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第七章 帝国へ ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ ~
第190話 奈落の底ダンジョン1階層~10階層
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クリフ、セリーヌ、ユーナ、ナリアの4人は帝国最古のダンジョンで、史上最恐のダンジョンといわれる奈落の底ダンジョンへ足を踏み入れた。
「とりあえず、ナリアが20階層まで行ってるからそこまでは問題ないと思う。今日は4人の実力と連携の確認、ダンジョンに慣れるっていう意味で10階層まで行ってみようか?」
「はい。私は王国のダンジョンにクリフ様と行った事がありますから大丈夫だと思います。」
「あそこはDランクダンジョンでたしか30階層までだったよね?」
「はい。」
「ユーナはダンジョンって来た事あったの?」
「いいえ。私は初めて来ました。聖国にもダンジョンはあるんですが、行った事はなかったです。」
「大丈夫よ。ユーナ。20階層まではそんなに強い魔物は出ないわ。それに前衛は私が務めるし、クリフがサポートしてくれるわよ。」
「そうですね。がんばります。」
クリフ達はダンジョンの1階層を探索していった。
「それにしても1日毎に中身が変わるって、大変だね。だいたいダンジョンってこう攻略した階層は地図があって、次来るときとかはそれを見ながら進めばすぐに下に降りれるのに、ここじゃそれが通用しないんだもんな。」
「ええ。一応私は20階層までなら攻略してるから一人だったら21階層からスタートすることもできるんだけど、攻略してない人が一緒だと転移できないから。」
奈落の底ダンジョンが最恐と言われている理由の一つに階層毎の地図が無い事が挙げらえていた。このダンジョンは深夜0時になると、中の構造が変わるのだ。
地図を作っても、1日経てば使い物にならなくなる。もちろん10階層毎に転移魔方陣があるのでそれを利用すれば行きも帰りもスムーズに進めるが、そこまで行くのにも地図がなければ時間がかかる。
そして、魔物が近寄らない安全地帯はボスを倒した後のボス部屋しかない。なので、道中で一夜を過ごす場合は見張りを立てる必要がある。
普通のダンジョンはだいたい3階層~5階層毎、もしくは各階層のどこかに安全地帯が用意されている。更に、一度攻略した階層は地図を作り、次回からの攻略がスムーズになるようにしているが、奈落の底ではそれが通用しなかった。
そして転移魔方陣も奈落の底ダンジョンは普通のダンジョンとは違っていた。通常はだれか一人でも攻略していれば、転移魔方陣を使って、ショートカットができるのだが、奈落の底では攻略してない者は転移魔方陣を使うことができなくなっている。
ようは非常にめんどくさいダンジョンなのである。
「これは今日中に10階層まで行くのも難しいかもしれないね。地図がないとこんなに時間がかかるもんなんだね。それに周りの気配を探っても階段の場所まではわからないし、さすが史上最恐のダンジョンって言われてるだけはあるな。」
「今までに誰も攻略した事のないダンジョンだもの。」
「でもクリフ様。出てくる魔物は他のダンジョンと同じみたいですね。」
「たしかにその点はそうだね。これで出てくる魔物も特殊だったらいやになるけどね。」
順調に下に降りる階段を見つけて、先に進んでいくクリフ達、ようやく7階層まで来ていた。
ここにくるまでに出てくる魔物は他のダンジョンでも出てくるような、ゴブリンやコボルト、オークにスライムやウルフといった比較的弱い魔物ばかりだった。
ダンジョンの道はわからなかったが、出てくる魔物に苦労しないで済んだおかげでクリフ達はスムーズに階層を進むことができた。もちろん、運が良くて、6階層に降りた時、すぐに7階層に降りる階段があったことも非常に大きかった。
途中、休憩を挟みながら、順調に攻略を進めていくクリフ達。1日で10階層まで行けないかと思っていたが気づけば10階層のボスの間まで到着していた。
「よし、なんとか今日中10階層まで来ることができたな。ナリア。10階層のボスはたしかゴブリン10体だったよね?」
「ええ。ボスは固定だからまちがいないわ。」
「ならさくっと倒して安全地帯で休もうか?どうする僕がやってもいいけど?」
「いいえクリフ様。ここまでのようにしばらくは私とナリアとユーナでやってみます。ゴブリン10体なら苦戦する事なく、倒せると思いますし。」
「はい。セリーヌの言う通り私たちだけで大丈夫です。」
「そうね。ここでしっかり経験を積んでおかないと深層に行ったときにつらいものね。セリーヌ、ユーナ。準備は大丈夫?私が前でゴブリンを攻撃するわ。セリーヌとユーナは後方から魔法で援護ね。」
「わかったわ。」
「わかりました。」
クリフ達はボス部屋に突入した。すると、事前の情報通りそこには、ゴブリンが10体待ち構えていた。
ゴブリンを捉えると、ナリアは構えていた槍を握り、ゴブリンに向かっていく。ゴブリンに近づいて槍を薙ぎ払う。ナリアの槍を受けたゴブリンは上半身と下半身が分かれて瞬殺だった。
薙ぎ払った後は、突きを放って、次々とゴブリンを瞬殺していくナリア。セリーヌとユーナが魔法を使ってゴブリンを倒そうとするが、気づいた時にはナリア一人で全てのゴブリンを倒していた。
「お疲れナリア。瞬殺だったね。」
「まあゴブリン程度なら問題ないわ。あっでもごめんなさい。セリーヌとユーナと連携しないといけないのに一人で全員倒しちゃったわ。」
