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第2章 ゲームの流れに沿って行動しよう
第37話 ダークエルフ撃破!!
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リヨンの妹でダークエルフとなったリーネとの戦闘が始まった。
ゲームではアッシュを人質にされて、無抵抗に攻撃を受けてからの戦闘だったが、リヨンが話してる間にアッシュが自力で抜け出したのでダメージは一切受けていない。
リーネとの戦闘は終始危なげなく進んだ。
ダメージを一切受けていない所からの戦闘で相手はダークエルフ1人、しかもアイとジュリアの2人も回復役がいるのだ。こちらは2人を含めて5人、対してリーネは1人。攻撃を受けてもすぐに回復し、回復の合間も3人が攻撃を仕掛ける。
戦闘は終始ユウキ達の優勢で終わりを迎えた。
ゲームなら止めを刺して終わる所であるが、ゲームでは知らなかった設定が出て来たので止めは刺していない。
リーネがエルフの集落出身という事だ。ダークエルフとして世界樹に呪いを掛けたが元はと言えば、原因はエルフの里のしきたりにあったのだ。リヨンもその時の事を反省しており、リーネには里に戻ってほしいと思っていた。
なので、勝敗が決まるとリヨンはリーネに声を掛けた。
「リーネ!!一緒に帰ろう。里のみんなも待ってる。」
「お兄様・・・」
「リーネさん。一緒に戻りましょう。」
戦闘が終わったのでアッシュもユウキ達の元に来ていた。
「皆さん・・・」
その時、リーネの周りに漂っていた黒いもやもやが晴れた。するとリーネの表情が軽やかになった。
「お兄様、皆さん、ありがとうございます。」
「リーネ!!一緒に戻ろう!」
「ですが、それはできません。私は結果的にエルフを裏切って世界樹に呪いを掛けたのです。エルフとして世界樹は絶対です。それに呪いを掛けるなんてきっと許されません。それに・・・」
「それに?」
「それに、呪いを解くためにはこうするしかないのです。」
リーネは持っている短剣を自分の心臓に刺した。
「リーネ!?」
リヨンがリーネに駆け寄る。
「お兄様。これで世界樹の呪いは解けます。私の愚かな行動で迷惑を掛けました。」
「リーネ!リーネ!」
「良いのです。はじめからこうなるとは思っていました。世界樹に呪いを掛けてから・・・きっとお兄様が止めに来てくれると思ってました。」
「アイ、ジュリア!回復魔法を掛けてくれ。」
「お兄様。私ももう無理です。里の事を頼みましたよ。あと魔王には気を付けてくだ・・・さ・・・い・・。」
リーネはそう言って息を引き取った。
「りーねーーーーーーー!!!」
世界樹の呪いを解いたとはいえ、帰りの一同は暗い雰囲気に包まれていた。それはそうだろう。リーネが死んだのだから。
「ユウキさん。リーネさんが死ぬときに魔王には気を付けろって言ってましたが・・・その・・・リーネさんが世界樹に呪いを掛けたのって魔王に原因があるんですか?」
いつものように小声でユウキに話かけるジュリア。だが、
「それはわからないよ。俺もここのダークエルフがリヨンの妹って知らなかったからね。でもリーネをダークエルフにした存在はどこかにいるだろうし、それが魔王かもしれない。可能性の話だけどないとはいいきれないと思うよ。」
「そうですか・・・そうですよね・・・」
(ゲームの時は実際にリヨンとリーネの話はなかったけど、リヨンはリーネを闇落ちさせたのが魔王って気づいたのかもな。だから旅に同行する!って言ったのかもしれないな。まあ世界樹を救った勇者を手伝うって理由もあるにはあると思うが・・・)
エルフの集落に着いたユウキ達は族長の元に行き、世界樹の呪いを解いた事、リーネの事を話した。
「そんな事が・・・。そうか・・・リーネが・・・。わかった。一先ず世界樹を救ってくれてありがとうございますじゃ。今日はゆっくり休んで下され。」
(ゲームでは仲間が死んでも、すぐ生き返らせる事ができた。ここでは死んだら終わりだ。その点は肝に銘じておかないといけないな・・・。油断するとすぐ死ぬもんな。アイテムは多めに準備してけちらないようにしないと!)
翌日、アッシュを連れて、パルテ神殿に向かった。予想通りエルフの集落からリヨンが冒険について行きたい!という事でパーティメンバーになった。
パルテ神殿に着くと、アッシュと別れた。
「迷惑かけたみたいだけど、無事に送ってくれてありがとう。世界樹の件は大変だったけど、エルフの里を救ってくれてうれしかったわ。ここには転職に来たんでしょ。今日すぐにはできないと思うけど、少ししたらできるようになると思うから。」
「ああ。その時は頼むよ。」
「さて。カツヤ!これからどうする?」
「アッシュが言うには少ししたら転職できるようになるって言ってたからそれまではベルで情報収集して・・・あっエルフの里の世界樹で宝箱も確認したいぜ。」
(そうだ!忘れてた。世界樹シリーズのアイテムをゲットしないと!)
