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第17話 激突⁉ゴーストキング
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地下9階に降りた俺達は、冒険者パーティが何組も休憩してる大きな広場に向かった。途中で通りすぎていたので場所はわかっていた。
開いてる場所を探してテントを張り、食事の準備をした。マリーが食事を作っている間に『花の集い』と『銀の月』のパーティを探したが案の定いなかった。新しい出会いにワクワクするも、根が小心者だったため、自分からは話しかける事ができなかったので、渋々マリーの所へ戻った。
マリーの所に戻ると、マリーの周りには他の冒険者が集まっていた。
「レイよ。マリーが他の冒険者に絡まれておるのじゃ。」
「ああ。助けないと・・・ってあれ?」
人が大勢集まってたので、冒険者に絡まれてると思って急いでマリーの元へ戻ったレイだったが、そこには絡まれるどころか一歩離れてマリーを見つめる集団がいた。
「えっっと・・・どうしたのこれ?」
「ちょっと絡まれたから叩きのめしたのよ。そしたらこうなっちゃって・・・」
叩きのめした!?マリーが?いやまあたしかにマリーってレベルが高いから正直俺よりも強いけど・・・それにしても叩きのめしたら普通その場から離れないか?なんか宗教の教祖を称えるレベルで称えられてるんだけど・・・あの人なんか手を合わして拝んでるし。本当に叩きのめしただけなの???
「それにしてはなんというか・・・さすが聖女というか・・・マリーというか・・・」
「格の違いをわからせてあげたから、安心よ。でもそうね。せっかくレイと二人で食事できるのに落ち着かないわね。アンタ達‼邪魔だからどっかいきなさい。もう私に絡んで来ない事。今度絡んできたら・・・わかるわね。」
「「「「「はい。」」」」」
マリーの一声で蜘蛛の子を散らすように冒険者達は離れて行った。
そういえばマリーってこういう性格だったな。ゲームでは性格などはわからないが、レイの記憶からマリーは、聖女という名からは想像もできないぐらいお転婆だったようだ。
マリーの噂が他の冒険者達にも広がったのか、その日、レイ達に話しかけてくる冒険者は一人もいなかった。ゆっくり過ごせるのでよかったと言えばよかったのだが・・・翌日、広場を出る時にはこそこそとレイ達に聞こえない声量で話されてるのが気になってそそくさとその場を離れたのは言うまでもなかった。
☆☆☆
改めてレイ達はボスがいる地下10階に来ていた。
「レイ。MPは満タンよ。ゴーストキングなんて瞬殺しちゃいましょ。」
「そうだな・・・」
マリーさん。俺は昨日のマリーの姿が目に焼き付いて落ち着かないよ。忘れようと思ったら脳裏にエプロンでお玉振り回すマリーが浮かんでくるんだよ。どうしよこれ・・・
「ミストとフェニクは俺の気持ちわかるよな?」
「そうじゃな。たしかに昨日のマリーはすごく印象に残るな。」
「何言ってんだレイ。俺様はずっとお嬢の傍にいるけど、あんなのいつもの事じゃねぇか。」
いつもの事なのはわかるんだ。だけど、俺が体験したのが初めてだったから驚いてるんだ。いや受け入れろ俺。これからずっと一緒に旅するんだろ。よく言うじゃないか。付き合ってみると知らない一面を知ってしまったって。そんな感じだ。好きなんだろマリーの事が。男ならどんな一面でも受け入れる度量が必要だぞ。
レイは自分に言い聞かせて、ボス部屋の扉を開けた。2人の目の前には、テレビでよく見た白いシーツを被ったような幽霊、ゴーストキングがいた。
「私が水魔法で攻撃するから、レイは光魔法を使って。ゴーストは光魔法が弱点のはずよ。」
そう言えば、アンデット系って回復魔法でダメージを与えれるよな?もしかしてマリーの回復魔法でもゴーストやアンデットだったら攻撃できるんじゃ??いや考えるのは後だ。今はマリーに合わせて攻撃だ。
マリーがウォータージェットを発動したタイミングで、俺はライトボールの魔法を使った。光魔法の中でも最弱の魔法で、消費MPは5だ。ゴーストキングのレベルは10だし、光魔法が弱点って言ってたから大丈夫だろ。
レイのライトボールとマリーのウォータージェットがゴーストキングに命中する。
「やったかしら?」
「マリー。それは・・・」
レイの心配をよそに、ゴーストキングは跡形もなく消え去った。
あれ??倒したか?はフラグだろ?生きてると思ったけど跡形もなく消え去るとは・・・リアルはよくわからんな。まあ敵のHP以上の攻撃をしたらフラグ有る無しに倒すのは当然なんだろうけど・・・
苦戦する事もなく魔法2発で地下10階のボスを倒したレイ達は、ドロップ品の死者の杖を手に入れ地下11階へと進んでいった。
ちなみに死者の杖は通常ドロップで、珍しくもなんともない。今のマリーが装備している杖よりも格段に弱いが、装備品は売却する事でお金になるので、レイの収納魔法で収納されていった。
レイ達は、その日順調にダンジョンを進み、地下15階まで足を進めた。魔物が弱い事もあったが、レイはレベルを25まで上げていた。ちなみにマリーはレベル80のままだ。
レベルの上がらないマリーに悪いと思いながらも順調にレベルが上がり、使える魔法が増えて行く事にニヤニヤしながら休むレイであった。
開いてる場所を探してテントを張り、食事の準備をした。マリーが食事を作っている間に『花の集い』と『銀の月』のパーティを探したが案の定いなかった。新しい出会いにワクワクするも、根が小心者だったため、自分からは話しかける事ができなかったので、渋々マリーの所へ戻った。
マリーの所に戻ると、マリーの周りには他の冒険者が集まっていた。
「レイよ。マリーが他の冒険者に絡まれておるのじゃ。」
「ああ。助けないと・・・ってあれ?」
人が大勢集まってたので、冒険者に絡まれてると思って急いでマリーの元へ戻ったレイだったが、そこには絡まれるどころか一歩離れてマリーを見つめる集団がいた。
「えっっと・・・どうしたのこれ?」
「ちょっと絡まれたから叩きのめしたのよ。そしたらこうなっちゃって・・・」
叩きのめした!?マリーが?いやまあたしかにマリーってレベルが高いから正直俺よりも強いけど・・・それにしても叩きのめしたら普通その場から離れないか?なんか宗教の教祖を称えるレベルで称えられてるんだけど・・・あの人なんか手を合わして拝んでるし。本当に叩きのめしただけなの???
