美少女令嬢な元生徒会副会長を、キモオタな中年教師がNTRる話

小松 美堂

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第三章

三学期

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I豆から帰った翌日……美奈子に生理が来た……

「よかったぁ……」

美奈子は顔を覆って安堵した。

安全日だったとはいえ、万全ではない。

ずっと、こころの奥底で不安に思っていたのだ……



(I豆で凄くシたかったり、エッチな気分にすぐなったのは生理前だったから?

今までも、一人で慰めたくなるとかあったわ。

そうよね。それだからよねっ……)







「生理が来ました」

「そうか……よかったね」

「だから、しばらくできません」

「了解」





友介とのLIMEはそれで終わった。



(あれ ? これでLIME終わり ? ……

また色々と、フェラならできるよね、とか要求されると

予想してたのに……思い出づくり……じゃないの ? ……)



そのまま友介から、特に何も要求はなく、三学期の初日、始業式を迎えた。

この後は、週一回は登校日があるが、あとは来ても来なくても

全く問題ない、というのが聖愛学園の高三生だ。



美奈子は、家にいてもだらだらしてしまうので、律儀に登校し、

生徒会に顔を出してみたり、図書室で本を読んだり、語学の

勉強をする予定だ。

ひょっとすると、友介の手伝いをする……かもしれない。



「あけましておめでと~ ! 」

「おめでとうございます」

「おめでと~」

「特訓セミナーどうだった ? 」

「お正月なかったねぇ」

始業式の日、美奈子は、陽菜をはじめとした友人たちと、久しぶりに顔を合わせた。



「わたしたち一般受験組みは、塾の直前ゼミとかでお正月なかったけれど、

美奈子はどうしてたの?」

「葛城本家に、両親の名代で行っていたわ」

「名代 !? なんか凄そう」

「フフ、親戚の皆さんやお客様にご挨拶するだけよ」

「いやいや、それが大変そう。着物でしょ? しかも」

「えぇ、そういうしきたりなの」

「お客さんどのくらい来るの ? 」

「数えてないけれど、百人くらい ? 」

「一般庶民家庭でよかったぁ……」

「それだけ ?」

「そうよ……」

(色々、言えないことばっかりになったわ……)



始業式が終わり、教室に入ると、隣席の陽菜が、声を潜めて追及する。

「お正月に聞いたI豆では、どーだったの ? 」

陽菜には、初詣の時に話してしまっている。

「D島とか行ったわ。ホテルの食事も美味しかった ! 」

「よかったわねぇ……彼氏が冬休みも全部バイトとか、心配してたのよ」

「フフ、もう、おせっかいねぇ」

「でも、今日も会えるわね」

「うんっ ! 」



アキラとは、昼から久々のデートの約束をしている。

(友介さんにLIMEで伝えたら「OK」のひとことだったなぁ……)



「起立 ! 」

友介がホームルームのために入ってくる。

「礼 ! 」



(あれ ? 友介さん、疲れてる ? 元気なさそう……)



「みなさん、あけましておめでとうございます。

受験勉強でお正月どころじゃないという方が大半でしょうが、

ここが最後の踏ん張りどころです-----------」







温泉ホテルから帰った夜、友介は落ち込んでいた。



(電話しながらヤるなんて、最悪だったな……エロ同人だと定番のシチュエーシンだけど、

実際にしたら、終わった後の罪悪感、半端ないや……)



(せっかく、それなりにイイ感じで過ごしてたのに……嫌われちまったなぁ……

どっちみち23日迄で終わろうと決めたんだから。仕方ないか……)



翌日、友介は鬱々とベッドで過ごしていた。

思い出すのは、美奈子との鮮烈なセックスの数々……

夢がかなったというのに、別れの寂しさの方が上回る……

「い、一応23日までは留保済みだから、呼び出すか……」

カラ元気を出して呟くと、ポロンとLIMEが届いた。



「生理が来ました」

「そうか……よかったね」

(ふぅ~~っ、なるべく考えないようにしてたけど、よかったぁ)

肩の荷が下りた気分になる。

「だから、しばらくできません」

「了解」



「ハハっ、よかったけど、これじゃ尚更呼び出すわけにもいかないや……」



結局、せっかくの冬休みの一日は、そのままダラダラして終わった。

食欲もなく、ひたすら寝ていたのだ。



翌日は、生徒はまだ休みだが、出勤だ。

新年の挨拶もそこそこに、三学期の授業の用意や、

中学受験準備関連の業務が立て込んでいる。

それらを、士気あがらない中、機械的にこなして

帰宅する。



ちょうど家に着くと美奈子からLIMEだ。

「明日、学校終わったらアキラくんと出かけます」

というデート予告だ。

「OK」とだけ返す。



(あぁぁぁぁぁ……そりゃ、そーだよな。彼氏とデートするよな。

まだ期日にならないけど、開放感あるだろうし……

もう、勝手にしてくれ……)



