15 / 33
15話
しおりを挟む
学園に帰り、その日は疲れたので解散し、それぞれの自室へ戻って寝た
…
翌日
ルーシーが目を覚ましてボーっとしているとノックをする音が聞こえる
コンコン
ルーシーはベッドの上で眠い目をこすりながら返事をする
「だれー?」
許可もしていないのに扉が開く、カーラが扉からひょこっと顔を出した
「へへー、昨日の素材を早速捧げに行きたいんだー。一緒にアンテのところ行こうよー」
「あぁ…うん。ちょっと待ってて」
「わかったー待ってるねー」
カーラは中に入ると扉を閉めて正座した
「なんで?普通出るでしょ」
「いやだってこれから着替えるんでしょ?」
「そりゃもう」
「ルーちんの筋肉を眺めるチャンスじゃん」
「堂々と変態発言するなよ出てけ」
「あ、わかった恥ずかしいんでしょ?じゃルーちんがムキムキになる呪文考えてあげるね」
「はぁ、じゃあ見てなよ」
「えぇっ!?い、いいの??は、はずかしい…」
カーラは両手で顔を覆い、指のスキマからチラ見している
「見たいのか見たくないのかハッキリしろよ…」
…
ルーシーは着替え終わるとホクホク顔のカーラと共にアンテの部屋へ来た
「アンテー、神殿いこー!」
ノックもせずにカーラが部屋へ入っていく
(普通怒られるだろもうちょっと遠慮しろ)
中に入るとアンテはいなかった
カーラは腕を組んで考える
「うーん、どこいったんだろ。あれかなぁにくきゅう部隊と訓練してるのかなぁ」
「へぇ、熱心だね」
「まぁ、見たらわかるよ」
…
アンテの教室へ行くとにくきゅう部隊の声が聞こえ始めた
エイ!エイ!アッ! エイ!エイ!アッ!
カーラがその声を聞くとつぶやく
「やってるやってる」
ルーシーは不穏な空気に眉をひそめ不安を隠せないでいた
(あいつ教室に取り巻き呼んでんのか?やりたい放題だな)
カーラが勢いよく教室の扉を開ける
「アンテー!神殿いくよー!」
中を覗くとにくきゅう部隊が規則正しく並び、両手両足を一直線に伸ばし横になって激しくうねっていた。その中心にアンテが仰向けにベッド型の浮き輪を敷いて寝そべりくつろいでいる
アンテがカーラの声にきづいてこちらを見る
「カーラじゃないですかぁ、るーちんもぉご一緒ですねぇ」
ルーシーは力の限り眉をひそめ、軽蔑のまなざしで質問した
「なにしてんの?」
「勇育にはプールがないので気分の演出ですぅ~にくきゅう部隊のトレーニングも兼ねてるんですよぉ」
「大浴場行けばいいでしょ」
「だってぇ~女湯ににくきゅうの子たち連れてけないじゃないですかぁ~」
「当たり前だろ何がしたいんだ」
(アンテがしかたなく担がれてるかと思ってたけど違うな、こいつ楽しんでる。変態だ。理解しようと思ったら負けだ…もう何も聞かないことにしよう)
「にくきゅう部隊の肉体美を維持するためにぃ、こうしていろいろ課題を授けてトレーニングしてるんですよぉ」
「邪魔したね。神殿いく」
「あ、まってぇ。わたくしも向かいますぅ」
…
女神神殿
カーラとアンテに魔物素材を捧げる順番を伝えていろいろと試して貰った
基本的に素材となる魔物の長所をより強く肉体に反映していく傾向が見られるそうだ。ソードベアを捧げたときは特に腕力に効果があるような感想を述べられた
女神に素材を供物として祈りを捧げると白い世界で光の玉と対話するようなイメージが広がるそうだ
女神の加護は見た目には一切影響がなく、体の中から力が溢れる感じがするらしい。ルーシーの予想通り強い魔物ほど効果が高く、小物でも数が揃えばそれなりの効果を感じられるという事だった。またヒュドラなどの上位の魔物を捧げた際はスキルを授かり、毒に対しての危機感が薄れていく感じがあったという事だ、毒に耐性が出来たのだろう
また、カーラは攻撃系スキル、アンテは支援系のスキルを新たに獲得した
スキルの場合はどのように体を使うかが脳内に流れ込んでくるそうだ
カーラはスキルに “三段斬り” と名付けていた、一太刀浴びせると同じ斬撃が2度遅れてくるスキルだそうだ。訓練場で練習していると普段より早く疲れるような印象を受けた。何かしら消費しているようだ
アンテは “光の恵み” と名付けた、魔法を利用するごとに消費するエネルギーを補給する。
供物を捧げ終わるとカーラとアンテは基礎体力の向上にも驚いていた
カーラは一人で演習場のキマイラを余裕で倒せるほど強くなっている
アンテがカーラの成長に驚きながら話す
「凄いですねぇ、キマイラを一人で倒せるようになっちゃったんですかぁ」
「いやーもう相手の動きはよく見えるようになったし、体を動かすのも今までよりずっと軽い感じ。相手が今までより柔らかく感じたよー、苦労した甲斐があったぁ」
ルーシーが話した
「女神に捧げるものが強力な魔物ほどよいなら魔物の領地になった場所を重点的に回るようにしてもいいかもしれないね。見違えるほど強くなったみたいだし、ちょうどいい腕試しになるんじゃないかな」
