ。それこそ見渡せばどこにでも落ちてるぐらいだったわ。」
(以前の5分の1か。それは少ないな。徐々に減っていってるなら、今は年に1個食べれるけどこれから先、2年に1個とか3年に1個になっていく・・・か・・・)
クリフとサラサは広いフロアをダークエルフに見つからないように歩いて行く。
「やっぱりダークエルフが何人かいるな。」
「きっと世界樹の実が落ちてきたらすぐにとれるように待機してるんだわ。」
「そうだろうな。でもそれだったらエルフ側は一個も取れないんじゃないのか?」
「このままならそうね。どうにかしなきゃ。」
そうこうしているとクリフの目の前に黄色い実が落ちてきた。そしてそれを受け取るクリフ。
すると・・・
「その実をこちらへ渡せ。」
実が落ちるのを今か今かと待っていて、フロア内をうろついているダークエルフに見つかり、取り囲まれたのだった。
サラサとともに世界樹の木の中を進むクリフは、世界樹の実のあるフロアまで来ていた。フロアを上がるとすぐに、声を掛けられた。声を掛けた男は、肌の色が褐色だ。一目でダークエルフだとすぐにわかった。
「どういう事?」
「このフロアは我々ダークランドの者が占拠した。エルフの者はこれ以上通す訳にはいかない。」
(フロア全て占拠か・・・どれぐらい広いかはわからないけど、このフロアへの道ってエルフ側とダークエルフ側があるんだよな?それを考えるとここまで来るって事は相当なんだな。まあ俺には関係ないけど。)
「まあまあサラサ。ここは俺にまかせてよ。」
クリフは魔法を使って、目の前のダークエルフを眠らせた。
「何したの?」
「ん?ちょっと眠ってもらっただけだ。」
「そんなさらっと・・・」
「いや、ここで邪魔されたら世界樹の実について調べれないじゃん。運よく他にダークエルフは見えないし、ここで眠っててもらえば、とりあえず世界樹の実の事がわかるだろ。それに世界樹の実ってあの黄色い実だろ?目の前に見えるのに帰るとかありえないだろ?」
「それはそうだけど・・・」
「大丈夫だって。他のダークエルフに見つかったって今日の所は穏便に対応するつもりだから。まずは世界樹の恵みが減った原因を調べよう。それがわかればダークエルフから襲われる事だってなくなるかもしれないんだし。」
「・・・そうね。わかったわ。」
「うんうん。それで?世界樹の実はあの木の上にいっぱい成ってる実で間違いないのか?けっこうな数あると思うけど?これで実りが減ってるのか?」
「あれはまだ熟してないわ。世界樹の実はね熟すと木から落ちるの。このフロアに転がってる実は熟してるから持ち帰れるわ。それで外に落ちた実は腐っていくの。まあ腐るのは地面に落ちてからだから運よく落ちてくる実をキャッチできれば外にいても世界樹の実を手に入れる事ができるわ。」
「落ちてる実って・・・全く落ちてないんだけど・・・。それにここは落ちてもくさらないのか?」
「ええ。ここでは世界樹の実は腐らないわ。私達は定期的にこのフロアに来て、落ちている世界樹の実を拾ってるの。さっきのダークエルフだってそうよ。きっと自分達の分が確保できなかったからこっちまできたのね。」
「今木に成ってる世界樹の実は取れないのか?」
「あれは取っても食べれないわ。それに熟す前にとっちゃうとその時点で腐っちゃうの。」
(世界樹から実が落ちるのを待たないといけないって事か。直接取ろうとすると腐って使い物にならない。どうする風魔法で木を揺らして落としたらそれは熟した実って事にならないかな?サラサに聞いてその辺試してみるか。)
「世界樹の実りが減ってるっていうのは落ちてくる世界樹の実が減ってるって事なのか?」
「ええ。クリフも見てわかると思うけど、世界樹の実自体はかなりあるのよ。だけど、熟した実をなかなか落とさなくなったから実りが減ってるの。」
(普通に考えて、実が熟さないっていうのは木の栄養が足りないって事だけど、世界樹の場合ってどうなんだろ?普通の木なら太陽の光とか水とかだよな??う~ん植物の知識とか俺って全く持ってないぞ。観葉植物ですら枯らした事あるし。)
「なら落ちている実を探そうか。他のエルフのこのフロアにいるのか?」
「どうなんでしょう?入口にダークエルフがいたから今日は来てないのかもしれないわね。」
「そうか。他のダークエルフに見つかるかもしれないから姿を隠しておくか?いやまあ大丈夫か。気配がすればわかるし。」
「そうなの?」
「ああ。とりあえず落ちてる実を探そうぜ。」
クリフとサラサは世界樹の実を求めてフロア内を歩きだした。
「それにしても全然落ちてないな。定期的にってどれぐらいの頻度でここには来るんだ?」
「一週間に一回ぐらいかな?それで最近は10個ぐらい持って帰るかな。」
(1週間に10個か。1年間で約500個だから1年に一人1個の計算か・・・1年間で1個・・・少ないのか?)
「それは少ないの?」
「少ないわよ。前は一回で50個ぐらい取れたのよ。それこそ見渡せばどこにでも落ちてるぐらいだったわ。」
(以前の5分の1か。それは少ないな。徐々に減っていってるなら、今は年に1個食べれるけどこれから先、2年に1個とか3年に1個になっていく・・・か・・・)
クリフとサラサは広いフロアをダークエルフに見つからないように歩いて行く。
「やっぱりダークエルフが何人かいるな。」
「きっと世界樹の実が落ちてきたらすぐにとれるように待機してるんだわ。」
「そうだろうな。でもそれだったらエルフ側は一個も取れないんじゃないのか?」
「このままならそうね。どうにかしなきゃ。」
そうこうしているとクリフの目の前に黄色い実が落ちてきた。そしてそれを受け取るクリフ。
すると・・・
「その実をこちらへ渡せ。」
実が落ちるのを今か今かと待っていて、フロア内をうろついているダークエルフに見つかり、取り囲まれたのだった。
74
お気に入りに追加
5,106
あなたにおすすめの小説
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。