10 / 103
第一章
元行き倒れ君 後編
しおりを挟む
夕焼けに染まるツヴァイの城門を抜けて、俺とガンテス、ヴァイオレット、そしてヨハンは夕食の唐揚げのために俺の家に向かっている。
俺の家はツヴァイから30分ほど森の中を進んだところにあるんだけど、唐揚げに陶酔しているガンテスとヴァイオレットは随分と上機嫌で、草木の伸びた森の中を進んでいた。
「いやぁ! 今日は最悪の日だと思っていたが、唐揚げが食えるとはな! それだけで今日は最高の日になったぞ!」
「唐揚げ! 唐揚げ! 嬉しいなぁ! ねぇねぇ、今日は何のお肉なの? もしかして前にチキン南蛮で食べた時と同じ、上朱鶏?」
「上朱鶏はこの前全部食っただろ!? あんな高級品がいつもウチにあるわけないだろ! 今日のはツヴァイ地鶏だ」
「上等上等! ツヴァイ地鶏は今が脂が乗っていて一番美味いんだ! しっかり運動しているから弾力もあるし、海草を食ってるから栄養もある!」
むむっ、ガンテスはよくわかってるじゃないか。
今の時期はツヴァイ地鶏の旬の時期だ。
一年を通して美味い上朱鶏もいいが、身近な食材の食べ頃を見失うのはもったいないからな。
「あ、あの……僕も一緒にいていいんでしょうか?」
言われるがままについて来ていたヨハンが不安になったのか、城門を出てから初めて口を開いた。
そういえば何の説明もしてなかったんだっけ。
「ああ、これから俺の家で飯を食うんだ。お前も来いよ」
「そ、それはありがたいのですが……こちらのお二人はツヴァイ冒険者ギルドの金級冒険者なんですよね? 僕なんかが一緒に食事をしていいんでしょうか?」
少し大袈裟に聞こえるが、ヨハンの言い分もわからなくもない。
冒険者のランクは下から鉄級、銅級、銀級、金級、白金級となっている。
つまり、ガンテス達は上から2番目。
白金級に劣るとはいえ、金級も英雄と呼ぶに値する尊い存在だ。
なりたての新人からすれば雲の上の存在に見えてもおかしくはない。
でも、今からそんな気後れしてるようでは困るんだよ。
「別に気にしなくていいさ」
「リョウの言うとおりだ! 飯を食うのに気兼ねはいらん! 共に唐揚げを満喫しようではないか!」
「そうそう! それにリョウちゃんのお料理を食べられるキッカケを作ってくれたんでしょ? それなら、むしろ大歓迎だよ!」
この2人もそんなちっさい事を気にするような器の小さい奴らじゃない。
まぁ、唐揚げに執着しすぎな気もするけど。
「あの……もしかしてリョウさんも金級冒険者なんですか?」
「ん? い~や、俺は銅級だよ」
「ど、銅級? そんな、銅級なのに金級の人とこんなに親しいなんて……貴方は一体……」
俺とこの2人の関係か。
別に大した話はないけど、説明するのがめんどくさいので、ここはスルーさせてもらう。
それに家に着いたしね。
「ほら、着いたぞ。ここが俺の家だ」
ヨハンの視線を振り切って家の中に3人を招き入れた後、俺はキッチンで料理にとりかかった。
【保存】の魔法がかかった箱から下拵え済みの鶏肉を取り出し、鍋に入れた油を【調整】の魔法で揚げ物に適した温度まで上げる。
そして、油の中に鶏肉を入れたら、あとは【鑑定】で確認しながら最高の仕上がりを待つだけ。
実に簡単だ。
俺の持つ採取系の上級魔法は料理にも大いに活用できる。
お陰で素人の料理好きレベルでもプロ並みの料理が作れるってわけだ。
本職の人には邪道だと怒られそうだけど、これで生活してるわけじゃないから勘弁してくれ。
さて、ちょうどいい加減になってきたみたいだ。
あとは更にドカっと盛り付けてっと!
「待たせたな。唐揚げ特盛だ!」
「おおおっ! 待っていたぞ!」
「うわぁああああ! これこれ! よぉし! いっぱい食べるぞぉおおおお!!」
「こ、こんなに大量の揚げ物……油がしつこくて食べられないんじゃ……」
思い思いの声をあげながら、全員が一斉に唐揚げを口に頬張る。
その後に上がった声は全員一緒だ。
おっと、ダメ押しのあれを出しておかないといけないな。
「美味い! 美味いぞぉおおおお!!」
「外側はサクサクで中からは肉汁ドッパドッパの柔らかお肉! 最高ぉおおおお!!」
「な、なんだ!? これは! サクサクとした食感と中から溢れ出る肉汁の多さ! そして、柔らかくも歯を軽く押し返す肉の弾力! それに味付けも完璧だ! 美味しすぎる! こんな美味しい揚げ物は初めてですよ!」
「おーい、酒はいるか?」
「むぐむぐ……俺が酒を飲めないの知ってるだろうが! 俺は湯冷ましをくれ!」
「はーい! 私はワインの蒸留酒がいいです!」
「ぼ、僕は……蜂蜜酒があれば……ワインの蒸留酒ってなんですか?」
ガンテスは相変わらずドワーフのくせに酒が飲めないんだよなぁ。
そんでエルフのヴァイオレットはまたブランデーかよ。
これ度数めっちゃ高なんだけどな。
それより蜂蜜酒なんかあったかな……あっ、一応あるわ。
こっちの世界は酒といえばエールと蜂蜜酒だから、一応揃えておいたんだっけ。
何が料理に合うかわからないからな。
「くぅ! 美味い! これだからリョウの料理はやめられん!」
「ぷわぁ! ああ……料理もお酒も最高! もうリョウちゃんと結婚しちゃおうかなぁ! なんてね! ねぇ、もう一杯いい?」
「美味しい! この唐揚げって料理……王都で出せば、1個で小銀貨1枚? いや、2枚はとれる! そうなれば利益は……」
なんか全員が余計な事を考え始めてるな。
変な方向に行く前に本題に入っておこう。
「なぁ、ガンテス。今日の魔法薬の事で思ったんだが……」
「ぁあ? ふん! 皆まで言うな! あれは俺の失態だ。金級冒険者として情けない事よ!」
「でも、しょうがないよぉ。物の良し悪しを見極めるのって難しいもん。あっ、もう一杯くださ~い!」
「あんな商人がいるなんて! 悪徳なんて商人の面汚し以外の何者でもありませんよ! あんなのがいるから僕達の評判は……」
「まぁ、金級冒険者といえど金に関しては商人の方が一枚上手ってわけだ。そこで、ガンテスとヴァイオレットに相談なんだが……」
「だから皆まで言うなと言っただろ!? この若者を俺達のチームに入れる。そっちの若者が良ければだがな」
「えっ? えぇええええええ!?」
あり? ヨハンが素っ頓狂な声を出す程に簡単に決まってしまった。
話が早くて助かるけど、いいのか?
「私も良いよ~どうせ、やらないといけない事だしね」
「やらないといけない事?」
「リョウ。本来なら新人冒険者の面倒を先輩冒険者が見るのは当然の事だ。だが、どいつもこいつも自分達の事ばかりで後進の育成なんて考えもしないのが現状だ」
「明日もわからない冒険者稼業だよぉ~? みんな自分達の事だけで必死なのぉ~でもでもぉ、後輩が育たないとぉ~冒険者はどんどん減っていくばかりでぇ~、うぁ~……」
「飲みすぎだ! ヴァイオレット! まったく! 冒険者が減ると依頼は溜まっていくだけだ。討伐依頼が溜まると治安の悪化や人々が流出していくし、輸送や護衛依頼が滞ると今度は物流が止まり、ひいては経済も止まる。そうなったら街は終わりだ。だから金級冒険者でツヴァイ冒険者ギルドの古参でもある俺達が率先して、新人の世話をすれば、他の奴らも多少は動くようになる。ギルドとしても新人育成を勧めやすくなるってわけだ」
おまけにヨハンの有用性は立証できたばかりだし、ガンテス達にもメリットがある。
どうせ世話するなら役に立つ奴をってわけか。
「そういう事なら話は早いな。あとはヨハンがどうするかだ。ガンテス達のチームに入る気はあるか?」
ヨハンは固まったままだった。
まぁ、冒険者になりたての鉄級がいきなり金級チームなんて有り得ない話だからな。
わかりやすく言えば、アイドルグループに憧れてアイドルの養成学校に入ったら、いきなりグループに勧誘されたってとこか?
「ぼ、ぼ、ぼ、僕なんかが……金級冒険者チームに……」
「お前の鑑定士としての力は俺達にとっても有益だ。代わりに俺達はお前に冒険者の基本を教えてやる。互いに悪い話じゃないと思うが?」
「そだよぉ~……一緒にやろぉ……」
「…………僕がどこまでお2人の力になれるかわかりませんが、出来ることは全部やらせてもらいます! よろしくお願いします!」
よし、上手くいった!
これで俺の【鑑定】の力を誤魔化すのにヨハンの鑑定士の肩書きが役立つぞ。
今後、俺の能力に疑問を持つ奴が現れるかもしれないが、そんな時に『ヨハンに教えてもらった』と言えば、言い逃れしやすくなるからな!
そのためには絶対ヨハンとの繋がりを持ってお金ないといけない。
だからガンテス達のチームに入ってもらったんだ。
ガンテス達といれば死亡リスクは減るし、他の奴等に利用されるリスクも減るからね。
くくくっ、全て俺の思惑通りだ。
我が灰色の脳細胞が恐ろしいよ。
「わぁ~~い……良かったねぇ……ぐぅ……」
「うっ! 酒臭っ!? おい! ヴァイオレット、こんなところで寝るんじゃない!」
「ん? ああああっ! ヴァイオレット! お前、ブランデーが空になってんじゃねぇか!? これ元のワインは高かったんだぞ!」
ワインをブランデーにするのは【蒸留】の魔法で簡単だけど、このブランデーの元のワインは一本銀貨6枚もする高級品だったのに……高い代償になったなぁ……
俺の家はツヴァイから30分ほど森の中を進んだところにあるんだけど、唐揚げに陶酔しているガンテスとヴァイオレットは随分と上機嫌で、草木の伸びた森の中を進んでいた。
「いやぁ! 今日は最悪の日だと思っていたが、唐揚げが食えるとはな! それだけで今日は最高の日になったぞ!」
「唐揚げ! 唐揚げ! 嬉しいなぁ! ねぇねぇ、今日は何のお肉なの? もしかして前にチキン南蛮で食べた時と同じ、上朱鶏?」
「上朱鶏はこの前全部食っただろ!? あんな高級品がいつもウチにあるわけないだろ! 今日のはツヴァイ地鶏だ」
「上等上等! ツヴァイ地鶏は今が脂が乗っていて一番美味いんだ! しっかり運動しているから弾力もあるし、海草を食ってるから栄養もある!」
むむっ、ガンテスはよくわかってるじゃないか。
今の時期はツヴァイ地鶏の旬の時期だ。
一年を通して美味い上朱鶏もいいが、身近な食材の食べ頃を見失うのはもったいないからな。
「あ、あの……僕も一緒にいていいんでしょうか?」
言われるがままについて来ていたヨハンが不安になったのか、城門を出てから初めて口を開いた。
そういえば何の説明もしてなかったんだっけ。
「ああ、これから俺の家で飯を食うんだ。お前も来いよ」
「そ、それはありがたいのですが……こちらのお二人はツヴァイ冒険者ギルドの金級冒険者なんですよね? 僕なんかが一緒に食事をしていいんでしょうか?」
少し大袈裟に聞こえるが、ヨハンの言い分もわからなくもない。
冒険者のランクは下から鉄級、銅級、銀級、金級、白金級となっている。
つまり、ガンテス達は上から2番目。
白金級に劣るとはいえ、金級も英雄と呼ぶに値する尊い存在だ。
なりたての新人からすれば雲の上の存在に見えてもおかしくはない。
でも、今からそんな気後れしてるようでは困るんだよ。
「別に気にしなくていいさ」
「リョウの言うとおりだ! 飯を食うのに気兼ねはいらん! 共に唐揚げを満喫しようではないか!」
「そうそう! それにリョウちゃんのお料理を食べられるキッカケを作ってくれたんでしょ? それなら、むしろ大歓迎だよ!」
この2人もそんなちっさい事を気にするような器の小さい奴らじゃない。
まぁ、唐揚げに執着しすぎな気もするけど。
「あの……もしかしてリョウさんも金級冒険者なんですか?」