「そうだね!早くルーシーの力に頼らず魔物をバンバン倒せるようになりたい!」
…
翌日
ルーシーが目を覚ましてボーっとしているとノックをする音が聞こえる
コンコン
ルーシーはベッドの上で眠い目をこすりながら返事をする
「だれー?」
許可もしていないのに扉が開く、カーラが扉からひょこっと顔を出した
「へへー、昨日の素材を早速捧げに行きたいんだー。一緒にアンテのところ行こうよー」
「あぁ…うん。ちょっと待ってて」
「わかったー待ってるねー」
カーラは中に入ると扉を閉めて正座した
「なんで?普通出るでしょ」
「いやだってこれから着替えるんでしょ?」
「そりゃもう」
「ルーちんの筋肉を眺めるチャンスじゃん」
「堂々と変態発言するなよ出てけ」
「あ、わかった恥ずかしいんでしょ?じゃルーちんがムキムキになる呪文考えてあげるね」
「はぁ、じゃあ見てなよ」
「えぇっ!?い、いいの??は、はずかしい…」
カーラは両手で顔を覆い、指のスキマからチラ見している
「見たいのか見たくないのかハッキリしろよ…」
…
ルーシーは着替え終わるとホクホク顔のカーラと共にアンテの部屋へ来た
「アンテー、神殿いこー!」
ノックもせずにカーラが部屋へ入っていく
(普通怒られるだろもうちょっと遠慮しろ)
中に入るとアンテはいなかった
カーラは腕を組んで考える
「うーん、どこいったんだろ。あれかなぁにくきゅう部隊と訓練してるのかなぁ」
「へぇ、熱心だね」
「まぁ、見たらわかるよ」
…
アンテの教室へ行くとにくきゅう部隊の声が聞こえ始めた
エイ!エイ!アッ! エイ!エイ!アッ!
カーラがその声を聞くとつぶやく
「やってるやってる」
ルーシーは不穏な空気に眉をひそめ不安を隠せないでいた
(あいつ教室に取り巻き呼んでんのか?やりたい放題だな)
カーラが勢いよく教室の扉を開ける
「アンテー!神殿いくよー!」
中を覗くとにくきゅう部隊が規則正しく並び、両手両足を一直線に伸ばし横になって激しくうねっていた。その中心にアンテが仰向けにベッド型の浮き輪を敷いて寝そべりくつろいでいる
アンテがカーラの声にきづいてこちらを見る
「カーラじゃないですかぁ、るーちんもぉご一緒ですねぇ」
ルーシーは力の限り眉をひそめ、軽蔑のまなざしで質問した
「なにしてんの?」
「勇育にはプールがないので気分の演出ですぅ~にくきゅう部隊のトレーニングも兼ねてるんですよぉ」
「大浴場行けばいいでしょ」
「だってぇ~女湯ににくきゅうの子たち連れてけないじゃないですかぁ~」
「当たり前だろ何がしたいんだ」
(アンテがしかたなく担がれてるかと思ってたけど違うな、こいつ楽しんでる。変態だ。理解しようと思ったら負けだ…もう何も聞かないことにしよう)
「にくきゅう部隊の肉体美を維持するためにぃ、こうしていろいろ課題を授けてトレーニングしてるんですよぉ」
「邪魔したね。神殿いく」
「あ、まってぇ。わたくしも向かいますぅ」
…
女神神殿
カーラとアンテに魔物素材を捧げる順番を伝えていろいろと試して貰った
基本的に素材となる魔物の長所をより強く肉体に反映していく傾向が見られるそうだ。ソードベアを捧げたときは特に腕力に効果があるような感想を述べられた
女神に素材を供物として祈りを捧げると白い世界で光の玉と対話するようなイメージが広がるそうだ
女神の加護は見た目には一切影響がなく、体の中から力が溢れる感じがするらしい。ルーシーの予想通り強い魔物ほど効果が高く、小物でも数が揃えばそれなりの効果を感じられるという事だった。またヒュドラなどの上位の魔物を捧げた際はスキルを授かり、毒に対しての危機感が薄れていく感じがあったという事だ、毒に耐性が出来たのだろう
また、カーラは攻撃系スキル、アンテは支援系のスキルを新たに獲得した
スキルの場合はどのように体を使うかが脳内に流れ込んでくるそうだ
カーラはスキルに “三段斬り” と名付けていた、一太刀浴びせると同じ斬撃が2度遅れてくるスキルだそうだ。訓練場で練習していると普段より早く疲れるような印象を受けた。何かしら消費しているようだ
アンテは “光の恵み” と名付けた、魔法を利用するごとに消費するエネルギーを補給する。
供物を捧げ終わるとカーラとアンテは基礎体力の向上にも驚いていた
カーラは一人で演習場のキマイラを余裕で倒せるほど強くなっている
アンテがカーラの成長に驚きながら話す
「凄いですねぇ、キマイラを一人で倒せるようになっちゃったんですかぁ」
「いやーもう相手の動きはよく見えるようになったし、体を動かすのも今までよりずっと軽い感じ。相手が今までより柔らかく感じたよー、苦労した甲斐があったぁ」
ルーシーが話した
「女神に捧げるものが強力な魔物ほどよいなら魔物の領地になった場所を重点的に回るようにしてもいいかもしれないね。見違えるほど強くなったみたいだし、ちょうどいい腕試しになるんじゃないかな」
