猫ちゃんの異世界、旅日記。

椿姫哀翔

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魔の森

18話

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片付けをして隣同士にイスに座った。

〔さて、ハル、〕
「はい!」
〔ふふっ、元気があってよろしい。〕
「はい!ありがとうございます!」

〔「……、ふふっ、ふふっ」〕
「あーはははっ、おっかしい。あははっ」
〔ふふふっ、ハ、ハルが始めたんでしょ。ふふっ〕

ものすごく微笑ましい状態が5分程経った。

「はー、笑った!」
〔そうだね、私も久しぶりにこんなに笑ったかも。〕
「ね。」
〔さて、そろそろ魔法やっていきますか。〕
「うん!」
〔まずは、昨日やった魔力の循環からね。〕
「えー」
〔えー、じゃない。昨日と今日でハルの身体は別物なんだから1からやっていかないと。〕
「むー、わかってるけどさ、」
〔じゃあ、なんでむくれてるの?〕
「だって…、ずっと夢だったから。魔法使うの。」
〔それは、もちろん痛いほどわかってるよ。でも、基礎をきちんとやらないと適当に魔法使って身体壊しても嫌でしょ?〕
「……、うん…、」
〔なら、基礎からやってくよ。それ終わったら魔法教えてあげるから。〕
「分かった…。約束だよ。」
〔うん、約束。基礎終わったら必ず魔法教えてあげる。〕

ハルがしぶしぶながらも納得してくれたため、魔力循環を始めた。

〔《魔力可視化》で見てるからやってみて。〕
「うん。集中して、魔力を感じて循環させる…。」

目をつぶり、昨日やった事を思い出して魔力を循環させていく。

(うん、いい感じだね。これなら簡単な魔法なら使えそう。)

「ふう、アキちゃん、どうだった…?」

しばらく身体の中を循環させて手に持ってきて集めてから魔力を消してみせた。

〔うん、いい感じ。これならすぐ魔法出来そうだよ。〕
「ほんと!?」
〔うん。……、ハルさ、〕
「ん?」
〔使える属性とかを知りたいんだけど、ハルのステータス見せてもらってもいいかな…?〕
「え?うん、もちろん!いいよ!」
〔へ、いいの?〕
「うん。なんでそんなに言いづらそうに聞いてきたの?」
〔いや、だって、ステータスって、本人の能力値全て書いてあるから基本、人に見せることは無いから。〕
「そうだけど、アキちゃんはぼくの命の恩人で、魔力解放もしてくれた家族だから、全然見せるのに抵抗無いよ。まあ、他の人には絶対見せないけど。」
〔っ、ありがとう…。〕
「ふふっ、いえいえー。
そだ、ステータス見せるのに1つお願い聞いてくれる?」
〔もちろんいいけど、なに?〕
「ステータス見せる時、アキちゃんのことお膝で抱っこさせて。」
〔へ?そんな事?〕
「うん、ダメ……?」
〔っ、(上目遣いっ、)可愛いか!良いよ。〕
「ほんと!?やったー!」

ハルの可愛いワガママにより、隣同士でイスに座ってたが、ハルの膝の上に乗り抱っこされた。


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