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運命の出会い
僕達は知り合いだったようで
しおりを挟む「んっ」
ーーーあれ?ここはどこだろう?
目が覚めて辺りを見回すと、いつもと違う光景だった。
ふわふわのベッド、大きな部屋、豪華な装飾。
どう見ても、僕の部屋じゃない。
どうしていいのか分からなくて困り果てていた時、ドアが空いた。神様用だからなのか扉も大きい。
「ーー起きたのか。すまん、さっきは驚かせてしまったな」
「いっいえ!僕の方こそ…」
「いいんだよ。そういえばシーちゃん、あの人たちとはどこで知り合ったの?」
あの人たちとは、さっきの怖い神様たちのことだろう。
「少し外れたところで飛んでたら、楽しいことができるって言われたから、ついて行ったらあそこに…」
「そうか、そういう手で今まで…って!シーちゃん!」
「ふぇ?」
「簡単に着いて言っちゃダメだよ!これからは僕に相談からにしてね」
「…は、はぁい」
よく分からないけど返事はしておかなきゃね。
「シーちゃん、わかってない顔してる」
バレてる!!
「まあ、これから気をつけていけばいいかな?」
「あの、ーー」
「ん?」
そういえば、ラウと呼んでと言われた気がする。
「ラウさん。どうしてあそこがわかったの?」
「へへっ僕の名前呼んでくれて嬉しいな」
間違っていなかったようだ、よかった。
「シーちゃんのお友達が、連れていかれたところを見ていたらしくて、通報してくれたんだ」
「へ?誰だろう?」
「男の子で、たしかーー髪は緑色だったかな?」
もしかしてーーーでも、あの子は僕の友達なんかじゃない。
「友達ーーじゃない。けど、嬉しいな」
「?」
話の途中で臆病な僕は逃げてしまうけど、それでも僕の危ないところを助けてくれたんだ。嫌われてはなかったのかな?
ーーーは!そういえば僕、ラウさんにプロポーズされたのだった!
どうしてこんな重大なことを忘れていたのだろう、僕おかしいなぁ。
「え、えと、ラウさん!」
「どうした?」
「んと、ぼ、僕もっ僕もラウさんが大好きです!ぜひ結婚してくだしゃい!」
ーーーーーーあ。
噛んでしまった。大事なところだったのに!恥ずかしい…。人生に関わる重大なところで…こんな…!
「っっっ嬉しい!シーちゃん!僕のお嫁さんになってくれるの?」
恥ずかしがっていた僕に、ラウさんが抱きついてきた。
お嫁さん?僕もラウさんも男なのに、そういうのがあるの?
体格的なことかな。それとも地位?
「うん、僕、ラウさんのお嫁さんになりたいな?」
このセリフが言えると今まで思ってこなかったから、嬉しすぎて口が緩んだ。
「っ可愛いーー。」
「んっ」
口付けされました。まだ会って間もないのに、結婚の約束して、キスもして。
僕、結構凄いことしてるかもしれない。
「んんっ!っぁ」
唇を舐められてくすぐったかったから、口を開けた。そうしたら、ラウさんの舌が僕のお口に入ってきた。
口内を擽られて、なんだかふわふわする。気持ちいな…。
「らうしゃん…ひもひい…」
「ぼくも…きもちいよ」
蕩けた笑顔を向けられて眩しい。
みんなの憧れの人と結ばれて嬉しくて、何故かそのまま寝落ちしてしまったのだった。
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