「カツヤ!それなんだが、呪いを解いた時に里の仲間が世界樹のアイテムをたくさん集めてくれてな。だから世界樹の葉、世界樹の種、世界樹の水は5つずつ私が持ってるぞ。」
「本当か!?」
リヨンは世界樹のアイテムをユウキ達に見せてくれた。
世界樹でみた灰色のアイテムとは違い、みずみずしい緑色の葉だった。一目でレアの高いアイテムだと分かった。
「よし!じゃあベルで情報収集して転職したら次にどこに向かうか決めようか」
「「「「おー」」」」
ゲームではアッシュを人質にされて、無抵抗に攻撃を受けてからの戦闘だったが、リヨンが話してる間にアッシュが自力で抜け出したのでダメージは一切受けていない。
リーネとの戦闘は終始危なげなく進んだ。
ダメージを一切受けていない所からの戦闘で相手はダークエルフ1人、しかもアイとジュリアの2人も回復役がいるのだ。こちらは2人を含めて5人、対してリーネは1人。攻撃を受けてもすぐに回復し、回復の合間も3人が攻撃を仕掛ける。
戦闘は終始ユウキ達の優勢で終わりを迎えた。
ゲームなら止めを刺して終わる所であるが、ゲームでは知らなかった設定が出て来たので止めは刺していない。
リーネがエルフの集落出身という事だ。ダークエルフとして世界樹に呪いを掛けたが元はと言えば、原因はエルフの里のしきたりにあったのだ。リヨンもその時の事を反省しており、リーネには里に戻ってほしいと思っていた。
なので、勝敗が決まるとリヨンはリーネに声を掛けた。
「リーネ!!一緒に帰ろう。里のみんなも待ってる。」
「お兄様・・・」
「リーネさん。一緒に戻りましょう。」
戦闘が終わったのでアッシュもユウキ達の元に来ていた。
「皆さん・・・」
その時、リーネの周りに漂っていた黒いもやもやが晴れた。するとリーネの表情が軽やかになった。
「お兄様、皆さん、ありがとうございます。」
「リーネ!!一緒に戻ろう!」
「ですが、それはできません。私は結果的にエルフを裏切って世界樹に呪いを掛けたのです。エルフとして世界樹は絶対です。それに呪いを掛けるなんてきっと許されません。それに・・・」
「それに?」
「それに、呪いを解くためにはこうするしかないのです。」
リーネは持っている短剣を自分の心臓に刺した。
「リーネ!?」
リヨンがリーネに駆け寄る。
「お兄様。これで世界樹の呪いは解けます。私の愚かな行動で迷惑を掛けました。」
「リーネ!リーネ!」
「良いのです。はじめからこうなるとは思っていました。世界樹に呪いを掛けてから・・・きっとお兄様が止めに来てくれると思ってました。」
「アイ、ジュリア!回復魔法を掛けてくれ。」
「お兄様。私ももう無理です。里の事を頼みましたよ。あと魔王には気を付けてくだ・・・さ・・・い・・。」
リーネはそう言って息を引き取った。
「りーねーーーーーーー!!!」
世界樹の呪いを解いたとはいえ、帰りの一同は暗い雰囲気に包まれていた。それはそうだろう。リーネが死んだのだから。
「ユウキさん。リーネさんが死ぬときに魔王には気を付けろって言ってましたが・・・その・・・リーネさんが世界樹に呪いを掛けたのって魔王に原因があるんですか?」
いつものように小声でユウキに話かけるジュリア。だが、
「それはわからないよ。俺もここのダークエルフがリヨンの妹って知らなかったからね。でもリーネをダークエルフにした存在はどこかにいるだろうし、それが魔王かもしれない。可能性の話だけどないとはいいきれないと思うよ。」
「そうですか・・・そうですよね・・・」
(ゲームの時は実際にリヨンとリーネの話はなかったけど、リヨンはリーネを闇落ちさせたのが魔王って気づいたのかもな。だから旅に同行する!って言ったのかもしれないな。まあ世界樹を救った勇者を手伝うって理由もあるにはあると思うが・・・)
エルフの集落に着いたユウキ達は族長の元に行き、世界樹の呪いを解いた事、リーネの事を話した。
「そんな事が・・・。そうか・・・リーネが・・・。わかった。一先ず世界樹を救ってくれてありがとうございますじゃ。今日はゆっくり休んで下され。」
(ゲームでは仲間が死んでも、すぐ生き返らせる事ができた。ここでは死んだら終わりだ。その点は肝に銘じておかないといけないな・・・。油断するとすぐ死ぬもんな。アイテムは多めに準備してけちらないようにしないと!)
翌日、アッシュを連れて、パルテ神殿に向かった。予想通りエルフの集落からリヨンが冒険について行きたい!という事でパーティメンバーになった。
パルテ神殿に着くと、アッシュと別れた。
「迷惑かけたみたいだけど、無事に送ってくれてありがとう。世界樹の件は大変だったけど、エルフの里を救ってくれてうれしかったわ。ここには転職に来たんでしょ。今日すぐにはできないと思うけど、少ししたらできるようになると思うから。」
「ああ。その時は頼むよ。」
「さて。カツヤ!これからどうする?」
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世界樹でみた灰色のアイテムとは違い、みずみずしい緑色の葉だった。一目でレアの高いアイテムだと分かった。
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