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第25話 勇者を探すヒカル
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アルムガルド魔法学校の入学式に来たヒカルとメイリーンはクラス発表を待ちながら魔法学校のグラウンドで時間をつぶしていた。そして、時間を潰していていると、辺境の地エベレスで一緒に勉強したエベレス辺境伯の娘、スクルドと再会した。
再会を喜びあった後、ヒカル、メイリーン、スクルドの3人はクラス発表の時間まで3人で時間を潰した。ヒカルとスクルドはエベレスから離れてからのお互いの事を話しあい、メイリーンはそんな二人をうらやましそうに見つめていた。
(何よ。ヒカルそんなにうれしそうに話しちゃって。そりゃ久しぶりなのはわかるけど、私もここにいるんですけど。スクルドもスクルドよ。私のヒカルにあんなに近づいて。ま、まあいいわ。私はヒカルと一緒に住んでるのよ。同棲よ同棲。あなたがどれだけ親しそうに話したって私の方が一歩も二歩もリードしてるんだからね。)
そうして、3人で時間を潰していると、グランドにある木の板にクラス分けの紙が貼られた。かなり良い位置で場所取りをしていたので、ヒカル達は張られた紙を正面から見る事が出来た。
そこには・・・
Aクラス
アインシュタイン
アメリア
スクルド・エベレス
・
・
メイリーン
ヒカル
・
・
と名前が載っていた。
「「ヒカル!私とヒカル。どっちもAクラスよ。」」
「「えっ!?」」
メイリーンとスクルドの言葉が見事に重なった。
(いやいやメイリさん、スクルドさん。そこは3人ともAクラスだよ。でいいじゃんか。何そのマウントの取り方・・・てか被ってるし。まあとりあえずAクラスには入れたな。Aクラスに勇者が居ればいいけど・・・)
クラスを確認したヒカル達は、入学式があるホールへと移動した。入学式はホール内で行われた。学園長によるお祝いの言葉や生徒会長による話など1時間みっちりと入学式は行われた。
(偉いさん方の話ってなんでこう長いんだろうな・・・しかも何言ってるか全くわからないし・・・たしか入社式でも社長の意味の分からないクソ長い話をぼーっときいてたっけ。)
入学式が終わり、ヒカルとメイリーン、スクルドの3人はAクラスの教室へと移動していた。初日は入学式とクラスでのホームルームだけなので、午前中で終わる予定だった。
(さてさてAクラスに勇者はいるかな。爽やかイケメンで平民っていうのが定番だよな。爽やかイケメン、爽やかイケメンっと。)
ヒカル達が教室に入ると、席が30あり、半分くらいは席がうまっていた。どうやら入った順で前から座っていっているようで前半分が見事に埋まっており、後ろ半分は2人が席に座ってるだけだった。
(いやいやこの世界の人ってどれだけ意識高い系なんだよ!普通自由席なら後ろとか目立たないところに座るのが普通だろ。前半分完全にうまってるじゃん!?)
「ゆっくりしすぎたわね。前の方の席はうまっちゃってるわ。」
「私はヒカルの隣ならどこでもいいけどね。ヒカル。空いてる席に座りましょ。」
そう言ってメイリーンはヒカルの手を取り、二人並んで座れる席へ向かっていく。結果、一番後ろの席で、ヒカルの左隣にスクルド、右隣にメイリーンの席並びになった。
すると早速、スクルドとメイリーンに人が寄ってきた。
「僕はサイラスって言うんだ。よかったら仲良くしてくれるとうれしいな。かわいいお嬢さん方。」
(いやいや俺、間にいるんですけど。俺には声かけずにスクルドとメイリーンに声かけるってどうなのよ?それに、見た目はイケメンだけどいきなり声かけるとかチャラ男だな。チャラ男の相場は悪役系か友達系かで分かれるけど、友達系なら俺に話しかけてるから悪役系だろうな。って事はコイツは勇者じゃないな。)
サイラスの言葉をスクルドとメイリーンもサラッと交わしていた。サイラスが必死に話しかけるが2人とも無視していた。そんな事をしていると席がうまり、前の壇上に先生と思われる人が入ってきた。
「みんな揃ってるわね。じゃあさっそくホームルームを始めるわね。まずは私ね。私はこのAクラスの担任をするシルヴィアよ。専門は魔法学ね。魔法については貴方達よりも断然詳しいから何かあったら何でも聞いてきてね。」
(シルヴィア先生か・・・銀色の長髪って綺麗だな。それにスタイルも良い。担任の先生が綺麗だとやる気出るよな。俺の高校時代なんか担任は白衣来たオタクっぽい化学の先生かゴリマッチョの体育の先生が担任だったからな~。うん。Aクラスになれてよかった。1年間がんばれそうだ。)
「それじゃ今日は自己紹介をして、その後に明日からの授業の説明をして終わりますね。左端の子から準備にお願いね。」
(きたきた自己紹介タイムだ。勇者を探さないとな。爽やかイケメン。爽やかイケメン・・・。あっ俺も自己紹介しないといけないんだ。どうしよ・・・。名前とよろしくお願いします。ぐらいしか言えないぞ・・・)
そして、無事に自己紹介タイムが終わり、明日からの授業の説明もスムーズに終わりを迎えた。
(ふう。何とか乗り切ったな。それに・・・勇者の目星もつけれた。安直かもしれないけど、アルスとロランなんていかにも勇者って感じの名前だし。ネメシス様ならありえるよな。アルスはまんま爽やかイケメンって感じだしな。ロランの方は無自覚系主人公って感じの素朴な感じが勇者をにおわせるんだよな~。多分どっちかが勇者だと思うし早い内に仲良くなって置かないとな。)
