81 / 103
第二章
異世界人③
しおりを挟む
「お兄ちゃん! 大丈夫かっ!?」
ううぅ……乱暴に身体を揺らされての目覚めは最悪だ。
酒も飲んでいないのに二日酔い気分は御免被りたい。
「ゼ、ゼルマ……もう……」
「お兄ちゃん! 良かった! やっと目を覚ましたで! もう心配させんといてや!」
大きな肩を撫で下ろしながら、ゼルマはいつもの屈託のない笑顔を見せてくれた。
どうやらゼルマも無事だったようだ。
良かったよ。
「おおおっ、目を覚ましたか。リョウ」
「ジョルダン……酷い姿だな。男前が台無しだぞ?」
奥からやって来たジョルダンは鎧が欠けていて、身体中の至るところに巻かれた包帯からは血が滲んでいて痛々しかった。
でも、生きてるだけで十分だ。
「それだけ皮肉が言えるのであれば大丈夫だな。これで我々の最高の栄誉は揺るぎないものとなったな!」
「最高の栄誉? 何の話だ?」
「決まっているだろう! 超魔物討伐、死者無しなどギルド始まって以来の快挙だ! これが最高の栄誉でなくて何だと言うのだ!」
興奮するジョルダンに言われて周りを見てみると、そこには傷つき倒れながらも笑顔を見せる仲間達の姿があった。
【千里眼】【審判の矢】【猪突猛進】のみんなも誰一人、欠ける事なく生きているようだ。
みんな同じ釜の飯を食った仲だし、本当に良かった。
「みんな無事なんだな」
「傷は酷いが、まぁ命に別条はない。だが、全員が一斉に気を失った事に関しては謎のままだ」
「そうやなぁ。私も何で気を失ったかはわからへんのよ。ズーを倒した後、お兄ちゃんに抱きついたところまでは覚えてるんやけどなあま。お兄ちゃんは何か覚えてない?」
バッチリ覚えてます。
なんて言えるわけがない。
特に黒龍の事は面倒以外の何物でもないからな。
ここは俺も気を失ってた事を最大限に利用させてもらおう。
あっ、もしかしてこのためにミューさんは俺を気絶させたのかも。
「いや、俺にもわからないよ」
「そうなん? 抱きついた筈のお兄ちゃんが私から離れたところにおったから、なんか知っとるんかと思ったけど」
うげっ! なんて鋭いんだ、ゼルマ。
ど、どうする?
ここはやっぱり知らぬ存ぜんを貫き通した方がいいんだろうか?
それともテキトーに話を作って……いや、駄目だ!
そんなのすぐにバレるに決まってる!
ここは初志貫徹、気を失ってましたで押し通す!
「いや、俺は……」
「リョウさんは私が動かしたんですよ」
そう言って現れたのはミューさんだった。
ちょっとムッとした表情なのが怖い。
ああああっ! 俺は何であんな事をしたんだっ!?
「ミューちゃんが動かしたん?」
「ええ、だってゼルちゃんがリョウさんに覆い被さる形で気を失ってたのよ? そのままにしておくわけにはいかないでしょ?」
「確かにな。ゼルマに覆い被さられるのは俺でも勘弁願いたい」
「……ちょっと裏に来いや、ジョルダン」
さ、殺気っ!?
ゼルマの背後に禍々しい鬼が見える!?
「ま、待て! そういう意味ではない! 種族によって体型の差があると言いたいのだ! なぁ、リョウもわかるだろ!?」
俺に振ってくんじゃねぇよ!
こんな巻き添えは御免だ!
「い、いや、俺はゼルマみたいな可愛い子なら全然大丈夫だけどなぁ」
「えっ!? も、もう! お兄ちゃん!? て、照れてまうやんか!」
うおっ!? あ、危ない!
照れ隠しに叩くのはわかるけど、空を切る音が半端じゃねぇ!
当たったら確実に死ぬ威力じゃないか!
ギャグ漫画だったら地面に突き刺さっとるぞ!
「それより全員無事で何よりです。超魔物ズーの討伐達成、おめでとうございます。記録はこのツヴァイ冒険者ギルドのミューが確認しました。これよりツヴァイに向けて帰還しましょう」
「お、おう! しかし、その肝心のズーの亡骸がないのだが、どこにあるのだ? アレが無ければ達成の証とならんではないか?」
あっ! しまった!
討伐したズーはみんなが気絶している間に俺の【収納】に入れたんだった!
ど、どうしよう……
「大丈夫です。既にギルドの大型魔法鞄に回収済みです」
はい? ギルドの大型魔法鞄?
そんな物があったのか?
なんだよ、そんな物があるなら先に言って……うん? ミューさんが睨んでる?
なんでだ?
「ほぅ、それは有難いが、そんな物があったのか?」
「はい。ズーの素材を余す事なく持ち帰るためです。ですが、大型魔法鞄は貴重ですから失礼ながら皆さんには極秘だったのです」
確かに大型魔法鞄なんて、冒険者からすれば喉から手が出るくらい欲しいものだからな。
ズーが入るくらいの容量だと、大金貨数枚は必要だろうし、金級冒険者でも簡単には手が出ない代物だから極秘にしてても仕方ないか。
「そういう事なら、リョウも起きた事だし帰還するとしよう。1時間後に出立だ。ゼルマ、他の者達にもそう伝えてくれ」
「わかったで! じゃあ、お兄ちゃん! また後でな!」
やっと帰還か。
なんか色々あって疲れたから早く帰りたいよ。
さて、俺も準備するか。
「待ってください。リョウさん。何処へやったんですか?」
「え? 帰りの支度をしに行こうと思ったんだけど?」
「違います。何処へ行くんですか、じゃなくて、何処へやったんですか? と聞いたんです!」
何処へやった? 何の話だ?
俺は別に何も隠してないけど……って、うおっ! ミューさんが思いっきり接近してきた!
しかも、かなりマジな顔で。
「ズーですよ! ズー! 一体何処にやったんですか!?」
「えっ? ズーって、それは魔法鞄に入ってるんでしょ?」
「そんなわけないじゃないですか! 全滅の危険もある討伐依頼に魔法鞄なんてギルドが貸してくれるわけないじゃないですか!」
「ええええっ! じゃ、じゃあ、さっきのは……嘘?」
「当たり前です! きっとリョウさんが何かしたと思って嘘をついたんです! それで、ズーはちゃんとあるんですよね? あるんですよね!? 無いなんて事は無いですよね!?」
うーん、あるにはあるんだけど【収納】の事をバラすのはマズい。
だから、庇ってくれたミューさんには申し訳ないけど、ズーはちゃんとあるけど、何処にあるかについてはフォルニゲシュの力って事にして誤魔化した。
ミューさんはとりあえず納得してくれたけど、その内ちゃんと説明しないとなぁ。
とにかく全ては帰ってからだ!
さぁ、みんなでツヴァイに帰ろう!
ううぅ……乱暴に身体を揺らされての目覚めは最悪だ。
酒も飲んでいないのに二日酔い気分は御免被りたい。
「ゼ、ゼルマ……もう……」
「お兄ちゃん! 良かった! やっと目を覚ましたで! もう心配させんといてや!」
大きな肩を撫で下ろしながら、ゼルマはいつもの屈託のない笑顔を見せてくれた。
どうやらゼルマも無事だったようだ。
良かったよ。
「おおおっ、目を覚ましたか。リョウ」
「ジョルダン……酷い姿だな。男前が台無しだぞ?」
奥からやって来たジョルダンは鎧が欠けていて、身体中の至るところに巻かれた包帯からは血が滲んでいて痛々しかった。
でも、生きてるだけで十分だ。
「それだけ皮肉が言えるのであれば大丈夫だな。これで我々の最高の栄誉は揺るぎないものとなったな!」
「最高の栄誉? 何の話だ?」
「決まっているだろう! 超魔物討伐、死者無しなどギルド始まって以来の快挙だ! これが最高の栄誉でなくて何だと言うのだ!」
興奮するジョルダンに言われて周りを見てみると、そこには傷つき倒れながらも笑顔を見せる仲間達の姿があった。
【千里眼】【審判の矢】【猪突猛進】のみんなも誰一人、欠ける事なく生きているようだ。
みんな同じ釜の飯を食った仲だし、本当に良かった。
「みんな無事なんだな」
「傷は酷いが、まぁ命に別条はない。だが、全員が一斉に気を失った事に関しては謎のままだ」
「そうやなぁ。私も何で気を失ったかはわからへんのよ。ズーを倒した後、お兄ちゃんに抱きついたところまでは覚えてるんやけどなあま。お兄ちゃんは何か覚えてない?」
バッチリ覚えてます。
なんて言えるわけがない。
特に黒龍の事は面倒以外の何物でもないからな。
ここは俺も気を失ってた事を最大限に利用させてもらおう。
あっ、もしかしてこのためにミューさんは俺を気絶させたのかも。
「いや、俺にもわからないよ」
「そうなん? 抱きついた筈のお兄ちゃんが私から離れたところにおったから、なんか知っとるんかと思ったけど」
うげっ! なんて鋭いんだ、ゼルマ。
ど、どうする?
ここはやっぱり知らぬ存ぜんを貫き通した方がいいんだろうか?
それともテキトーに話を作って……いや、駄目だ!
そんなのすぐにバレるに決まってる!
