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第6章 俺は勇者じゃなかった。だけど真の勇者になった
第129話 魔王バラデミラ
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「それにしてもお前らどんだけ強いんだよ!?」
魔王城の19階でカツヤ達と合流したユウキ達はそれから行動を共にし、魔王を倒す為魔王城を駆け上がった。20階、21階とドンドン先に進んで行き、今は30階の魔王の間の手前まで来ていた。
道中に出てきた魔物はほとんどをユウキとジュリアが倒していた。それもそうだろう。プラチナの森を攻略してからというもの、正直ユウキ達は強くなりすぎていた。
ユウキのプレイしていたゲームで言うと、魔王城はゲームにおけるラストダンジョンだ。ここに出てくる魔物達はラストダンジョンと言うだけあってそれなりに強い。
だがそれはアイ、リヨン、アイカの3人にとってはいう意味だ。カツヤは勇者の職業の恩恵もあり、3人よりも1.5倍~2倍程強い。一人では魔王城の魔物を倒すのも苦労するが倒せないわけではない。
そして、ユウキ達だが、全員がカツヤの2倍以上の強さを持っていた。今のユウキ達にとって、魔王城に出てくる魔物達は序盤で出てくるスライムとなんら変わらない感じなのだ。そりゃ魔物にむ苦戦しないし、ドンドン進むのも当たり前だった。
「まあ俺達は職業2つ持ってるからな。」
「それにしてもだよ。ユウキ達のお陰で俺もここまでで大分レベルが上がったけどよ~。ユウキには追い付ける気がしないぞ。この調子なら魔王も楽勝っぽいな。」
「いやカツヤは魔王はやっぱりレベルが違うだろう。気を抜いたらやられるぞ。それよりカツヤは魔王を倒したらどうするんだ?」
「そうだな~。全然決めてないけど、アイとアイカと最果ての村に帰ってゆっくり過ごすのもいいだろうし、世界を旅をしながら過ごすのも悪くないな~。お前はどうなんだ?ジュリアもいるし、ポルートで王様でもするのか?」
「いや王様なんて柄じゃないよ。4人でゆっくり世界を周ると思うな。」
再会した直後は、まだ距離があった2人だが、ここまで進む中でお互いに元々の関係に戻って行っていた。今は魔王城にいるというのに、リラックスして会話できるまでになっていた。そしてそれは他のメンバーも同じだった。
アイ&ジュリアサイドでは、
「アイは魔王を倒したらカツヤと一緒になるの?」
「そうね。ジュリアは?やっぱりユウキと?」
(ユウキの方がカツヤより強いと知ってからユウキの事がすごく気になるけど、ユウキとジュリア達との仲は入り込める余地がないわ。は~。私もはじめっからユウキ狙いにしてればな~。まあカツヤが悪いってわけじゃないんだけど・・・)
「そうね。私はずっとユウキについて行くって決めてるから。これから先も一緒よ。」
「それは・・・うらやましいわね。」
「アイとカツヤだってお似合いよ。」
(お似合いって言ってくれるのはうれしいけど・・・。)
リヨン&リーネサイドでは、
「リーネ。とても強くなりましたね。」
「兄さんも強くなってるわ。カツヤさんと一緒に旅したお陰ね。」
「ああ。でもまだまだだ。リーネはこの戦いが終わったら集落に戻るのか?」
「いいえ、兄さんには悪いけど私は戻れないわ。あそこはもう私の居場所じゃないの。それは兄さんもわかってるでしょ。」
「でもそれは過去の事だ。今なら・・・」
「いいの。私はユウキ様とこれからも行動を共にすると決めているの。そこが私の居場所で、それがとても楽しいの。」
「リーネ・・・」
アイカ&ニーチェサイドでは・・・
「ニーチェはユウキと付き合ってるんだろ?どんな感じなの?ジュリアともリーネとも付き合ってるんでしょ。」
「ああ。アタシはユウキ達の仲間になったのが一番遅かったが仲良くやれてるよ。マスターとも、ジュリアともリーネともな。アイカは違うのか?」
「あたいもカツヤは良くしてくれてるよ。ただ・・・アイの方がカツヤと仲がいいように思うんだ・・・」
「カツヤとアイは幼馴染なんだろ?だからじゃないのか?それに、そんなの今からどうにでもできるだろ?アタシもガツガツ行ったぞ?」
「そうなの?ニーチェはどんな風にガツガツいったの?」
「それはな・・・」
それぞれが魔王とは関係の無い話で盛り上がっていた。ここは魔王城、凶悪な魔物が多数いるダンジョンの中というのに・・・
だがそれはユウキ達の余裕を現していた。しばらく休憩した後に・・・
「そろそろ魔王を倒しに行くか。」
ユウキがみんなにそう伝える。カツヤ達と合流してからこのパーティのリーダーはユウキに変わっていた。
「おお。サクッと倒してこの世界に平和を取り戻そうぜ。」
(カツヤ達の旅はここで終わる。俺達はまだ邪神がいるから旅を終える事は出来ないけど、カツヤ達には幸せになってもらいたいもんだ。カツヤをプレイヤーとして操っていた身としては、魔王を倒した後のカツヤ達がどうなったのかも気になるし・・・)