そうして、勇者の目星をつけたヒカルは、魔法学校初日を無事に終えるのだった。
再会を喜びあった後、ヒカル、メイリーン、スクルドの3人はクラス発表の時間まで3人で時間を潰した。ヒカルとスクルドはエベレスから離れてからのお互いの事を話しあい、メイリーンはそんな二人をうらやましそうに見つめていた。
(何よ。ヒカルそんなにうれしそうに話しちゃって。そりゃ久しぶりなのはわかるけど、私もここにいるんですけど。スクルドもスクルドよ。私のヒカルにあんなに近づいて。ま、まあいいわ。私はヒカルと一緒に住んでるのよ。同棲よ同棲。あなたがどれだけ親しそうに話したって私の方が一歩も二歩もリードしてるんだからね。)
そうして、3人で時間を潰していると、グランドにある木の板にクラス分けの紙が貼られた。かなり良い位置で場所取りをしていたので、ヒカル達は張られた紙を正面から見る事が出来た。
そこには・・・
Aクラス
アインシュタイン
アメリア
スクルド・エベレス
・
・
メイリーン
ヒカル
・
・
と名前が載っていた。
「「ヒカル!私とヒカル。どっちもAクラスよ。」」
「「えっ!?」」
メイリーンとスクルドの言葉が見事に重なった。
(いやいやメイリさん、スクルドさん。そこは3人ともAクラスだよ。でいいじゃんか。何そのマウントの取り方・・・てか被ってるし。まあとりあえずAクラスには入れたな。Aクラスに勇者が居ればいいけど・・・)
クラスを確認したヒカル達は、入学式があるホールへと移動した。入学式はホール内で行われた。学園長によるお祝いの言葉や生徒会長による話など1時間みっちりと入学式は行われた。
(偉いさん方の話ってなんでこう長いんだろうな・・・しかも何言ってるか全くわからないし・・・たしか入社式でも社長の意味の分からないクソ長い話をぼーっときいてたっけ。)
入学式が終わり、ヒカルとメイリーン、スクルドの3人はAクラスの教室へと移動していた。初日は入学式とクラスでのホームルームだけなので、午前中で終わる予定だった。
(さてさてAクラスに勇者はいるかな。爽やかイケメンで平民っていうのが定番だよな。爽やかイケメン、爽やかイケメンっと。)
ヒカル達が教室に入ると、席が30あり、半分くらいは席がうまっていた。どうやら入った順で前から座っていっているようで前半分が見事に埋まっており、後ろ半分は2人が席に座ってるだけだった。
(いやいやこの世界の人ってどれだけ意識高い系なんだよ!普通自由席なら後ろとか目立たないところに座るのが普通だろ。前半分完全にうまってるじゃん!?)
「ゆっくりしすぎたわね。前の方の席はうまっちゃってるわ。」
「私はヒカルの隣ならどこでもいいけどね。ヒカル。空いてる席に座りましょ。」
そう言ってメイリーンはヒカルの手を取り、二人並んで座れる席へ向かっていく。結果、一番後ろの席で、ヒカルの左隣にスクルド、右隣にメイリーンの席並びになった。
すると早速、スクルドとメイリーンに人が寄ってきた。
「僕はサイラスって言うんだ。よかったら仲良くしてくれるとうれしいな。かわいいお嬢さん方。」
(いやいや俺、間にいるんですけど。俺には声かけずにスクルドとメイリーンに声かけるってどうなのよ?それに、見た目はイケメンだけどいきなり声かけるとかチャラ男だな。チャラ男の相場は悪役系か友達系かで分かれるけど、友達系なら俺に話しかけてるから悪役系だろうな。って事はコイツは勇者じゃないな。)
サイラスの言葉をスクルドとメイリーンもサラッと交わしていた。サイラスが必死に話しかけるが2人とも無視していた。そんな事をしていると席がうまり、前の壇上に先生と思われる人が入ってきた。
「みんな揃ってるわね。じゃあさっそくホームルームを始めるわね。まずは私ね。私はこのAクラスの担任をするシルヴィアよ。専門は魔法学ね。魔法については貴方達よりも断然詳しいから何かあったら何でも聞いてきてね。」
(シルヴィア先生か・・・銀色の長髪って綺麗だな。それにスタイルも良い。担任の先生が綺麗だとやる気出るよな。俺の高校時代なんか担任は白衣来たオタクっぽい化学の先生かゴリマッチョの体育の先生が担任だったからな~。うん。Aクラスになれてよかった。1年間がんばれそうだ。)
「それじゃ今日は自己紹介をして、その後に明日からの授業の説明をして終わりますね。左端の子から準備にお願いね。」
(きたきた自己紹介タイムだ。勇者を探さないとな。爽やかイケメン。爽やかイケメン・・・。あっ俺も自己紹介しないといけないんだ。どうしよ・・・。名前とよろしくお願いします。ぐらいしか言えないぞ・・・)
そして、無事に自己紹介タイムが終わり、明日からの授業の説明もスムーズに終わりを迎えた。
(ふう。何とか乗り切ったな。それに・・・勇者の目星もつけれた。安直かもしれないけど、アルスとロランなんていかにも勇者って感じの名前だし。ネメシス様ならありえるよな。アルスはまんま爽やかイケメンって感じだしな。ロランの方は無自覚系主人公って感じの素朴な感じが勇者をにおわせるんだよな~。多分どっちかが勇者だと思うし早い内に仲良くなって置かないとな。)
そうして、勇者の目星をつけたヒカルは、魔法学校初日を無事に終えるのだった。
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