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第35話 亀島の洞窟はボーナスステージ⁉
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西の大陸の更に西に亀のみが生息する島が存在する。そこには、万年亀という聖獣が住んでおり、その島は亀島と呼ばれていた。
レイ達は万年亀に会う為に、亀島の中の洞窟に入っていった。洞窟内はダンジョンのように迷路型になっていた。あきらかに外から見るよりも中は広いように見えた。
「この奥に万年亀がいるのかな?」
「そうだな。マリー。ここに出てくる魔物は亀ばっかりでしかも外で倒した時にも思ったんだけどかなり倒しやすい。ここでレベル上げしていくのもいいんじゃないか?」
「たしかに甲羅さえ気を付ければレイの言う事はわかるわ。だけど弱い魔物をいくら倒してもレベルは上がらないんじゃないの?」
俺もマリーの意見には同意した。たしかにこの世界は、魔物を倒すと経験値が得られ必要数経験値が貯まるとレベルが上がるようになっている。だが、経験値は自分のレベルと相手のレベルにより補正がかかる。
例えば俺のレベルが今90で、マリーがレベル95だ。レベル90の魔物を50体倒して俺がレベルアップするのに対して、マリーは100体程倒さないとレベルは上がらないだろう。ましてや俺もマリーもこの世界のカンストレベルである100に近づいている。いくら強い魔物がいてもレベル100を越える魔物は早々お目にかかれないだろう。
だが、かと言って逆の考えもある。魔物を倒せば少なかろうが経験値は取得できる。つまり数さえ倒せばレベルは上がるという事だ。スライムばっかり倒してレベルカンストさせた猛者だっているんだしな。
「たしかにマリーの言う通りだな。だけど、俺達にとって倒しやすいだけでレベルはそこそこ高いとは思う。やる価値はあるはずだ。」
名前:レイ
職業:聖獣マスター
称号:熟練冒険者
レベル90
HP:900(1890)
MP:900(1890)
力:900(1890)
魔力:900(1890)
体力: 400(820)
敏捷:450(945)
器用:900(1890)
運:450(945)
名前:マリー
職業:聖女
称号: 熟練冒険者
レベル95
HP:750(825)
MP:1300(1430)
力:500(550)
魔力:1300(1430)
体力:400(440)
敏捷:500(550)
器用:1080(1188)
運:300(330)
今の俺は聖獣2体で能力が2倍、神獣様の加護で更に1.1倍になっている。マリーは神獣様の加護により1.1倍だ。神獣青龍様の加護によってカンストレベルは125まで引き上げられている。要はボーナスステージなんで倒して倒して倒しまくってレベルを上げるしかないって事だ。
ダンジョンに続いて、洞窟でもレベル上げって、俺ってここに来てレベル上げばっかりしてるが、しょうがないだろう。今のままじゃ魔王を倒せないって言われたんだから。
「わかったわ。私は基本的に援護ね。エンキもここの亀は相性が悪いわね。」
「そうですな。吾輩の武器では亀達の甲羅を割る事はできなかった。顔を出した所を叩く事はできるが、一撃で倒せなかった場合は甲羅の中に顔を隠してしまいましたから。」
「だな。俺が剣で顔を斬るのが一番早いな。まあありがたい事に亀の行動スピードはすごく遅い。俺が剣で倒すから2人は俺が倒した亀の処理を頼む。」
「わかったわ。て言っても収納だって結局レイが魔法で収納するんだからあまり手伝えないかもしれないけどね。」
「うむ。吾輩もここではあまり力になれぬかもしれぬ。」
「まあ適材適所だよ。この場所は俺にとって都合がよかったってだけで。うまく役割分担して進んで行こう。」
ここは俺が頑張る所だな。赤亀、黄亀、青亀に緑亀、白亀に黒亀。俺が全部倒してやるから首をながーく突き出して待ってろよ。
それからはまさに無双の時間だった。出てくる魔物は赤い甲羅の赤亀が一番多く、白と黒の甲羅の亀がレアなのか数が少なかった。どの魔物も首を切断すれば一撃で死んでいったのでどの亀がレベルが高いかは全く分からなかった。
