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番外編〜アオイの恋〜
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「お疲れ様です、アオイ様!」
「お疲れー!」
あれから、アオイは魔物討伐にも慣れたようで、すっかり元気。
第一部隊の皆ともあっという間に仲良くなった。
元々、仲間思考が強い集団なので、頑張ってるアオイが受け入れられるのは当然だと思う。
また一つ、アオイの居場所が出来て、とても嬉しそうに笑っている。
そんなアオイを見て、私も嬉しくなる。
「アオイ様、可愛いよなあ」
「でも聖女様だもんなあ、手が届かない存在だよ」
第一部隊の中にはそんなことを言う人もいて。
アオイはモテている。でも聖女様ということもあり、陰での人気なので、本人は気付いていない。
「おい、お前ら」
「た、隊長!」
「お、お疲れ様です~!」
今日もアオイに熱い視線を向けながら陰で話していた隊員に、マシューが声をかけると、彼らはピューっと逃げて行ってしまった。
「ったく……、あいつらまで色恋かよ……」
「仕事はちゃんとしてるんだから良いじゃない」
呆れた顔で隊員を見送るマシュー。
アオイはそんなやり取りには気付かず、カーティスと楽しそうに話している。
「聖女はこの国の要。命を賭して守る相手に浮ついた感情なんて……」
始まった。マシューの持論。
「私はアシュリー様のためなら力を発揮出来るけどなあ」
「お前のは別」
マシューに異を唱えるも、バッサリと切られてしまう。
「ステラー! 先に戻ってるねー!」
マシューと話しているうちに、カーティスと話し終えたアオイがこちらに手を振っていた。
こちらも手を振り返して見送ると、話していたカーティスがこちらにやって来る。
「カーティス、楽しそうに話してたね」
戻ってきたカーティスに何気なくそう言えば、彼から驚きの言葉が出た。
「アオイ様、可愛いじゃん。俺、本気で口説こうかな」
「「は????」」
私とマシューの声が重なる。
ん?何でマシューも焦ってるんだろ?
「良いですよね? 隊長?」
マシューに挑むように視線をやるカーティス。
「な、何で俺に聞くんだ! 隊員の恋愛について口出しはしない!」
「アオイ様にはしていたようなので」
慌てて答えるマシューに、カーティスが畳み掛けるように言うと、マシューは黙ってしまった。
「す、好きにしろ!!」
マシューはそう言うと、騎士団の屯所に戻ってしまった。
「あーあ、素直じゃないないねえ」
「どうゆうこと?」
マシューが去った後、カーティスが意味ありげに話すので、私は首を傾げる。
「気付いてない? 隊長、アオイ様を確実に意識してるよ」
「ええええええええ????」
カーティスの言葉に、つい大声を出してしまった。
え、嘘でしょ?そんな素振りあった?
二人はいつも言い合いばかりで……。
「ステラは鈍いなあ」
「カーティスはマシューといつも一緒だから気付けるんでしょ!!」
「………アシュリー殿下も苦労するねえ」
「ア、アシュリー様は今は関係なくない?!」
鈍い、と言われて釈然出来ず反論するも、カーティスには残念そうな顔で溜息を吐かれてしまった。
に、鈍くないもん!!マシューがわかりにくいだけだもん!
「それでマシューを煽ったわけ?」
「そ。アオイ様も隊長のこと気にしてるみたいだし?」
「えっ?!」
「隊長のことチラチラ見てるだろ」
言われてみれば、最近のアオイはおかしい。
口癖になっていた、良い人紹介しろ、を言わなくなったし、ぼんやりすることが増えていた。
「ま、まさかの二人が………!」
「ステラもあの二人がくっつけば良いと思ってただろ?」
「う、バレてた?」
流石、カーティス。第一部隊のことをよく見ている。私の考えもお見通しだったわけで。
「俺だって、隊長には大切な人がいる幸せを味わって欲しいわけさ」
「え、カーティス……まさか?」
「もちろん、俺には可愛い彼女いるからな!」
「彼女いるのにアオイのこと狙うって言って大丈夫なの……」
突然のカーティスの暴露に驚きつつも、隊長のためとは言え、噂が広まれば彼女の耳にも届くというのに。
「彼女は心の広い持ち主だから大丈夫。それに、ちゃんと説明もしてるし」
私の心配を他所に、カーティスがしれっと答える。
「だから、ステラ、お前も協力しろよ」
「それは良いけど……そっとしておいた方が良くない?」
「そんなことしてたら、あの二人、ずっと平行線だぞ?」
「確かに……」
カーティスの言い分に納得しつつも、不安しかない。
でも、本当にアオイが幸せになれるのなら、協力はしたい。
「あ、ステラ、この件、アシュリー殿下には言うなよ?」
「え、何で……」
「俺が殿下に殺されるから」
しれっと物騒な事を言うカーティスに、何で?ってなった。
「お疲れー!」
あれから、アオイは魔物討伐にも慣れたようで、すっかり元気。
第一部隊の皆ともあっという間に仲良くなった。
元々、仲間思考が強い集団なので、頑張ってるアオイが受け入れられるのは当然だと思う。
また一つ、アオイの居場所が出来て、とても嬉しそうに笑っている。
そんなアオイを見て、私も嬉しくなる。
「アオイ様、可愛いよなあ」
「でも聖女様だもんなあ、手が届かない存在だよ」
第一部隊の中にはそんなことを言う人もいて。
アオイはモテている。でも聖女様ということもあり、陰での人気なので、本人は気付いていない。
「おい、お前ら」
「た、隊長!」
「お、お疲れ様です~!」
今日もアオイに熱い視線を向けながら陰で話していた隊員に、マシューが声をかけると、彼らはピューっと逃げて行ってしまった。
「ったく……、あいつらまで色恋かよ……」
「仕事はちゃんとしてるんだから良いじゃない」
呆れた顔で隊員を見送るマシュー。
アオイはそんなやり取りには気付かず、カーティスと楽しそうに話している。
「聖女はこの国の要。命を賭して守る相手に浮ついた感情なんて……」
始まった。マシューの持論。
「私はアシュリー様のためなら力を発揮出来るけどなあ」
「お前のは別」
マシューに異を唱えるも、バッサリと切られてしまう。
「ステラー! 先に戻ってるねー!」
マシューと話しているうちに、カーティスと話し終えたアオイがこちらに手を振っていた。
こちらも手を振り返して見送ると、話していたカーティスがこちらにやって来る。
「カーティス、楽しそうに話してたね」
戻ってきたカーティスに何気なくそう言えば、彼から驚きの言葉が出た。
「アオイ様、可愛いじゃん。俺、本気で口説こうかな」
「「は????」」
私とマシューの声が重なる。
ん?何でマシューも焦ってるんだろ?
「良いですよね? 隊長?」
マシューに挑むように視線をやるカーティス。
「な、何で俺に聞くんだ! 隊員の恋愛について口出しはしない!」
「アオイ様にはしていたようなので」
慌てて答えるマシューに、カーティスが畳み掛けるように言うと、マシューは黙ってしまった。
「す、好きにしろ!!」
マシューはそう言うと、騎士団の屯所に戻ってしまった。
「あーあ、素直じゃないないねえ」
「どうゆうこと?」
マシューが去った後、カーティスが意味ありげに話すので、私は首を傾げる。
「気付いてない? 隊長、アオイ様を確実に意識してるよ」
「ええええええええ????」
カーティスの言葉に、つい大声を出してしまった。
え、嘘でしょ?そんな素振りあった?
二人はいつも言い合いばかりで……。
「ステラは鈍いなあ」
「カーティスはマシューといつも一緒だから気付けるんでしょ!!」
「………アシュリー殿下も苦労するねえ」
「ア、アシュリー様は今は関係なくない?!」
鈍い、と言われて釈然出来ず反論するも、カーティスには残念そうな顔で溜息を吐かれてしまった。
に、鈍くないもん!!マシューがわかりにくいだけだもん!
「それでマシューを煽ったわけ?」
「そ。アオイ様も隊長のこと気にしてるみたいだし?」
「えっ?!」
「隊長のことチラチラ見てるだろ」
言われてみれば、最近のアオイはおかしい。
口癖になっていた、良い人紹介しろ、を言わなくなったし、ぼんやりすることが増えていた。
「ま、まさかの二人が………!」
「ステラもあの二人がくっつけば良いと思ってただろ?」
「う、バレてた?」
流石、カーティス。第一部隊のことをよく見ている。私の考えもお見通しだったわけで。
「俺だって、隊長には大切な人がいる幸せを味わって欲しいわけさ」
「え、カーティス……まさか?」
「もちろん、俺には可愛い彼女いるからな!」
「彼女いるのにアオイのこと狙うって言って大丈夫なの……」
突然のカーティスの暴露に驚きつつも、隊長のためとは言え、噂が広まれば彼女の耳にも届くというのに。
「彼女は心の広い持ち主だから大丈夫。それに、ちゃんと説明もしてるし」
私の心配を他所に、カーティスがしれっと答える。
「だから、ステラ、お前も協力しろよ」
「それは良いけど……そっとしておいた方が良くない?」
「そんなことしてたら、あの二人、ずっと平行線だぞ?」
「確かに……」
カーティスの言い分に納得しつつも、不安しかない。
でも、本当にアオイが幸せになれるのなら、協力はしたい。
「あ、ステラ、この件、アシュリー殿下には言うなよ?」
「え、何で……」
「俺が殿下に殺されるから」
しれっと物騒な事を言うカーティスに、何で?ってなった。
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