「大丈夫ですよ。まだ連携を意識するような魔物は出てきてませんから。」
10階層のゴブリン10体を難なく倒したクリフ達は、倒したゴブリンが消えた後の安全地帯で休む事にしたのだった。
「とりあえず、ナリアが20階層まで行ってるからそこまでは問題ないと思う。今日は4人の実力と連携の確認、ダンジョンに慣れるっていう意味で10階層まで行ってみようか?」
「はい。私は王国のダンジョンにクリフ様と行った事がありますから大丈夫だと思います。」
「あそこはDランクダンジョンでたしか30階層までだったよね?」
「はい。」
「ユーナはダンジョンって来た事あったの?」
「いいえ。私は初めて来ました。聖国にもダンジョンはあるんですが、行った事はなかったです。」
「大丈夫よ。ユーナ。20階層まではそんなに強い魔物は出ないわ。それに前衛は私が務めるし、クリフがサポートしてくれるわよ。」
「そうですね。がんばります。」
クリフ達はダンジョンの1階層を探索していった。
「それにしても1日毎に中身が変わるって、大変だね。だいたいダンジョンってこう攻略した階層は地図があって、次来るときとかはそれを見ながら進めばすぐに下に降りれるのに、ここじゃそれが通用しないんだもんな。」
「ええ。一応私は20階層までなら攻略してるから一人だったら21階層からスタートすることもできるんだけど、攻略してない人が一緒だと転移できないから。」
奈落の底ダンジョンが最恐と言われている理由の一つに階層毎の地図が無い事が挙げらえていた。このダンジョンは深夜0時になると、中の構造が変わるのだ。
地図を作っても、1日経てば使い物にならなくなる。もちろん10階層毎に転移魔方陣があるのでそれを利用すれば行きも帰りもスムーズに進めるが、そこまで行くのにも地図がなければ時間がかかる。
そして、魔物が近寄らない安全地帯はボスを倒した後のボス部屋しかない。なので、道中で一夜を過ごす場合は見張りを立てる必要がある。
普通のダンジョンはだいたい3階層~5階層毎、もしくは各階層のどこかに安全地帯が用意されている。更に、一度攻略した階層は地図を作り、次回からの攻略がスムーズになるようにしているが、奈落の底ではそれが通用しなかった。
そして転移魔方陣も奈落の底ダンジョンは普通のダンジョンとは違っていた。通常はだれか一人でも攻略していれば、転移魔方陣を使って、ショートカットができるのだが、奈落の底では攻略してない者は転移魔方陣を使うことができなくなっている。
ようは非常にめんどくさいダンジョンなのである。
「これは今日中に10階層まで行くのも難しいかもしれないね。地図がないとこんなに時間がかかるもんなんだね。それに周りの気配を探っても階段の場所まではわからないし、さすが史上最恐のダンジョンって言われてるだけはあるな。」
「今までに誰も攻略した事のないダンジョンだもの。」
「でもクリフ様。出てくる魔物は他のダンジョンと同じみたいですね。」
「たしかにその点はそうだね。これで出てくる魔物も特殊だったらいやになるけどね。」
順調に下に降りる階段を見つけて、先に進んでいくクリフ達、ようやく7階層まで来ていた。
ここにくるまでに出てくる魔物は他のダンジョンでも出てくるような、ゴブリンやコボルト、オークにスライムやウルフといった比較的弱い魔物ばかりだった。
ダンジョンの道はわからなかったが、出てくる魔物に苦労しないで済んだおかげでクリフ達はスムーズに階層を進むことができた。もちろん、運が良くて、6階層に降りた時、すぐに7階層に降りる階段があったことも非常に大きかった。
途中、休憩を挟みながら、順調に攻略を進めていくクリフ達。1日で10階層まで行けないかと思っていたが気づけば10階層のボスの間まで到着していた。
「よし、なんとか今日中10階層まで来ることができたな。ナリア。10階層のボスはたしかゴブリン10体だったよね?」
「ええ。ボスは固定だからまちがいないわ。」
「ならさくっと倒して安全地帯で休もうか?どうする僕がやってもいいけど?」
「いいえクリフ様。ここまでのようにしばらくは私とナリアとユーナでやってみます。ゴブリン10体なら苦戦する事なく、倒せると思いますし。」
「はい。セリーヌの言う通り私たちだけで大丈夫です。」
「そうね。ここでしっかり経験を積んでおかないと深層に行ったときにつらいものね。セリーヌ、ユーナ。準備は大丈夫?私が前でゴブリンを攻撃するわ。セリーヌとユーナは後方から魔法で援護ね。」
「わかったわ。」
「わかりました。」
クリフ達はボス部屋に突入した。すると、事前の情報通りそこには、ゴブリンが10体待ち構えていた。
ゴブリンを捉えると、ナリアは構えていた槍を握り、ゴブリンに向かっていく。ゴブリンに近づいて槍を薙ぎ払う。ナリアの槍を受けたゴブリンは上半身と下半身が分かれて瞬殺だった。
薙ぎ払った後は、突きを放って、次々とゴブリンを瞬殺していくナリア。セリーヌとユーナが魔法を使ってゴブリンを倒そうとするが、気づいた時にはナリア一人で全てのゴブリンを倒していた。
「お疲れナリア。瞬殺だったね。」
「まあゴブリン程度なら問題ないわ。あっでもごめんなさい。セリーヌとユーナと連携しないといけないのに一人で全員倒しちゃったわ。」
「大丈夫ですよ。まだ連携を意識するような魔物は出てきてませんから。」
10階層のゴブリン10体を難なく倒したクリフ達は、倒したゴブリンが消えた後の安全地帯で休む事にしたのだった。
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