そうして、ユウキ達は魔王の待つ魔王の間へと足を進めた。
するとそこには・・・
ドラゴンファンタジーのラスボスである、魔王バラデミラが1人、玉座に座っていた。ユウキの知るラスボスだ。
だが・・・
その姿はユウキの知るものと違ったものだった・・・
魔王城の19階でカツヤ達と合流したユウキ達はそれから行動を共にし、魔王を倒す為魔王城を駆け上がった。20階、21階とドンドン先に進んで行き、今は30階の魔王の間の手前まで来ていた。
道中に出てきた魔物はほとんどをユウキとジュリアが倒していた。それもそうだろう。プラチナの森を攻略してからというもの、正直ユウキ達は強くなりすぎていた。
ユウキのプレイしていたゲームで言うと、魔王城はゲームにおけるラストダンジョンだ。ここに出てくる魔物達はラストダンジョンと言うだけあってそれなりに強い。
だがそれはアイ、リヨン、アイカの3人にとってはいう意味だ。カツヤは勇者の職業の恩恵もあり、3人よりも1.5倍~2倍程強い。一人では魔王城の魔物を倒すのも苦労するが倒せないわけではない。
そして、ユウキ達だが、全員がカツヤの2倍以上の強さを持っていた。今のユウキ達にとって、魔王城に出てくる魔物達は序盤で出てくるスライムとなんら変わらない感じなのだ。そりゃ魔物にむ苦戦しないし、ドンドン進むのも当たり前だった。
「まあ俺達は職業2つ持ってるからな。」
「それにしてもだよ。ユウキ達のお陰で俺もここまでで大分レベルが上がったけどよ~。ユウキには追い付ける気がしないぞ。この調子なら魔王も楽勝っぽいな。」
「いやカツヤは魔王はやっぱりレベルが違うだろう。気を抜いたらやられるぞ。それよりカツヤは魔王を倒したらどうするんだ?」
「そうだな~。全然決めてないけど、アイとアイカと最果ての村に帰ってゆっくり過ごすのもいいだろうし、世界を旅をしながら過ごすのも悪くないな~。お前はどうなんだ?ジュリアもいるし、ポルートで王様でもするのか?」
「いや王様なんて柄じゃないよ。4人でゆっくり世界を周ると思うな。」
再会した直後は、まだ距離があった2人だが、ここまで進む中でお互いに元々の関係に戻って行っていた。今は魔王城にいるというのに、リラックスして会話できるまでになっていた。そしてそれは他のメンバーも同じだった。
アイ&ジュリアサイドでは、
「アイは魔王を倒したらカツヤと一緒になるの?」
「そうね。ジュリアは?やっぱりユウキと?」
(ユウキの方がカツヤより強いと知ってからユウキの事がすごく気になるけど、ユウキとジュリア達との仲は入り込める余地がないわ。は~。私もはじめっからユウキ狙いにしてればな~。まあカツヤが悪いってわけじゃないんだけど・・・)
「そうね。私はずっとユウキについて行くって決めてるから。これから先も一緒よ。」
「それは・・・うらやましいわね。」
「アイとカツヤだってお似合いよ。」
(お似合いって言ってくれるのはうれしいけど・・・。)
リヨン&リーネサイドでは、
「リーネ。とても強くなりましたね。」
「兄さんも強くなってるわ。カツヤさんと一緒に旅したお陰ね。」
「ああ。でもまだまだだ。リーネはこの戦いが終わったら集落に戻るのか?」
「いいえ、兄さんには悪いけど私は戻れないわ。あそこはもう私の居場所じゃないの。それは兄さんもわかってるでしょ。」
「でもそれは過去の事だ。今なら・・・」
「いいの。私はユウキ様とこれからも行動を共にすると決めているの。そこが私の居場所で、それがとても楽しいの。」
「リーネ・・・」
アイカ&ニーチェサイドでは・・・
「ニーチェはユウキと付き合ってるんだろ?どんな感じなの?ジュリアともリーネとも付き合ってるんでしょ。」
「ああ。アタシはユウキ達の仲間になったのが一番遅かったが仲良くやれてるよ。マスターとも、ジュリアともリーネともな。アイカは違うのか?」
「あたいもカツヤは良くしてくれてるよ。ただ・・・アイの方がカツヤと仲がいいように思うんだ・・・」
「カツヤとアイは幼馴染なんだろ?だからじゃないのか?それに、そんなの今からどうにでもできるだろ?アタシもガツガツ行ったぞ?」
「そうなの?ニーチェはどんな風にガツガツいったの?」
「それはな・・・」
それぞれが魔王とは関係の無い話で盛り上がっていた。ここは魔王城、凶悪な魔物が多数いるダンジョンの中というのに・・・
だがそれはユウキ達の余裕を現していた。しばらく休憩した後に・・・
「そろそろ魔王を倒しに行くか。」
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そうして、ユウキ達は魔王の待つ魔王の間へと足を進めた。
するとそこには・・・
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