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お兄ちゃん失格*sideお兄ちゃん
しおりを挟むいわゆる機密部屋という、この国の秘密を語らう部屋の待合室の個室トイレで、僕は何をしているんだろう。最初は、そんなことも頭の隅にはあった、あったはずだった。
「っあぁ」
「きもちぃ?」
「おくこしゅられたら、おかしくなるぅっ」
「んふふ」
耳元でそんなとろけるような笑い方をされたら溜まったものじゃない。こんな色気のある顔で、必死に僕を貪っているんだ……そう思うと、キュンとした。母性だろうか?頭がフワフワしてそんなことも考えられない。
はじめ、リシュと良い雰囲気になり、いつも通りあの寝室のあのベッドでするんだろうなと期待が高まり、連れ去られるままになっていた。そこまでは良かったのだ、寝室の扉をすぎてから違和感を覚えた。
どうして止まらないんだろう?すぎてしまったのが分からなかったのだろうか。いやしかし、リシュは前を向いて歩き、行き先をしっかりと目指しているように見える。
ーー!今日はしないの?
そう思い焦った僕は、いつもはしない行動に出た。リシュの袖を軽く引っ張り、リシュが振り向いたところで、「エッチ、シたい……」と消え入りそうな声で言ったのだ。こんなこといつもだったら恥ずかしくてしていない。しかも、気づいたらことに及んでいるから、そんな暇もなかった。
息を飲む音が聞こえてから、長い時間が流れた。僕が緊張して長く感じたのかもしれないけどね。
と思っていたら、ぐんっ!と力強いお姫様抱っこをされて、他よりも扉がやや分厚く感じる部屋に入った。
そこはまだ部屋が続くみたいだったけど、手前の部屋のトイレに連れていかれた。
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