13 / 33
13話
しおりを挟む
カーラを先頭にアンテ、ルーシーの順で中に進んでいく
元々坑道だった事もあり、あまりわかりにくい構造ではなかったが、ダンジョン化しているという事は一部地形が変わっている可能性がある
ダンジョンは内部に大きな空間を持っており、元は洞窟など空間に何らかの理由で魔力が貯まっていくと空間が歪み、強力な魔物を生み出すようになる
見た目以上の広さを持ち、中には天候さえ変わる場所もあるまさに迷宮だ
形態は様々で各階層が階段で区切られている場所もあればエリアで別れていたりする
今回は元が坑道なので基本奥に進むほど魔物が強力になるはずだエリアに区切りにはだいたい門がある。自分の力量を計りながら進めるため腕に覚えがあるならよい狩場になる
カーラは英雄クラスの勇者だ、その辺の雑魚程度なら抵当に剣を振り回しているだけで終わるだろう、ちょうどよい魔物が出てくるまで進行優先で進むことになった
坑道は小さな生物が多く、ポイズンスネーク、スライム、ソニックバットなどの洞窟らしい魔物が多かった
序盤は小さな魔物が多く、攻撃的でなければ無視して進む、二つほど扉があったが、扉を抜ける度に洞窟はどんどん広くなっていった
もはや坑道の道幅は大きな街の大通りくらいになっている
ルーシーが様子を観察しながらつぶやいた
「これだけ広くなっていくって事は大型の魔物もいるかもしれないな」
カーラがルーシーを見て話す
「大きいのいるといいね~ちょっと疲れてきちゃったからルーシー代わってよー」
「わかった、じゃあ交代しよう」
更に洞窟の奥へ進む、扉をさらに3つほど抜けた頃、がらりと様子が変わった
洞窟の中に埋まった建物が散見されるようになり、谷や谷底へ溶岩が見える
洞窟の中だというのにかなり明るい、蒸し暑い
建物はどこか神殿めいた雰囲気を感じるものだった
カーラが鎧を脱ぎ始める
「あ~…あっつ~」
カーラは上半身が薄布一枚になるまで脱いでいく
アンテがカーラを見てニヤニヤしながら話す
「うふふぅ、いつみてもカーラは美しいですねぇ他に人はいませんし愛について理解を深めていきませんかぁ?」
「うわわわわ…ごめん!着るよ!落ち着いて!」
アンテがカーラに飛び掛かり、もみ合い始める
「ちょ…ルーちんたすけてー」
(平和なもんだな…自業自得だろう)
「ひゃー!!アンテやめてぇ!!」
シュルッ シュルルル…
アンテとカーラが遊んでいると魔物の声が聞こえ始める
洞窟に埋まっている建物から女の上半身と蛇の下半身を持つ魔物が5体ほど目を光らせていた
ラミアだ
人と同じくらいのサイズの魔物だが生命力や力が強く、さらに武器や防具を扱えるのでキマイラなどの中型の魔物と同等の危険度に分類されている
ルーシーは二人に目を向け、声をかける
「おい、戦闘だぞ」
カーラは顔を赤くし、アンテの手はカーラの胸布の内側に潜り込んでいる
ルーシーの視線に気づくとパッと離れてカーラは鎧を着る
ルーシーは悪魔のような形相で二人に話しかける
「お前ら俺に馬車を引かせていい身分だな…」
カーラはいそいそと鎧を身に着けはじめる、アンテはどこか上の方に目を向け知らんふりを続ける
「よぅし…そんなに愛の探求がしたいなら手伝ってやろう…」
ルーシーはアンテとカーラの首を掴むとラミアの巣に放り投げた
アンテとカーラは驚き、大声を上げる
「はわぁぁぁぁ!」
「ちょ!ルーちんあたしまだ鎧着てない!!」
「黙れ、ラミアの尻尾で遊んでもらえ」
しばらくラミアに締め上げられる二人を眺め、頃合いを見てラミアを倒して助けてやった
素材を回収し、疲れ切ったアンテとカーラを馬車に乗せ更に奥に進む
アンテは疲れているというより若干興奮している節が見られる
さらに扉を5つほど抜けていくと急に大きな空間へ出た
竜が入りそうなほど大きな空洞の底いっぱいに広がる水たまりがある部屋へ出た
部屋は薄暗く、空間の中には魔物らしきものはいない
ルーシーは様子を見て異常を感じつつつぶやく
「なんだここは…大きな魔力の反応はあるけど何もいないな」
復活したカーラとアンテも不思議そうに眺めている
水たまりの様子を調べようとルーシーが近づくと水は一斉に蠢き始めた
アンテが悲鳴をあげる
「ひぃっ…」
水たまりの正体は無数の蛇だった
シュルルル シュルシュル
アンテとカーラはルーシーに駆け寄ると両腕にそれぞれ抱き着いた
ルーシーは様子を見てつぶやく
「ほぉ…次は触手プレイか」
アンテとカーラはルーシーを見て青ざめた顔で顔を横に力強く振っている
蛇たちは襲ってくるわけでもなく、蠢き続け大きな塊を形作っていく
融合していくように形を成していくうちにルーシーは悟った
ヒュドラか
ヒュドラは複数の蛇の頭とひとつの尾をを持つ大きな蛇だ
強力な毒を持ち、体長は10メートルを超える巨体
首の数を自由に増やすことができ、非常に硬い鱗と竜に迫る生命力を持つ
危険度は高く、サイクロプスやグリフォンなどでは相手にもならない
ルーシーはカーラとアンテが戦えるかどうか考える
(俺の妄魔創成をフル活用してようやく相手にできるレベルだろうな、だがお仕置きもかねてあいつらにやらせよう。危なくなったら助けてやるか、それに実践経験なくして真の強さは身につかないだろう)
