17 / 34
17.アリアの過去
しおりを挟む
「俺……もしかしてあの女と同じことをアリアにしていたんじゃ……」
「あら、気付いた?」
ライアンの執務室で姉のレイラと会ったフレディは、部屋の奥にあるソファーで話していた。
「俺は何てことを……いや……アリアが可愛すぎて……」
この前は深刻な顔を見せていた弟に、レイラはくすりと笑う。
「アリーちゃんのこと、本気なのね」
「……はい」
「でも、了承もなくキスするのはいただけないわね?」
「……はい……」
レイラの言葉にフレディはがっくりとうなだれる。
「仕事」を盾に、アリアの気持ちを無視して自分の気持ちを優先させていた。
(いや、でも嫌がってなかったよな……? 最初は泣かせてしまったけど、それ以降は可愛い蕩けた顔を見せてくれて……)
「でも、あなたがお義母様のことをそんなふうに話せるようになったなら良かった」
ソファーの隣で腰掛けるレイラはフレディに優しい笑みを向ける。
「確かに……」
フレディはアリアに過去のことを話してから、すっきりしていた。アリアが二人の出会いを覚えていなかったのは悲しかったが、それよりも彼女が自分の紡ぐ愛で赤くなるのが可愛くて、もっと甘やかしたい、そんな気持ちの方が大きかった。
「過去にいつまでも囚われるより、アリアを甘やかすことに頭も気持ちも、身体も使いたいと思うようになっていました」
「そう」
自身の手を見つめ、フレディが言うと、レイラは嬉しそうに笑った。
レイラはやっと忌まわしい過去から立ち直りつつある弟に安堵した。
「アリーは自分が役立たずだと思っているから、お前がたっぷり甘やかしてやれ」
机の上で仕事をしていたライアンがいつの間にか二人の前に立っていた。
「それなんですけど、アリアはどうしてあんなに悪役令嬢に固執してるんですか?」
フレディがライアンを見上げると、彼は眉尻を下げて微笑む。
「アリアは俺の妻です。もう隠し事は無しですよ」
「……本当は本人から聞いた方が良いんだがな」
フレディの真剣な瞳にライアンはふう、と息を吐いた。
「アリーちゃんは無自覚だから話さないでしょうね……。それに、あんなことがあって記憶を閉ざしているから……」
「レイラ……」
レイラの言葉をライアンが遮ったが、フレディは聞き逃さなかった。
「あんなこととは何です?! 姉上!!」
フレディに問い詰められ、困ったレイラがライアンの方を見る。
「お前には全部話しておくよ……」
ライアンはそう言うと、向かいのソファーに腰を落とした。
「まず、アリアの家が没落寸前なのは知っているな?」
「クラヴェル伯爵家ですよね? 確かに最初の契約の時、アリアはお金が必要だと……」
アリアが悪役令嬢でフレディの元に来てから一週間も経たない。それなのに遠い昔のことのようにフレディは感じた。
「アリーが悪役令嬢役をやることになった経緯も話したな?」
「あの王女のせいですよね……」
フレディは忌々しい王女を思い浮かべ、歯を噛み締め、鳴らした。
「まあ、そう言うな。きっかけが何であれ、俺はアリーのおかげで不届者を一斉摘発出来たし、お前も彼女に再会出来たろ?」
ライアンの言葉にフレディは複雑な顔をする。
その通りだが、アリアとは悪役令嬢ではなく、普通に再会したかった。
「王女のメイドをクビになった時にアリアは家を勘当されたんだ。王女の問題が明るみにならず、一人のメイドのことなんて騒ぎにすらならなかったが、アリアの父は彼女を恥知らずだと言ったそうだよ」
ライアンの説明にフレディの中で怒りがフツフツと湧き上がる。
「彼女は悪役令嬢じゃない自分には価値が無いと……」
怒りを押さえ、膝の上で拳を握りしめたフレディはライアンに問う。
「ああ……。元々、メイドの頃から王女の我儘だけでなく、嫌がらせをされていたようだ。家からも王女からも役立たずと言われ続ければ、自分に自信も無くなるだろう」
「彼女は役立たずなんかじゃない……」
自信なさげに笑うアリアを思い出し、フレディは胸が締め付けられた。
(今すぐアリアを抱き締めたい……)
「お前がアリーと出会った庭、あそこを任されたのも王女の嫌がらせだった。あんな離れた場所の庭、王女が訪れるわけもないのに、アリアは黙って手入れしていた」
アリアとの出会いの場所。フレディにとっては大切な場所だが、それが王女に命じられた仕事のためだったと知り、フレディは複雑になる。
「でもアリアはあの庭での仕事を覚えていなかった……」
ライアンの話を聞いて、フレディは増々疑問に思う。
「最初は俺のことを覚えていないだけだと思った。でも、すっぽり抜けている。それが記憶を閉ざしている、という話に繋がるんですね?」
