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第9話 ギルドテンプレに緊張するヒカル
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イッパンの町を旅立ち、エベレスへと辿りついたヒカルとメイリーン。2人はイッパンの町しか知らないので、エベレスの町の大きさに圧倒されていた。中にはまだ入っていないが目の前に広がる塀の長さだけでも町の広さがわかったからだ。
「ヒカル。ヒカル。あそこに人がいっぱい並んでるよ。あそこから入るのかな?」
「ああそうみたいだな。早速並ぶか。」
「うん。」
(ようやくエベレスの町についたな。ここの図書館に魔法の本があれば助かるんだが・・・。モネえもんは魔法については教えてくれたけど、火と水と土と風以外は教えてくれなかったからな。ここで光魔法についてわかれば俺もメイリも光魔法が使えるようになるんだが・・・)
ヒカルとメイリーンは入口の列に並び、順番が来ると身分証明として冒険者カードを提示して町の中に入った。
「やっぱりすごく大きいね。先が見えないよ。」
(ザ異世界って感じだな。とりあえず定番所だとギルドに行っておススメの宿を聞く感じか。あっもしかしてギルドに行ったら絡まれたりするのか?俺達って10歳だし周りからみたら子供だもんな。でも今の俺はチートもなんも持ってないし絡まれても倒せる実力なんかないぞ。どうしよ・・・)
「と、とりあえずギルドに行っておススメの宿を教えてもらおうか。しばらくはここに滞在する事になるから安くていい宿を見つけておきたい。それにここにはどんな依頼があるのか知りたいしな。」
「そうだね。わかった。ねぇねぇここってダンジョンあるかな?私ダンジョンに行ってみたい。」
「ダンジョンか・・・」
(俺も行ってみたいけど2人じゃちょっと厳しいよな。それに荷物もそんなにもっていけないし・・・は~。ミッションが魔法学校入学までクリアできないのはきついな。魔法学校に入学さえすればアイテムボックスがもらえるから入学後だったら色々行けるのに・・・。アイテムボックスが空間魔法なら、全魔法適正があるから先に覚える事ができる可能性もあるけど、そもそも魔法に関してもまだ全然しらないもんな・・・。やっぱりまずはその辺を調べないと。)
「うん。ダンジョンってすごいお宝があるって聞いたよ。見つけたらお金も貯まって魔法学校にも楽々入学できるよ。」
(メイリさんよ。そんな初心者が行ってすぐに手に入るお宝なんかはすでに他の誰かが見つけてると思うよ。って突っ込みたいけど・・・そんな目をキラキラさせていわれたら何もいえねぇ~。)
「ま、まあその辺もギルドで調べてみようよ。」
ギルドに入ったライトとメイリーンは、中に入って更に驚いた。イッパンの町と比べて冒険者の数がとても多かったからだ。
(俺達ぐらいの子もけっこういるな。よかった・・・。ならいきなり絡まれる事は多分ないか。ちょっとテンプレイベントに期待したけど、テンプレよりも安全第一だ。)
二人は受付に進み、おススメの宿を訪ねた。受付対応してくれたのは、眼鏡をかけたやさしそうなお姉さんだった。名前は髪の色の同じミドリさんだ。優しく丁寧におしえてくれたので、ライトはイッパンの町から来た事や図書館を探している事など知りたい事をドンドン聞いて行った。
(ミドリさん良い人!Fランクの俺にも嫌な顔せず色々教えてくれるなんて。惚れてまうやろ~。次からギルドに来た時はミドリさん一択だな。)
「ヒカル。どんな依頼があるか見て行こうよ。」
「そうだな。」
(ふむふむ。薬草採取はイッパンと同じで10束で銅貨50枚か。スモールラビットも常設依頼であるな。おっ王都までの護衛依頼もあるぞ。何々~Dランク以上の冒険者か・・・。そうだな。ここで依頼をこなして冒険者ランクをDまで上げてから王都に向かうのも良さそうだな。ミッションがクリアできないんだ。魔法学校に入学するまでは、全魔法適正と成長補正極大を最大限に活用しないとな。)
「王都までの護衛依頼があるけどDランクからじゃ、まだまだ先だな。」
「ライト、ダンジョンの依頼もあるよ。鉱石の採掘依頼だって。」
(ダンジョンについてミドリさんに聞くの忘れてたな。まあでもFランクじゃダンジョンに行けるはずないだろうし追々でいいか。)
「メイリ。どんな依頼があるかある程度わかったから宿を抑えに行こうか。折角教えてもらったのに行くのが遅くて空いてませんでした。はショックだからな。」
「そうだね。わかった。」
(あっ!?今気づいたけど宿に泊まるのって初めてだ。お金の事を考えたら1部屋だよな?でもそうなるとメイリと同じ部屋に寝る事に・・・。いやベッドはちゃんと二つあるだろ・・・ベッドが一つしかなくて俺が床で。いやいや私が床で。なら一緒に寝るか?なんて起きるはずないよな。)
そんなフラグを自らたてて、密かにそうなる事を期待したライトだったが、いざ宿に行ってみると、冒険者の利用が元々多いのかベットが二つあるツインの部屋やベッドが三つあるトリプルの部屋が普通に空いていた。
「マジか!?」
「どうしたの?」
「いやなんでもない。」
(せっかくフラグたてたのに・・・。ま、まあ10歳なんだから一緒に寝たからって何か起こる訳じゃないしな。うん。そうだそうだ。まだ俺は子供なんだからそんなエロイベントはいらないなよ。・・・ホントダヨ。)