元々坑道だった事もあり、あまりわかりにくい構造ではなかったが、ダンジョン化しているという事は一部地形が変わっている可能性がある
ダンジョンは内部に大きな空間を持っており、元は洞窟など空間に何らかの理由で魔力が貯まっていくと空間が歪み、強力な魔物を生み出すようになる
見た目以上の広さを持ち、中には天候さえ変わる場所もあるまさに迷宮だ
形態は様々で各階層が階段で区切られている場所もあればエリアで別れていたりする
今回は元が坑道なので基本奥に進むほど魔物が強力になるはずだエリアに区切りにはだいたい門がある。自分の力量を計りながら進めるため腕に覚えがあるならよい狩場になる
カーラは英雄クラスの勇者だ、その辺の雑魚程度なら抵当に剣を振り回しているだけで終わるだろう、ちょうどよい魔物が出てくるまで進行優先で進むことになった
坑道は小さな生物が多く、ポイズンスネーク、スライム、ソニックバットなどの洞窟らしい魔物が多かった
序盤は小さな魔物が多く、攻撃的でなければ無視して進む、二つほど扉があったが、扉を抜ける度に洞窟はどんどん広くなっていった
もはや坑道の道幅は大きな街の大通りくらいになっている
ルーシーが様子を観察しながらつぶやいた
「これだけ広くなっていくって事は大型の魔物もいるかもしれないな」
カーラがルーシーを見て話す
「大きいのいるといいね~ちょっと疲れてきちゃったからルーシー代わってよー」
「わかった、じゃあ交代しよう」
更に洞窟の奥へ進む、扉をさらに3つほど抜けた頃、がらりと様子が変わった
洞窟の中に埋まった建物が散見されるようになり、谷や谷底へ溶岩が見える
洞窟の中だというのにかなり明るい、蒸し暑い
建物はどこか神殿めいた雰囲気を感じるものだった
カーラが鎧を脱ぎ始める
「あ~…あっつ~」
カーラは上半身が薄布一枚になるまで脱いでいく
アンテがカーラを見てニヤニヤしながら話す
「うふふぅ、いつみてもカーラは美しいですねぇ他に人はいませんし愛について理解を深めていきませんかぁ?」
「うわわわわ…ごめん!着るよ!落ち着いて!」
アンテがカーラに飛び掛かり、もみ合い始める
「ちょ…ルーちんたすけてー」
(平和なもんだな…自業自得だろう)
「ひゃー!!アンテやめてぇ!!」
シュルッ シュルルル…
アンテとカーラが遊んでいると魔物の声が聞こえ始める
洞窟に埋まっている建物から女の上半身と蛇の下半身を持つ魔物が5体ほど目を光らせていた
ラミアだ
人と同じくらいのサイズの魔物だが生命力や力が強く、さらに武器や防具を扱えるのでキマイラなどの中型の魔物と同等の危険度に分類されている
ルーシーは二人に目を向け、声をかける
「おい、戦闘だぞ」
カーラは顔を赤くし、アンテの手はカーラの胸布の内側に潜り込んでいる
ルーシーの視線に気づくとパッと離れてカーラは鎧を着る
ルーシーは悪魔のような形相で二人に話しかける
「お前ら俺に馬車を引かせていい身分だな…」
カーラはいそいそと鎧を身に着けはじめる、アンテはどこか上の方に目を向け知らんふりを続ける
「よぅし…そんなに愛の探求がしたいなら手伝ってやろう…」
ルーシーはアンテとカーラの首を掴むとラミアの巣に放り投げた
アンテとカーラは驚き、大声を上げる
「はわぁぁぁぁ!」
「ちょ!ルーちんあたしまだ鎧着てない!!」
「黙れ、ラミアの尻尾で遊んでもらえ」
しばらくラミアに締め上げられる二人を眺め、頃合いを見てラミアを倒して助けてやった
素材を回収し、疲れ切ったアンテとカーラを馬車に乗せ更に奥に進む
アンテは疲れているというより若干興奮している節が見られる
さらに扉を5つほど抜けていくと急に大きな空間へ出た
竜が入りそうなほど大きな空洞の底いっぱいに広がる水たまりがある部屋へ出た
部屋は薄暗く、空間の中には魔物らしきものはいない
ルーシーは様子を見て異常を感じつつつぶやく
「なんだここは…大きな魔力の反応はあるけど何もいないな」
復活したカーラとアンテも不思議そうに眺めている
水たまりの様子を調べようとルーシーが近づくと水は一斉に蠢き始めた
アンテが悲鳴をあげる
「ひぃっ…」
水たまりの正体は無数の蛇だった
シュルルル シュルシュル
アンテとカーラはルーシーに駆け寄ると両腕にそれぞれ抱き着いた
ルーシーは様子を見てつぶやく
「ほぉ…次は触手プレイか」
アンテとカーラはルーシーを見て青ざめた顔で顔を横に力強く振っている
蛇たちは襲ってくるわけでもなく、蠢き続け大きな塊を形作っていく
融合していくように形を成していくうちにルーシーは悟った
ヒュドラか
ヒュドラは複数の蛇の頭とひとつの尾をを持つ大きな蛇だ
強力な毒を持ち、体長は10メートルを超える巨体
首の数を自由に増やすことができ、非常に硬い鱗と竜に迫る生命力を持つ
危険度は高く、サイクロプスやグリフォンなどでは相手にもならない
ルーシーはカーラとアンテが戦えるかどうか考える
(俺の妄魔創成をフル活用してようやく相手にできるレベルだろうな、だがお仕置きもかねてあいつらにやらせよう。危なくなったら助けてやるか、それに実践経験なくして真の強さは身につかないだろう)
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる