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第17話 Dランクになったヒカル
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辺境伯の娘スクルドを助けてからヒカル達の生活が大きく変わった。
金貨50枚という大金を貰った事で生活に余裕が出来たのだ。今までは必死にお金を貯める必要があったので、もう少し、後1体、というように、無理をしていた。
それかまなくなった事でより安全に毎日を過ごす事ができていた。
毎日毎日金貨袋を眺めては、「貯金かな~。マジックバッグ、それとも装備品?どうしよ?どうしよ?なんでも買えるな。」とニヤニヤしながら使い道を考えるのが日課になっていた。
もう一つの大きく変わった点は図書館だ。ヒカルとメイリーンが勉強している所にスクルドが来て一緒に勉強するようになったのだ。と言っても毎回ではない。
二人で勉強しているとふらふら~っと現れるのだ。その為、ヒカルの対面に座っていたメイリーンがヒカルの横に座るようになった。スクルドが現れたら移動するならよかったのだが、メイリーンは、スクルドが来ても、来なくてもはじめからずっとヒカルの横に座るようになった。
4人掛けのテーブルに二人並んで横に座って勉強するヒカルとメイリーンは色んな目を向けられていた。メイリーンは気にしてなかったが、ヒカルは人の目が気になり、勉強に身が入らなくなっていた。
しかし、悪い点ばかりではなかった。スクルドはさすが貴族の御令嬢。ヒカルやメイリーンよりも勉強内容が進んでいて、入学試験対策もしっかりしていたので、スクルドに教わる形で、合格確率が大きく上昇したのだ。
更に中級魔法を一つでも使えると合格しやすいとの事で、スクルドのおかげで中級魔法の魔法書も読めるようになった。
スクルドは風の中級魔法を勉強中だったので、ヒカルは火を、メイリーンは水の中級魔法をそれぞれ勉強するようになった。
中級魔法は詠唱を覚えるだけでは発動しない。理論を理解し、初級魔法を何度も使い魔法の練度を高めなければ習得する事はできない。
なかなか覚えれない中級魔法には苦労したが、ヒカルとメイリーンが11歳になったタイミングでどちらも無事に中級魔法を覚える事ができた。
(長かった~。前世もビックリなぐらい勉強したぞ。でもようやくだ。スクルド様々だな。あの時スクルドを助けてなかったらこううまくはいってなかった。感謝しかないな。)
(それに、メイリにも感謝だな。メイリがいなかったらきっと貰った金貨使ってたからな。この辺は前世から変わらないな。給料貰ったその日に欲しかった限定フィギュア勝って、お金なくなって親に借金という建前でお金貰ったっけ。良い思い出だな。)
(まあ図書館で隣に座ってくるのはちょっと困るけど、スクルドに対抗してるのが見え見えでちょっと可愛いんだよな。魔法学校でも一緒になるだろうから仲良くしてくれればいいんだけど・・・)
「ありがとうスクルド。スクルドのお陰でなんとか魔法学校に入れそうだ。」
「私もヒカルとメイリのお陰で楽しく勉強できたのでよかったですわ。できれば学校でも同じクラスになりたいですね。」
(スクルドに学校の事も色々教えてもらえて助かったな。入学試験の結果でクラスが分けられるならなんとしてもAクラスに入っておきたい所だ。勇者って言うぐらいだ。きっとAクラスに来るはず。同じクラスの方がサポートもしやすいよな。)
「そうだな。できればお互いAクラスになりたい所だな。俺達はまだまだだからもうちょっと頑張らないといけないけどな。」
「うん。私も頑張って勉強してAクラスを目指すよ。」
(ヒカルと一緒のクラスに絶対なるんだから。スクルドには負けないよ。)
「明日からはダンジョンに行くの?」
「ああ。折角Dランクに上がったんだ。メイリもダンジョン行きたがってたし、それにもっと金を稼がないとな。Aランクで入学するのも大事だけど、入って早々、寮のお金が払えなくて退学とか洒落にならないからな。」
(寮の事はうっかりしてたな。全く考えてなかったよ。まさか学生寮に入ったら毎月金貨5枚かかるなんて・・・このままじゃ入学できても1,2か月で退学だ。最低でも半年分の金貨30枚、二人で60枚は貯めておかないと。)
「うん。ダンジョン行って宝箱見つけよう。」
(寮か・・・きっと男子寮と女子寮があるよね・・・。ヒカルと離れ離れになるのはいやだな・・・。王都で家を借りたら、ヒカルと暮らしながら一緒に登校できるんじゃ・・・。うまくヒカルにおねだりしなきゃ。)
(う~。なんかメイリがブツブツ不穏な事言ってるよ・・・。うん。聞かなかった事にしよう。よしそうしよう。)
ヒカルとメイリーンは先日、冒険者ランクがEランクからDランクに上がっていた。学校入学までは後1年、試験までは9ヶ月しかない。ミッションをクリアしないとその時点でヒカルは死んでしまう。
厳密に言えば入学さえしてしまえば、その後退学してもミッション失敗とはならない。ミッションは勇者の進級にしか触れてないからだ。だがその事にヒカルはまだ気づいていない。