ここは初志貫徹、気を失ってましたで押し通す!
「いや、俺は……」
「リョウさんは私が動かしたんですよ」
そう言って現れたのはミューさんだった。
ちょっとムッとした表情なのが怖い。
ああああっ! 俺は何であんな事をしたんだっ!?
「ミューちゃんが動かしたん?」
「ええ、だってゼルちゃんがリョウさんに覆い被さる形で気を失ってたのよ? そのままにしておくわけにはいかないでしょ?」
「確かにな。ゼルマに覆い被さられるのは俺でも勘弁願いたい」
「……ちょっと裏に来いや、ジョルダン」
さ、殺気っ!?
ゼルマの背後に禍々しい鬼が見える!?
「ま、待て! そういう意味ではない! 種族によって体型の差があると言いたいのだ! なぁ、リョウもわかるだろ!?」
俺に振ってくんじゃねぇよ!
こんな巻き添えは御免だ!
「い、いや、俺はゼルマみたいな可愛い子なら全然大丈夫だけどなぁ」
「えっ!? も、もう! お兄ちゃん!? て、照れてまうやんか!」
うおっ!? あ、危ない!
照れ隠しに叩くのはわかるけど、空を切る音が半端じゃねぇ!
当たったら確実に死ぬ威力じゃないか!
ギャグ漫画だったら地面に突き刺さっとるぞ!
「それより全員無事で何よりです。超魔物ズーの討伐達成、おめでとうございます。記録はこのツヴァイ冒険者ギルドのミューが確認しました。これよりツヴァイに向けて帰還しましょう」
「お、おう! しかし、その肝心のズーの亡骸がないのだが、どこにあるのだ? アレが無ければ達成の証とならんではないか?」
あっ! しまった!
討伐したズーはみんなが気絶している間に俺の【収納】に入れたんだった!
ど、どうしよう……
「大丈夫です。既にギルドの大型魔法鞄に回収済みです」
はい? ギルドの大型魔法鞄?
そんな物があったのか?
なんだよ、そんな物があるなら先に言って……うん? ミューさんが睨んでる?
なんでだ?
「ほぅ、それは有難いが、そんな物があったのか?」
「はい。ズーの素材を余す事なく持ち帰るためです。ですが、大型魔法鞄は貴重ですから失礼ながら皆さんには極秘だったのです」
確かに大型魔法鞄なんて、冒険者からすれば喉から手が出るくらい欲しいものだからな。
ズーが入るくらいの容量だと、大金貨数枚は必要だろうし、金級冒険者でも簡単には手が出ない代物だから極秘にしてても仕方ないか。
「そういう事なら、リョウも起きた事だし帰還するとしよう。1時間後に出立だ。ゼルマ、他の者達にもそう伝えてくれ」
「わかったで! じゃあ、お兄ちゃん! また後でな!」
やっと帰還か。
なんか色々あって疲れたから早く帰りたいよ。
さて、俺も準備するか。
「待ってください。リョウさん。何処へやったんですか?」
「え? 帰りの支度をしに行こうと思ったんだけど?」
「違います。何処へ行くんですか、じゃなくて、何処へやったんですか? と聞いたんです!」
何処へやった? 何の話だ?
俺は別に何も隠してないけど……って、うおっ! ミューさんが思いっきり接近してきた!
しかも、かなりマジな顔で。
「ズーですよ! ズー! 一体何処にやったんですか!?」
「えっ? ズーって、それは魔法鞄に入ってるんでしょ?」
「そんなわけないじゃないですか! 全滅の危険もある討伐依頼に魔法鞄なんてギルドが貸してくれるわけないじゃないですか!」
「ええええっ! じゃ、じゃあ、さっきのは……嘘?」
「当たり前です! きっとリョウさんが何かしたと思って嘘をついたんです! それで、ズーはちゃんとあるんですよね? あるんですよね!? 無いなんて事は無いですよね!?」
うーん、あるにはあるんだけど【収納】の事をバラすのはマズい。
だから、庇ってくれたミューさんには申し訳ないけど、ズーはちゃんとあるけど、何処にあるかについてはフォルニゲシュの力って事にして誤魔化した。
ミューさんはとりあえず納得してくれたけど、その内ちゃんと説明しないとなぁ。
とにかく全ては帰ってからだ!
さぁ、みんなでツヴァイに帰ろう!
7
お気に入りに追加
560
あなたにおすすめの小説

幸子ばあさんの異世界ご飯
雨夜りょう
ファンタジー
「幸子さん、異世界に行ってはくれませんか」
伏見幸子、享年88歳。家族に見守られ天寿を全うしたはずだったのに、目の前の男は突然異世界に行けというではないか。
食文化を発展させてほしいと懇願され、幸子は異世界に行くことを決意する。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる