よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった

ベルピー

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第三章 勇者とは別行動だ!!

第51話 女神ナディア降臨!?

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「それは私が説明してあげるよ~。」

(ん?誰だ?)
「女神様!?」
「ナディア!?」

(女神様??ってこの世界って神様っているの??)

「ユウキ君初めまして。ナディアだよ~。ユウキ君の知らない事がたくさん起こってるから説明に来て上げたよ~。」

(なんだ?この軽い感じは??)
「え~っと・・・」

「カツヤ君はね~。プラネットに行って勇者の盾を得る為に闘技場に参加したんだけど簡単に負けちゃったんだよね。最初の方は何度か挑戦してたんだけど、段々挑戦しなくなったんだ。まあアイツが誘惑してるっていうのもあるんだけど・・・」

「ちょっと待ってください。そもそもカツヤはまだプラネットに到着するしてないはずです。ベルからプラネットまで3週間はかかるはず。ついてるはずがないんですけど?」

「そうだね。ユウキ君が疑問に思うのも当然だよね~。なんでか知りたい~?どうしよっかな~。」
(うざい。)

「ちょっと!!うざいとか言わないでよ!!」
(やばっ!!心の声を読まれた!)

「それぐらいできるんだからね。まあ・・・いっか。ちなみにカツヤのいる世界の方はユウキ達がヨルダンに来てから5カ月経ってるよ。」
「はっ!!??」

「こっちって死者の国だよ?向こうと時間の流れが違うのは当然じゃん!」
(当然って言われても・・・そんなの知らんがな。)

「知らないのは当然ね。だってユウキ君の知ってる世界なら何回話しかけても住人は同じ事しかしゃべらないでしょ。」

(!!!コイツ・・・俺がこっちの世界に転生したって知ってるのか!!)
「コイツっていうな~!!」

(やばっ!!心の声が読まれた!)
「さっきもやったし、絶対知ってたでしょ。」

(なるほど・・・こことあっちじゃ時間の流れが違うのか。こっちの1日があっちの6か月ってぐらいか。それは知らなかった。女神様の言うようにゲームじゃ時間の流れなんてなかったもんな・・・)

「でしょでしょ。だからユウキ君が気づかないのも当然なんだよ~」
(心の声が読まれた!)

「3回目~!!!」

「じゃあカツヤは5カ月たってもまだ勇者の盾を手に入れてないんですか?」
「そうね。今はリヨン君ががんばって毎日闘技場に挑戦してるよ。」

「ん?カツヤは何してるんですか?」
「毎日遊んでるよ。アイちゃんとアイカちゃんと、それと・・・ニーチェと・・・」

「ニーチェ!?」
(まじか~。アイツと遭遇してるのか。まあそれは仕方がないとしてもアイツと遭遇したって5カ月も勇者の盾を入手できないとかってカツヤのヤツ何してるんだ?)

「ニーチェって誰ですか?」
「ああそれはな・・・・!?」

「気づいたようにね。そうよ。ユウキ君はニーチェの存在を知ってるからいつ現れたって対応できるでしょ。でもねカツヤ君は何も知らないの。」
「なるほど。そういう事か。」

(そうか。俺はニーチェの事を知ってるから誘惑に会ったとしても次の日はそれを防ぐ事ができるが、カツヤは知らない。だから毎日毎日アイツの誘惑にかかったままなのか。)

「本当に。つくづく思うけど、プレイヤーのいない勇者ってダメダメだわ。」
(それなら俺を勇者に転生させてくれればよかったのに・・・)

「だって勇者以外に転生させるのって今のトレンドでしょ。勇者に転生させるのって今の時代じゃもう古いわ。私はトレンドには敏感なのよ。」
「はっ???」

「だ~か~ら~。流行に乗って勇者以外に転生させたって言ってるの!!!でも後で失敗したって思ったわよ。だから後で転生先に『主人公』を入れてあったでしょ。でもユウキ君・・・選ばないんだもん。」

(あれは女神様の仕業か・・・ってかそんな怪しい職業だれが選ぶんだよ。)

「聞こえてるよ。でも主人公ってすごいんだよ?御都合主義で何事も意外になんとかなるし、限界も突破するし、ハーレム作れるし、ピンチになったら隠された力とか開放されるし・・・」

「まあカツヤの事はわかったよ。じゃあ俺がプラネットに行って勇者の盾をとってきてやればいいのか?」
「話しはそんな単純じゃないのよ。もう私の中でカツヤ君はアウトよ。誰かが操縦して上げないとカツヤ君はこのままじゃ魔王すら倒せないわ。」

「そうなのか?」
「ええ。しかも今、この世界は魔王以外にも邪神がちょっかい掛けてきてるから何とかしないと世界そのものが滅んじゃうの。」
「は~?」

(なんだ?邪神って??)

「私と同じように、神の力を持っている存在よ。アイツを倒さないと世界がヤバいわ。だからユウキ君お願い!!主人公に転職してこの世界を救って!!」

「いやいやいや今更言われても遅いし・・・もう英雄王に転職したんだけど・・・」
「そこをなんとかお願い!!今なら能力そのままでレベル1から転職させて上げるから!」

「マジで!?」
「マジで!!」

(それはありがたいな・・・。能力そのままでレベル1に転職できるなら主人公・・・ありか。)

「それに今ならこれを付けるわ。」
ナディアが取り出したのはオレンジの球で中には星が4つ描かれていた。

「それはまさか!?7つ集めるとどんな願いもかなうという・・・」
「違うわ!!」
「違うのかよ!?」

「もちろんでしょ。そんなモノ存在する訳ないじゃない。あんなの漫画の世界だけよ。」
(いやそれをあんたが言うのかよ!)

「聞こえてるわよ。ていうかわざとでしょ!!」

「何ボールかわからないですけど、じゃあそれは何ですか?」
「これは・・・ルーラーの宝玉よ!」

ナディアが取り出したのは、ルーラーの宝玉というよくわからないものだった。
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