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久しぶりのお兄ちゃん家
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「お茶飲んでから、剣術やるか?」
「うん!うわぁ、お兄ちゃん家久々ー!」
お兄ちゃんが家の扉を開けた。その懐かしい光景に込み上げてくるものがある。
家に入り、廊下を進む。壁には幼い頃お兄ちゃんと描いた絵が飾られていて、ああ、まだここにあったんだと安堵した。
お兄ちゃんが越して、僕たちの思い出もどこかに行ってしまった感じがしてたからかな。なんか女々しいね。
リビングにつき、キッチンへと向かう。
「まって!僕も手伝う!」
一人でお茶の用意をしようとしていたお兄ちゃんを止める。五日も馬車に乗り続けてきたのにやらせるのは酷いもんね。
「ありがとうアルル」
「いや、お兄ちゃんにやらせるのは酷いでしょ、お兄ちゃん疲れてるんだから」
「アルルは優しいなあ。お嫁さんにしたい」
「お兄ちゃん何言ってんの!僕はお婿さんになるの!」
「僕、アルルはどう転んでもお嫁さんになると思うけどな」
「へ?なぁに?」
「いや、なんでもない。アルル可愛いなって言っただけだよ。」
「えへへ」
可愛いは余り嬉しくないけど、お兄ちゃんに言われると悪い気はしなくなる。
机にお茶を置いて、ソファーに隣同士で座った。
「お兄ちゃん、王国祭ってどんな感じなの?」
「あぁ、僕は参加したことがないから聞いた話になるんだけどね。騎士団の先輩が言うには、王様王妃様、王子様などがパレードしたり、屋台が出たりするらしいよ。僕はまだ出れないんだけど、騎士団も護衛の関係で参加するみたいなんだ。特に騎士団長は地位や容姿も相まって注目を集めてるみたい」
「へぇ、面白そうだね!…騎士団長様かぁ…見てみたいな。」
「ん゛ん?なんで?」
「ふぇ?だって王国を守る人でしょ?かっこいいんだろうなって思ったから…」
「…僕は?」
「ん?」
「僕はかっこいい?」
いつもはニコニコ笑ってるのに子犬みたいな顔して言ってくるものだから、驚いた。なんでこんなに悲しそうな顔をしてるんだろう。
「お兄ちゃんはかっこいいに決まってるでしょ!僕が見てきた中で一番かっこいい!!」
「ほんと?嬉しいな…」
そんな感じでいつも通りに過ごした数日後、僕はあっという間に王国祭へと出向いていた。
♪。.:*・゜♪。.:*・゜
「うん!うわぁ、お兄ちゃん家久々ー!」
お兄ちゃんが家の扉を開けた。その懐かしい光景に込み上げてくるものがある。
家に入り、廊下を進む。壁には幼い頃お兄ちゃんと描いた絵が飾られていて、ああ、まだここにあったんだと安堵した。
お兄ちゃんが越して、僕たちの思い出もどこかに行ってしまった感じがしてたからかな。なんか女々しいね。
リビングにつき、キッチンへと向かう。
「まって!僕も手伝う!」
一人でお茶の用意をしようとしていたお兄ちゃんを止める。五日も馬車に乗り続けてきたのにやらせるのは酷いもんね。
「ありがとうアルル」
「いや、お兄ちゃんにやらせるのは酷いでしょ、お兄ちゃん疲れてるんだから」
「アルルは優しいなあ。お嫁さんにしたい」
「お兄ちゃん何言ってんの!僕はお婿さんになるの!」
「僕、アルルはどう転んでもお嫁さんになると思うけどな」
「へ?なぁに?」
「いや、なんでもない。アルル可愛いなって言っただけだよ。」
「えへへ」
可愛いは余り嬉しくないけど、お兄ちゃんに言われると悪い気はしなくなる。
机にお茶を置いて、ソファーに隣同士で座った。
「お兄ちゃん、王国祭ってどんな感じなの?」
「あぁ、僕は参加したことがないから聞いた話になるんだけどね。騎士団の先輩が言うには、王様王妃様、王子様などがパレードしたり、屋台が出たりするらしいよ。僕はまだ出れないんだけど、騎士団も護衛の関係で参加するみたいなんだ。特に騎士団長は地位や容姿も相まって注目を集めてるみたい」
「へぇ、面白そうだね!…騎士団長様かぁ…見てみたいな。」
「ん゛ん?なんで?」
「ふぇ?だって王国を守る人でしょ?かっこいいんだろうなって思ったから…」
「…僕は?」
「ん?」
「僕はかっこいい?」
いつもはニコニコ笑ってるのに子犬みたいな顔して言ってくるものだから、驚いた。なんでこんなに悲しそうな顔をしてるんだろう。
「お兄ちゃんはかっこいいに決まってるでしょ!僕が見てきた中で一番かっこいい!!」
「ほんと?嬉しいな…」
そんな感じでいつも通りに過ごした数日後、僕はあっという間に王国祭へと出向いていた。
♪。.:*・゜♪。.:*・゜
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