10日分のお金を払い、宿を確保するライトとメイリーン。孤児院とは違って、安いとはいえ結構なお金を取られたが、初めて泊まるウキウキ気分のメイリーンと、当てが外れて無表情のライトは、案内されるまま部屋へと入っていくのだった。
「ヒカル。ヒカル。あそこに人がいっぱい並んでるよ。あそこから入るのかな?」
「ああそうみたいだな。早速並ぶか。」
「うん。」
(ようやくエベレスの町についたな。ここの図書館に魔法の本があれば助かるんだが・・・。モネえもんは魔法については教えてくれたけど、火と水と土と風以外は教えてくれなかったからな。ここで光魔法についてわかれば俺もメイリも光魔法が使えるようになるんだが・・・)
ヒカルとメイリーンは入口の列に並び、順番が来ると身分証明として冒険者カードを提示して町の中に入った。
「やっぱりすごく大きいね。先が見えないよ。」
(ザ異世界って感じだな。とりあえず定番所だとギルドに行っておススメの宿を聞く感じか。あっもしかしてギルドに行ったら絡まれたりするのか?俺達って10歳だし周りからみたら子供だもんな。でも今の俺はチートもなんも持ってないし絡まれても倒せる実力なんかないぞ。どうしよ・・・)
「と、とりあえずギルドに行っておススメの宿を教えてもらおうか。しばらくはここに滞在する事になるから安くていい宿を見つけておきたい。それにここにはどんな依頼があるのか知りたいしな。」
「そうだね。わかった。ねぇねぇここってダンジョンあるかな?私ダンジョンに行ってみたい。」
「ダンジョンか・・・」
(俺も行ってみたいけど2人じゃちょっと厳しいよな。それに荷物もそんなにもっていけないし・・・は~。ミッションが魔法学校入学までクリアできないのはきついな。魔法学校に入学さえすればアイテムボックスがもらえるから入学後だったら色々行けるのに・・・。アイテムボックスが空間魔法なら、全魔法適正があるから先に覚える事ができる可能性もあるけど、そもそも魔法に関してもまだ全然しらないもんな・・・。やっぱりまずはその辺を調べないと。)
「うん。ダンジョンってすごいお宝があるって聞いたよ。見つけたらお金も貯まって魔法学校にも楽々入学できるよ。」
(メイリさんよ。そんな初心者が行ってすぐに手に入るお宝なんかはすでに他の誰かが見つけてると思うよ。って突っ込みたいけど・・・そんな目をキラキラさせていわれたら何もいえねぇ~。)
「ま、まあその辺もギルドで調べてみようよ。」
ギルドに入ったライトとメイリーンは、中に入って更に驚いた。イッパンの町と比べて冒険者の数がとても多かったからだ。
(俺達ぐらいの子もけっこういるな。よかった・・・。ならいきなり絡まれる事は多分ないか。ちょっとテンプレイベントに期待したけど、テンプレよりも安全第一だ。)
二人は受付に進み、おススメの宿を訪ねた。受付対応してくれたのは、眼鏡をかけたやさしそうなお姉さんだった。名前は髪の色の同じミドリさんだ。優しく丁寧におしえてくれたので、ライトはイッパンの町から来た事や図書館を探している事など知りたい事をドンドン聞いて行った。
(ミドリさん良い人!Fランクの俺にも嫌な顔せず色々教えてくれるなんて。惚れてまうやろ~。次からギルドに来た時はミドリさん一択だな。)
「ヒカル。どんな依頼があるか見て行こうよ。」
「そうだな。」
(ふむふむ。薬草採取はイッパンと同じで10束で銅貨50枚か。スモールラビットも常設依頼であるな。おっ王都までの護衛依頼もあるぞ。何々~Dランク以上の冒険者か・・・。そうだな。ここで依頼をこなして冒険者ランクをDまで上げてから王都に向かうのも良さそうだな。ミッションがクリアできないんだ。魔法学校に入学するまでは、全魔法適正と成長補正極大を最大限に活用しないとな。)
「王都までの護衛依頼があるけどDランクからじゃ、まだまだ先だな。」
「ライト、ダンジョンの依頼もあるよ。鉱石の採掘依頼だって。」
(ダンジョンについてミドリさんに聞くの忘れてたな。まあでもFランクじゃダンジョンに行けるはずないだろうし追々でいいか。)
「メイリ。どんな依頼があるかある程度わかったから宿を抑えに行こうか。折角教えてもらったのに行くのが遅くて空いてませんでした。はショックだからな。」
「そうだね。わかった。」
(あっ!?今気づいたけど宿に泊まるのって初めてだ。お金の事を考えたら1部屋だよな?でもそうなるとメイリと同じ部屋に寝る事に・・・。いやベッドはちゃんと二つあるだろ・・・ベッドが一つしかなくて俺が床で。いやいや私が床で。なら一緒に寝るか?なんて起きるはずないよな。)
そんなフラグを自らたてて、密かにそうなる事を期待したライトだったが、いざ宿に行ってみると、冒険者の利用が元々多いのかベットが二つあるツインの部屋やベッドが三つあるトリプルの部屋が普通に空いていた。
「マジか!?」
「どうしたの?」
「いやなんでもない。」
(せっかくフラグたてたのに・・・。ま、まあ10歳なんだから一緒に寝たからって何か起こる訳じゃないしな。うん。そうだそうだ。まだ俺は子供なんだからそんなエロイベントはいらないなよ。・・・ホントダヨ。)
10日分のお金を払い、宿を確保するライトとメイリーン。孤児院とは違って、安いとはいえ結構なお金を取られたが、初めて泊まるウキウキ気分のメイリーンと、当てが外れて無表情のライトは、案内されるまま部屋へと入っていくのだった。
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