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1章.薬師の名門ブレルスクに入学した私は…
20.薬慈院に着くまで雑談します。
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「……筆記だけで??」
意味がわからない。筆記テストなのに筆記だけで100点が取れないとはどういう事だろうか?
「そもそも、これらのテストを行う目的は、教師への忠誠心作りだからな。」
「……はい?」
「要するに、教師に媚び諂えば諂う程筆記テストの点に加点されるんだよ。」
「おいおい、そんな馬鹿な話が……………………ありそうだな。」
あのバカどもならやりかねないか。
「じゃあ、あいつらは教師に媚び諂って得た点数だけで70点台になってると言うのか?」
「いいや、違う。あいつらが媚び諂ってとれるのはせいぜい40点分くらいだ。」
「だ…だよな。70点分の媚びって、何だよって話だし…」
「大体30点くらいは買ってんだよ。」
「……へ?」
「大体、金貨一枚で一点くらいが相場だな。いわゆる賄賂って奴だ。そういう意味ではお前の言ってた通り、流石貴族って感じではあるな。」
「…………」
加点システムが、骨の髄まで……
「……腐ってんなぁ。」
「ほんと、申し訳なくなってくるよ。」
「いや、テルマが謝る事じゃないだろ。」
「……因みに、あいつらの筆記だけの点数は5点未満だ。お世辞と賄賂で70点台まで底上げしてるだけで、あいつらの筆記の実力はカスなんだよ。」
「一応聞くが、王都の貴族子息はみんなそうなのか?」
「流石に全てかは知らないが、俺の知る限りではそうだな。」
「………頭悪過ぎて馬鹿になりそうだ。」
「それは、連中の事か?それともこの加点システムか?」
「両方だ。」
尚更退学したくなって来た。
「そんな連中が、筆記でずっと満点を取ってる奴を見れば、そりゃあ目の敵にもするわな。」
「えっ?満点!?」
「あぁ、言い忘れてたな。筆記は50点が満点だ。」
「………それって、つまり……」
「……やっと話が繋がったか。そうだ、お前はこれまでカスみたいな点しか取れてなかったテストでずっと満点を取り続けてんだ。そりゃ、殺気マシマシで敵意を向けるわな。」
マジかよ。
「因みに、筆記だけで50点満点をとった奴は前例が無い。」
まじかよ。
「ま、そのおかげで誰も文句を言わずに聞いてるんだがな。」
「………なるほど。」
色々と納得出来た。道理で馬鹿共が執拗にゼミに入れようとするわけだ。
それにしても、最高点が100点で頭打ちにならないとかぶっ飛んでるな。
「そんな事より、今日も手伝いに行って良いか?」
「あぁ、もちろん。お陰で随分と助かっているよ。」
「つってもまぁ、アレクの1割も働けてない気がするけどな。」
そんな話をしながら中庭を抜けて薬慈院を目指す。
名残惜しいもんだ。こんな時間があと3日で終わりになるなんて。
「そういや知ってるか?薬慈院でのバイトの成果もテストの加点対象だ。」
「えっ?そうなの?」
「あぁ、けどその様子だとお前の薬慈院での活躍は全部先輩方に持ってかれてるみたいだけどな。」
なるほど。そうすると、私の点数は何点になるのだろうか?
「よぉ、テルマーニ。」
「(ピクッ)………」
中庭を抜けようとした私たちを呼び止めるかの様な太い声に、私もテルマも足を止めた。
「…………」
後ろから掛けられた声に反応したテルマは、一瞬硬直した。心なしか辟易している様に見える。
一体どんな奴なんだ?
「(デップリ)」
振り返るとそこには、巨躯を誇る何かがいた。
「…………」
かつて、前世も含めてこれだけ膨よかな人間を見た事があっただろうか?いいや、ない。一体、どんな生活をすればこうなるのだろうか?
