天使と言われている僕は公爵家のメイドになります。

こんぶ

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いたたまれない*

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サブに連れ添って今日も王城に来ている。(王城と騎士団の建物はすぐに駆けつけられるよう、また、出勤を素早く行うため隣接している)

サブとグレー様が大事な話があるそうで重厚な扉の中の機密事項を話し合う部屋に行った。外部には漏れては行けないので僕は待合室でお菓子やお茶を頂きながらゆったりと待っている訳なんだけど……。
ちなみに、待合室にサブたちがいる部屋が隣接してる。外には強い騎士様がこの部屋の警備をしていて、扉を入ると僕のいる待合室があって、そのさらに奥がサブたちがいる所謂機密部屋っていうことだ。
そして、待合室にはトイレがあって、そこからはさっきから声が聞こえるんだ。

『あっあっ!!そこぉ!!リシュぅ、だいすきっ、あ!』
『俺もだよ、ああ!可愛い!ライ!』
『んっ!おくぅ!!もっと奥ほしぃ♡』
『っここかな?』
『っんん!!!らめぇぇ♡』
『ダメじゃないだろっ!』
『っひぁぁあん!』

……いたしているように聞こえる喘ぎ声。これ、絶対お兄ちゃんの声だよね??

「ライ」って呼ばれてるし。え、お兄ちゃんどんなところでヤッてるの!!!ここ王城だよ?場所を考えようよ。

そして相手はもちろん第二王子だよね。王子様としてここでするというのはどうなんだろう?いや、王子の権限で……的な感じ?

『イクイクっ!!!なかだしてぇ♡』
『出すよっ!!』
『っああぁあん!!!中でてるぅ♡♡♡』

中出し?!子ども出来ちゃうじゃん!いや、いいのかな?……。
お兄ちゃん、「アルを護る!」って言いながらほかのお兄さん達とかきれいなお姉さん達に色目で見られてたから少しポケーっとしてて心配なんだよな。

まあ、王子様が助けてくれると信じよう!







と思っていたら、サブとグレー様、お兄ちゃんとイリス様が同時にでてきた。

サブとグレー様はまだ話し合いの余韻が残っているのか真剣な顔をしている。

お兄ちゃんとイリス様は、如何にもラブラブカップルって感じでとにかくラブラブしてる。イリス様がお兄ちゃんの腰を抱いて、ついさっきまで致してましたって感じの雰囲気が出てる。


そしてそれに困惑し俯く僕。



ーーー何この状況!!?!?!







✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。






~数刻前の機密部屋にて~



「……さっきの、見た?」

「ああ、あのアルの『待ってますね!』という子犬みたいな少し寂しそうな顔は…………すっごく可愛かった!」

「っそれな!!!」

そう、ここは勿論国の機密を話す部屋でもあるのだが……アルルについて話し合う「推し部屋」でもあるのだ。

アルルについて幼少より「可愛い可愛い」と散々聞かされてきたグレーは、アルルとはどんな子かと会うのを心待ちにしていた。
そして先日ついに会い、グレーの心はズキューンっと撃ち抜かれたのだ。
ーーこんな可愛い子存在してもいいのか?
そんなふうに思ってしまうほど、可愛かったのだ。天使のようなアルルについて、語らずにはいられない……ということで、今日は急遽2人で集まった。
アルルを外に待たせているのは申し訳なく思いつつ、アルルにこの会話を聞かれては引かれてしまうこと間違いないのでそうしているのだ。

待機している間はお菓子やお茶がいただけると知ったアルの可愛さと言ったら、本当に素晴らしかった。

そんな話を長らく続け、そして扉を出るとそこにはーーーー
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