その夜、友介はひたすら、ここ最近撮った美奈子の動画

コレクションを見返していた。



(I豆でミナを撮影すればよかったな……

あの時は、ナマのミナに夢中で、別にいいさと思ってたんだ。

こうなってみると、ポルチオ性感でイってる魅力的な姿とか、写真も

含めて何もないとは……もったいないなことしたなぁ……)



(もう、このまま期日になっちまうのか……

嫌われたから、呼び出しても来てくれないよな。

そうだ、結婚まで口走ったんだボクは……

キモイよなぁ……



ミナ、会いたい……つい二日前まで抱いてたのに……

あんな決断しなきゃよかった……

……いやいや、あれでよかったんだ……ミナの幸せのためにも。)



そして、そのまま動画を繰り返し見て、ほぼ徹夜で始業式を迎えた。



担任としてホームルームも、行わねばならない。





(はあっ、ミナ来てるな……

とてもじゃないが、まともにミナを見れない……)



「みなさん、あけましておめでとうございます-------」

定型文みたいな内容と連絡事項を淡々と話す。

美奈子の方は、一切見ないが終始視線は感じていた。





「では、これから毎週月曜日が登校日になります。

受験などで欠席する場合は、必ず連絡するように。

--------それでは、ホームルームは以上です」



(結局、一度もわたしの方を見なかったわ、友介さん。

どうしたんだろう。いつも、必ず盗み見してたのに……

あんな宣言して、もう、興味がなくなった ? 散々抱いて、飽きたとか ? )



それは、ある意味喜ばしいはずのことなのに、そう考えると、

胸がチクリと痛む気がする。

(どうして…… ? )





美奈子とアキラは、街に繰り出してファーストフードで昼食を食べていた。

「そういえばさ、クルマで送ってくれた先輩いただろ?

あの人さ、キモ友の部屋の掃除担当だったんだ」

「そうなの……それが ? 」

「うん。愚痴で言われたんだけど、キモ友が部屋に女を連れ込んだらしいんだ。

部屋がぐちゃぐちゃで、凄い臭ったらしいよ。」

「ふーん。独身の男性だから、仕方ないわねぇ」

「そっ、そうだな。 まあ、ホテル側としては、綺麗に使って欲しいなーって」

「でも、そういうお客様のプライバシーを、いくら知人とはいっても、働いていた人が、

簡単に喋るのは、いけないと思うわ、その先輩の方。

それから……そのまた聞きを話すアキラくんもっ ! 」

「うっ……たっ、確かにそうだね、ごめん……」



(あれぇ ? 反応薄い上に怒られちっゃたよ。

美奈みたいな真面目なタイプは、気持ち悪いとか信じられない、

とか言うと思ったのに……)



(ど、ど、どーしよー……あぁ、やっぱりあの時部屋を綺麗に片付けてから、帰ればよかったわ。

ご迷惑をかけちゃったのね……恥ずかしい……

匂いとか……やだ……

でも、その先輩もアキラくんも、こんなこと人に言うなんて……

お客様なのに、友介さんがかわいそう)



その後、美奈子は気を取り直し、アキラとカラオケを楽しむことにした。



ひと通り、歌ったところで。

アキラが、キスをしてくる。

美奈子も、それに応えるが、アキラは下半身にも手を伸ばした。

「やめて」

「いいだろ」

「今日は、あの日なの。そういうのはやめて」

「そっ、そうなんだ。悪い」



少し気まずい雰囲気が流れる。



「もう少し歌おう 」

「そうねっ ! 」

小1時間ほど歌い、カラオケを出た。



「ねえ、明日から毎日夜勤なの ? 」

「うん。変則的に夜勤入るより、リズムができていいよ」

「アルバイトも大切だと思うけど、身体のこと考えてね」

「大丈夫、大丈夫、このくらい。心配し過ぎ」

「登校日は ? 」

「来週と、さ来週はパスかな……

その翌週は……W大の入学手続きの日だ。

一緒に行くだろ」

「もちろん ! 」

「大学の事務所が開く時間に行こう ! 一番乗りだ ! 」

「わたしが一番 ! 」

「おっ、校門入ったら競争かな」

「元アスリートの走りを見せてあげるわ」

「よく言った ! よぉしっ」



(その前の日で、すべて終わり、おしまい……

それとも、もう終わってるの ? ……友介さん、今日も何も言ってこない)
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