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どちら様でしょうか??
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あの日から十年が経ち、僕は十八歳になった。
後からウェンが王都に住んでいるということを知り、気軽に会えない、どうしよう!ってなっていた。(僕の家は王都から馬車で5日するところにある)
でも、心の広いウェンはそんなこと一ミリも気にすることなく、しかも友達になりたいとまで言ってくれたのだ。
しかし遠く離れている僕達はやはり気軽に会うことが出来ないから、手紙でやり取りすることになった。
ウェンは王都の人間であるということもあり、新鮮な話ばかりで楽しかった。
そんなウェンが二年前に騎士になった。騎士ってすごいんだ。だって、魔物を狩ったり王族を護ったり、国のためにたくさんのことをしてくれている。
そして、ズルズル行き現在。ウェンは史上最年少の十八歳で騎士団長にまで上り詰めたのだ。
そんなこともあり、これは祝わなければと僕は王国祭に来た。ウェンには忙しいのに都合合わせて会おうとしてくれるかもしれないから言っていない。だって、ウェンは無茶さんだから会うの厳しくても会おうとしてくれると思うもん。
だから、騎士姿のウェンを遠目で見れたらいいなぁ……くらいの気持ちでいる。
「……ウェンいないなぁ…忙しいんだろうけど……」
「あれ、君一人?僕と遊ぼうよ~」
「結構です」
「そんなこと言わずにさぁ、照れてるんでしょ」
「はぁ?意味がわかりません」
「こっち来なよ、イイコトしよ?」
「っ離してください!!離せ!!!」
イイコトと言われ戸惑った僕は抵抗してみる。この人悪い人っぽいから、あっちの方にいてこっちの様子見てた騎士さんに助けてもらうことにしよう。そのままズルズルと路地裏に連れていかれた。
手を頭の上でまとめられ、男と向き合っている。
「っ何すんだよ!離せって!」
「おーおー、急に口悪くなっちゃって!お口塞ごうか??」
「やめて!」
「んちゅ~~っーーーーぶへぇっ!!」
気持ち悪いキス顔を近づけてきたチャラ男が変な声をあげた。
と同時に、体が押さえつけられていた感覚が無くなりほっとした。
恐る恐る後ろを向くと下の方で間抜け面を晒しながら伸びているチャラ男。目線を上にするとそこには心配そうにこちらを見ている騎士様が。
「っ大丈夫か?!」
「ーーーっああ!どうもありがとうございます!」
「うん、よかった。それより、怪我はないか?」
「特には……あっあの、僕用事あるので、これで失礼します!本当にありがとうございました!」
「はっ?用事ってなんだ?」
「えっ……えっとぉ、……(ウェンを見に来たとは言いづらいな。なんかストーカーみたいだし)……騎士様を見に来ました。」
「そうか……」
この人、かっこいいなぁ。僕の顔を覗き込んでくる表情とか、体つきとか。鎧越しでも分かるかっこよさ。
「騎士をみて、どう思った?」
「えっと、素直にかっこよくて素敵だと思います。そういえば、お名前はなんというのですか?」
「……サブと呼んでくれ。それと、敬語無しで」
「わかりました……じゃなくて、わかった!」
「ありがとう」
はいかっこいい。いや、実際めちゃくちゃかっこいいよ?どこの王子様ですか、白馬はどこに置いてきたんですかって言いたくなるぐらいかっこいいよ。目がキラキラしてて、髪もツヤツヤ輝いてる。
他の騎士様も美形だったけどね?なんか、纏う空気が違うというかね。とにかく凄い。
後からウェンが王都に住んでいるということを知り、気軽に会えない、どうしよう!ってなっていた。(僕の家は王都から馬車で5日するところにある)
でも、心の広いウェンはそんなこと一ミリも気にすることなく、しかも友達になりたいとまで言ってくれたのだ。
しかし遠く離れている僕達はやはり気軽に会うことが出来ないから、手紙でやり取りすることになった。
ウェンは王都の人間であるということもあり、新鮮な話ばかりで楽しかった。
そんなウェンが二年前に騎士になった。騎士ってすごいんだ。だって、魔物を狩ったり王族を護ったり、国のためにたくさんのことをしてくれている。
そして、ズルズル行き現在。ウェンは史上最年少の十八歳で騎士団長にまで上り詰めたのだ。
そんなこともあり、これは祝わなければと僕は王国祭に来た。ウェンには忙しいのに都合合わせて会おうとしてくれるかもしれないから言っていない。だって、ウェンは無茶さんだから会うの厳しくても会おうとしてくれると思うもん。
だから、騎士姿のウェンを遠目で見れたらいいなぁ……くらいの気持ちでいる。
「……ウェンいないなぁ…忙しいんだろうけど……」
「あれ、君一人?僕と遊ぼうよ~」
「結構です」
「そんなこと言わずにさぁ、照れてるんでしょ」
「はぁ?意味がわかりません」
「こっち来なよ、イイコトしよ?」
「っ離してください!!離せ!!!」
イイコトと言われ戸惑った僕は抵抗してみる。この人悪い人っぽいから、あっちの方にいてこっちの様子見てた騎士さんに助けてもらうことにしよう。そのままズルズルと路地裏に連れていかれた。
手を頭の上でまとめられ、男と向き合っている。
「っ何すんだよ!離せって!」
「おーおー、急に口悪くなっちゃって!お口塞ごうか??」
「やめて!」
「んちゅ~~っーーーーぶへぇっ!!」
気持ち悪いキス顔を近づけてきたチャラ男が変な声をあげた。
と同時に、体が押さえつけられていた感覚が無くなりほっとした。
恐る恐る後ろを向くと下の方で間抜け面を晒しながら伸びているチャラ男。目線を上にするとそこには心配そうにこちらを見ている騎士様が。
「っ大丈夫か?!」
「ーーーっああ!どうもありがとうございます!」
「うん、よかった。それより、怪我はないか?」
「特には……あっあの、僕用事あるので、これで失礼します!本当にありがとうございました!」
「はっ?用事ってなんだ?」
「えっ……えっとぉ、……(ウェンを見に来たとは言いづらいな。なんかストーカーみたいだし)……騎士様を見に来ました。」
「そうか……」
この人、かっこいいなぁ。僕の顔を覗き込んでくる表情とか、体つきとか。鎧越しでも分かるかっこよさ。
「騎士をみて、どう思った?」
「えっと、素直にかっこよくて素敵だと思います。そういえば、お名前はなんというのですか?」
「……サブと呼んでくれ。それと、敬語無しで」
「わかりました……じゃなくて、わかった!」
「ありがとう」
はいかっこいい。いや、実際めちゃくちゃかっこいいよ?どこの王子様ですか、白馬はどこに置いてきたんですかって言いたくなるぐらいかっこいいよ。目がキラキラしてて、髪もツヤツヤ輝いてる。
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