烏と春の誓い

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第三章:五月女梵の冒険

梵とツインズ

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 待ち合わせ場所に現れたのは大学で出来た友人二人。

「梵君!早速行こうか!」

 来て早々に仁王立ちした松宮空(まつみやそら)がとりあえず目の前を指さし、恰好を付けながらふふんと意気込み、目を輝かせている。


「何してんだ空……てか声でけーよ!俺たちまで変な目で見られるからヤメロ」

 そんな空の姿を見慣れているのか、ジト目で辺りを見回す松宮流(まつみやりゅう)。苗字の通り、二人は姉弟だ。しかも双子。見目は髪の色が同じと言う位だ。

 二人とはクラスが一緒で、最初の教室で席が前後だったのがきっかけだった。入学式が終わり、初めてのホームルーム。教室は列ごとに男女で分かれていた。先生の話が終わり、少しの自由時間が与えられた時、背後の席だった流が声を掛けてきたのだ。そしてその日一日の行事が終わって帰りの時間に、双子の姉だと空を紹介された。

 
 二人とは順調に交流を重ねて、名前で呼び合うほどには仲良くなったと思う。

 ある日、午前中の講義が終わり敷地内の芝生にある適当なベンチでお昼を取っていたところに空がやってきて、今度の土曜日に一緒に名古屋に行こう!と唐突に誘われた。いきなりのことに驚いていると後から流もやってきて、こっそり「新しい友達が出来て嬉しいんだ、俺も行くからよければ一緒に遊んでくれ。そしてあわよくばストッパーになってくれると助かる」と謎の助力を求められた。

 別に遊ぶのは構わないし、むしろ自分こそ友達が出来て嬉しい、と返事をし、遊びに行くことが決まった、のだが――。


「空はアニメイトに行きたいんだろう?」

「勿論!」

「ならビックカメラのほうだし銀時計にするか」

「個人的には銀時計よりも金時計の方が見つけやすいけど、時間帯によっては結局人が多すぎて見つけるのに時間がかかるんだよね。私と流は一緒に行くからいいけど、梵君見つけられるかな」

「なら時計から少し離れたところにした方がいいか」

 
 ……言ってる内容がさっぱりわからない。

 待ち合わせの場所について話しているのは理解出来るけど、金時計とか銀時計とか、どこの事を指しているのかが全くわからなかった。

「金時計と銀時計はわかるか?梵」

「え?」

「これはわかってない感じだね!」

 最早空と流の会話についていけてない梵は、話し合う二人のそばでぼーっとしているしかなかく、途中から考えるのを放棄してしまっていた。

「とりあえず銀時計下にして俺等が見つけるしかねえな」

「それがいいかもね!」

「なんかごめん」

 何が何だかわからないまま、迷惑を掛けていそうな状況と感じ、申し訳ない気持ちになった梵はとりあえず謝る。

「全然だよ!」

「もう少し慣れてきたら少し離れた集合場所を独自に決めればいい」

 二人の気遣いに感謝しながら、とりあえず目下のところで無事に集まる場所が決まり一安心だ。


 がしかし、物事はそう上手くいかないもので。


 遊ぶ日当日、何とか待ち合わせのメッカである片割れの銀時計近くまでたどり着いたものの、案の定数多の待ち合わせ人たちと時間とかぶっていたらしく、人がごった返していてスマホで連絡を取りながら探していたけど全然会えなくて結局電話で指示をもらって名古屋駅西口を出た所にある噴水前で合流することとなったのである。


 ◇


 そんなこんなで始まった土曜日の午前十時。

 
「ああ、遂にこの日が来た!」

 今日の目的は、名古屋駅の近くに存在するアニメイト――もとい、二次元系の漫画や小説、グッズが売っている所だ。

 空はアニメが大好きのようで、大学の受験勉強で暫く来れなかったアニメイトに行きたい衝動が抑えられなくなったらしい。そして流はと言うと、アニメではなくライトノベルと呼ばれる小説が大好きらしい。

「悪いな梵……。空が『梵君も連れて行くんだ!』って聞かなくて」

 流曰く、空は中学の時に不登校な時期があったらしく、友人を作るのが苦手になってしまったらしい。そしてその間にアニメにのめり込んで今に至ると。だからこうして休日に友人と遊ぶと言う事が楽しみでしょうがないのだう。

「気にしないで。僕もこっちにきて初めて出来た友達と遊べるの嬉しいし」

「ならよかったけど」

 実際入学式の日は憂鬱でしょうがなかった。また友人作りをしなければならないのかと思うと不安やストレスでお腹辺りがキリキリしていた時に声を掛けてくれて流には、本当に感謝しているのだ。

「何をしている二人とも!行くよ!」

 前を歩き始めた空に、流は溜息吐き、梵は置いていかれないようについていく。

 アニメイト店内へ入ってからの空の行動は早かった。あまり乗り気そうではなかった流も満更ではなさそうで、空と同じように次々とカゴの中が埋まっていく。

「はっ、これは立花理人の新作!見ろ空!」

「おおおお!なんと!流、それもカゴ行だ!」

「立花理人ってそんなに有名な人なの?」

 いつか行った本屋で平積みにされている本の中にその名前があったような気がしなくもないが、実際その人物がどの程度有名なのかはわからなかった。

 瞬間、空が梵を見て驚きの表情をした後、目をキラキラさせながら説明し始る。

「……そうか。梵君は知らないのだな。よし、ならば私が語ろう。立花理人がいかに著名なのかを!」

 とりあえず店の中では通路を通る人に邪魔になるので、その後も二人について店内を見終わった後、近くにある名古屋駅構内のうまいもん通りの中へと入る。近くにグランドオープンさせたばかりの場所だ。通りの中へ入り、空がラーメンが食べたいと言うので、角に店を構えるラーメン屋に入ることにする。

 注文を言い、少しして三人の前には台湾ラーメンが運ばれてきた。テーブル横に置いてあった割り箸を綺麗に二つに割り、空が「さて」と言う。

「立花理人について語ろうではないか」

 まるで今から教鞭を執る教師のような口調だ。

「何その口調」思わず梵はツッコミを入れた。タイミングは間違っていないはずだ。

 空の隣に座っている流が、いきなり堅苦しいどこかの誰かを真似たような口調になった空を横眼で見、次に梵に向かってグッと親指を立てながらも後は任せたとばかりに「いただきます」と手を合わせて一人ラーメンを食べ始めてしまう。

 空の方も、梵のツッコミはなんのその、何事もなかったかのように話の続きを話し始める。

「立花理人と言うのはね、ライトノベル作家なのだ。まあ他にもアニメのシナリオや漫画なんかの原作も書いたり、一般小説も書いたりとオールマイティな人なんだ」

「有名な先生なんだね。本屋でチラっと見たことはあったけど」

「ラブコメディからシリアスミステリーな内容まで、結構幅広く書いているね」

「へえ。あ、そう言えば少し前に空に借りた『山田一郎の事件簿』の一巻、凄く面白かった。ドラマもやってるんだね」

 現在は毎週木曜の九時から一時間。『山田一郎の事件簿』を見るのが習慣化している。

「ああ!その作品も立花理人の作品だしね!よければ続き貸そうか?」

「いいの?じゃあお言葉に甘えて……楽しみにしてるね」

「勿論!でも流石に今は持ち合わせないからよければ立花理人の別の本を貸そう」

 空は先ほど大量購入していた文庫本を口の前に持って見せてくる。そのすぐ上にある目はにやりとほくそ笑んでいる。

「え、でもそれさっき買った本でしょ?」

 買ったばかりの本は自分で最初に読みたいと思うだろう。少なくとも自分ならばそう思う。

「買ってみたものの、まだ読めていない本が家にあるのだ」

 だからはい、と言われてその中の一冊を渡してくる。

「それはシリーズものの最初の巻から安心して読んでくれ!」

「ありがとう。帰ったら早速読むよ」

 空にお礼を言い、少し時間が経ってしまったがラーメンが伸びないうちに食べようと箸を取って食べる。その後三人はラーメンを食べ終え、雑談を続ける。

「梵は名古屋に来たばかりだろ?どこか行きたい所とかはないのか?」

 名古屋へと来てからまだ二ヶ月ちょっと経つが、入学手続きや引っ越し等でバタついていた。氷見に軽く名古屋駅周辺を案内はしてもらったが、他の所はまだ未知の領域だ。

「うーん、栄とか……?」

「いいね!オアシス21とか久屋大通公園とか、行ってみようか」

「いいんじゃね」 

「行先が決定したところで話は変わるけど梵君、名古屋に都市伝説があるのは知ってるかい?」

「都市伝説?」

「そう。有名なのは口裂け女とか色々あるけれど、名古屋だとジャンピングババアとかローリングジジイとかあるみたい」

 全国津々浦々。どこにでもある真偽不明の都市伝説。

「何か……夫婦漫才みたいな都市伝説だね」

「身の毛がよだつような怖いものよりかは幾分かマシだと思うけどな、俺は」

「最近出回り始めたものだと、深夜十時を過ぎてからじゃないと現れない徘徊する幽霊や、走る着ぐるみとか」

「え、そっちの方が怖い」

「とか言いながら全く怖そうな顔には見えないけどね!」くふふ、と空が笑いながら言う。

 心外だとばかりに梵が表情筋を一生懸命動かそうとしていると、

「必死に眉間にしわ寄せて怖がってるふりしても無理だぞ」すかさず流がビシッと指をさしながら指摘してきた。

「人を指でさしちゃだめだよ」思わず梵が流に注意する。

「お前は俺の母親か」

「それで、どんな感じの内容なの?その二つの都市伝説って」

「ある男がね、見てしまったんだよ。それを。例えば男の名前を林君と呼ぶことにしよう。ちょっと悪い人たちと付き合いのあった林君はその日彼らに呼びつけられてね、深夜の一時過ぎに家を出て集会場へと向かったんだよ。やけに肌寒さを感じる夜だったの、真夏の夜なのにね。まあいくら真夏でも日の出ていない夜なんか涼しいに決まっているのだけれど、それ以外にもいつもと違うことがあったんだ、空気がね、淀んでいたんだって、白みがかったまるで煙草の煙みたいなものが宙を漂ってるの。時間が遅いのもあったけど、いつもだったら何人か通行人がいるのに人ひとりいなくて、なにより通り道にある居酒屋とかなんて稼ぎ時でしょう、だからいつもだったら電気がついているはずなのに、真っ暗だったんだって。唯一頼りの電灯はかろうじてついていたけれど、壊れかけていたのかバチバチとついたり消えたりしてね、だから林君、どっちかって言うと暗いの苦手だから怖くなっちゃって、早く集会場までたどり着こうとして走り出したんだって。必死に向かっていたら、目の前に人影があるのに気付いて足を止めたのね。人がいる!と思ってほっとした林君はその人影に近づいて声を掛けたんだって「あの、すみません」って。それでどんな人かと思って近づいていったら、人じゃなくてね、何か白い布みたいなのが光ってふわふわ浮いてたんだって。それで林君怖くなっちゃってね、叫び声をあげてしまったんだ。そうしたら ――― 」


 ゴクリと梵の喉が鳴る。


「白く光るその浮いているものが、凄い勢いで林君に向かってきたんだって。布の一部にぽっかりと穴が開いていたらしいんだけどね、そこから視えたんだってさ」

「な、何が」

「まるで人の目みたいな、二つの丸い光がさああああっ」

「……」

「あれ、梵君?」

 言葉を発さなくなった梵は目を開いたまま完全に固まっている。

「ん?……気絶してんぞこれ。表情変えないまま微動だにしない気絶の仕方ってどんだけだよ」 

「ちょっと刺激が強すぎたかな……」

「ちょっとどころじゃねえよ。怪談話の話術だけ何故か上手いんだから加減しろって」

 流が梵の身体の向きを変えて頬をぺちぺちと叩くが全く反応がない。仕方なく思い切りパーンッといい音を鳴らしながら一発かますと、

「はっ」

 自分に何が起こったか理解出来ないまま、何故かヒリヒリする頬を撫でる。

「梵君ごめんっ」前を見ると、空が手を合わせて謝ってきた。

「いやいや、勝手に気絶したのはこっちだから。気にしないで」

「今度からはもう少し優し目に語るよ」

 怪談話で優し目と言うのもよくわからないけど、と思いながらも梵が頷く。

「その人は結局どうなったの?」

「林君はこの後何とか集会場にたどり着いてチンピラ仲間に必死に体験したことを話すんだけど、信じてもらえなくて、なんなら鼻で笑い飛ばされたからつるむの嫌になってチンピラとのかかわり絶ったらしいよ。それで罰が当たったのかはわからないけど、後日笑い飛ばしてたチンピラたちがぼこぼこにされて集会場近くの路地で倒れてるのが発見されてちょっとした騒ぎになったらしい」

「な、なるほど」

「あともう一つの着ぐるみはね、……」

「空、そろそろ二時間経つ。店員に急かされるまえに移動しよう」

「もうそんな時間?楽しい時間が経つのは早いね!じゃあ栄に行くとしようか」



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