「理解が早くて助かるよ」
ライアンは苦笑してフレディを真っ直ぐに見た。
「アリーはあの庭で、王女に懸想した子息から逆恨みされて襲われている」
「――――っっ!!」
予想より遥かに悪い話に、フレディは膝の上の拳を強く握った。
「幸いにもすぐに衛兵が駆けつけ、アリーは無事だった。王女はもちろんお咎め無しで、アリーが悪者にされた。アリーはショックで、あの庭に関する記憶を全部無くしたようだ。それからも王女に献身的に仕えていたが、後はお前に話した通りだ」
「俺は……」
フレディは顔を覆った。
「俺は自分が覚えられていないことばかりショックを受けて、アリアの気持ちを慮ることをしなかった……呑気に薔薇を見せて……」
「お前は知らなかったことだから仕方無い」
「でもあの庭は魔法局の真下です……なぜ俺が知らないんです?」
アリアに助けてもらってから、何度かあの庭で会った。会ったというより、フレディがアリアに会いに行っていたともいえる。
しかしアリアはある日を境にあの庭に来なくなった。王宮中を探したが、多く働くメイドの中でアリアを見つけることは困難だった。
フレディはアリアが王女付のメイドだと知らなかった。王女を避けていたのだから、アリアとも出会えるはずが無かった。
「もっと早く知っていれば……」
フレディは悔しさで顔を歪ませた。
「仕方ないさ。あの事件は国王陛下の命の元、内々に揉み消された。当時の宰相によってな」
「…………アリアは、そんな前から王女の、あの王家の犠牲になっていたのですね」
「ああ。だからこそ、メイドをクビになった時、声をかけた。俺が宰相で良かったよ」
ライアンの言葉に、フレディは本当にそうだと思った。
当時の宰相のままだったら自分はアリアに再会することは無かった。義兄が早くに権力を持ってくれたことに感謝した。
「アリーちゃんはね、無意識に男の人を怖がっていたのよね。でも悪役令嬢に扮すると、途端に強気で自信に満ちた彼女になる」
「ああ……」
レイラの説明にフレディも納得する。
悪役令嬢に扮した彼女の自信はどこから来るのか。まったく違う自分になれることを喜んでいるようにも見える。
「だから、アリーちゃんのままでフレディにキスを許した、って聞いて驚いたのよ。最初は無理やりでもね?」
「はっ?!」
初めてアリアにキスをした時のことを蒸し返され、フレディは顔を赤くして姉を見た。
「心の奥底にはフレディとの記憶があるんじゃないかな?」
「そうだな……。アリーはフレディには無意識に心を許している気がする」
レイラとライアンを「えっ、えっ」と見比べながらフレディは顔を増々赤くする。
「フレディ、アリーに本気なら、お前が幸せにしてやって欲しい」
まるでアリアの兄のように真剣に彼女を託す義兄に、フレディもしっかりと目を見て答える。
「そのつもりですよ」
フレディの答えにライアンとレイラは幸せそうにお互いを見合った。
「あら、気付いた?」
ライアンの執務室で姉のレイラと会ったフレディは、部屋の奥にあるソファーで話していた。
「俺は何てことを……いや……アリアが可愛すぎて……」
この前は深刻な顔を見せていた弟に、レイラはくすりと笑う。
「アリーちゃんのこと、本気なのね」
「……はい」
「でも、了承もなくキスするのはいただけないわね?」
「……はい……」
レイラの言葉にフレディはがっくりとうなだれる。
「仕事」を盾に、アリアの気持ちを無視して自分の気持ちを優先させていた。
(いや、でも嫌がってなかったよな……? 最初は泣かせてしまったけど、それ以降は可愛い蕩けた顔を見せてくれて……)
「でも、あなたがお義母様のことをそんなふうに話せるようになったなら良かった」
ソファーの隣で腰掛けるレイラはフレディに優しい笑みを向ける。
「確かに……」
フレディはアリアに過去のことを話してから、すっきりしていた。アリアが二人の出会いを覚えていなかったのは悲しかったが、それよりも彼女が自分の紡ぐ愛で赤くなるのが可愛くて、もっと甘やかしたい、そんな気持ちの方が大きかった。
「過去にいつまでも囚われるより、アリアを甘やかすことに頭も気持ちも、身体も使いたいと思うようになっていました」
「そう」
自身の手を見つめ、フレディが言うと、レイラは嬉しそうに笑った。
レイラはやっと忌まわしい過去から立ち直りつつある弟に安堵した。
「アリーは自分が役立たずだと思っているから、お前がたっぷり甘やかしてやれ」
机の上で仕事をしていたライアンがいつの間にか二人の前に立っていた。