「それにしてはなんというか・・・さすが聖女というか・・・マリーというか・・・」
「格の違いをわからせてあげたから、安心よ。でもそうね。せっかくレイと二人で食事できるのに落ち着かないわね。アンタ達‼邪魔だからどっかいきなさい。もう私に絡んで来ない事。今度絡んできたら・・・わかるわね。」
「「「「「はい。」」」」」
マリーの一声で蜘蛛の子を散らすように冒険者達は離れて行った。
そういえばマリーってこういう性格だったな。ゲームでは性格などはわからないが、レイの記憶からマリーは、聖女という名からは想像もできないぐらいお転婆だったようだ。
マリーの噂が他の冒険者達にも広がったのか、その日、レイ達に話しかけてくる冒険者は一人もいなかった。ゆっくり過ごせるのでよかったと言えばよかったのだが・・・翌日、広場を出る時にはこそこそとレイ達に聞こえない声量で話されてるのが気になってそそくさとその場を離れたのは言うまでもなかった。
☆☆☆
改めてレイ達はボスがいる地下10階に来ていた。
「レイ。MPは満タンよ。ゴーストキングなんて瞬殺しちゃいましょ。」
「そうだな・・・」
マリーさん。俺は昨日のマリーの姿が目に焼き付いて落ち着かないよ。忘れようと思ったら脳裏にエプロンでお玉振り回すマリーが浮かんでくるんだよ。どうしよこれ・・・
「ミストとフェニクは俺の気持ちわかるよな?」
「そうじゃな。たしかに昨日のマリーはすごく印象に残るな。」
「何言ってんだレイ。俺様はずっとお嬢の傍にいるけど、あんなのいつもの事じゃねぇか。」
いつもの事なのはわかるんだ。だけど、俺が体験したのが初めてだったから驚いてるんだ。いや受け入れろ俺。これからずっと一緒に旅するんだろ。よく言うじゃないか。付き合ってみると知らない一面を知ってしまったって。そんな感じだ。好きなんだろマリーの事が。男ならどんな一面でも受け入れる度量が必要だぞ。
レイは自分に言い聞かせて、ボス部屋の扉を開けた。2人の目の前には、テレビでよく見た白いシーツを被ったような幽霊、ゴーストキングがいた。
「私が水魔法で攻撃するから、レイは光魔法を使って。ゴーストは光魔法が弱点のはずよ。」
そう言えば、アンデット系って回復魔法でダメージを与えれるよな?もしかしてマリーの回復魔法でもゴーストやアンデットだったら攻撃できるんじゃ??いや考えるのは後だ。今はマリーに合わせて攻撃だ。
マリーがウォータージェットを発動したタイミングで、俺はライトボールの魔法を使った。光魔法の中でも最弱の魔法で、消費MPは5だ。ゴーストキングのレベルは10だし、光魔法が弱点って言ってたから大丈夫だろ。
レイのライトボールとマリーのウォータージェットがゴーストキングに命中する。
「やったかしら?」
「マリー。それは・・・」
レイの心配をよそに、ゴーストキングは跡形もなく消え去った。
あれ??倒したか?はフラグだろ?生きてると思ったけど跡形もなく消え去るとは・・・リアルはよくわからんな。まあ敵のHP以上の攻撃をしたらフラグ有る無しに倒すのは当然なんだろうけど・・・
苦戦する事もなく魔法2発で地下10階のボスを倒したレイ達は、ドロップ品の死者の杖を手に入れ地下11階へと進んでいった。
ちなみに死者の杖は通常ドロップで、珍しくもなんともない。今のマリーが装備している杖よりも格段に弱いが、装備品は売却する事でお金になるので、レイの収納魔法で収納されていった。
レイ達は、その日順調にダンジョンを進み、地下15階まで足を進めた。魔物が弱い事もあったが、レイはレベルを25まで上げていた。ちなみにマリーはレベル80のままだ。
レベルの上がらないマリーに悪いと思いながらも順調にレベルが上がり、使える魔法が増えて行く事にニヤニヤしながら休むレイであった。
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