「(コソッ)……知り合いか?」
「……あぁ、俺の兄貴だ。」
「兄貴?………そうか。随分、豊かな人だな。」
「気遣いは無用だ。実際、俺もあれは純然たる肥満だと思ってる。」
それにしても、こいつが兄貴か。体躯に目が行きがちだが、身なりからしてまず、貴族の子息と見て間違いないだろう。
しかし……似てないな。
「似てないだろ?実際、母親は違うんだ。」
となると、やっぱりテルマは貴族だったんだな。まぁ、薄々感じてはいたし、昔と違って貴族を嫌うつもりもないから何も問題はないけどな、
「何だ?挨拶も無しか?」
「………」
高圧的な態度での問いかけにテルマはたじろいでいた。
「……すまんアレク。ちょっと相手してくる。先に行っててくれ。」
「わかった。」
「(ザッ)」
するとテルマは、巨漢の前に傅いた。
「………お久しぶりです。ツァリアリ兄様。」
「(バチンッ)」
「!?」
「っ……」
ツァリアリとか言う肉塊にテルマがビンタを食らっていた。
「口を慎め。卑賤な生まれのお前に兄呼ばわりされる覚えはねぇんだよ。」
「…………」
貴族の世界では良くある事だ。妾の子を本妻の子が虐げる。同じ血が流れていても、見えもしない権力に振り回されて相手と自分の優劣を決めたがる。実に愚かで稚拙な馬鹿馬鹿しい考えだ。
「なのに、生意気な態度取りやがって……(ゲシッゲシゲシッゲシィッ)」
「………はい、申し訳ありません。」
「(ゲシッ)喋んな。耳が腐る。(ゲシゲシッ)」
「………」
今度は、執拗にテルマの事を踏みつけ始めた。
「この前の入学試験なんて、なんだあれは?当てつけか?入学試験で1点も取れなかった俺への当てつけかって聞いてんだよ!答えろ!!」
「……いえ、そんな事は」
「(ゲシッ)誰が喋って良いと言った?」
今しがたあなたが言いましたよね?
「………」
さっきから、テルマは黙って暴行を受け入れている。
恐らく、わかっているのだろう。話が通じる相手ではないという事を。
その心境には心当たりがあるからわたしにもわかる。
「だから、その傲慢な態度をこうして矯正してやってんだよ。」
醜い。自らのコンプレックスを人にぶつける事でしか発散出来ない醜物を見るのは胸糞悪いな。今日の昼に食したホットサンドが今にも胃から迫り上がってきそうだ。
「…………」
テルマは、こんな扱いに耐えながら学園に通って来たのか。
他人の家の事情だ。私が介入して良い事だとは思えない。
何より、私がしゃしゃり出たところで家に帰った後でテルマの立場が悪くなるだけだ。余計な手出しをすべきではない。
「感謝しろよな?(ググッ)」
強く拳を握り、振り翳した。相当重い一撃を打ち込むつもりだろうが、あの姿勢では大した力にはならない。見過ごすべきだろう。
「我が一族から勘当されたお前に(ググググッ)こんな施しをしてやるのなんて………」
え?勘当??
「(ブンッ)この俺ぐらいなんだからな!!」
それなら話は別だ。
「(パシッ)」
「なっ…!?」
「っ!」
「流石に見過ごせませんね。」
テルマの前に滑り込み、拳を受け止める。
意味がわからない。筆記テストなのに筆記だけで100点が取れないとはどういう事だろうか?
「そもそも、これらのテストを行う目的は、教師への忠誠心作りだからな。」
「……はい?」
「要するに、教師に媚び諂えば諂う程筆記テストの点に加点されるんだよ。」
「おいおい、そんな馬鹿な話が……………………ありそうだな。」
あのバカどもならやりかねないか。
「じゃあ、あいつらは教師に媚び諂って得た点数だけで70点台になってると言うのか?」
「いいや、違う。あいつらが媚び諂ってとれるのはせいぜい40点分くらいだ。」
「だ…だよな。70点分の媚びって、何だよって話だし…」
「大体30点くらいは買ってんだよ。」
「……へ?」
「大体、金貨一枚で一点くらいが相場だな。いわゆる賄賂って奴だ。そういう意味ではお前の言ってた通り、流石貴族って感じではあるな。」
「…………」
加点システムが、骨の髄まで……
「……腐ってんなぁ。」
「ほんと、申し訳なくなってくるよ。」
「いや、テルマが謝る事じゃないだろ。」
「……因みに、あいつらの筆記だけの点数は5点未満だ。お世辞と賄賂で70点台まで底上げしてるだけで、あいつらの筆記の実力はカスなんだよ。」
「一応聞くが、王都の貴族子息はみんなそうなのか?」
「流石に全てかは知らないが、俺の知る限りではそうだな。」
「………頭悪過ぎて馬鹿になりそうだ。」
「それは、連中の事か?それともこの加点システムか?」
「両方だ。」
尚更退学したくなって来た。
「そんな連中が、筆記でずっと満点を取ってる奴を見れば、そりゃあ目の敵にもするわな。」
「えっ?満点!?」
「あぁ、言い忘れてたな。筆記は50点が満点だ。」
「………それって、つまり……」
「……やっと話が繋がったか。そうだ、お前はこれまでカスみたいな点しか取れてなかったテストでずっと満点を取り続けてんだ。そりゃ、殺気マシマシで敵意を向けるわな。」
マジかよ。
「因みに、筆記だけで50点満点をとった奴は前例が無い。」
まじかよ。
「ま、そのおかげで誰も文句を言わずに聞いてるんだがな。」
「………なるほど。」
色々と納得出来た。道理で馬鹿共が執拗にゼミに入れようとするわけだ。
それにしても、最高点が100点で頭打ちにならないとかぶっ飛んでるな。
「そんな事より、今日も手伝いに行って良いか?」
「あぁ、もちろん。お陰で随分と助かっているよ。」
「つってもまぁ、アレクの1割も働けてない気がするけどな。」
そんな話をしながら中庭を抜けて薬慈院を目指す。
名残惜しいもんだ。こんな時間があと3日で終わりになるなんて。
「そういや知ってるか?薬慈院でのバイトの成果もテストの加点対象だ。」
「えっ?そうなの?」
「あぁ、けどその様子だとお前の薬慈院での活躍は全部先輩方に持ってかれてるみたいだけどな。」
なるほど。そうすると、私の点数は何点になるのだろうか?
「よぉ、テルマーニ。」
「(ピクッ)………」
中庭を抜けようとした私たちを呼び止めるかの様な太い声に、私もテルマも足を止めた。
「…………」
後ろから掛けられた声に反応したテルマは、一瞬硬直した。心なしか辟易している様に見える。
一体どんな奴なんだ?
「(デップリ)」
振り返るとそこには、巨躯を誇る何かがいた。
「…………」
かつて、前世も含めてこれだけ膨よかな人間を見た事があっただろうか?いいや、ない。一体、どんな生活をすればこうなるのだろうか?
「(コソッ)……知り合いか?」
「……あぁ、俺の兄貴だ。」
「兄貴?………そうか。随分、豊かな人だな。」
「気遣いは無用だ。実際、俺もあれは純然たる肥満だと思ってる。」
それにしても、こいつが兄貴か。体躯に目が行きがちだが、身なりからしてまず、貴族の子息と見て間違いないだろう。
しかし……似てないな。
「似てないだろ?実際、母親は違うんだ。」
となると、やっぱりテルマは貴族だったんだな。まぁ、薄々感じてはいたし、昔と違って貴族を嫌うつもりもないから何も問題はないけどな、
「何だ?挨拶も無しか?」
「………」
高圧的な態度での問いかけにテルマはたじろいでいた。
「……すまんアレク。ちょっと相手してくる。先に行っててくれ。」
「わかった。」
「(ザッ)」
するとテルマは、巨漢の前に傅いた。
「………お久しぶりです。ツァリアリ兄様。」
「(バチンッ)」
「!?」
「っ……」
ツァリアリとか言う肉塊にテルマがビンタを食らっていた。
「口を慎め。卑賤な生まれのお前に兄呼ばわりされる覚えはねぇんだよ。」
「…………」
貴族の世界では良くある事だ。妾の子を本妻の子が虐げる。同じ血が流れていても、見えもしない権力に振り回されて相手と自分の優劣を決めたがる。実に愚かで稚拙な馬鹿馬鹿しい考えだ。
「なのに、生意気な態度取りやがって……(ゲシッゲシゲシッゲシィッ)」
「………はい、申し訳ありません。」
「(ゲシッ)喋んな。耳が腐る。(ゲシゲシッ)」
「………」
今度は、執拗にテルマの事を踏みつけ始めた。
「この前の入学試験なんて、なんだあれは?当てつけか?入学試験で1点も取れなかった俺への当てつけかって聞いてんだよ!答えろ!!」
「……いえ、そんな事は」
「(ゲシッ)誰が喋って良いと言った?」
今しがたあなたが言いましたよね?
「………」
さっきから、テルマは黙って暴行を受け入れている。
恐らく、わかっているのだろう。話が通じる相手ではないという事を。
その心境には心当たりがあるからわたしにもわかる。
「だから、その傲慢な態度をこうして矯正してやってんだよ。」
醜い。自らのコンプレックスを人にぶつける事でしか発散出来ない醜物を見るのは胸糞悪いな。今日の昼に食したホットサンドが今にも胃から迫り上がってきそうだ。
「…………」
テルマは、こんな扱いに耐えながら学園に通って来たのか。
他人の家の事情だ。私が介入して良い事だとは思えない。
何より、私がしゃしゃり出たところで家に帰った後でテルマの立場が悪くなるだけだ。余計な手出しをすべきではない。
「感謝しろよな?(ググッ)」
強く拳を握り、振り翳した。相当重い一撃を打ち込むつもりだろうが、あの姿勢では大した力にはならない。見過ごすべきだろう。
「我が一族から勘当されたお前に(ググググッ)こんな施しをしてやるのなんて………」
え?勘当??
「(ブンッ)この俺ぐらいなんだからな!!」
それなら話は別だ。
「(パシッ)」
「なっ…!?」
「っ!」
「流石に見過ごせませんね。」
テルマの前に滑り込み、拳を受け止める。
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