死を回避する為にヒカルは、メイリーンと共にお金を稼ぐ為、ダンジョンへと向かうのだった。
金貨50枚という大金を貰った事で生活に余裕が出来たのだ。今までは必死にお金を貯める必要があったので、もう少し、後1体、というように、無理をしていた。
それかまなくなった事でより安全に毎日を過ごす事ができていた。
毎日毎日金貨袋を眺めては、「貯金かな~。マジックバッグ、それとも装備品?どうしよ?どうしよ?なんでも買えるな。」とニヤニヤしながら使い道を考えるのが日課になっていた。
もう一つの大きく変わった点は図書館だ。ヒカルとメイリーンが勉強している所にスクルドが来て一緒に勉強するようになったのだ。と言っても毎回ではない。
二人で勉強しているとふらふら~っと現れるのだ。その為、ヒカルの対面に座っていたメイリーンがヒカルの横に座るようになった。スクルドが現れたら移動するならよかったのだが、メイリーンは、スクルドが来ても、来なくてもはじめからずっとヒカルの横に座るようになった。
4人掛けのテーブルに二人並んで横に座って勉強するヒカルとメイリーンは色んな目を向けられていた。メイリーンは気にしてなかったが、ヒカルは人の目が気になり、勉強に身が入らなくなっていた。
しかし、悪い点ばかりではなかった。スクルドはさすが貴族の御令嬢。ヒカルやメイリーンよりも勉強内容が進んでいて、入学試験対策もしっかりしていたので、スクルドに教わる形で、合格確率が大きく上昇したのだ。
更に中級魔法を一つでも使えると合格しやすいとの事で、スクルドのおかげで中級魔法の魔法書も読めるようになった。
スクルドは風の中級魔法を勉強中だったので、ヒカルは火を、メイリーンは水の中級魔法をそれぞれ勉強するようになった。
中級魔法は詠唱を覚えるだけでは発動しない。理論を理解し、初級魔法を何度も使い魔法の練度を高めなければ習得する事はできない。
なかなか覚えれない中級魔法には苦労したが、ヒカルとメイリーンが11歳になったタイミングでどちらも無事に中級魔法を覚える事ができた。
(長かった~。前世もビックリなぐらい勉強したぞ。でもようやくだ。スクルド様々だな。あの時スクルドを助けてなかったらこううまくはいってなかった。感謝しかないな。)
(それに、メイリにも感謝だな。メイリがいなかったらきっと貰った金貨使ってたからな。この辺は前世から変わらないな。給料貰ったその日に欲しかった限定フィギュア勝って、お金なくなって親に借金という建前でお金貰ったっけ。良い思い出だな。)
(まあ図書館で隣に座ってくるのはちょっと困るけど、スクルドに対抗してるのが見え見えでちょっと可愛いんだよな。魔法学校でも一緒になるだろうから仲良くしてくれればいいんだけど・・・)
「ありがとうスクルド。スクルドのお陰でなんとか魔法学校に入れそうだ。」
「私もヒカルとメイリのお陰で楽しく勉強できたのでよかったですわ。できれば学校でも同じクラスになりたいですね。」
(スクルドに学校の事も色々教えてもらえて助かったな。入学試験の結果でクラスが分けられるならなんとしてもAクラスに入っておきたい所だ。勇者って言うぐらいだ。きっとAクラスに来るはず。同じクラスの方がサポートもしやすいよな。)
「そうだな。できればお互いAクラスになりたい所だな。俺達はまだまだだからもうちょっと頑張らないといけないけどな。」
「うん。私も頑張って勉強してAクラスを目指すよ。」
(ヒカルと一緒のクラスに絶対なるんだから。スクルドには負けないよ。)
「明日からはダンジョンに行くの?」
「ああ。折角Dランクに上がったんだ。メイリもダンジョン行きたがってたし、それにもっと金を稼がないとな。Aランクで入学するのも大事だけど、入って早々、寮のお金が払えなくて退学とか洒落にならないからな。」
(寮の事はうっかりしてたな。全く考えてなかったよ。まさか学生寮に入ったら毎月金貨5枚かかるなんて・・・このままじゃ入学できても1,2か月で退学だ。最低でも半年分の金貨30枚、二人で60枚は貯めておかないと。)
「うん。ダンジョン行って宝箱見つけよう。」
(寮か・・・きっと男子寮と女子寮があるよね・・・。ヒカルと離れ離れになるのはいやだな・・・。王都で家を借りたら、ヒカルと暮らしながら一緒に登校できるんじゃ・・・。うまくヒカルにおねだりしなきゃ。)
(う~。なんかメイリがブツブツ不穏な事言ってるよ・・・。うん。聞かなかった事にしよう。よしそうしよう。)
ヒカルとメイリーンは先日、冒険者ランクがEランクからDランクに上がっていた。学校入学までは後1年、試験までは9ヶ月しかない。ミッションをクリアしないとその時点でヒカルは死んでしまう。
厳密に言えば入学さえしてしまえば、その後退学してもミッション失敗とはならない。ミッションは勇者の進級にしか触れてないからだ。だがその事にヒカルはまだ気づいていない。
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