好きな人と「仮の恋人」になりました。

こんぶ

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からかわれるのなら

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蝉の声が煩わしい、高校2年の夏。赤ん坊の頃からの幼なじみであるあきらゆうは、いつも通り教室でのんびり過ごしていた。
明は日本人だが、色素が薄いので髪も目も茶色なのだ。なのに知らないフリをして頭髪検査をしようとする先生は、いつも何かをしでかす気しかしないのでいつも優が牽制している。そんな優はハーフなので、髪は金色、目は青色だ。明に「綺麗だね」と言われた髪と目を、優は気に入っていたりもする。

「あっつーい」
「っ」
同じ椅子に座る明と優。明は優の股の間でくつろいでいた。
明は第三ボタンまで開けて、風を起こすように服を仰いだ。
下着類は、「夏は暑いから」と何も着ることの無い明。その体を上から見ることになった優は、息を飲んだ。
汗ばむ白い肌に、ピンク色の乳首。顔も何となく赤い気がする。ああ!そんな蕩けた顔でこっち見ないでくれ……興奮しちゃうから。
硬くなったモノが明のお尻にフィットしてるのだが、天然な明はそれに気づかない。

「え……えろ」
「ん?どした?」
「……いや、何でもない……俺の前でしか、それやるなよ」
「?はーい」

すると突然、

「お前ら本当に仲良いのな。実は付き合ってるんじゃねぇの?」

と、クラスメイトから言われた。嫌味ではなく、冗談めかして言われた。教室にいた人たちも「よく聞いてくれた!!」と喜んでいた。
自覚のない二人だったが、傍から見ると本当にカップルのようなのだ。学年公認のカップルだと謳われるほどには。
それもそのはず、暑くても必ず休み時間に、優の膝の上に明がいるのは当たり前のこと。当然のように優が明に覆い被さるようにハグしたり(偶に頭にキスする)、明の口端についていたケーキのクリームを優が舐め取り、「明、甘いね」と微笑み、明が照れて優をポカポカ叩く(猫パンチ)ということをしていれば、噂が流れるのも無理は無い。

本人たちはそれを否定するもののーーーじつは、付き合ってはいないが、二人ともお互いに恋しあっているのだ。優は全く隠しているつもりはない。だが、明は気持ちを隠して親友として過ごしている。実際、距離の近い優には、いつも心臓を跳ねさせて、照れまくりなのである。

そんなある夏の日のこと。蝉が今日は珍しくおとなしい。明は、優の家に遊びに来ていた。明の本をめくる音が部屋に響く。ベッドの上で、二人はゴロゴロしていた。
屋根の下には2人だけ。いつもは誰かしらいるものだから、やけに静かで落ち着かない。何とか緊張をほぐそうと、昨日考えていたことを明は伝えた。

「……っ優……僕たち、付き合う?……あ、あのほら!前みたいにからかわれるの、嫌でしょ?だったら、いっその事本当に付き合ってみない?」

実際、優は友達の「カップルいじり」に不服そうな顔をしていたし、都合がいいと思うんだけど……。

「……いい、よ……」

明は喜んだ。
優は遊び半分だろうけど、仮にでも「優の恋人」になれるのは嬉しい。そう思い、優に抱きついた。

「えへへ」
「っ」

息を飲んだ優に、キスをされた。明は優に押し倒された格好になった。

今まで口端を舐められた事しかないのに。唇が触れ合うのってこんなに気持ちいいんだ。

「んぅ……」
「明、好きだ……」
「んっ」

好きって言われたら勘違いしてしまいそうだ。それに何回もキスをしてくれる。優は案外、仮の恋人を楽しんでいるのかもしれない。
赤ちゃんの頃からずっと一緒にいるけど、浮いた話は一切聞いたことないし。

「ひゃっそこも触るの?」
「うん……いい?」

シャツに優の手が忍び込み、お腹を弄る。元来、明のお腹はくすぐりに弱いのだ。

「あはっ……んっ!だめぇ……ひゃんっ!」
「きもちい?」
「んんっくすぐったいよぉ」

そう言って身体を捩りながら可愛い声を出す明に、優は興奮した。手をもっと侵入させて、前からずっと触りたかった乳首を掠めた。

「あっ!そこっやだあ!」
「なんで?」
「いつもーーーいや、何でもない」

明は乳首を使ってオナニーするから敏感になっているのだが、そんなことを仮の恋人になってくれた優に言えるわけが無い。乳首だけでイける時もあるなんて言ったら、今度こそ引かれてしまいそう。

「ふーん?じゃあ、明が言うまでするね」
少し怒ったように優が言った。
「えっ?だめぇ!ぁっあっあっあっ!」
「言えば終わるよ?」
「言わないぃ!言ったら嫌われちゃう……んっ」
「明のこと、俺が嫌うわけないじゃん。聞いたら、もっと好きになるかもしれないよ?」
「そ、そう?」
「うん」

優は、早く知りたくてドキドキ。明は、言いたくなくてドキドキ。

「……えっと、僕……乳首(小声)、で、おなにー(もっと小声)してて、少し敏感になっちゃってるの。乳首(小声)でイケちゃう時も……ある」
「……可愛い……」

興奮しすぎて猿と化してしまった優は、無心で明を弄り続けた。

「……あっ!ちょっと待ってぇ!!カリカリしちゃダメぇ!あっゃっあん!イきそう……んあっ」
明が腰を淫らに振り、その影響で出る布の擦れる音。それら全てが、優の興奮材料になっていた。
「あっあっあっ!!だめっイっちゃぅう!!イくっ!!!あっぁああぁ!あぁっ!」
身体をビクビクさせながら達した明は、優の手さばきに感動していた。こんなに早くイけるなんて……優は、かっこよくて優しくて文武両道なだけでなく、えっちも上手だなんて……もっと好きになっちゃう。……あ、でも、出ちゃったヤツどうしよう……。

そして優は、好きな子を自分の手でイカせることが出来た感動に、痛いぐらいに勃起していた。明のイキ顔を見れて、放心状態である。頭の中では、「可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い」というもので埋め尽くされていた。

「優……出ちゃったものどうすればいいかな」
「っ?!、ああ。えっと……取り敢えず、この部屋にある明のパンツと交換して……もうパジャマに着替えちゃう?今日は泊まってく?」
「うん!!泊まる!!!」

その後、天然な明はその場で生尻を出して着替え、優が軽くイッた。そして、優はそのままトイレで抜くことになったのだった……。



★作者より★
分かりにくいですが、明は「仮の恋人」になったと思っていて、優は「本当の恋人」になれたと思っています。
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