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第六章 聖国へ ~ 聖女を助けよ ~
第176話 カギは聖なる塔にあり!?
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銀の祝福亭に戻ったクリフとグラン、そして、セリーヌ達も戻ってきたので情報交換と作戦会議を行った。
「じゃあ先に私達から話をするわね。」
そう言って、セリーヌ、ジャンヌ、ソフィアが調べた事を話し始めた。
「昨日は、ゼイロン枢機卿とアマリ枢機卿に会って話を聞いてきた事は言ったわよね。」
「うん。どちらも次の投票は余裕って感じだったんだよね?」
「そうですね。もしかしたら私の目の事が知られているかもしれないので、あまり長時間は使えなかったのですが、魔眼を使った感じでは、あの二人はあまり今回の件と関係なかったですわ。単純にグローヌ教皇の言いなりって感じで。従ってれば何も問題ないって感じでしたから。」
「そうだったね。それで?今日はイマデア枢機卿と話しをしてきたんだよね。」
「ええ。周りにスパイがいる可能性もあったから話は当たり障りのない話しかしなかったわ。だけどイマデア枢機卿から手紙を預かってるわ。」
そういって、ジャンヌはイマデア枢機卿からの手紙をクリフに渡す。
手紙を渡されたクリフは内容を読んだ。
「クリフ?何が書かれてあったの?」
「うん。イマデア枢機卿は次の投票で枢機卿になりそうな人物を調べてくれたみたいだ。カイロンとケイロンっていう双子の人らしい。」
「カイロンとケイロン!?」
「知ってるの?」
「ええ・・・」
「クリフ君。私達は昨日と今日、聖都を色々回って色んな人から話を聞いたわ。その中でカイロンとケイロンの双子の司祭は夜な夜な家を抜け出してどこかに行っている。とか、街のロクデナシと話してるのを見た。とかけっこう悪い噂が流れていたのよ。」
「マジか・・・」
「ええ。正直そんな悪い噂が流れる人が枢機卿になるなんて信じられないわ。」
「きっとグローヌ教皇の権力が強いんだろうな・・・。」
「それでクリフ様はどうでしたか?ユーナとはコンタクトが取れたんでしょう?」
「ああ。もちろんだよ。」
クリフは大聖堂で会った事をセリーヌ達に話した。
「聖なる塔・・・。話を聞く限りそこが怪しそうね。」
「そうなんだ。でも鍵は教皇が管理してるから・・・ユーナも中には入った事ないみたいだし。まあ明日見に行ってみようと思う。どこかに入口があるかもしれないし。」
「マスターよ。そのカギっていうのはもしかしてコレの事じゃないかのぉ?」
そういって、グランはクリフの前に一つの鍵を出した。
「グラン!?これは?」
「うむ。我はマスターと別れた後、教皇の部屋を探っていたんじゃ。教皇はずっと部屋の中にいたのじゃが、ふと部屋を出てどこかに行くタイミングがあってのぉ。そのタイミングで少しじゃが部屋に入る事ができたのじゃ。」
「それでこのカギが教皇の部屋にあったの?」
「あまり時間が無いと思っておったのでな。一番邪神の痕跡が残ってる所に狙いを定めて調べたらそのカギがあったのじゃ。」
「でもグラン?そのカギを持ってきたらヤバいんじゃ・・・」
「安心してよいぞ。このカギは教皇の部屋にあったカギを見て全く同じように複製したものじゃ。マスターよ。我はスライムぞ。カギの複製ぐらい簡単にできるぞ。」
「!!!さすがグラン!!!」
「うむ。もっと褒めて良いぞ!!」
「グランが持ってきたカギは聖なる塔のカギの可能性が高い。しかも邪神の痕跡も残ってるという事は・・・」
「そうですね。帝国で会ったマイっていう邪神の信者が聖なる塔にいる可能性が高いですね。」
「うん。明日早速調べて見るよ。まだ投票までは時間があるから、明日は塔の周りと、外から中の事を探れるなら探って見るよ。」
「そうじゃな。昨日と今日、教皇の部屋を探ってみたが、教皇は部屋からあまり出ないみたいじゃ。教皇が聖なる塔にあまり行っていないなら、マスターが中を調べる事もできるじゃろう。」
「そうだね。まあどんな感じなのかは直接行って確かめるよ。それに一応このカギが聖なる塔のカギかどうかも確認する必要があるしね。中に邪神の信者のマイがいるかもしれないから気を付けながら調べるよ。」
「わかったのじゃ。なら我は今日マスターの事に気付いた者を探ってみるか。」
「できるの?」
「わからんが、念話を感知するほどの事じゃからな。我の眷属達を使って調べて見よう。」
「助かるよ。」
「私達は引き続き、聖都の情報集めね。カイロンとケイロンの事を中心に探って見るわ。」
「うん。何度も言うけど気を付けてね。けっこう順調に進んでるから気が緩むと危ないから。」
「わかってるわ。それはクリフも一緒よ。」
「うん。わかってる。あっそれとこの事をイマデア枢機卿にも知らせてくれるかな?何か協力してくれるかもしれない。」
「わかったわ。私が手紙を書いてさりげなくイマデア枢機卿に渡すようにするわね。」
「頼んだよジャンヌ。」
「聖なる塔で前教皇の遺体を調べるのと、邪神と教皇の繋がりと調べるのよね。その後にユーナを助けるのですか?」