「それなんですけど、アリアはどうしてあんなに悪役令嬢に固執してるんですか?」
フレディがライアンを見上げると、彼は眉尻を下げて微笑む。
「アリアは俺の妻です。もう隠し事は無しですよ」
「……本当は本人から聞いた方が良いんだがな」
フレディの真剣な瞳にライアンはふう、と息を吐いた。
「アリーちゃんは無自覚だから話さないでしょうね……。それに、あんなことがあって記憶を閉ざしているから……」
「レイラ……」
レイラの言葉をライアンが遮ったが、フレディは聞き逃さなかった。
「あんなこととは何です?! 姉上!!」
フレディに問い詰められ、困ったレイラがライアンの方を見る。
「お前には全部話しておくよ……」
ライアンはそう言うと、向かいのソファーに腰を落とした。
「まず、アリアの家が没落寸前なのは知っているな?」
「クラヴェル伯爵家ですよね? 確かに最初の契約の時、アリアはお金が必要だと……」
アリアが悪役令嬢でフレディの元に来てから一週間も経たない。それなのに遠い昔のことのようにフレディは感じた。
「アリーが悪役令嬢役をやることになった経緯も話したな?」
「あの王女のせいですよね……」
フレディは忌々しい王女を思い浮かべ、歯を噛み締め、鳴らした。
「まあ、そう言うな。きっかけが何であれ、俺はアリーのおかげで不届者を一斉摘発出来たし、お前も彼女に再会出来たろ?」
ライアンの言葉にフレディは複雑な顔をする。
その通りだが、アリアとは悪役令嬢ではなく、普通に再会したかった。
「王女のメイドをクビになった時にアリアは家を勘当されたんだ。王女の問題が明るみにならず、一人のメイドのことなんて騒ぎにすらならなかったが、アリアの父は彼女を恥知らずだと言ったそうだよ」
ライアンの説明にフレディの中で怒りがフツフツと湧き上がる。
「彼女は悪役令嬢じゃない自分には価値が無いと……」
怒りを押さえ、膝の上で拳を握りしめたフレディはライアンに問う。
「ああ……。元々、メイドの頃から王女の我儘だけでなく、嫌がらせをされていたようだ。家からも王女からも役立たずと言われ続ければ、自分に自信も無くなるだろう」
「彼女は役立たずなんかじゃない……」
自信なさげに笑うアリアを思い出し、フレディは胸が締め付けられた。
(今すぐアリアを抱き締めたい……)
「お前がアリーと出会った庭、あそこを任されたのも王女の嫌がらせだった。あんな離れた場所の庭、王女が訪れるわけもないのに、アリアは黙って手入れしていた」
アリアとの出会いの場所。フレディにとっては大切な場所だが、それが王女に命じられた仕事のためだったと知り、フレディは複雑になる。
「でもアリアはあの庭での仕事を覚えていなかった……」
ライアンの話を聞いて、フレディは増々疑問に思う。
「最初は俺のことを覚えていないだけだと思った。でも、すっぽり抜けている。それが記憶を閉ざしている、という話に繋がるんですね?」
「理解が早くて助かるよ」
ライアンは苦笑してフレディを真っ直ぐに見た。
「アリーはあの庭で、王女に懸想した子息から逆恨みされて襲われている」
「――――っっ!!」
予想より遥かに悪い話に、フレディは膝の上の拳を強く握った。
「幸いにもすぐに衛兵が駆けつけ、アリーは無事だった。王女はもちろんお咎め無しで、アリーが悪者にされた。アリーはショックで、あの庭に関する記憶を全部無くしたようだ。それからも王女に献身的に仕えていたが、後はお前に話した通りだ」
「俺は……」
フレディは顔を覆った。
「俺は自分が覚えられていないことばかりショックを受けて、アリアの気持ちを慮ることをしなかった……呑気に薔薇を見せて……」
「お前は知らなかったことだから仕方無い」
「でもあの庭は魔法局の真下です……なぜ俺が知らないんです?」
アリアに助けてもらってから、何度かあの庭で会った。会ったというより、フレディがアリアに会いに行っていたともいえる。
しかしアリアはある日を境にあの庭に来なくなった。王宮中を探したが、多く働くメイドの中でアリアを見つけることは困難だった。
フレディはアリアが王女付のメイドだと知らなかった。王女を避けていたのだから、アリアとも出会えるはずが無かった。
「もっと早く知っていれば……」
フレディは悔しさで顔を歪ませた。
「仕方ないさ。あの事件は国王陛下の命の元、内々に揉み消された。当時の宰相によってな」
「…………アリアは、そんな前から王女の、あの王家の犠牲になっていたのですね」
「ああ。だからこそ、メイドをクビになった時、声をかけた。俺が宰相で良かったよ」
ライアンの言葉に、フレディは本当にそうだと思った。