「そうだね!早くルーシーの力に頼らず魔物をバンバン倒せるようになりたい!」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
【R18】無口な百合は今日も放課後弄ばれる
Yuki
恋愛
※性的表現が苦手な方はお控えください。
金曜日の放課後――それは百合にとって試練の時間。
金曜日の放課後――それは末樹と未久にとって幸せの時間。
3人しかいない教室。
百合の細腕は頭部で捕まれバンザイの状態で固定される。
がら空きとなった腋を末樹の10本の指が蠢く。
無防備の耳を未久の暖かい吐息が這う。
百合は顔を歪ませ紅らめただ声を押し殺す……。
女子高生と女子高生が女子高生で遊ぶ悪戯ストーリー。
百合カップルを眺めるモブになりたかっただけなのに。
蒼風
恋愛
□あらすじ□
百合カップルを眺めるだけのモブになりたい。
そう願った佐々木小太郎改め笹木華は、無事に転生し、女学院に通う女子高校生となった。
ところが、モブとして眺めるどころか、いつの間にかハーレムの中心地みたいになっていってしまうのだった。
おかしい、こんなはずじゃなかったのに。
□作品について□
・基本的に0時更新です。
・カクヨム、小説家になろう、ノベルアップ+、noteにも掲載しております。
・こちら(URL:https://amzn.to/3Jq4J7N)のURLからAmazonに飛んで買い物をしていただけると、微量ながら蒼風に還元されます。やることは普通に買い物をするのと変わらないので、気が向いたら利用していただけると更新頻度が上がったりするかもしれません。
・細かなことはnote記事(URL:https://note.com/soufu3414/n/nbca26a816378?magazine_key=m327aa185ccfc)をご覧ください。
(最終更新日:2022/04/09)
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
闇属性転移者の冒険録
三日月新
ファンタジー
異世界に召喚された影山武(タケル)は、素敵な冒険が始まる予感がしていた。
ところが、闇属性だからと強制転移されてしまう。
頼れる者がいない異世界で、タケルは元冒険者に助けられる。生き方と戦い方を教わると、ついに彼の冒険が始まる。
強力な魔物や冒険者と死闘を繰り広げながら、タケルはSランク冒険者を目指す。
ネカマ姫のチート転生譚
八虚空
ファンタジー
朝、起きたら女になってた。チートも貰ったけど、大器晩成すぎて先に寿命が来るわ!
何より、ちゃんと異世界に送ってくれよ。現代社会でチート転生者とか浮くだろ!
くそ、仕方ない。せめて道連れを増やして護身を完成させねば(使命感
※Vtuber活動が作中に結構な割合で出ます
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
転生TS少女妖精姫クララちゃん
天野外留
ファンタジー
タバコを吸いにパチ屋から出ると、異世界でクララ・ベル・ナイト・フォース(推定一才)として生まれ変わっていた。
恵まれた環境でもう一度やり直す機会を得たクララは、今度こそ自分の幸せを見つけられるのか?
物理系魔法少女は今日も魔物をステッキでぶん殴る〜会社をクビになった俺、初配信をうっかりライブにしてしまい、有名になったんだが?〜
ネリムZ
ファンタジー
この世界にはいくつものダンジョンが存在する。それは国ごとの資源物資でもあり、災害を引き起こすモノでもあった。
魔物が外に出ないように倒し、素材を持ち帰る職業を探索者と呼ぶ。
探索者にはありきたりなスキル、レベルと言った概念が存在する。
神宮寺星夜は月月火水木金金の勤務をしていた。
働けているなら問題ない、そんな思考になっていたのだが、突然のクビを受けてしまう。
貯金はあるがいずれ尽きる、生きる気力も失われていた星夜は探索者で稼ぐ事に決めた。
受付で名前を登録する時、なぜか自分で入力するはずの名前の欄に既に名前が入力されていた?!
実はその受付穣が⋯⋯。
不思議で懐かしな縁に気づかない星夜はダンジョンへと入り、すぐに異変に気づいた。
声が女の子のようになっていて、手足が細く綺麗であった。
ステータスカードを見て、スキルを確認するとなんと──
魔法少女となれる星夜は配信を初め、慣れない手つきで録画を開始した。
魔物を倒す姿が滑稽で、視聴者にウケて初配信なのにバズってしまう!
だが、本人は録画だと思っているため、それに気づくのは少し先の話である。
これは魔法少女の力を中途半端に手に入れたおっさんがゆったりと殴り、恋したり、嘆いたり、やっぱりゆぅたりする話だ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる