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魔の森
22話
しおりを挟むそれからハルはアキと約束した通り毎日1時間やったら15分休憩をしながら魔法を身体に馴染ませ、アキに覚えておいた方がいいと言われて、《結界》《サーチ》《魔力探知》《悪意察知》のスキルを覚えた。
魔法と並行して身体を動かす事もやった。
アキに、『ヴィオ様から貰ったんだけど、私には使えないから』と魔力刀と魔力銃を貰って使えるようになるために毎日触って身体に馴染ませていった。
ハルがアキの根城に来てから2ヶ月程経ったある日、アキがハルにある物をプレゼントした。
〔ハルー、お疲れ様。〕
「アキちゃん、お疲れ様。どうかした?」
〔これ、開けてみて。〕
「ん?うん。」
ハルが身体を動かしてる時に話しかけて、ハルが抱えても大きい箱をプレゼントした。
「わあ、外套とブーツだ。」
〔プレゼント。あげる。〕
「へ?なんで?ぼく、プレゼント貰えるような事した?」
〔うん、だって、今日は、ハルの誕生日でしょ?〕
「誕生日…?」
〔うん。そうだよ。忘れてた?〕
「あ、そっか、そうだった。忘れてた…。」
〔13歳おめでとう。これ着て一緒に魔の森出て旅しよ?〕
「ありがとう。そうだね、うん!これ着て一緒に行く。」
〔うん!13歳なら冒険者登録が出来るから13歳になったら此処を出ようと思ってたんだ。〕
「そうだったんだ。」
〔うん。それ、着てみてよ。〕
「うん!」
ハルは箱から外套とブーツを出して着てみた。
「うわぁ、しっかりしてるのに軽い。黒なのもカッコイイ。」
〔うん、似合うね。よかった。〕
「アキちゃん、ありがとう!すっごい嬉しい!」
〔気に入ってもらえてよかった。
ちなみに、その外套とブーツにエンチャント付けといたから。〕
「え、エンチャント付けたの……?怖すぎるんだけど…。」
〔なんで怖いのよ。〕
「だって、アキちゃんだよ!なにするか分からないじゃん!」
〔ひ、酷い……。ひんひん、ハルは、酷いよぉ…。〕
「嘘泣き止めて。可愛くない。」
〔それこそ酷い!〕
「ちなみに、どんなエンチャント付けたの?」
〔よくぞ聞いてくれた!
ブラックベアーの皮で作った外套には、『自動修復』、『自動回復』、『自動体温調節』、『軽量化』を付けて、
ブラックベアーの皮で作ったブーツには、『自動修復』、『軽量化』、『スピードアップ』を付けたよー。〕
「……、うん、分かってたけど、酷い。」
〔えー、なんでよぉー。良いの付けたじゃんー。〕
「良いの付けすぎなんだよ。誰かに盗られたらどうするの?」
〔大丈夫!使用者固定にしてあるから。〕
「はぁ、」
〔そんなに、嫌がらないでよぉ…、ハルが喜ぶと思って作ったのにぃ……。〕
「ごめんね、アキちゃん。嬉しいんだけど、凄すぎて怒っちゃった、ほんとにごめん…。」
〔ビックリ、し過ぎただけ…?〕
「うん。ほんとにごめんね。すっごく嬉しい。本当にありがとう。」
〔えへへへー、どういたしましてー。〕
ハルが怒ってしまうぐらいすごい外套とブーツだった。
基本的にエンチャントを付ける場合は、1つ。2つ付いてると国宝級にあたる。
エンチャント自体が特殊なスキルで、持ってる人もあまり居らず、エンチャントを付けられたとしても1つが限界なため。
ハルが怒るのも無理はない。
ちなみに、ハルは知らないが、ハルが着ているシャツとズボンは、シルバースパイダーと呼ばれる魔物から採れる超高級品の糸を使用している。
シャツのエンチャントは、『自動修復』、『自動回復』で、ズボンのエンチャントは、『自動修復』、『スピードアップ』である。ベストは、シルバースパイダーの糸とブラックベアーの皮で作った超強度品。ブラックベアーも皮製品を作るのに使用するには超高級品である。ちなみに、ベストのエンチャントは、『自動修復』、『自動回復』である。
アキが初めてエンチャント付けた時にやり過ぎてハルに怒られた為、どうゆう服なのか伝えずにあげた。
ちなみに、外套とブーツと同じで使用者固定をしてある。
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