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第三章
取乱す
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敵さん達、やっと帰ってくれたよ。
本当に疲れ……た……あら?
身体に力が入らな……い……
「しょ、小隊長っ!? 小隊長っ!!」
「いかん! 小隊長お気を確かにっ!」
「おいっ! 板でも何でもいい! とにかく担架の代わりになる物持ってこい!」
「本陣へ戻るぞ! 治癒者は治療を継続しろ! 他の者は全員で周囲を警戒! 最速で本陣へ戻る! いいなっ!?」
「「「了解!」」」
くそ……意識は辛うじて保ってるけど、身体が全然動かねぇ。
おまけに気持ち悪い……顔面蒼白って感じか?
情けないなぁ。
板に載せられて護られながら運ばれて……これが本当のお荷物ってか?
さっきはいらないって思ってたけど、第78小隊が来てくれて助かったな。
俺1人じゃヤバかったぞ。
それにしてもこいつら随分と慌ててるな。
そんなに慌てなくても大丈夫……だ……よ……
「い、いかん! おいっ! 急げ!」
「くそっ! 本陣はまだかっ!」
「口を動かしてる暇があったら脚を動かせ! とにかく急ぐんだっ!」
ーーー数時間後ーーー
ん? 俺はどうなったんだ?
寝かされてるようだけど、ここは何処だろ?
んー、確か敵さん達が撤退した後に倒れて、それでフェルナン少尉達が……あっ、運ばれてる途中で気を失ったのか。
不甲斐ないな。
おまけに身体も動かないし、目も開けられないとは……でも側に誰かいるぞ。
聞いた事のある声がする。
「リクト! リクト! しっかりしろ! 大丈夫だから! 絶対大丈夫だから! 私の全てをかけてでも助けてやるからなっ!」
「死なせない! 死なせない! 死なせない! 絶対に死なせないんだからぁあああああ!」
ヴォルガング少佐とリンテール中尉か?
おかしい、2人は俺とは違う部隊に配属されてるはずだけどな。
俺は何処にいるんだ?
「アリシア少佐、ファンティーヌ中尉! もう休んでください! そんなに連続で回復魔法を使い続けたらお2人の身体の方がっ!」
「構うなっ! 今は私達しかいないんだっ!」
「普通の回復魔法が全然効いてなくて、今は生命を維持させるだけで精一杯なの! もっと上級の回復魔法が使える人がいる! でも、今ここにいないんだから本隊のアンダーソン大佐が来てくれるまで、私達がやるしかないのぉ!」
げっ! おいおい。そんなヤバい状況になってるとは思わなかった。
いや、今はそんな事より2人の方が問題だ!
魔法の連続使用は身体にかかる負担が倍増するって聞いた事がある。
2人の呼吸も荒くなってきているし、このままじゃ共倒れになるぞ!
2人とも止めるんだっ!
本当に疲れ……た……あら?
身体に力が入らな……い……
「しょ、小隊長っ!? 小隊長っ!!」
「いかん! 小隊長お気を確かにっ!」
「おいっ! 板でも何でもいい! とにかく担架の代わりになる物持ってこい!」
「本陣へ戻るぞ! 治癒者は治療を継続しろ! 他の者は全員で周囲を警戒! 最速で本陣へ戻る! いいなっ!?」
「「「了解!」」」
くそ……意識は辛うじて保ってるけど、身体が全然動かねぇ。
おまけに気持ち悪い……顔面蒼白って感じか?
情けないなぁ。
板に載せられて護られながら運ばれて……これが本当のお荷物ってか?
さっきはいらないって思ってたけど、第78小隊が来てくれて助かったな。
俺1人じゃヤバかったぞ。
それにしてもこいつら随分と慌ててるな。
そんなに慌てなくても大丈夫……だ……よ……
「い、いかん! おいっ! 急げ!」
「くそっ! 本陣はまだかっ!」
「口を動かしてる暇があったら脚を動かせ! とにかく急ぐんだっ!」
ーーー数時間後ーーー
ん? 俺はどうなったんだ?
寝かされてるようだけど、ここは何処だろ?
んー、確か敵さん達が撤退した後に倒れて、それでフェルナン少尉達が……あっ、運ばれてる途中で気を失ったのか。
不甲斐ないな。
おまけに身体も動かないし、目も開けられないとは……でも側に誰かいるぞ。
聞いた事のある声がする。
「リクト! リクト! しっかりしろ! 大丈夫だから! 絶対大丈夫だから! 私の全てをかけてでも助けてやるからなっ!」
「死なせない! 死なせない! 死なせない! 絶対に死なせないんだからぁあああああ!」
ヴォルガング少佐とリンテール中尉か?
おかしい、2人は俺とは違う部隊に配属されてるはずだけどな。
俺は何処にいるんだ?
「アリシア少佐、ファンティーヌ中尉! もう休んでください! そんなに連続で回復魔法を使い続けたらお2人の身体の方がっ!」
「構うなっ! 今は私達しかいないんだっ!」
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げっ! おいおい。そんなヤバい状況になってるとは思わなかった。
いや、今はそんな事より2人の方が問題だ!
魔法の連続使用は身体にかかる負担が倍増するって聞いた事がある。
2人の呼吸も荒くなってきているし、このままじゃ共倒れになるぞ!
2人とも止めるんだっ!
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