烏と春の誓い

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第7章:情報屋『円』

≪烏≫と円義とつかの間の平和

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 それから三年。円義は、四人と共にいた。春と出会った翌日、チームに入らないかと誘われたのだ。

 当時、名古屋にはいくつかのギャングチームが存在していた。

 その一つが≪烏≫春たちのチームである。

 人数に頼る他のギャングたちと違って、≪烏≫は少数精鋭だった。メンバー全てを把握しているわけではないが、円義が認知しているのは十人程。

 そしてそのリーダーは、秋と呼ばれる春の兄、秋路だった。

 ≪烏≫は暴力を好まず、ただ楽しく過ごして集まっているようなチームだった。

 ギャングチームと言えば今日も喧嘩明日も喧嘩明後日も喧嘩をしているような暴力的なイメージを持っていた円義にとって、型にはまらぬ自由な居場所であった。だからと言って、弱いかと言われるとそうではなかった。

 一度逆恨みの因縁を吹っ掛けられ、三十人を超すギャングチームから囲まれたことがあったが、その場にいたたった八人のメンバーで勝っていた。体術で相手をのしていく者もいれば、ハリセンのようなよくわからない武器を持つ者、中には勿論戦闘の得意でない者もいたりして、彼等は戦闘組の背中に隠れながらやり過ごしていた。

 各々の闘い方を持っているようで、その時まだ守られている存在であった円義の前には、柔道で相手を投げ飛ばす春の姿があった。

「春、すごい……」

「ふふふ。これでも小学生の時からずっと柔道やってるもの!」

 胸を張りながら得意げに話す春は、とても輝いて見えた。

 女の子なのに、次々と自分よりも大柄な男を倒して行く様に、自分もああなりたいと思った。

 守られるだけの存在でいたくないと。せめて自分の身くらい守れるようにはなりたかった円義は、秋路たちに頼み込んだ。勿論誰が教えるのかと言う話になったが、とりあえず皆から少しずつ教えてもらって、一番適正がありそうなものでいいのではと言うことになった。

「……ちーちゃん、そんなに落ち込まないで?」

 結果は惨敗。どれを学ぼうとしても、ついていけなかったショックに、隅の方で体操座りをして落ち込む円義を、春が必死に慰めていた。

 春が得意とする柔道からメンバーの使う格闘技。どうやったらそうなるんだと言う動きをしまくる円義に皆匙を投げた。ならば武器を使っては?と言う一言があったが、余計に危なそうという事で即却下となる。

「まあー無理して戦えるようにならんでもよくね?俺等もいるし」

 可愛い可愛い妹に近づく男、と言うレッテルを貼られている円義に対していつも辛辣な秋路も、今回は憐れみを感じているようで謎の優しさを見せた。

「でも一人の時どうするの?」

 ピシリと空気が固まる台詞を言ったのは先ほどからずっと物書きをしていた夏島である。文字を書くのが好きな夏島は、メンバーで集まる際もほとんど机に向かって何か書いていることが多かった。何を書いているのか聞いてもはぐらかされるので、詳細は不明だ。

 確かに夏島の言うことは事実であり、戦う術のない円義が別のグループに囲まれた瞬間に集団リンチされるのは目に見える。

 解決策が出ないまま、皆の悩む声が聞こえる中、一人が名乗りをあげた。

「……僕が教えようか?」

 氷見である。

「え、でも」

 そう言えば、他のメンバーには出来る出来ないは別として色々教わったが、その中に氷見はいなかった。戦えるようになりたいと頼んだ時にいなかったというのもあるが、円義が氷見の名前を出したとき、皆一様にあいつはやめておいた方がいいと言っていた。理由を聞くと、メンバーの一人が遠い目をしながら言ったのだ。

『多分ついていけない』

 何のことかわからずその場は特に深く聞くこともしなかった。

「その反応……誰かに何か言われたんだろうけど、教えるのは護身術だよ」

「護身術?」

「ええ、氷見君そんなのも使えるの?」

 いつもまるで鬼神のように敵を倒していく姿を見ている春が驚く。

「僕何だと思われてるの一体。……それで、どうする?」

「教えて欲しいです!」

 どんな技でも、知っていれば何かの役に立つはずだ。試してみてダメだったらまた次の方法を考えればいいだけ。そう考えて、意気込んだ円義は、早速翌日から教わることになった。

 氷見はどちらかと言うと褒めて伸ばすタイプのようで、そこまできついとは感じなかったが、指導自体は厳しく感じることもあり、飴と鞭の使い方が上手く、何とも氷見らしく思う。

 その後順調に特訓が進み、とりあえずは基礎的な動きはマスターすることが出来た。

「誓は飲み込みが早いね、驚いた」

 最後の特訓日を終えた時に氷見に言われた言葉。パチパチと手を叩きながら褒めてくれたそのことが、円義はとても嬉しかった。

 こうやって努力した結果を褒められたことは一度もなかったから。

 何かわからないことがあればいつでも聞きに来な、と言って氷見は帰って行った。

 自分を守る術は身に着けたけれど、これじゃあ皆の為に何かが出来るとは言えない。こんな自分を拾ってくれた皆の為に何かをしたかった円義は、自分の武器になるようなものが何かを考えていた。

『誓は飲み込みが早いね』ふと氷見に言われた言葉を思い出し、そこからヒントを得て、≪烏≫の溜まり場にある空き部屋に間借りさせてもらっている自分の部屋へと帰り、メンバーに譲ってもらったPCを立ち上げた。

 自分にはこれがある。

 PCを譲ってもらってから嬉しくてずっといじっているうちに、詳しくなっていったこれで情報でも集めて皆に提供することが出来れば役に立てる!そう考えてまずは人脈を広げることにした。掲示板を立ち上げたり、ブログを作ってみたり、そこで知り合ったネットの友人と情報を交換しあったりしていると自然と伝手も増えて行った。

 地盤が固まり、早速秋路や春、≪烏≫のメンバーに伝えると、とても喜んでくれた。

 しかし同時に秋路から忠告をされる。

 最初は最愛の妹に近づいてきた変な男だと思われていたことから気に入らないと言う態度をもろに出していた秋路も、努力し続けていた円義の姿勢に少しずつとげとげしさが無くなってきていた。

「お前のそれは才能だ。でも半端な覚悟でやるなよ」

 その言葉の意味がわからなかったけれど、円義はこくりと頷いてしまった。


 その後はチームの活動の傍ら情報屋としても動くようになって、少しずつ収入も得るようになったある日、≪烏≫のメンバーである楠尾という男が裏で何かやっているという事に気が付いた。

 調べていくと、かなりやばいことに手をだしていた。≪烏≫に入ってから、円義と楠尾の関係は無であった。溜まり場に入り浸っているにも関わらず、一度も会ったことがなかったのだ。

 姿だけはちらりと見たことはあったがそれだけで、以降一度も目にすることすらなかった。

 気になった円義が楠尾の事を春に聞いてみると、いつもはメンバーのことなら楽しそうに話題を出すのに、寧ろあまり好ましくない人間だと言う表情をしていた。

「楠尾さんは……何て言うのかなあ、ちょっと怖いんだよね。あっ、別に乱暴されたことがあるとかそういうのはないんだけど、苦手なんだ」

 それ以上詳しく聞く訳にもいかず、円義の中では簡易的な情報しかなかったが、ふと気になって調べてみたらたどり着いてしまったのだ。まだ証拠も何もない状態で言うのはどうかと思ったけれど、何かが起こった後じゃ遅いと考えてまずは皆に相談することにしたのだが……。


「つまり、楠尾が山野組と繋がっていると……?」


 目の前の人物の醸し出す雰囲気に、びくりとしながらも肯定する。 
 
 今この部屋にいるのは秋路と円義の二人だけだ。≪烏≫を纏め上げているだけあって、独特の空気感を持つこの人がまだ少し苦手だった。

 相談すると決めた後、まずは春にどうしたらいいかを聞こうとしてスマホに電話を掛けたら何故か秋路が出て、問い詰められた結果がこれだ。

 時間を指定されて他の人たちもいるだろうと思って来てみればいたのは只一人。これのどこが緊張せずにいられようか。

 訝しむように此方を見る目に、言わなければよかったと一瞬後悔の念が過る。

「証拠は?」

「……ありません」

「話にならないな。楠尾は確かに自尊心の高い奴ではあるが今の所、野心は感じられない。それに≪烏≫のメンバーとしてはお前よりも長い」

「……ッ」

 結果は――― 何となくわかっていた。

 ≪烏≫に入って一番年期が浅い円義の証拠のない情報だけで動くはずがない。 

「ここに他のメンバーを呼ばなかったのには理由がある。もしここに氷見や春、雪がいれば、すぐに調べに行くだろう。その結果として何もなければそれでいいだけだからな。だがもし何かあったら?その過程で誰かが怪我をするかもしれない。俺のモットーはまず仲間を信頼することだ。それが使命だと思ってる。……結論を言おう。悪いが、信じられない」


 情報を否定され、一蹴された直後はそりゃあ落ち込んだ。だが逆に考えたら証拠さえあれば信じてくれるということになる。翌日から早速動き始めた円義はまず楠尾本人に接触することにした。

 現れそうな場所は日時を調べ上げ、会いに行った。会うと言っても歩いていた楠尾に近づいて≪烏≫のメンバーとして挨拶をした程度だ。

 本当は挨拶だけでなく、もう少し話をして懐に飛び込めるくらいになれれば一番楽だったが、円義の心を身体がそれを拒絶した。

 何故ならば、養護施設のいじめっ子たちと同じようなニオイを感じたからだ。あのいじめっ子たちは大人の前ではいい子ぶり、見ていない所では気に入らない他の子どもをいじめるような人間だった。同じだ……野心がないどころか、自尊心の塊。挨拶をしたときも明らかに見下したような視線で円義を見ていた。

 あまり近づくのは危険だと判断し、遠くからの尾行に手段を切り替える。

 楠尾について調べていることは流石に春に気づかれて、危ないからやめるようにと言われた。でもここでやめたら今までの努力が無駄になる。何もなければそれでいい。

 それから何日も何日も張り付き、二週間後になってようやく尻尾を掴んだ。≪烏≫のメンバーではない数人の見たことのない男数人と一緒に電車を乗り継いでどこかに行くようだ。見失わないように必死に追いかけてついたのは、港区にある空き倉庫だった。住宅街から少し離れているそこには人気はない。

 夕刻の黄昏時、楠尾たちは倉庫の中へと入っていった。静かに近づいていくと何やら中から話し声が聞こえ始める。入口付近で足を止め、少し耳を寄せる。

 じっと耳を澄ませていると、「山野」と言う言葉が聞こえた。上着ポケットに入れていたスマホを取り出して、気づかれないように中が写るように傾けて録画ボタンを押す。


『すみません、山野さん、遅くなりました』

『構わん。それよりも、例の物は順調に運べてるんだろうな』

『勿論です。一つのミスもしてません』

『そりゃあよかった。何かやらかせば……可愛がってるお前らも沈めねえといけなくなるからな』

『やめてくださいよお』

『それにしてもお前どっかのチームに入ってるんだろう?大丈夫なのか』

『ああ、ただ利用してるだけですよ。戦闘力だけはあるやつらですから、他のチームを蹴散らすのに都合がいいだけです。そのうち抜けますよ』

『何故だ。それなりに満足してるんだろ?』

『リーダーが……気にくわないんすよ。俺のやることなすこと全てにケチをつけやがる。もっとやりたい放題にやりゃあいいのに、制約が多すぎる。無関係の一般人に手を出すなですよ』

『まるで聖人君子だな』

『俺は自由を追い求めるために表の道を外れたってのに、これじゃあ結局何も変わらない。だからその内≪烏≫を乗っ取って、気に入らねえ上の連中を掃除するつもりです』


 もう少し中身のある会話を撮れるかと粘っていたのがいけなかった。

「おい!そこで何をしてる?」

 遅れて来た楠尾の仲間に見つかり、その声が中にいた楠尾たちにまで聞こえてしまった。近づいてくる楠尾の仲間をかわして逃げようとしたが上手くいかず一発頬を殴られる。衝撃で頭の中に星が飛びながらも足を動かす。

 多勢に無勢の状況から逃げないと円義自身の、もしかしたら命も危ないかもしれない。

 折角手に入れた証拠だ。絶対に逃げ切る。

 円義は自分に喝を入れながら、手の中にあるスマホをぎゅっと握り締めて走った。


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