「ん? い~や、俺は銅級だよ」
「ど、銅級? そんな、銅級なのに金級の人とこんなに親しいなんて……貴方は一体……」
俺とこの2人の関係か。
別に大した話はないけど、説明するのがめんどくさいので、ここはスルーさせてもらう。
それに家に着いたしね。
「ほら、着いたぞ。ここが俺の家だ」
ヨハンの視線を振り切って家の中に3人を招き入れた後、俺はキッチンで料理にとりかかった。
【保存】の魔法がかかった箱から下拵え済みの鶏肉を取り出し、鍋に入れた油を【調整】の魔法で揚げ物に適した温度まで上げる。
そして、油の中に鶏肉を入れたら、あとは【鑑定】で確認しながら最高の仕上がりを待つだけ。
実に簡単だ。
俺の持つ採取系の上級魔法は料理にも大いに活用できる。
お陰で素人の料理好きレベルでもプロ並みの料理が作れるってわけだ。
本職の人には邪道だと怒られそうだけど、これで生活してるわけじゃないから勘弁してくれ。
さて、ちょうどいい加減になってきたみたいだ。
あとは更にドカっと盛り付けてっと!
「待たせたな。唐揚げ特盛だ!」
「おおおっ! 待っていたぞ!」
「うわぁああああ! これこれ! よぉし! いっぱい食べるぞぉおおおお!!」
「こ、こんなに大量の揚げ物……油がしつこくて食べられないんじゃ……」
思い思いの声をあげながら、全員が一斉に唐揚げを口に頬張る。
その後に上がった声は全員一緒だ。
おっと、ダメ押しのあれを出しておかないといけないな。
「美味い! 美味いぞぉおおおお!!」
「外側はサクサクで中からは肉汁ドッパドッパの柔らかお肉! 最高ぉおおおお!!」
「な、なんだ!? これは! サクサクとした食感と中から溢れ出る肉汁の多さ! そして、柔らかくも歯を軽く押し返す肉の弾力! それに味付けも完璧だ! 美味しすぎる! こんな美味しい揚げ物は初めてですよ!」
「おーい、酒はいるか?」
「むぐむぐ……俺が酒を飲めないの知ってるだろうが! 俺は湯冷ましをくれ!」
「はーい! 私はワインの蒸留酒がいいです!」
「ぼ、僕は……蜂蜜酒があれば……ワインの蒸留酒ってなんですか?」
ガンテスは相変わらずドワーフのくせに酒が飲めないんだよなぁ。
そんでエルフのヴァイオレットはまたブランデーかよ。
これ度数めっちゃ高なんだけどな。
それより蜂蜜酒なんかあったかな……あっ、一応あるわ。
こっちの世界は酒といえばエールと蜂蜜酒だから、一応揃えておいたんだっけ。
何が料理に合うかわからないからな。
「くぅ! 美味い! これだからリョウの料理はやめられん!」
「ぷわぁ! ああ……料理もお酒も最高! もうリョウちゃんと結婚しちゃおうかなぁ! なんてね! ねぇ、もう一杯いい?」
「美味しい! この唐揚げって料理……王都で出せば、1個で小銀貨1枚? いや、2枚はとれる! そうなれば利益は……」
なんか全員が余計な事を考え始めてるな。
変な方向に行く前に本題に入っておこう。
「なぁ、ガンテス。今日の魔法薬の事で思ったんだが……」
「ぁあ? ふん! 皆まで言うな! あれは俺の失態だ。金級冒険者として情けない事よ!」
「でも、しょうがないよぉ。物の良し悪しを見極めるのって難しいもん。あっ、もう一杯くださ~い!」
「あんな商人がいるなんて! 悪徳なんて商人の面汚し以外の何者でもありませんよ! あんなのがいるから僕達の評判は……」
「まぁ、金級冒険者といえど金に関しては商人の方が一枚上手ってわけだ。そこで、ガンテスとヴァイオレットに相談なんだが……」
「だから皆まで言うなと言っただろ!? この若者を俺達のチームに入れる。そっちの若者が良ければだがな」
「えっ? えぇええええええ!?」
あり? ヨハンが素っ頓狂な声を出す程に簡単に決まってしまった。
話が早くて助かるけど、いいのか?
「私も良いよ~どうせ、やらないといけない事だしね」
「やらないといけない事?」
「リョウ。本来なら新人冒険者の面倒を先輩冒険者が見るのは当然の事だ。だが、どいつもこいつも自分達の事ばかりで後進の育成なんて考えもしないのが現状だ」
「明日もわからない冒険者稼業だよぉ~? みんな自分達の事だけで必死なのぉ~でもでもぉ、後輩が育たないとぉ~冒険者はどんどん減っていくばかりでぇ~、うぁ~……」
「飲みすぎだ! ヴァイオレット! まったく! 冒険者が減ると依頼は溜まっていくだけだ。討伐依頼が溜まると治安の悪化や人々が流出していくし、輸送や護衛依頼が滞ると今度は物流が止まり、ひいては経済も止まる。そうなったら街は終わりだ。だから金級冒険者でツヴァイ冒険者ギルドの古参でもある俺達が率先して、新人の世話をすれば、他の奴らも多少は動くようになる。ギルドとしても新人育成を勧めやすくなるってわけだ」
おまけにヨハンの有用性は立証できたばかりだし、ガンテス達にもメリットがある。
どうせ世話するなら役に立つ奴をってわけか。
「そういう事なら話は早いな。あとはヨハンがどうするかだ。ガンテス達のチームに入る気はあるか?」
ヨハンは固まったままだった。
まぁ、冒険者になりたての鉄級がいきなり金級チームなんて有り得ない話だからな。
わかりやすく言えば、アイドルグループに憧れてアイドルの養成学校に入ったら、いきなりグループに勧誘されたってとこか?
「ぼ、ぼ、ぼ、僕なんかが……金級冒険者チームに……」
「お前の鑑定士としての力は俺達にとっても有益だ。代わりに俺達はお前に冒険者の基本を教えてやる。互いに悪い話じゃないと思うが?」
「そだよぉ~……一緒にやろぉ……」
「…………僕がどこまでお2人の力になれるかわかりませんが、出来ることは全部やらせてもらいます! よろしくお願いします!」
よし、上手くいった!
これで俺の【鑑定】の力を誤魔化すのにヨハンの鑑定士の肩書きが役立つぞ。
今後、俺の能力に疑問を持つ奴が現れるかもしれないが、そんな時に『ヨハンに教えてもらった』と言えば、言い逃れしやすくなるからな!
そのためには絶対ヨハンとの繋がりを持ってお金ないといけない。
だからガンテス達のチームに入ってもらったんだ。
ガンテス達といれば死亡リスクは減るし、他の奴等に利用されるリスクも減るからね。
くくくっ、全て俺の思惑通りだ。
我が灰色の脳細胞が恐ろしいよ。
「わぁ~~い……良かったねぇ……ぐぅ……」
「うっ! 酒臭っ!? おい! ヴァイオレット、こんなところで寝るんじゃない!」
「ん? ああああっ! ヴァイオレット! お前、ブランデーが空になってんじゃねぇか!? これ元のワインは高かったんだぞ!」
ワインをブランデーにするのは【蒸留】の魔法で簡単だけど、このブランデーの元のワインは一本銀貨6枚もする高級品だったのに……高い代償になったなぁ……
18
お気に入りに追加
560
あなたにおすすめの小説

幸子ばあさんの異世界ご飯
雨夜りょう
ファンタジー
「幸子さん、異世界に行ってはくれませんか」
伏見幸子、享年88歳。家族に見守られ天寿を全うしたはずだったのに、目の前の男は突然異世界に行けというではないか。
食文化を発展させてほしいと懇願され、幸子は異世界に行くことを決意する。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる