愛しい番はいつも僕の傍に居たらしい

こんぶ

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本編

0歳、決意を固める

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目が覚めると小さな顔が覗き込んでいた。黒髪青眼。小学低学年くらいかな。なんとなく祐太郎に似ているような…
姉ちゃんが祐太郎に似ているキャラがいるって言っていた。多分この子の事だろう…

「わ…」
「あぅ?」

呂律がうまく回らない。これが幼児の口か、不便。

「あら、起きたの?」
「ええ、そうみたいです。これから上手くやっていけるでしょうか」
「何言ってるの!シルビー君はなんでも上手にこなせるのだから、ティーの相手なんてお手のものでしょう、勿論、私も一緒に遊びますわ!」
「しかし…」


この祐太郎激似な顔をした男の子はシルビーというらしい。シルビーはティー(ティー二ー)の幼馴染、後にティーと憎しみ合うライバルとなる相手だ。こんなところで姉ちゃんの語りが役立つとは人生わからないもんだな。シルビーと憎しみ合うライバルとならぬよう、気を引き締めて行動しなければ。だってライバルなんて...大変そうじゃん?出来れば避けて生きたい。毎日気を張りながら暮らすなんてキツすぎる。


「ティーが起きたのか!」
「相変わらず天使だねぇ」
「もちろんです」

少し遅れて三人の子供も顔を覗き込ませてきた。ティーには3人兄が居る。おそらく俺の兄、王子たちだろう。
みんな、今は可愛がってくれるかもしれないが今後は違うかもしれない。ティーニーは全キャラから、そしてゲームプレイヤー達からもことごとく嫌われていた悪役だ。みんなから嫌われるとか悲しすぎる。
姉が語っていたゲームの話をもとに生き延びよう。僕は生まれてすぐ、そんな決意を固めた。







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