「どういう原理かわからないけど、倒しても倒しても沸いて出てくるわね。」
マリーの言うように、いくら倒しても魔物の数は全く減らなかった。洞窟内を移動して亀を倒す。行き止まりになった所を戻ってみると、同じように亀がいる。さっき倒したばっかりなのに、いつ現れたんだ?と何度思った事か・・・
「たしかにな。でもそのおかげで探さなくても魔物を倒せるんだから逆に感謝だな。レベルも上がってるって事はけっこうレベルの高い魔物みたいだし。」
「そうね。素材も亀ばっかりでちょっとアレだけど、これってギルドに持って行っても買い取ってもらえるのかしら?」
「それは問題ないんじゃないかな?ここの魔物って初めてみたし、甲羅は良い素材になるんじゃない?まあそのままなら重くて使えないけど・・・。それに俺には転移魔法があるから、一か所で買い取ってもらえなかったら他の場所で売ればいいだけだし。」
「たしかにそうね。レイが何でもできるから助かるわ。それより洞窟内もあらかた探索できたわね。奥の方に行ってみる?そこに万年亀がいるのよね?」
「ああ。どうするかな・・・。レベルは上がるからしばらくレベル上げしても良さそうだけど・・・」
「そもそも私思ったんだけど、ここに来たのって万年亀を仲間にする為よね?それなのに、仲間っぽい亀をこんなに倒して大丈夫なの?もしかして万年亀怒ってるんじゃないかしら?」
「あっ・・・」
言われてみればマリーの言う通りだ。いわば同族だもんな。やばいボーナスステージだからってそんな事気にせず倒しまくってしまったぞ。えっ!?もしかして仲間にならずに万年亀と戦闘になるパターンか?これはヤバい・・・先に万年亀に会って確かめないと・・・
「そこまで気が回らなかった・・・。とりあえず万年亀に会ってみるか。怒ってるなら状況を伝えて少しでもわかってもらえるようにするよ。」
「うむ。同じ聖獣として吾輩もサポートしよう。」
「俺様もだぜ。」
「フェニク。エンキ。ありがとう。」
そうして、レイ達はボーナスステージでのレベルアップを一時中断し、洞窟の奧へと足を進めるのだった。
レイ達は万年亀に会う為に、亀島の中の洞窟に入っていった。洞窟内はダンジョンのように迷路型になっていた。あきらかに外から見るよりも中は広いように見えた。
「この奥に万年亀がいるのかな?」
「そうだな。マリー。ここに出てくる魔物は亀ばっかりでしかも外で倒した時にも思ったんだけどかなり倒しやすい。ここでレベル上げしていくのもいいんじゃないか?」
「たしかに甲羅さえ気を付ければレイの言う事はわかるわ。だけど弱い魔物をいくら倒してもレベルは上がらないんじゃないの?」
俺もマリーの意見には同意した。たしかにこの世界は、魔物を倒すと経験値が得られ必要数経験値が貯まるとレベルが上がるようになっている。だが、経験値は自分のレベルと相手のレベルにより補正がかかる。
例えば俺のレベルが今90で、マリーがレベル95だ。レベル90の魔物を50体倒して俺がレベルアップするのに対して、マリーは100体程倒さないとレベルは上がらないだろう。ましてや俺もマリーもこの世界のカンストレベルである100に近づいている。いくら強い魔物がいてもレベル100を越える魔物は早々お目にかかれないだろう。
だが、かと言って逆の考えもある。魔物を倒せば少なかろうが経験値は取得できる。つまり数さえ倒せばレベルは上がるという事だ。スライムばっかり倒してレベルカンストさせた猛者だっているんだしな。
「たしかにマリーの言う通りだな。だけど、俺達にとって倒しやすいだけでレベルはそこそこ高いとは思う。やる価値はあるはずだ。」
名前:レイ
職業:聖獣マスター
称号:熟練冒険者
レベル90
HP:900(1890)
MP:900(1890)
力:900(1890)
魔力:900(1890)
体力: 400(820)
敏捷:450(945)
器用:900(1890)
運:450(945)
名前:マリー
職業:聖女
称号: 熟練冒険者
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HP:750(825)
MP:1300(1430)
力:500(550)
魔力:1300(1430)
体力:400(440)
敏捷:500(550)
器用:1080(1188)
運:300(330)
今の俺は聖獣2体で能力が2倍、神獣様の加護で更に1.1倍になっている。マリーは神獣様の加護により1.1倍だ。神獣青龍様の加護によってカンストレベルは125まで引き上げられている。要はボーナスステージなんで倒して倒して倒しまくってレベルを上げるしかないって事だ。
ダンジョンに続いて、洞窟でもレベル上げって、俺ってここに来てレベル上げばっかりしてるが、しょうがないだろう。今のままじゃ魔王を倒せないって言われたんだから。
「わかったわ。私は基本的に援護ね。エンキもここの亀は相性が悪いわね。」
「そうですな。吾輩の武器では亀達の甲羅を割る事はできなかった。顔を出した所を叩く事はできるが、一撃で倒せなかった場合は甲羅の中に顔を隠してしまいましたから。」
「だな。俺が剣で顔を斬るのが一番早いな。まあありがたい事に亀の行動スピードはすごく遅い。俺が剣で倒すから2人は俺が倒した亀の処理を頼む。」
「わかったわ。て言っても収納だって結局レイが魔法で収納するんだからあまり手伝えないかもしれないけどね。」
「うむ。吾輩もここではあまり力になれぬかもしれぬ。」
「まあ適材適所だよ。この場所は俺にとって都合がよかったってだけで。うまく役割分担して進んで行こう。」
ここは俺が頑張る所だな。赤亀、黄亀、青亀に緑亀、白亀に黒亀。俺が全部倒してやるから首をながーく突き出して待ってろよ。
それからはまさに無双の時間だった。出てくる魔物は赤い甲羅の赤亀が一番多く、白と黒の甲羅の亀がレアなのか数が少なかった。どの魔物も首を切断すれば一撃で死んでいったのでどの亀がレベルが高いかは全く分からなかった。
「どういう原理かわからないけど、倒しても倒しても沸いて出てくるわね。」
マリーの言うように、いくら倒しても魔物の数は全く減らなかった。洞窟内を移動して亀を倒す。行き止まりになった所を戻ってみると、同じように亀がいる。さっき倒したばっかりなのに、いつ現れたんだ?と何度思った事か・・・
「たしかにな。でもそのおかげで探さなくても魔物を倒せるんだから逆に感謝だな。レベルも上がってるって事はけっこうレベルの高い魔物みたいだし。」
「そうね。素材も亀ばっかりでちょっとアレだけど、これってギルドに持って行っても買い取ってもらえるのかしら?」
「それは問題ないんじゃないかな?ここの魔物って初めてみたし、甲羅は良い素材になるんじゃない?まあそのままなら重くて使えないけど・・・。それに俺には転移魔法があるから、一か所で買い取ってもらえなかったら他の場所で売ればいいだけだし。」
「たしかにそうね。レイが何でもできるから助かるわ。それより洞窟内もあらかた探索できたわね。奥の方に行ってみる?そこに万年亀がいるのよね?」
「ああ。どうするかな・・・。レベルは上がるからしばらくレベル上げしても良さそうだけど・・・」
「そもそも私思ったんだけど、ここに来たのって万年亀を仲間にする為よね?それなのに、仲間っぽい亀をこんなに倒して大丈夫なの?もしかして万年亀怒ってるんじゃないかしら?」
「あっ・・・」
言われてみればマリーの言う通りだ。いわば同族だもんな。やばいボーナスステージだからってそんな事気にせず倒しまくってしまったぞ。えっ!?もしかして仲間にならずに万年亀と戦闘になるパターンか?これはヤバい・・・先に万年亀に会って確かめないと・・・
「そこまで気が回らなかった・・・。とりあえず万年亀に会ってみるか。怒ってるなら状況を伝えて少しでもわかってもらえるようにするよ。」
「うむ。同じ聖獣として吾輩もサポートしよう。」
「俺様もだぜ。」
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そうして、レイ達はボーナスステージでのレベルアップを一時中断し、洞窟の奧へと足を進めるのだった。
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