辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー

文字の大きさ
上 下
118 / 248
第8章 クリフ一家と領地改革!?

第240話 裏技を異世界で使うのってテンプレだよね

しおりを挟む
不思議なダンジョン地下10階まで来たクリフ、そして10階の一つの部屋に入ると床に9つのアイテムが置かれていた。

クリフはそこがすぐにお店だと気づいた。前世で好きだったゲームと全く一緒だったからだ。違いは店主がゴーレムだった事だ。そしてそのゴーレムはクリフに話しかけてきた。

『お金を払えば、どのアイテムも持って行く事が出来ます。』

(さて・・・この手のヤツは色々裏技があったよな。一つは持ち逃げ。アイテムを取ってお金を払わずに出ていく方法だ。だけど、きっとゴーレムが襲ってくるよな。問題はゴーレムが強いかどうかか・・・まあ多分強いんだろうな・・・。今は倒せるアイテムを持ってないから戦うのは無理だ。倒しても経験値が全くないパターンと大量経験値で大幅レベルアップのパターンがあるからいずれ試してみたいところだが・・・)

クリフは、床に置かれてるアイテムを確認しながら、どうしようか考えていた。

(相手がゴーレムならアイテム取ってダッシュで下に降りる階段まで逃げればいけるか?いややっぱり危険だな。どうしても欲しいアイテムがあったら別だけど、欲しいアイテムがないならちゃんとお金で買うべきか。)

床に置いてあるアイテムは、

左上から、薬草(100G)、金の剣(5000G)、大きなパン(100G)
その下に、変化の杖(2000G)、毒消し草(200G)、鉄の盾(800G)
その下が、金縛りの魔法書(1000G)、帰還の魔法書(2500G)、上薬草(500G)

(手持ちのお金で考えると金縛りの魔法書ぐらいか。お金が足りるなら帰還の魔法書一択なんだけど、足りないんだよな~。とりあえず地下10階をマッピングしてみて再度来てみるか。モンスター倒したり、お金拾ったりで2500G貯まるかもしれないもんな。)

クリフはアイテムだけ確認してその部屋を出た。

(帰還の魔法書を持ってるから行ける所まで行こうと思ったけど、やっぱりお店のヤツもどうなるか知っておくべきだよな~。しょうがない。やるか。やっぱり検証は先にしておかないと後々困るもんな。攻略サイトがないんだ。自分で調べて行かないと。)

クリフはその後、地下10階にいるモンスターを全て倒し、再びお店の部屋にやってきた。

「10階でドラゴンが出てくるとは思わなかったな。まあブレスは避けれたからなんとか倒せたけど、モンスターも大分強くなってきたな。」

地下10階のモンスターは、ドラゴンにモンキーデビル、ヘビータートル、フレイムマン、ブリザードマンとかなり強いモンスターが出てきた。ちなみにモンスターの名前は一度倒したモンスターはメニューにあるモンスター図鑑に記載されるようになっているので、わかるようになっていた。

(折角レベル16まで上げたけど、後々の為だ。お金も貯まらなかったし裏技を使うか。一応すぐに使えるように袋から出しておいた方が良いな。)

クリフは、床に置いてあるアイテムを9個すべて拾った。

『合計で12000ゴールドになります。』

ゴーレムが金額を伝えてくるが、クリフはそれを無視して、帰還の魔法書と変化の杖以外を袋に入れた。

そして・・・

ゴーレムの脇を通り抜けて全速力で走った。

部屋を出た瞬間・・・

『泥棒だー。持ち逃げした!!捕まえろ!!』

とゴーレムが叫んだ。

クリフはこうなる事がわかっていたので、焦る事なく全速力で次の部屋に走った。次の部屋までの通路は比較的短かったので、すぐに部屋には辿りついた。部屋の真ん中まで来ると立ち止まり作戦を再度確認した。

(落ち着け。襲ってくるゴーレムが1体だけなら変化の杖で変化させればいけるだろ。大量に襲ってきたら帰還の魔法書を使って帰還だ。)

クリフのいる部屋につながる通路は2つ。その片方からゴーレムが1体向かってきた。

『ドロボーハセンメツダ』

(いやいやお店の中でははっきりとしゃべってたじゃん。いきなり片言になるってどういう仕様だよ!でもまあ1体かなら変化の杖で)

クリフが変化の杖を使おうとしたらもう一つの通路からも

『ドロボーハセンメツダ』
『ドロボーハセンメツダ』
『ドロボーハセンメツダ』

ぞろぞろとゴーレムが部屋に入ってきた。

(大量に出てくるパターンか。強さを調べたかったが下手すると死ぬな。ここは帰還しよう。)

クリフは帰還の魔法書を使った。

『今回の挑戦、到達階数地下10階、帰還の魔法書を使用して帰還しました。』

名前:クリフ・エターレイン
レベル:16
職業:商人
HP:160/160
MP:-
攻撃力:43/33(+10)
防御力:33(+10)
満腹度:90

(ふう。無事に帰還の魔法書は使えたな。最悪あの状態だと使えないって可能性もあったから助かった。それに初めてアイテムを持って帰れたな。薬草とかパンはあんまり使い道がないけど、金縛りの魔法書と変化の杖、帰還の魔法書を持って帰れたのは大きいな。それにそれまでに手に入れた火の杖と力の指輪を持って帰れたのも大きい。)

そうしてクリフは4日目にして、始めてアイテムを持ち帰る事ができたのだった。
しおりを挟む
感想 119

あなたにおすすめの小説

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。 『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。 魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。 しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も… そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。 しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。 …はたして主人公の運命やいかに…

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~

WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
 1~8巻好評発売中です!  ※2022年7月12日に本編は完結しました。  ◇ ◇ ◇  ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。  ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。  晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。  しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。  胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。  そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──  ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?  前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。