「うん。ユーナを助ける時は教皇を失脚させる時になると思う。」
そうして作戦会議を終えたクリフ達は、グローヌ教皇失脚に向けて着実に前進していくのだった。
「じゃあ先に私達から話をするわね。」
そう言って、セリーヌ、ジャンヌ、ソフィアが調べた事を話し始めた。
「昨日は、ゼイロン枢機卿とアマリ枢機卿に会って話を聞いてきた事は言ったわよね。」
「うん。どちらも次の投票は余裕って感じだったんだよね?」
「そうですね。もしかしたら私の目の事が知られているかもしれないので、あまり長時間は使えなかったのですが、魔眼を使った感じでは、あの二人はあまり今回の件と関係なかったですわ。単純にグローヌ教皇の言いなりって感じで。従ってれば何も問題ないって感じでしたから。」
「そうだったね。それで?今日はイマデア枢機卿と話しをしてきたんだよね。」
「ええ。周りにスパイがいる可能性もあったから話は当たり障りのない話しかしなかったわ。だけどイマデア枢機卿から手紙を預かってるわ。」
そういって、ジャンヌはイマデア枢機卿からの手紙をクリフに渡す。
手紙を渡されたクリフは内容を読んだ。
「クリフ?何が書かれてあったの?」
「うん。イマデア枢機卿は次の投票で枢機卿になりそうな人物を調べてくれたみたいだ。カイロンとケイロンっていう双子の人らしい。」
「カイロンとケイロン!?」
「知ってるの?」
「ええ・・・」
「クリフ君。私達は昨日と今日、聖都を色々回って色んな人から話を聞いたわ。その中でカイロンとケイロンの双子の司祭は夜な夜な家を抜け出してどこかに行っている。とか、街のロクデナシと話してるのを見た。とかけっこう悪い噂が流れていたのよ。」
「マジか・・・」
「ええ。正直そんな悪い噂が流れる人が枢機卿になるなんて信じられないわ。」
「きっとグローヌ教皇の権力が強いんだろうな・・・。」
「それでクリフ様はどうでしたか?ユーナとはコンタクトが取れたんでしょう?」
「ああ。もちろんだよ。」
クリフは大聖堂で会った事をセリーヌ達に話した。
「聖なる塔・・・。話を聞く限りそこが怪しそうね。」
「そうなんだ。でも鍵は教皇が管理してるから・・・ユーナも中には入った事ないみたいだし。まあ明日見に行ってみようと思う。どこかに入口があるかもしれないし。」
「マスターよ。そのカギっていうのはもしかしてコレの事じゃないかのぉ?」
そういって、グランはクリフの前に一つの鍵を出した。
「グラン!?これは?」
「うむ。我はマスターと別れた後、教皇の部屋を探っていたんじゃ。教皇はずっと部屋の中にいたのじゃが、ふと部屋を出てどこかに行くタイミングがあってのぉ。そのタイミングで少しじゃが部屋に入る事ができたのじゃ。」
「それでこのカギが教皇の部屋にあったの?」
「あまり時間が無いと思っておったのでな。一番邪神の痕跡が残ってる所に狙いを定めて調べたらそのカギがあったのじゃ。」
「でもグラン?そのカギを持ってきたらヤバいんじゃ・・・」
「安心してよいぞ。このカギは教皇の部屋にあったカギを見て全く同じように複製したものじゃ。マスターよ。我はスライムぞ。カギの複製ぐらい簡単にできるぞ。」
「!!!さすがグラン!!!」
「うむ。もっと褒めて良いぞ!!」
「グランが持ってきたカギは聖なる塔のカギの可能性が高い。しかも邪神の痕跡も残ってるという事は・・・」
「そうですね。帝国で会ったマイっていう邪神の信者が聖なる塔にいる可能性が高いですね。」
「うん。明日早速調べて見るよ。まだ投票までは時間があるから、明日は塔の周りと、外から中の事を探れるなら探って見るよ。」
「そうじゃな。昨日と今日、教皇の部屋を探ってみたが、教皇は部屋からあまり出ないみたいじゃ。教皇が聖なる塔にあまり行っていないなら、マスターが中を調べる事もできるじゃろう。」
「そうだね。まあどんな感じなのかは直接行って確かめるよ。それに一応このカギが聖なる塔のカギかどうかも確認する必要があるしね。中に邪神の信者のマイがいるかもしれないから気を付けながら調べるよ。」
「わかったのじゃ。なら我は今日マスターの事に気付いた者を探ってみるか。」
「できるの?」
「わからんが、念話を感知するほどの事じゃからな。我の眷属達を使って調べて見よう。」
「助かるよ。」
「私達は引き続き、聖都の情報集めね。カイロンとケイロンの事を中心に探って見るわ。」
「うん。何度も言うけど気を付けてね。けっこう順調に進んでるから気が緩むと危ないから。」
「わかってるわ。それはクリフも一緒よ。」
「うん。わかってる。あっそれとこの事をイマデア枢機卿にも知らせてくれるかな?何か協力してくれるかもしれない。」
「わかったわ。私が手紙を書いてさりげなくイマデア枢機卿に渡すようにするわね。」
「頼んだよジャンヌ。」
「聖なる塔で前教皇の遺体を調べるのと、邪神と教皇の繋がりと調べるのよね。その後にユーナを助けるのですか?」
「うん。ユーナを助ける時は教皇を失脚させる時になると思う。」
そうして作戦会議を終えたクリフ達は、グローヌ教皇失脚に向けて着実に前進していくのだった。
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