当時の宰相のままだったら自分はアリアに再会することは無かった。義兄が早くに権力を持ってくれたことに感謝した。
「アリーちゃんはね、無意識に男の人を怖がっていたのよね。でも悪役令嬢に扮すると、途端に強気で自信に満ちた彼女になる」
「ああ……」
レイラの説明にフレディも納得する。
悪役令嬢に扮した彼女の自信はどこから来るのか。まったく違う自分になれることを喜んでいるようにも見える。
「だから、アリーちゃんのままでフレディにキスを許した、って聞いて驚いたのよ。最初は無理やりでもね?」
「はっ?!」
初めてアリアにキスをした時のことを蒸し返され、フレディは顔を赤くして姉を見た。
「心の奥底にはフレディとの記憶があるんじゃないかな?」
「そうだな……。アリーはフレディには無意識に心を許している気がする」
レイラとライアンを「えっ、えっ」と見比べながらフレディは顔を増々赤くする。
「フレディ、アリーに本気なら、お前が幸せにしてやって欲しい」
まるでアリアの兄のように真剣に彼女を託す義兄に、フレディもしっかりと目を見て答える。
「そのつもりですよ」
フレディの答えにライアンとレイラは幸せそうにお互いを見合った。
3
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【本編完結】王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
※本編完結しました。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
職業『お飾りの妻』は自由に過ごしたい
LinK.
恋愛
勝手に決められた婚約者との初めての顔合わせ。
相手に契約だと言われ、もう後がないサマンサは愛のない形だけの契約結婚に同意した。
何事にも従順に従って生きてきたサマンサ。
相手の求める通りに動く彼女は、都合のいいお飾りの妻だった。
契約中は立派な妻を演じましょう。必要ない時は自由に過ごしても良いですよね?
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
老伯爵へ嫁ぐことが決まりました。白い結婚ですが。
ルーシャオ
恋愛
グリフィン伯爵家令嬢アルビナは実家の困窮のせいで援助金目当ての結婚に同意させられ、ラポール伯爵へ嫁ぐこととなる。しかし祖父の戦友だったというラポール伯爵とは五十歳も歳が離れ、名目だけの『白い結婚』とはいえ初婚で後妻という微妙な立場に置かれることに。
ぎこちなく暮らす中、アルビナはフィーという女騎士と出会い、友人になったつもりだったが——。
捨てられた地味な王宮修復師(実は有能)、強面辺境伯の栄養管理で溺愛され、辺境を改革する ~王都の貴重な物が失われても知りませんよ?~
水上
恋愛
「カビ臭い地味女」と王太子に婚約破棄された王宮修復師のリディア。
彼女の芸術に関する知識と修復師としての技術は、誰からも必要性を理解されていなかった。
失意の中、嫁がされたのは皆から恐れられる強面辺境伯ジェラルドだった!
しかし恐ろしい噂とは裏腹に、彼はリディアの不健康を見逃せない超・過保護で!?
絶品手料理と徹底的な体調管理で、リディアは心身ともに美しく再生していく。
一方、彼女を追放した王都では、貴重な物が失われたり、贋作騒動が起きたりとパニックになり始めて……。
処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!
秦江湖
ファンタジー
皇妃エリアーナは、夫である皇帝アランと、たった一人の親友イザベラの策略により、無実の罪で処刑される。
民衆に罵られ、アランの冷酷な目とイザベラの嘲笑を「始まりの景色」として目に焼き付けながら絶命した彼女は、しかし、処刑の記憶を持ったまま三年前の過去に回帰する。
「おまえたちは許さない」
二度目の人生。
エリアーナの目的はただ一つ、自分を陥れた二人への完璧な復讐。
彼女はまず、アラン(皇太子)からの婚約内示を拒絶。そして、アラン最大の政敵である「北の冷血公爵」ルシアン・ヴァレリウスに接触する。
1周目で得た「未来の知識」を対価に、エリアーナはルシアンに持ちかける。
「貴方様には帝国の覇権を。わたくしには復讐の舞台を。そのための『契約婚約』を――」
憎悪を糧に生きる皇妃と、氷の瞳を持つ公爵。
二人の偽りの婚約の行く末は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる